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◎2020年10月10日(土)
予定では乳頭山から干沼ヶ原の紅葉を堪能するつもりでいたが、三ツ石山の紅葉に間に合わなかったことからして、おそらくはここも遅すぎたということになりかねない。まして、接近している台風の影響で、北東北の天気は雨は降らずとも曇天の予報になっている。朝起きても、やはり乳頭山に行く踏ん切りがつかず、滝見に行くことにした。
八幡平の滝はいくつか見ているが、『山と高原地図』で確認すると、若旗滝と緒ヶ瀬滝というのが目に付いた。ネットで調べる。若旗滝は自分のスキル超え。緒ヶ瀬滝は花巻市の同名滝の情報はあっても、八幡平のそれは情報が少なくてよくわからない。地図の裏面を見ると安比方面に「不動の滝」と「智恵の滝」という滝が記されている。調べる。不動の滝は観光滝だが好みの滝。そして智恵の滝は「這ってでもいく覚悟の人だけが見られる秘境の大滝」とあった。なかなか文学的でわかりやすい表現だ。這ってでも行くかは現地の状況次第だ。場合によっては幻の滝になるかもしれない。今夜の宿は前週同様にまた娘の家。この二本を見て、まだ見たこともない秋保大滝に寄ってから娘の家に行くことにしよう。これで本日のスケジュールは決まり。
7時過ぎに宿を出ると、陽が出ていた。何だ話が違うじゃないの。今さら乳頭山を復活させても出発時間が遅過ぎる。周回するのに7時間半はかかる。やはり滝見だな。干沼ヶ原の紅葉見物は来季以降に回そう。
【不動の滝】
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まずは不動の滝に行く。カーナビで検索はできず、スマホのGoogleマップがナビ代わり。雫石から八幡平市に入る。この八幡平市はとんでもなく広い。国道部分だけでも一時間近く北上すると、不動の滝の案内看板が出てきた。脇道に入る。
(神社の入口)
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以下もそうだが、なぜか写真の縁に余計な白い余白ができてしまった。なぜだろう。
(鳥居が続く)
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(桜松神社)
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(滝入口にしめ縄。神聖な滝ということになる)
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標識に合わせて行くと、鳥居があって神社らしいところに着いた。車道はここで終わりだ。駐車場には他に一台。「日本の滝百選」の石碑が置かれている。ここ全体が桜松公園というらしいが、公園には用はない。滝さえ見られればそれでいい。鳥居をくぐる。
鳥居がしばらく続き、参拝に来たらしき女性が向こうからやって来る。そして右手に神社。扁額には桜松神社とある。お参りは省略。この桜松神社だが、その昔、松の木に桜が咲いていたことに由来するようで、ネット記事には、滝の岩壁の下にも桜松神社があると写真付きで解説されているが、その神社は確認できなかった。
(不動の滝が見えたが、この位置では余計なものが入ってしまう)
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(橋に行ってみる)
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(不動の滝。橋の真ん中から)
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(滝下の流れ)
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(近づいてアップ。豪快だ)
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(コケと段差がなかなか良い)
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(ちょっと角度を変えて)
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(頭部)
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(胴体)
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(裾。滝つぼが見えないのが残念だ)
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(下をしつこく)
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先に行くと、下り気味になって右手に滝が見えてきた。事前調べでは落差15mとはあったが、それまではないにしても10m超えの直瀑。豪快な音を立てている。観光滝らしく、赤い欄干の橋がかかっていて、橋の中央から滝を真正面から見ることができる。眺めていると、カップルがやって来て、スマホで滝の写真を撮って、さっさと帰って行った。
普通ならこれでよしとするだろうが、滝つぼが見えないのではどうにもならない。橋を渡って、右岸側のヤブに入り込み、滑る斜面から川床に下りてみた。滝つぼの見えるもう少しのところまでは行けたが、その先は飛沫がかかってかなり濡れそうなので引き返した。
(橋を入れて。紅葉していたら最高だろう)
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(お不動様。切り抜いて。その分、ピンボケ)
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ここで大失敗に気づいたのは帰ってからのこと。写真を見ていると、滝の左岸側に気になる物が写っていた。アップにするとお不動様の石像。やっぱりあったのか。不動の滝なら大方はあるはずなのに、この滝には見あたらない。変だなとは思っていた。最初、滝つぼを見るのに、左岸側から下ろうとしたら、チェーンがかかっていて先には行けず、右岸から下りることにした。チェーンを越えて下ったら、このお不動様も滝つぼも目に入っただろう。残念だ。もしかしたら、取り壊されたかもしれない神社の跡を確認できたかも。
(遊歩道から)
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(廃れた感じの遊歩道)
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(橋から)
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(駐車場に戻る。あっという間だった)
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滝を十分に見た。歩道が川沿いにそのまま続いていた。川とはいっても渓谷といった感じで、もう2~3週間もすれば、この辺も紅葉になり、不動の滝も含めて美しい世界になるだろう。モミジを入れた滝と水の流れもきっと撮れるだろう。
歩道はそのまま鳥居の前に出た。9時10分。十分に見たとはいっても40分程度の探索だった。ここでお不動様に気づいたら引き返している。後の祭り。
【智恵の滝】
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ここもまたスマホナビで向かう。ネット情報によると、滝の近くまで車で強引に入り込むことは可能なようだが、すれ違いは不可能で、林道分岐に車を置いてかなり歩いたとあった。滝見でどこから匍匐前進をしたのかはわからない。少なくとも這ったとは記していなかった。
(分岐の標識)
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(標識の矢印の方向は狭い)
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智恵の滝の看板を目にして分岐道に入る。スマホナビと合っている。対向可能な舗装道がかなり進んだところで、滝の看板は道の分岐を右折するように誘う。右折すると、舗装はしていても、確かにこりゃ無理だと判断。車一台分の幅しかなく、先に待機の路肩があるようには見えない。歩いた方が無難と判断し、そのままバックで分岐の路肩に駐車した。たとえジムニーで行ったとしても、すれ違いはかなり厳しい。車がやって来そうな気配はない道だが、万が一ということがある。
出発10時11分。不動の滝から一時間近く経っている。地下タビにするか迷ったが、目の前が舗装道では歩きづらいのでワークマンにした。近くに川が流れている。これが米代川水系と知ったのは帰ってからのこと。ここは岩手県。分水嶺がどこにあるのか知らないが、当然のように、太平洋にそそぐ川だと思っていた。
(ススキが原。実はここは伐採した跡地)
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(トラックが通る。そんな道幅だ)
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歩いて間もなく、林道入口に車を置いて正解だったと知る。材木を積んだトラックがやって来た。道から外れて待機した。車で突っ込んでいたらまずは無理。こちらが何百メートルかバックしなけりゃならなくなっている。まして県外ナンバーの観光客。地元優先が当たり前。どうも、貯木場でもあるのかなと思っていると、今度は軽トラが通過。やはり、この先も、待機スペースはなかった。
(まぼろしの智恵の滝とある)
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(貯木場)
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10時35分。改めて智恵の滝看板を見る。ここには「晴沢林道 一般通行禁止」の看板もあった。ついでながら、智恵の滝看板には「まぼろしの智恵の滝 2.2km」と記されていた。「まぼろし」やら「這ってでも」という形容はかなりのインパクトだ。それだけ見る価値があるだろうわけで、ぜひとも見ておきたい。
またトラックがやって来た。やはり貯木場があった。周囲は伐採地で、積んだ木材の山にはスギ、カラマツなどとペンキで記されている。トラックはここから積み出しているのかと思うが、周囲に人の気配はない。まさか、トラックの運転手が一人で荷台に積んでいるとは思えないし、積み出し用のフォークすらない。おそらく、奥に別の貯木場があるのだろう。ここから道は未舗装になる。
(右に分かれる。出会ったトラックは、直進の方向から来たのだろう。軽トラが見える)
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(ここも伐採か)
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(まだこの程度の色づきだ)
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(感じの良いところを歩いているが、人っ子一人いないのでは不気味だ)
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(看板があって)
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(小広場になっている。日曜日以外はここまで車で乗り入れるのは不可能だろう。日曜日にしてもタイミングが悪けりゃ対向車が来る。出会う確率は低いと思うが)
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また分岐。結果として、これが最後の分岐だった。10時40分。ここは滝の看板に合わせて右に折れる。直進道の先には軽トラが見えるところから、出会った2台のトラックは、そこから材木を積み出しているのだろう。
道沿いに歩いて行くと、ちょっとした広場になっているところに着いた。10時54分。ここが、車の入れる終点だろう。その先は山道になっている。ここにある看板は「智恵の滝歩道入口 約800m」だ。
(山道になって)
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(第一展望台)
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(すぐにこうなっていて先に行けない)
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(第二展望台へ)
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(第二展望台の終点。続けてこうなるのなら、第一、第二ともに標識を撤去すればいいのに)
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(ロープを乗り越えて見えたのはこれ。危ない思いをするまでもなく、先に行けば滝に下れた。そんなことは知らないから、確かにまぼろしの滝で終わりかと思ってしまう)
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上り調子の道を行く。しっかりした道だ。間もなく、進行右向きに「智恵の滝 第一展望台入口→」の標識。滝の音らしき轟音はかすかに聞こえていた。そちらに下ると、鉄パイプで先に行けない。このパイプの枠組みが展望台なのか、その先、通行止めという意味なのかは不明。先にうっすらと踏み跡はあるが、果たして行けるものやら。かなりの急斜面だ。ここからは木立と葉に隠れて、滝は音はすれども見えない。戻る。第一展望台からの智恵の滝は確かにまぼろしだった。
続いて第二展望台。急坂を下る。谷底に落ちそうな感じで行くと、また鉄パイプのさえぎり。ここはロープも張ってあるから、明らかにこの先行くなということだろう。滝の轟音は高まっている。ロープを乗り越えて少し危険なことをしてみた。かすかに葉の間に滝の一部が見えた。だが、この先は自分には下れそうにもない。戻っても、その先に第三展望台があるかどうかは怪しい。なかったら、ここから下っていくしかないかと、とりあえず戻る。道はまだ先に続いている。
(ダメ押しで行ってみる)
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(道はしっかりしている)
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(これを下るのが恐かったのか、画像が震えてしまった)
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(河原が見えた。かなり急斜面だ。この先はロープになる)
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(河原に出た)
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そして「智恵の滝下部→」の標識。中途半端ではないしっかりした道が先に続いている。ロープも脇に張られている。これで何とか行けそうだ。また鉄パイプかと思ったら、階段だった。この階段、鉄のステップ網が腐りかけていて、体重を少しでも預けると簡単に折れる。注意してステップには足をかけないようにする。
河原が見えてきた。かなりの急斜面だ。階段は消えてロープになった。斜面はズルズルで、ロープなしでは下れない。ロープをつかむと泥がかなり付いていた。ためらったが、川の水で洗えばいい。慎重に下る。ようやく河原に降りた。先ずは手を洗う。
(上流に智恵の滝)
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(まだバリアがあった。落ち口は洞窟のようになっているのが印象的だ)
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(真正面から。これ以上近づくと飛沫をかぶる)
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(上はどうなっているのだろう)
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(縦にして)
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(滝つぼ下の流れも強い)
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(頭)
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(胴体。不動の滝に比べて幅はない)
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(足元)
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(画面いっぱいにしたつもりだったが、まだ迫力は出せなかった、何せ、不動の滝に比べたら幅が狭いし、写真では轟音も聞こえない)
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上流を見ると、ようやく智恵の滝が見えた。11時24分。歩き出してから1時間13分。ただ、ここからでは目の前に流されてきた岩やら木が堆積していて、滝の全容は見えていない。これを越える。木は滑る。危うく転びそうになった。堆積を越えると、今度は大岩が邪魔をする。ようやく、智恵の滝の前に立った。流れ落ちが豪快だ。滝つぼも深い。これでは轟音が遠くからでも聞こえるわけだ。落差は不動の滝同様に15mとのことだが、10mくらいだろう。見ごたえはある。落ち口は薄暗く、カーブしているようで、両岸が4~5mほどの岩壁の回廊のようになっているようだ。
滝に近づくと、もろに飛沫がかかってくる。離れてしばらく眺めていた。同じ直瀑でも、不動の滝には美しさとやさしさを感じたが、この滝は武骨そのもの。どこが違うのかと考えると、不動の滝の滝つぼ下が段状になって流れ落ちていたり、苔の付いた石もあったりといったシチュエーションに印象の違いが出ているのかもしれない。こちらの滝は、水がただ勢いをつけて落ち、そのまま押し出している。つまりは機能的。やはり、不動の滝には、観光滝としてもそれなりのものがある。智恵の滝には、一緒に写真に納められそうな紅葉はない。それでいて、この荒っぽい滝もまた魅力を感じる。滝見素人には、この程度の表現しかできない。
(ここを下って来た)
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(お別れ前に)
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ここまで見たら、落ち口も見たくなる。ここに直に行けるわけはない。歩道に一旦戻るしかないだろう。道はさらに上流部まで続いていたし。下りはアウトだったが、上りではロープも使わずに行けそうだ。四つん這いで階段まで登る。這ったのはこの部分だけだった。そんないわれがあったのも、階段やらロープもない頃のことだろう。登りながら見上げる。ここもまた2~3週間で紅葉真っ盛りで、来る人も稀な滝だ。独占で楽しめるかもしれない。
(歩道終点。落ち口はやはり暗くなっている)
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(手を伸ばしてかろうじて撮った)
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(沢の上流部)
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歩道に出てよく見ると、続いているというよりも先は踏み跡になっている。とりあえず行ってみると、踏み跡は右にカーブし、直進に踏み跡はない。落ち口方面で終わりになっている。ほんのすぐだった。ササヤブ越しに落ち口がかろうじて見える。下から見たように、ここは両サイドが岩壁状になっていて、真下は垂直。一歩間違えばとんでもないことになる。3mはあるか。腕だけ伸ばして撮ったが、わけのわからない写真になった。薄暗くて、色からしてかなり深い様子だけはわかった。かすかに見える上流は、かなり変化のあり気な沢の流れになっていて、流れも強い。興味はあるが、沢靴を持って来ているわけでもなく、それ以前に、ここからは無理にしても、歩道の終点から果たしてヤブこぎだけで河原に出られるのか気になるところだ。今日のところというよりも、もう滝を見ての満足もあるから、これで終わりにしよう。12時5分、引き返す。
(広場に戻る)
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満足しながらの戻り。広場で一服つける。さすがに日曜日は木材の積み出しもなく、ここまで車で来られるかもしれないが、それではつまらないかもしれない。熊がいきなり出て来ても自然な風景だ。まして、この時季だからか、木の実もかなり歩道に落ちていた。栗もドングリもブナの実もあった。熊のフンこそ見なかったが、栗はイガだけが残っている。一人で来るなら、それなりの覚悟も必要だろう。そんなことを思っていたら落ち着かず恐くなった。さっさと下る。
(もう少しで黄赤がきれいな世界になるだろう)
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(日々に色づいていくのだろうね)
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(沢の流れ)
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貯木場に出て、さらに軽トラを見てほっとした。余計な覚悟は薄らいだ。栗を拾って、皮を剥いで生のまま食べた。子供の頃は、こんなのが遊びに出てのオヤツ代わりだった。生だとフンづまりになると言われたが平気だった。ドングリだけは苦くて食べられなかったし、確かに便秘になった。この季節は、そこいらになっているアケビもムラサキアケビならその場で食べたし、大きなツチアケビなら持って帰り、米びつに入れ、しばらく経って、やわらかくなってから食べたものだ。こんなことを記したらきりがないし、自分でもアケビならぬあくびが出てくる。
道路に沿って川だか沢が流れている。何川かは知らない。さっきまで見えていた智恵の滝が流れている沢かもしれないし、別沢なのかもしれない。というのも、歩道から川が目に入らない区間が長かったからだ。
(米代川水系の兄川かと思う)
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(駐車地に到着)
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駐車地に着いたのは13時12分。見物時間含めて往復3時間だった。
着替えとはいっても、靴を履き替えただけのことだが、何気なく看板が目に付いた。ここから林道沿いに川が流れている。その看板は「岩手県米代川漁業共同組合」が立てたものだった。ということは、この川が米代川なのかとその時は思い、不思議だった。正確には「米代川水系の川」ということなのだったが。
事前に滝に行くつもりでいたら地図も持ってきたが、持っていないので、不動の滝も智恵の滝も、何川、何沢にあるのかわからなかった。帰ってから地図で調べると、不動の滝は国樽沢もしくは無名沢の滝らしく、滝の下流でいくつかの沢を集めて不動川になり、安比川に注いでいる。安比川は下流で馬淵川となって、青森県で太平洋に流れ込む。智恵の滝は智恵ノ沢。智恵ノ沢は下流で兄川になり、やがては米代川に吸収されて秋田県北部を横断して日本海に入る。米代川の基点がどこなのかははっきりしない。兄川の合流部よりもさらに東から流れ、根石川(もしくは木沢川か?)と矢神川が合流した下流で湯ノ沢川が加わってから米代川の名称になっている。いずれにしても、岩手県内から米代川は始まっている。どうでもよいことで、あくまでも自己満足のこととして記した。
では、次は秋保大滝。ナビはセットしないまま。インターの手前でセットすればいいと思っていたし、一本道のままに国道に出られる。国道を左折してしばらく行くと、秋田県鹿角市の看板が現れた。あれっ? 右折すべきところを左折してしまったのだ。頭の中の地図には、国道を挟んで東に智恵の滝、西に不動の滝があった。これが逆だったわけだ。
ユーターンして、ナビを改めて秋保大滝にセットする。何と、これじゃダメじゃない。到着予想時刻は、高速利用で18時。ここから4時間もかかるのか。3時間で行ったとしても滝はすでに暗い。秋保大滝はあきらめ、そのまま娘の家に向かった。
これで今季の東北遠征は終わり。月山の出だしが早かったら、もう一度行けたかと思うと残念だ。今年の紅葉は一週間から10日遅いようだといった勝手な思いがあったのが失敗の元だった。
※智恵の滝をyou tubeにアップしています。よろしかったらどうぞ。下記、つついてください。
その1 その2 その3
予定では乳頭山から干沼ヶ原の紅葉を堪能するつもりでいたが、三ツ石山の紅葉に間に合わなかったことからして、おそらくはここも遅すぎたということになりかねない。まして、接近している台風の影響で、北東北の天気は雨は降らずとも曇天の予報になっている。朝起きても、やはり乳頭山に行く踏ん切りがつかず、滝見に行くことにした。
八幡平の滝はいくつか見ているが、『山と高原地図』で確認すると、若旗滝と緒ヶ瀬滝というのが目に付いた。ネットで調べる。若旗滝は自分のスキル超え。緒ヶ瀬滝は花巻市の同名滝の情報はあっても、八幡平のそれは情報が少なくてよくわからない。地図の裏面を見ると安比方面に「不動の滝」と「智恵の滝」という滝が記されている。調べる。不動の滝は観光滝だが好みの滝。そして智恵の滝は「這ってでもいく覚悟の人だけが見られる秘境の大滝」とあった。なかなか文学的でわかりやすい表現だ。這ってでも行くかは現地の状況次第だ。場合によっては幻の滝になるかもしれない。今夜の宿は前週同様にまた娘の家。この二本を見て、まだ見たこともない秋保大滝に寄ってから娘の家に行くことにしよう。これで本日のスケジュールは決まり。
7時過ぎに宿を出ると、陽が出ていた。何だ話が違うじゃないの。今さら乳頭山を復活させても出発時間が遅過ぎる。周回するのに7時間半はかかる。やはり滝見だな。干沼ヶ原の紅葉見物は来季以降に回そう。
【不動の滝】
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まずは不動の滝に行く。カーナビで検索はできず、スマホのGoogleマップがナビ代わり。雫石から八幡平市に入る。この八幡平市はとんでもなく広い。国道部分だけでも一時間近く北上すると、不動の滝の案内看板が出てきた。脇道に入る。
(神社の入口)
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以下もそうだが、なぜか写真の縁に余計な白い余白ができてしまった。なぜだろう。
(鳥居が続く)
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(桜松神社)
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(滝入口にしめ縄。神聖な滝ということになる)
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標識に合わせて行くと、鳥居があって神社らしいところに着いた。車道はここで終わりだ。駐車場には他に一台。「日本の滝百選」の石碑が置かれている。ここ全体が桜松公園というらしいが、公園には用はない。滝さえ見られればそれでいい。鳥居をくぐる。
鳥居がしばらく続き、参拝に来たらしき女性が向こうからやって来る。そして右手に神社。扁額には桜松神社とある。お参りは省略。この桜松神社だが、その昔、松の木に桜が咲いていたことに由来するようで、ネット記事には、滝の岩壁の下にも桜松神社があると写真付きで解説されているが、その神社は確認できなかった。
(不動の滝が見えたが、この位置では余計なものが入ってしまう)
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(橋に行ってみる)
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(不動の滝。橋の真ん中から)
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(滝下の流れ)
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(近づいてアップ。豪快だ)
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(コケと段差がなかなか良い)
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(ちょっと角度を変えて)
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(頭部)
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(胴体)
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(裾。滝つぼが見えないのが残念だ)
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(下をしつこく)
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先に行くと、下り気味になって右手に滝が見えてきた。事前調べでは落差15mとはあったが、それまではないにしても10m超えの直瀑。豪快な音を立てている。観光滝らしく、赤い欄干の橋がかかっていて、橋の中央から滝を真正面から見ることができる。眺めていると、カップルがやって来て、スマホで滝の写真を撮って、さっさと帰って行った。
普通ならこれでよしとするだろうが、滝つぼが見えないのではどうにもならない。橋を渡って、右岸側のヤブに入り込み、滑る斜面から川床に下りてみた。滝つぼの見えるもう少しのところまでは行けたが、その先は飛沫がかかってかなり濡れそうなので引き返した。
(橋を入れて。紅葉していたら最高だろう)
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(お不動様。切り抜いて。その分、ピンボケ)
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ここで大失敗に気づいたのは帰ってからのこと。写真を見ていると、滝の左岸側に気になる物が写っていた。アップにするとお不動様の石像。やっぱりあったのか。不動の滝なら大方はあるはずなのに、この滝には見あたらない。変だなとは思っていた。最初、滝つぼを見るのに、左岸側から下ろうとしたら、チェーンがかかっていて先には行けず、右岸から下りることにした。チェーンを越えて下ったら、このお不動様も滝つぼも目に入っただろう。残念だ。もしかしたら、取り壊されたかもしれない神社の跡を確認できたかも。
(遊歩道から)
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(廃れた感じの遊歩道)
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(橋から)
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(駐車場に戻る。あっという間だった)
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滝を十分に見た。歩道が川沿いにそのまま続いていた。川とはいっても渓谷といった感じで、もう2~3週間もすれば、この辺も紅葉になり、不動の滝も含めて美しい世界になるだろう。モミジを入れた滝と水の流れもきっと撮れるだろう。
歩道はそのまま鳥居の前に出た。9時10分。十分に見たとはいっても40分程度の探索だった。ここでお不動様に気づいたら引き返している。後の祭り。
【智恵の滝】
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ここもまたスマホナビで向かう。ネット情報によると、滝の近くまで車で強引に入り込むことは可能なようだが、すれ違いは不可能で、林道分岐に車を置いてかなり歩いたとあった。滝見でどこから匍匐前進をしたのかはわからない。少なくとも這ったとは記していなかった。
(分岐の標識)
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(標識の矢印の方向は狭い)
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智恵の滝の看板を目にして分岐道に入る。スマホナビと合っている。対向可能な舗装道がかなり進んだところで、滝の看板は道の分岐を右折するように誘う。右折すると、舗装はしていても、確かにこりゃ無理だと判断。車一台分の幅しかなく、先に待機の路肩があるようには見えない。歩いた方が無難と判断し、そのままバックで分岐の路肩に駐車した。たとえジムニーで行ったとしても、すれ違いはかなり厳しい。車がやって来そうな気配はない道だが、万が一ということがある。
出発10時11分。不動の滝から一時間近く経っている。地下タビにするか迷ったが、目の前が舗装道では歩きづらいのでワークマンにした。近くに川が流れている。これが米代川水系と知ったのは帰ってからのこと。ここは岩手県。分水嶺がどこにあるのか知らないが、当然のように、太平洋にそそぐ川だと思っていた。
(ススキが原。実はここは伐採した跡地)
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(トラックが通る。そんな道幅だ)
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歩いて間もなく、林道入口に車を置いて正解だったと知る。材木を積んだトラックがやって来た。道から外れて待機した。車で突っ込んでいたらまずは無理。こちらが何百メートルかバックしなけりゃならなくなっている。まして県外ナンバーの観光客。地元優先が当たり前。どうも、貯木場でもあるのかなと思っていると、今度は軽トラが通過。やはり、この先も、待機スペースはなかった。
(まぼろしの智恵の滝とある)
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(貯木場)
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10時35分。改めて智恵の滝看板を見る。ここには「晴沢林道 一般通行禁止」の看板もあった。ついでながら、智恵の滝看板には「まぼろしの智恵の滝 2.2km」と記されていた。「まぼろし」やら「這ってでも」という形容はかなりのインパクトだ。それだけ見る価値があるだろうわけで、ぜひとも見ておきたい。
またトラックがやって来た。やはり貯木場があった。周囲は伐採地で、積んだ木材の山にはスギ、カラマツなどとペンキで記されている。トラックはここから積み出しているのかと思うが、周囲に人の気配はない。まさか、トラックの運転手が一人で荷台に積んでいるとは思えないし、積み出し用のフォークすらない。おそらく、奥に別の貯木場があるのだろう。ここから道は未舗装になる。
(右に分かれる。出会ったトラックは、直進の方向から来たのだろう。軽トラが見える)
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(ここも伐採か)
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(まだこの程度の色づきだ)
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(感じの良いところを歩いているが、人っ子一人いないのでは不気味だ)
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(看板があって)
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(小広場になっている。日曜日以外はここまで車で乗り入れるのは不可能だろう。日曜日にしてもタイミングが悪けりゃ対向車が来る。出会う確率は低いと思うが)
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また分岐。結果として、これが最後の分岐だった。10時40分。ここは滝の看板に合わせて右に折れる。直進道の先には軽トラが見えるところから、出会った2台のトラックは、そこから材木を積み出しているのだろう。
道沿いに歩いて行くと、ちょっとした広場になっているところに着いた。10時54分。ここが、車の入れる終点だろう。その先は山道になっている。ここにある看板は「智恵の滝歩道入口 約800m」だ。
(山道になって)
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(第一展望台)
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(すぐにこうなっていて先に行けない)
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(第二展望台へ)
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(第二展望台の終点。続けてこうなるのなら、第一、第二ともに標識を撤去すればいいのに)
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(ロープを乗り越えて見えたのはこれ。危ない思いをするまでもなく、先に行けば滝に下れた。そんなことは知らないから、確かにまぼろしの滝で終わりかと思ってしまう)
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上り調子の道を行く。しっかりした道だ。間もなく、進行右向きに「智恵の滝 第一展望台入口→」の標識。滝の音らしき轟音はかすかに聞こえていた。そちらに下ると、鉄パイプで先に行けない。このパイプの枠組みが展望台なのか、その先、通行止めという意味なのかは不明。先にうっすらと踏み跡はあるが、果たして行けるものやら。かなりの急斜面だ。ここからは木立と葉に隠れて、滝は音はすれども見えない。戻る。第一展望台からの智恵の滝は確かにまぼろしだった。
続いて第二展望台。急坂を下る。谷底に落ちそうな感じで行くと、また鉄パイプのさえぎり。ここはロープも張ってあるから、明らかにこの先行くなということだろう。滝の轟音は高まっている。ロープを乗り越えて少し危険なことをしてみた。かすかに葉の間に滝の一部が見えた。だが、この先は自分には下れそうにもない。戻っても、その先に第三展望台があるかどうかは怪しい。なかったら、ここから下っていくしかないかと、とりあえず戻る。道はまだ先に続いている。
(ダメ押しで行ってみる)
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(道はしっかりしている)
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(これを下るのが恐かったのか、画像が震えてしまった)
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(河原が見えた。かなり急斜面だ。この先はロープになる)
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(河原に出た)
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そして「智恵の滝下部→」の標識。中途半端ではないしっかりした道が先に続いている。ロープも脇に張られている。これで何とか行けそうだ。また鉄パイプかと思ったら、階段だった。この階段、鉄のステップ網が腐りかけていて、体重を少しでも預けると簡単に折れる。注意してステップには足をかけないようにする。
河原が見えてきた。かなりの急斜面だ。階段は消えてロープになった。斜面はズルズルで、ロープなしでは下れない。ロープをつかむと泥がかなり付いていた。ためらったが、川の水で洗えばいい。慎重に下る。ようやく河原に降りた。先ずは手を洗う。
(上流に智恵の滝)
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(まだバリアがあった。落ち口は洞窟のようになっているのが印象的だ)
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(真正面から。これ以上近づくと飛沫をかぶる)
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(上はどうなっているのだろう)
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(縦にして)
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(滝つぼ下の流れも強い)
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(頭)
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(胴体。不動の滝に比べて幅はない)
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(足元)
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(画面いっぱいにしたつもりだったが、まだ迫力は出せなかった、何せ、不動の滝に比べたら幅が狭いし、写真では轟音も聞こえない)
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上流を見ると、ようやく智恵の滝が見えた。11時24分。歩き出してから1時間13分。ただ、ここからでは目の前に流されてきた岩やら木が堆積していて、滝の全容は見えていない。これを越える。木は滑る。危うく転びそうになった。堆積を越えると、今度は大岩が邪魔をする。ようやく、智恵の滝の前に立った。流れ落ちが豪快だ。滝つぼも深い。これでは轟音が遠くからでも聞こえるわけだ。落差は不動の滝同様に15mとのことだが、10mくらいだろう。見ごたえはある。落ち口は薄暗く、カーブしているようで、両岸が4~5mほどの岩壁の回廊のようになっているようだ。
滝に近づくと、もろに飛沫がかかってくる。離れてしばらく眺めていた。同じ直瀑でも、不動の滝には美しさとやさしさを感じたが、この滝は武骨そのもの。どこが違うのかと考えると、不動の滝の滝つぼ下が段状になって流れ落ちていたり、苔の付いた石もあったりといったシチュエーションに印象の違いが出ているのかもしれない。こちらの滝は、水がただ勢いをつけて落ち、そのまま押し出している。つまりは機能的。やはり、不動の滝には、観光滝としてもそれなりのものがある。智恵の滝には、一緒に写真に納められそうな紅葉はない。それでいて、この荒っぽい滝もまた魅力を感じる。滝見素人には、この程度の表現しかできない。
(ここを下って来た)
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(お別れ前に)
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ここまで見たら、落ち口も見たくなる。ここに直に行けるわけはない。歩道に一旦戻るしかないだろう。道はさらに上流部まで続いていたし。下りはアウトだったが、上りではロープも使わずに行けそうだ。四つん這いで階段まで登る。這ったのはこの部分だけだった。そんないわれがあったのも、階段やらロープもない頃のことだろう。登りながら見上げる。ここもまた2~3週間で紅葉真っ盛りで、来る人も稀な滝だ。独占で楽しめるかもしれない。
(歩道終点。落ち口はやはり暗くなっている)
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(手を伸ばしてかろうじて撮った)
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(沢の上流部)
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歩道に出てよく見ると、続いているというよりも先は踏み跡になっている。とりあえず行ってみると、踏み跡は右にカーブし、直進に踏み跡はない。落ち口方面で終わりになっている。ほんのすぐだった。ササヤブ越しに落ち口がかろうじて見える。下から見たように、ここは両サイドが岩壁状になっていて、真下は垂直。一歩間違えばとんでもないことになる。3mはあるか。腕だけ伸ばして撮ったが、わけのわからない写真になった。薄暗くて、色からしてかなり深い様子だけはわかった。かすかに見える上流は、かなり変化のあり気な沢の流れになっていて、流れも強い。興味はあるが、沢靴を持って来ているわけでもなく、それ以前に、ここからは無理にしても、歩道の終点から果たしてヤブこぎだけで河原に出られるのか気になるところだ。今日のところというよりも、もう滝を見ての満足もあるから、これで終わりにしよう。12時5分、引き返す。
(広場に戻る)
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満足しながらの戻り。広場で一服つける。さすがに日曜日は木材の積み出しもなく、ここまで車で来られるかもしれないが、それではつまらないかもしれない。熊がいきなり出て来ても自然な風景だ。まして、この時季だからか、木の実もかなり歩道に落ちていた。栗もドングリもブナの実もあった。熊のフンこそ見なかったが、栗はイガだけが残っている。一人で来るなら、それなりの覚悟も必要だろう。そんなことを思っていたら落ち着かず恐くなった。さっさと下る。
(もう少しで黄赤がきれいな世界になるだろう)
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(日々に色づいていくのだろうね)
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(沢の流れ)
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貯木場に出て、さらに軽トラを見てほっとした。余計な覚悟は薄らいだ。栗を拾って、皮を剥いで生のまま食べた。子供の頃は、こんなのが遊びに出てのオヤツ代わりだった。生だとフンづまりになると言われたが平気だった。ドングリだけは苦くて食べられなかったし、確かに便秘になった。この季節は、そこいらになっているアケビもムラサキアケビならその場で食べたし、大きなツチアケビなら持って帰り、米びつに入れ、しばらく経って、やわらかくなってから食べたものだ。こんなことを記したらきりがないし、自分でもアケビならぬあくびが出てくる。
道路に沿って川だか沢が流れている。何川かは知らない。さっきまで見えていた智恵の滝が流れている沢かもしれないし、別沢なのかもしれない。というのも、歩道から川が目に入らない区間が長かったからだ。
(米代川水系の兄川かと思う)
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(駐車地に到着)
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駐車地に着いたのは13時12分。見物時間含めて往復3時間だった。
着替えとはいっても、靴を履き替えただけのことだが、何気なく看板が目に付いた。ここから林道沿いに川が流れている。その看板は「岩手県米代川漁業共同組合」が立てたものだった。ということは、この川が米代川なのかとその時は思い、不思議だった。正確には「米代川水系の川」ということなのだったが。
事前に滝に行くつもりでいたら地図も持ってきたが、持っていないので、不動の滝も智恵の滝も、何川、何沢にあるのかわからなかった。帰ってから地図で調べると、不動の滝は国樽沢もしくは無名沢の滝らしく、滝の下流でいくつかの沢を集めて不動川になり、安比川に注いでいる。安比川は下流で馬淵川となって、青森県で太平洋に流れ込む。智恵の滝は智恵ノ沢。智恵ノ沢は下流で兄川になり、やがては米代川に吸収されて秋田県北部を横断して日本海に入る。米代川の基点がどこなのかははっきりしない。兄川の合流部よりもさらに東から流れ、根石川(もしくは木沢川か?)と矢神川が合流した下流で湯ノ沢川が加わってから米代川の名称になっている。いずれにしても、岩手県内から米代川は始まっている。どうでもよいことで、あくまでも自己満足のこととして記した。
では、次は秋保大滝。ナビはセットしないまま。インターの手前でセットすればいいと思っていたし、一本道のままに国道に出られる。国道を左折してしばらく行くと、秋田県鹿角市の看板が現れた。あれっ? 右折すべきところを左折してしまったのだ。頭の中の地図には、国道を挟んで東に智恵の滝、西に不動の滝があった。これが逆だったわけだ。
ユーターンして、ナビを改めて秋保大滝にセットする。何と、これじゃダメじゃない。到着予想時刻は、高速利用で18時。ここから4時間もかかるのか。3時間で行ったとしても滝はすでに暗い。秋保大滝はあきらめ、そのまま娘の家に向かった。
これで今季の東北遠征は終わり。月山の出だしが早かったら、もう一度行けたかと思うと残念だ。今年の紅葉は一週間から10日遅いようだといった勝手な思いがあったのが失敗の元だった。
※智恵の滝をyou tubeにアップしています。よろしかったらどうぞ。下記、つついてください。
その1 その2 その3
安の滝は今が見頃ですか。それはいいですね。大宮あたりからもねぇ。
安の滝は何度見ても飽きることはないし、特に紅葉の頃は絶品だと思いますよ。
ただ、大勢の観光客がやって来る滝というのも、次第に俗っぽくなっていくもので、それはそれで残念なことかと思いますね。
最近、足繁く紅葉を見に出かけていますが、別にヒマというわけではなく、猛烈に暑かった夏場にほとんど歩いていなかったので、それの取り戻しで歩いていまして、阿仁に行くとなると、さらにもう一泊せねばならず、やたらと金もかかりますから、去年行ったので今年は我慢しました。
紅葉もタイミングです。人の話で出かければ遅かったり、早かったり。ラッキーな時には天気が悪かったりとねぇ。今年の東北はそのタイミングが悪かった。運が悪かったで済ませますよ。