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◎2019年2月23日(土)
足首の骨折から6か月が経過した。救急搬送で手術、入院した先は日光市民病院。その後、地元でも評判の整形外科でリハビリを続けたが、その内容が、自分で腕時計を見ながらの両足の上げ下げ10秒ずつ各20回、エアマッサージ10分、そして全身のモミモミ8分の3パターンの繰り返し。これに待ち時間を合わせると都合一時間。回転は速い方だろう。患者は年寄りだらけ。これがリハビリなのかいなと首を傾げたが、足首に金属が入っているので電気治療はできないとのことでこのメニューしかないらしい。いずれにしても整体師の手による痛々のリハビリではなく、足の上げ下げ以外は機械任せ。いまだに正座はできないでいる。ずっと、こんなのに効果があるわけもないと思いながらも、傷害保険を請求する関係で、仕方なく通い続け、請求限度の90日(回)を何とかクリアした。その間、何度かリハビリを切り上げるべく医師の診察を受けると、毎回X線撮影をしては、「回復してきています。もう少しですね」の言葉を繰り返す。ここは手術のできる整形外科ではないし、メリットは保険請求の回数稼ぎでしかないと割り切った。90回の通院で、これからもリハビリ通院は続けますと医師に言い含め、出し渋る診断書を書いてもらっておさらばにした。もう、腰痛の時にでも改めてよろしくでいいだろう。
結局、中に入れた金属プレートとネジの摘出手術は市民病院で処置してもらった方が無難のようだ。6か月で区切りもいいことだしと、診察の予約を入れて出かけた。その時は、地元の整形医の言葉もあったので、あと数か月と言われるだろうが、早いに越したことはない。中の金属が冷たくてしょうがないし、足枷をはめられている違和感が続いている。だが、何ということはない。「患部の骨の傷も消えてきれいになっているし、今すぐにでも手術できますよ」と言われてしまった。急にそんなことを言われてもと慌てたが、入院は一泊二日とのこと。その場で来月早々に摘出手術を依頼した。ちなみに、この手術、正式には「骨内異物除去術(抜釘術)」と医師から渡された書類には記してあったが、別に頼んで「異物」を入れ込んでもらったわけでもない立場からすれば、違和感のある施術名だ。
(日光に向かう途中で立ち寄った足尾の地蔵滝)
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(この氷、アップで見ると鶏が飛んでいる姿に見えなくもない)
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そんなことで、病院の後は奥日光の氷瀑見物に行くつもりでいたが、施術前の検査やらを含めて一時間半以上かかり、11時前の時点で行ける滝は、病院すぐ近くの<裏見の滝>しかなくなっていた。これから奥日光に向かうには遅過ぎる。病院に来る前に、足尾の地蔵滝に寄って来てはいたが、日曜日の男体山の帰りがけに見た地蔵滝はまだ氷瀑だったものの、今日はもはや氷のかけらがかろうじて岩にへばり付いているだけで、普通の滝になっていた。せいぜい、日光の滝に期待をかけたいところだ。
当初から裏見の滝を想定していなかったわけでもなく、その場合、氷瀑の後は女峰山ルートに入り、寂光滝分岐で周回にして病院に戻るつもりでいた。こうなると、時間もなく裏見の滝だけになってしまう。仕方ない。車で裏見の滝駐車場に向かう。余裕があれば初音滝も見たいところだが。
(裏見の滝駐車場)
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駐車場には他に二台の車。その車の方々と出会うことはなかった。登山ルートに入ったとしても、二時間半後に戻ってきた時にはいずれの車もなかったし、どこをどう歩いたものだろう。女峰山にしては、暗いうちに出ない限り、一時半に戻っているのは無理があるかと思う。
ただ氷瀑を見るだけでは面白くもなく、少しは沢に降りることも考えていたので足はスパ長にした。このスパ長は失敗だった。岩を歩く際にスパイクが引っかかり、さらに急斜面の登りでは中でかかとが浮いた。先日の宝登山の時もそうだったが、これからの山歩き、長靴は考えものだと改めて思った(毎回のことか)。靴下が厚ければ無理もなかったかもしれないが、今日の靴下は医者に診てもらう関係で普通の厚みの靴下にしていた。これが災いしたのかもしれない。
(沢に向かって下る遊歩道。道は先で上がっていく)
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(最初に目に入ったのは堰堤)
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(荒沢川。あの橋を渡って右岸側に渡る)
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まずは遊歩道歩き。ここの裏見の滝、来るのはもう35年ぶりのこと。ロサンゼルスオリンピックの実況をラジオで聞きながら、裏見の滝の後はガスの濃い霧降高原にドライブした。それ以外のことをあまりよく覚えてはいないが、こんなに立派な歩道でもなかったし、滝の裏に回ることもできた気がする。今はかなり整備された道になっている。つまり、極端に言えば、滝見だけならサンダル履きでも行けるということだ。
歩道はすぐに水際になった。先に堰堤が見える。堰堤には氷のかけらもなく、もう春先の景色ですよといった感じで水が落ちている。沢(荒沢川)を見ながら歩道を行くと、対岸に渡る吊り橋のようなものが見えた。近づくとどうも導水管橋のようだ。この橋には厳重ではないがガードが置かれている。今日は『日光四十八滝を歩く』の荒沢編をコピーして持参してきていたが、それを見ると、裏見の滝の前に「魚止滝」と「一ノ滝」という滝がある。地形図に滝マークはない。この導水管橋を対岸に渡ってみようか。それらの滝を見られるかもしれない。
(これがその導水管橋。高さは5~6mはあったか)
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(橋から見えた上流の小滝)
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錆びついた橋だった。手すりは使えるが、渡しの板は朽ちかけている。左手は手すり、パイプの上に右手を置いて恐る恐る渡ったが、このパイプはやわらかく、ちょっと力を入れると引っ込んでしまう。それだけ年期も入っているということだ。早いところ対岸に渡ってしまいたかったが、ここで邪魔が入る。落差2~3mほどの小滝が橋の上から見えた。橋を渡ってからでは写真を撮れそうにない。ここでカメラを取り出すことになった。こんな恐いところで写真を撮っているような場合ではないのだが。
10mほどの橋を渡りきったものの、今度は帰路が大丈夫だろうかと気になった。
(荒沢素麺滝)
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(一ノ滝。この滝、上から見ると結構長い)
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早々に恐い思いをした。パイプにそっと腰かけて写真を撮ったりしているから余計だ。できるなら、あの橋をまた渡りたくはない。このまま沢沿いに裏見の滝に出られれば都合が良い。上の様子を見に行く。左の斜面に広範囲の不思議な水の流れがあった。これは滝とは言わないだろうが、風景としては魅力のある流れだ。『四十八滝』によれば、この滝は「荒沢素麺滝」らしい。
前方にまた小滝。これがS字状に流れている「一ノ滝」かと思う。ここは狭隘な谷間になっている。今日は沢歩きに来たわけでもないので、やはりダメかと引き返す。導水管橋の渡りはむしろ帰路が恐かった。
ここまで小滝を二つ見た。一ノ滝は見たとして、二つの魚止滝は見逃したようだ。導水管橋から見た最初の小滝がいずれかの魚止滝だったのか。今となっては判然としない。ただの名無しの小滝だったのかもしれないし。
(遊歩道に戻る)
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(一ノ滝の上にはこんな滝もあった)
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(修験道のスポットだったのだろうね)
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すぐ先を、老夫婦といった感じの二人連れが歩いていた。あちこち、スマホで写真を撮っている。空身のスニーカーだ。裏見の滝だけに来る方は、まぁ、そんなものだろう。
二人連れと前後しながら歩き、左にいくつかの小さな滝を見る。おそらく、さっき下で見た滝もあるだろうが、行こうとしても行けるわけもなかった先の小滝なのかも知れず、上からの様相ではよくわかりかねる。たいした落差のある滝ではないようだ。
(裏見の滝観瀑台)
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(裏見の滝と白糸滝)
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(裏見の滝)
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(荒沢相生滝)
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(相生滝に虹が)
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(水がほとばしる)
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(滝裏のお不動様)
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裏見の滝に観瀑台に着く。やはりなぁとがっかりした。氷瀑はどこへやら。ここに至るまでの沢の風景で予測はついていた。今週は暖かかったし、日陰の地蔵滝も早々と普通の滝に戻っていたことだし。
ところで、左右に滝があるが、裏見の滝はどちらだ? 水の勢いと、滝裏にお不動様が置かれているところからして、右の滝が裏見の滝だろう。だったら左の滝は何というんだ? これが「荒沢相生滝」というのだと後で知った。実は、裏見の滝の右にしょぼい感じの細い水流があったが、これにも滝の名前があって「荒沢白糸滝」。裏見の滝に比べたら、かなり存在感は薄い。
この先、立ち入り禁止にはなってはいないが、行くほどのものでもないようで、というか、滝の裏には行けないようになっている。二人連れが去った後に、下に降りてぶらぶらしてみたが、たいした収穫はなかった。せいぜい、相生滝にかかった虹を見ることができた程度のことだった。
さて、どうしよう。この先、危うい思いをしながら相生滝の左側を攀じ登るのは無謀過ぎるし、どこに出るのかもわかったものではない。元に戻るしかないようだ。次の観瀑は観音滝にしている。このポカポカ陽気では、観音滝もまた氷瀑のはずはないだろう。
(一ノ滝。歩道から)
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(ここから入り込んでみるが、すでに駐車場近くになっている)
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(しっかりした踏み跡もこうなって)
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(裏見の滝の上部を眺めただけだった)
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歩道を戻りながら、左の斜面を見上げる。上は尾根状になっていて、どこに通じているのかは地形図を見ても釈然としないが、尾根に上がれば、その先で観音橋に通じる林道に出られるような気がする。だが、この急斜面と岩場では無理だ。
かなり先に戻ると、左が幾分なだらかになり、樹の赤ペンキを見つけ、これが何のマークかは確認もしなかったが、踏み跡が続いているので、ここから逆方向に上がってみる。最初のうちは踏み跡もしっかりしていたが、トラバースする斜面の様子がヤバい状況になると、踏み跡は四散しうやむやになった。恐る恐る先に行く。何ということはない、裏見の滝を見下ろすところに出た。何だそういうことか。結局何もなく終わったが、裏見の滝の落ち口を遠望できただけでも良しとする。
(こんなところを登って)
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(尾根状のところに出た)
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(谷間を挟んで向こう側。石積みが見える)
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(経過はともかく予定通りに林道に出た)
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このまま戻っても、何だかそれの繰り返しになりそうで、さらに上に見える尾根に直登することにした。ここで長靴歩きを後悔することになる。
シカ道なのか人為的なものかは不明だが、あちこちに踏み跡が目に入る。ここは急斜面で、樹もまばら。ヘタに力を入れて細い木をつかむとあっさりと折れてしまう。下を見ないように四つん這いで平らなところを繰り返し目指して登ると、尾根の上に出た。ほっとした。
尾根はササやぶになっていた。幅は広くて平ら。谷間を挟んで、向こう側も同じような地形になっていて石積みが見える。最初、この谷間が登山道かなと思ったが、覗き込むと道にはなっていず、下りるにしても高さがあって、この急斜面を降りるメリットはなさそうだ。そのまま行くと、結局、谷間は消えて、向こう側と一本化した。そして、舗装林道に吸収された。大方はそういうものだ。
(丹勢への標識)
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(男体山を見ながら)
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男体山の頭をちらちら見ながら行くと、ちょっとしたカーブミラー付きの広場があり、そこには標識が置かれている。「裏見の滝2.2KM 丹勢9.8KM」とある。実は、この辺りを歩いたのは初めてで、丹勢山には別ルートで登っているし、このまま林道を行けば丹勢山に行けることは地図で明白だが、疑問が二つ残った。一つは標識が「丹勢山」ではなく「丹勢」であること。もう一つは、駐車場で見かけた「女峰山→」の標識が消えてしまったこと。後者は後で知るが、「丹勢」だけはわからずのまま。おそらく、丹勢山の直下もしくは一帯までという意味合いで「丹勢」としたのかと思う。どうでもいいことだが、丹勢山というと、いつも瀑泉さんのブログ記事を思い出す。深雪の丹勢山に行き、山頂を目前にしてなかなか行き着けなかった由。その七転八倒ぶりについ笑ってしまった。人様のやったことは笑えるが、我が身にしてみれば、その時は行き詰った深刻な状況のはずだ。
林道をそのまま行くと、右手に未舗装の分岐道が現れる。これが果たして女峰山分岐かと思ったが、標識はない。どうも、女峰山への正統ルートは北側の破線路らしい。そうだよなぁ。まっすぐに行けるのに迂回して時間をかけるハイカーは、いるとしたら自分くらいのものだろう。
(観音橋)
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(上流の堰堤)
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観音橋に到着。欄干の銘板に「鈴木橋」と手書きが加えられているのは何だ? 深く考えるのはやめよう。
まずは河原に下りて上流に向かう。滝のようなものが見えた。観音滝はあれだなと思ったが、近づくと堰堤の人工滝。観音滝はあれのはずがない。さりとて、あの堰堤越えは厳しい。『四十八滝』を見る。何だ、観音滝は橋の下流とあるじゃないか。
(一枚岩が広がっている)
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(いい感じ)
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(窪みに分厚い氷)
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(一週間早かったら、沢の雪景色を楽しめたかもしれない)
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(観音滝の落ち口)
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林道に戻って、林道から改めて下る。下流に向かうと一枚岩が広がっている。窪みに溜まった水は氷になっている。長靴のスパイクが引っかかって歩きづらいというか危ない。ところどころでバランスを崩す。先に沢の落ち込みが見えた。
(観音滝。三筋を入れて撮りたかったが、左の庇が邪魔になる。この場ではこれが限界)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/30/075b7afabe2be9176414f3e17e5e1651.jpg)
(飽きない景色)
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(滝よりも、こちらでのひと時に満足)
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下には降りられないが、上から見ると、どうも岩の角と一本の木が邪魔になる。ギリギリのところまで行った。ここはテラス状になっていて、岩が割れたり、こけたりでもしたらアウトだ。結局、すっきりした滝の姿を収めることはできなかった。だが、この周辺の雰囲気は最高だ。一枚岩は何とも言えない。日がなに一日過ごしたいところだ。
これで滝見は終わりにするか。初音滝はあの堰堤を越えなきゃならないようなので、今の身体の動きからは無理だし、スパ長では舐めてかかるのと同じだ。いずれその先の慈観滝と雲隠滝というのも見てみたい。その節は実線と破線路を駆使だろう。そして、上から眺めて終わりかも。雲隠滝の情報がないのが気になるが…。瀑泉さんと雪田爺さんならご存知だろう。それ以前に、わざわざ行くまでもない滝なのかもしれない。
(ここを下れば沢に出て、観音滝を下から見られるのだが…)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/19/16a27ec5ba9ed23dcc3817dfb1a185f6.jpg)
林道に出る。舗装林道をそのまま下るつもりでいる。橋の先でしばらく立ち止まって迷った。沢に出られそうだ。観音滝を正面下から見てみたい。ただ、距離がある。登り返しがきつそうだ。やはりもういいか。後悔じみたものはまだある。日月滝を見られなかったこと。こんなことを思っていてはきりがないし、そんな技量もまたない。
(女峰山に向かう歩道)
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しばらく行くと、左上から山道が下ってきた。標識が置かれている。これが女峰山への破線路入口だった。すぐ林道をはさんだ向かいに「日光」と書かれた標識。舗装道を歩くよりは山道の方がいいに決まっている。
(「日光」方面に下っている)
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歩きながら、何か変な感じになった。南に向かうべきところを、一旦は南に向かいながら、いきなり北に方向転換した。途中に分岐はなかったはず。ここでふと、標識の「日光」は日光駅のことを指しているのではないのか。だとすれば、駐車場を避けるかもしれない。やれやれ、戻るのかと思ったところで、道の向きは南方向になった。何でこんなややこしい道にしたのだろう。林道をそのまま行けばよかったのか。地図を見ると、林道はさらに大回りになっていた。
(駐車場に到着)
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(付録)
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駐車場には自分の車がぽつんと一台。石に腰かけておにぎりを食べた。二時間半歩きだった。本気で歩けば一時間半程度のものだ。タバコを吸っていると、一台の車がやって来て、中から出てきた二人連れが空身のスニーカー履きで裏見の滝の方に向かって行ったが、女の方が早々に音を上げている様子だった。
期待し、今季最後と思っていた氷瀑見物は叶わなかったが、春が近づいていると感じるとまたうれしくもなる。そのうちにウグイスの鳴き声を聞きながら、この辺を歩くのが楽しみになるのではないだろうか。きっと。
足首の骨折から6か月が経過した。救急搬送で手術、入院した先は日光市民病院。その後、地元でも評判の整形外科でリハビリを続けたが、その内容が、自分で腕時計を見ながらの両足の上げ下げ10秒ずつ各20回、エアマッサージ10分、そして全身のモミモミ8分の3パターンの繰り返し。これに待ち時間を合わせると都合一時間。回転は速い方だろう。患者は年寄りだらけ。これがリハビリなのかいなと首を傾げたが、足首に金属が入っているので電気治療はできないとのことでこのメニューしかないらしい。いずれにしても整体師の手による痛々のリハビリではなく、足の上げ下げ以外は機械任せ。いまだに正座はできないでいる。ずっと、こんなのに効果があるわけもないと思いながらも、傷害保険を請求する関係で、仕方なく通い続け、請求限度の90日(回)を何とかクリアした。その間、何度かリハビリを切り上げるべく医師の診察を受けると、毎回X線撮影をしては、「回復してきています。もう少しですね」の言葉を繰り返す。ここは手術のできる整形外科ではないし、メリットは保険請求の回数稼ぎでしかないと割り切った。90回の通院で、これからもリハビリ通院は続けますと医師に言い含め、出し渋る診断書を書いてもらっておさらばにした。もう、腰痛の時にでも改めてよろしくでいいだろう。
結局、中に入れた金属プレートとネジの摘出手術は市民病院で処置してもらった方が無難のようだ。6か月で区切りもいいことだしと、診察の予約を入れて出かけた。その時は、地元の整形医の言葉もあったので、あと数か月と言われるだろうが、早いに越したことはない。中の金属が冷たくてしょうがないし、足枷をはめられている違和感が続いている。だが、何ということはない。「患部の骨の傷も消えてきれいになっているし、今すぐにでも手術できますよ」と言われてしまった。急にそんなことを言われてもと慌てたが、入院は一泊二日とのこと。その場で来月早々に摘出手術を依頼した。ちなみに、この手術、正式には「骨内異物除去術(抜釘術)」と医師から渡された書類には記してあったが、別に頼んで「異物」を入れ込んでもらったわけでもない立場からすれば、違和感のある施術名だ。
(日光に向かう途中で立ち寄った足尾の地蔵滝)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/81/d96cbc66a072ddc0f5cbefdb7dc355a6.jpg)
(この氷、アップで見ると鶏が飛んでいる姿に見えなくもない)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/9f/34ca25ea9dddd8e52e546e094e539506.jpg)
そんなことで、病院の後は奥日光の氷瀑見物に行くつもりでいたが、施術前の検査やらを含めて一時間半以上かかり、11時前の時点で行ける滝は、病院すぐ近くの<裏見の滝>しかなくなっていた。これから奥日光に向かうには遅過ぎる。病院に来る前に、足尾の地蔵滝に寄って来てはいたが、日曜日の男体山の帰りがけに見た地蔵滝はまだ氷瀑だったものの、今日はもはや氷のかけらがかろうじて岩にへばり付いているだけで、普通の滝になっていた。せいぜい、日光の滝に期待をかけたいところだ。
当初から裏見の滝を想定していなかったわけでもなく、その場合、氷瀑の後は女峰山ルートに入り、寂光滝分岐で周回にして病院に戻るつもりでいた。こうなると、時間もなく裏見の滝だけになってしまう。仕方ない。車で裏見の滝駐車場に向かう。余裕があれば初音滝も見たいところだが。
(裏見の滝駐車場)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/67/0d5ba592e943878667bb3a236c5b5b97.jpg)
駐車場には他に二台の車。その車の方々と出会うことはなかった。登山ルートに入ったとしても、二時間半後に戻ってきた時にはいずれの車もなかったし、どこをどう歩いたものだろう。女峰山にしては、暗いうちに出ない限り、一時半に戻っているのは無理があるかと思う。
ただ氷瀑を見るだけでは面白くもなく、少しは沢に降りることも考えていたので足はスパ長にした。このスパ長は失敗だった。岩を歩く際にスパイクが引っかかり、さらに急斜面の登りでは中でかかとが浮いた。先日の宝登山の時もそうだったが、これからの山歩き、長靴は考えものだと改めて思った(毎回のことか)。靴下が厚ければ無理もなかったかもしれないが、今日の靴下は医者に診てもらう関係で普通の厚みの靴下にしていた。これが災いしたのかもしれない。
(沢に向かって下る遊歩道。道は先で上がっていく)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/7f/eea4c100b51ea346b68d806aebd35311.jpg)
(最初に目に入ったのは堰堤)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/a4/9d0f0d6e5da71a60d3033de6566ad31b.jpg)
(荒沢川。あの橋を渡って右岸側に渡る)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/4f/3f08412bf374c67b9ab51a9aa46171f4.jpg)
まずは遊歩道歩き。ここの裏見の滝、来るのはもう35年ぶりのこと。ロサンゼルスオリンピックの実況をラジオで聞きながら、裏見の滝の後はガスの濃い霧降高原にドライブした。それ以外のことをあまりよく覚えてはいないが、こんなに立派な歩道でもなかったし、滝の裏に回ることもできた気がする。今はかなり整備された道になっている。つまり、極端に言えば、滝見だけならサンダル履きでも行けるということだ。
歩道はすぐに水際になった。先に堰堤が見える。堰堤には氷のかけらもなく、もう春先の景色ですよといった感じで水が落ちている。沢(荒沢川)を見ながら歩道を行くと、対岸に渡る吊り橋のようなものが見えた。近づくとどうも導水管橋のようだ。この橋には厳重ではないがガードが置かれている。今日は『日光四十八滝を歩く』の荒沢編をコピーして持参してきていたが、それを見ると、裏見の滝の前に「魚止滝」と「一ノ滝」という滝がある。地形図に滝マークはない。この導水管橋を対岸に渡ってみようか。それらの滝を見られるかもしれない。
(これがその導水管橋。高さは5~6mはあったか)
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(橋から見えた上流の小滝)
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錆びついた橋だった。手すりは使えるが、渡しの板は朽ちかけている。左手は手すり、パイプの上に右手を置いて恐る恐る渡ったが、このパイプはやわらかく、ちょっと力を入れると引っ込んでしまう。それだけ年期も入っているということだ。早いところ対岸に渡ってしまいたかったが、ここで邪魔が入る。落差2~3mほどの小滝が橋の上から見えた。橋を渡ってからでは写真を撮れそうにない。ここでカメラを取り出すことになった。こんな恐いところで写真を撮っているような場合ではないのだが。
10mほどの橋を渡りきったものの、今度は帰路が大丈夫だろうかと気になった。
(荒沢素麺滝)
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(一ノ滝。この滝、上から見ると結構長い)
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早々に恐い思いをした。パイプにそっと腰かけて写真を撮ったりしているから余計だ。できるなら、あの橋をまた渡りたくはない。このまま沢沿いに裏見の滝に出られれば都合が良い。上の様子を見に行く。左の斜面に広範囲の不思議な水の流れがあった。これは滝とは言わないだろうが、風景としては魅力のある流れだ。『四十八滝』によれば、この滝は「荒沢素麺滝」らしい。
前方にまた小滝。これがS字状に流れている「一ノ滝」かと思う。ここは狭隘な谷間になっている。今日は沢歩きに来たわけでもないので、やはりダメかと引き返す。導水管橋の渡りはむしろ帰路が恐かった。
ここまで小滝を二つ見た。一ノ滝は見たとして、二つの魚止滝は見逃したようだ。導水管橋から見た最初の小滝がいずれかの魚止滝だったのか。今となっては判然としない。ただの名無しの小滝だったのかもしれないし。
(遊歩道に戻る)
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(一ノ滝の上にはこんな滝もあった)
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(修験道のスポットだったのだろうね)
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すぐ先を、老夫婦といった感じの二人連れが歩いていた。あちこち、スマホで写真を撮っている。空身のスニーカーだ。裏見の滝だけに来る方は、まぁ、そんなものだろう。
二人連れと前後しながら歩き、左にいくつかの小さな滝を見る。おそらく、さっき下で見た滝もあるだろうが、行こうとしても行けるわけもなかった先の小滝なのかも知れず、上からの様相ではよくわかりかねる。たいした落差のある滝ではないようだ。
(裏見の滝観瀑台)
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(裏見の滝と白糸滝)
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(裏見の滝)
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(荒沢相生滝)
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(相生滝に虹が)
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(水がほとばしる)
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(滝裏のお不動様)
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裏見の滝に観瀑台に着く。やはりなぁとがっかりした。氷瀑はどこへやら。ここに至るまでの沢の風景で予測はついていた。今週は暖かかったし、日陰の地蔵滝も早々と普通の滝に戻っていたことだし。
ところで、左右に滝があるが、裏見の滝はどちらだ? 水の勢いと、滝裏にお不動様が置かれているところからして、右の滝が裏見の滝だろう。だったら左の滝は何というんだ? これが「荒沢相生滝」というのだと後で知った。実は、裏見の滝の右にしょぼい感じの細い水流があったが、これにも滝の名前があって「荒沢白糸滝」。裏見の滝に比べたら、かなり存在感は薄い。
この先、立ち入り禁止にはなってはいないが、行くほどのものでもないようで、というか、滝の裏には行けないようになっている。二人連れが去った後に、下に降りてぶらぶらしてみたが、たいした収穫はなかった。せいぜい、相生滝にかかった虹を見ることができた程度のことだった。
さて、どうしよう。この先、危うい思いをしながら相生滝の左側を攀じ登るのは無謀過ぎるし、どこに出るのかもわかったものではない。元に戻るしかないようだ。次の観瀑は観音滝にしている。このポカポカ陽気では、観音滝もまた氷瀑のはずはないだろう。
(一ノ滝。歩道から)
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(ここから入り込んでみるが、すでに駐車場近くになっている)
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(しっかりした踏み跡もこうなって)
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(裏見の滝の上部を眺めただけだった)
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歩道を戻りながら、左の斜面を見上げる。上は尾根状になっていて、どこに通じているのかは地形図を見ても釈然としないが、尾根に上がれば、その先で観音橋に通じる林道に出られるような気がする。だが、この急斜面と岩場では無理だ。
かなり先に戻ると、左が幾分なだらかになり、樹の赤ペンキを見つけ、これが何のマークかは確認もしなかったが、踏み跡が続いているので、ここから逆方向に上がってみる。最初のうちは踏み跡もしっかりしていたが、トラバースする斜面の様子がヤバい状況になると、踏み跡は四散しうやむやになった。恐る恐る先に行く。何ということはない、裏見の滝を見下ろすところに出た。何だそういうことか。結局何もなく終わったが、裏見の滝の落ち口を遠望できただけでも良しとする。
(こんなところを登って)
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(尾根状のところに出た)
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(谷間を挟んで向こう側。石積みが見える)
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(経過はともかく予定通りに林道に出た)
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このまま戻っても、何だかそれの繰り返しになりそうで、さらに上に見える尾根に直登することにした。ここで長靴歩きを後悔することになる。
シカ道なのか人為的なものかは不明だが、あちこちに踏み跡が目に入る。ここは急斜面で、樹もまばら。ヘタに力を入れて細い木をつかむとあっさりと折れてしまう。下を見ないように四つん這いで平らなところを繰り返し目指して登ると、尾根の上に出た。ほっとした。
尾根はササやぶになっていた。幅は広くて平ら。谷間を挟んで、向こう側も同じような地形になっていて石積みが見える。最初、この谷間が登山道かなと思ったが、覗き込むと道にはなっていず、下りるにしても高さがあって、この急斜面を降りるメリットはなさそうだ。そのまま行くと、結局、谷間は消えて、向こう側と一本化した。そして、舗装林道に吸収された。大方はそういうものだ。
(丹勢への標識)
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(男体山を見ながら)
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男体山の頭をちらちら見ながら行くと、ちょっとしたカーブミラー付きの広場があり、そこには標識が置かれている。「裏見の滝2.2KM 丹勢9.8KM」とある。実は、この辺りを歩いたのは初めてで、丹勢山には別ルートで登っているし、このまま林道を行けば丹勢山に行けることは地図で明白だが、疑問が二つ残った。一つは標識が「丹勢山」ではなく「丹勢」であること。もう一つは、駐車場で見かけた「女峰山→」の標識が消えてしまったこと。後者は後で知るが、「丹勢」だけはわからずのまま。おそらく、丹勢山の直下もしくは一帯までという意味合いで「丹勢」としたのかと思う。どうでもいいことだが、丹勢山というと、いつも瀑泉さんのブログ記事を思い出す。深雪の丹勢山に行き、山頂を目前にしてなかなか行き着けなかった由。その七転八倒ぶりについ笑ってしまった。人様のやったことは笑えるが、我が身にしてみれば、その時は行き詰った深刻な状況のはずだ。
林道をそのまま行くと、右手に未舗装の分岐道が現れる。これが果たして女峰山分岐かと思ったが、標識はない。どうも、女峰山への正統ルートは北側の破線路らしい。そうだよなぁ。まっすぐに行けるのに迂回して時間をかけるハイカーは、いるとしたら自分くらいのものだろう。
(観音橋)
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(上流の堰堤)
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観音橋に到着。欄干の銘板に「鈴木橋」と手書きが加えられているのは何だ? 深く考えるのはやめよう。
まずは河原に下りて上流に向かう。滝のようなものが見えた。観音滝はあれだなと思ったが、近づくと堰堤の人工滝。観音滝はあれのはずがない。さりとて、あの堰堤越えは厳しい。『四十八滝』を見る。何だ、観音滝は橋の下流とあるじゃないか。
(一枚岩が広がっている)
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(いい感じ)
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(窪みに分厚い氷)
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(一週間早かったら、沢の雪景色を楽しめたかもしれない)
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(観音滝の落ち口)
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林道に戻って、林道から改めて下る。下流に向かうと一枚岩が広がっている。窪みに溜まった水は氷になっている。長靴のスパイクが引っかかって歩きづらいというか危ない。ところどころでバランスを崩す。先に沢の落ち込みが見えた。
(観音滝。三筋を入れて撮りたかったが、左の庇が邪魔になる。この場ではこれが限界)
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(飽きない景色)
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(滝よりも、こちらでのひと時に満足)
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下には降りられないが、上から見ると、どうも岩の角と一本の木が邪魔になる。ギリギリのところまで行った。ここはテラス状になっていて、岩が割れたり、こけたりでもしたらアウトだ。結局、すっきりした滝の姿を収めることはできなかった。だが、この周辺の雰囲気は最高だ。一枚岩は何とも言えない。日がなに一日過ごしたいところだ。
これで滝見は終わりにするか。初音滝はあの堰堤を越えなきゃならないようなので、今の身体の動きからは無理だし、スパ長では舐めてかかるのと同じだ。いずれその先の慈観滝と雲隠滝というのも見てみたい。その節は実線と破線路を駆使だろう。そして、上から眺めて終わりかも。雲隠滝の情報がないのが気になるが…。瀑泉さんと雪田爺さんならご存知だろう。それ以前に、わざわざ行くまでもない滝なのかもしれない。
(ここを下れば沢に出て、観音滝を下から見られるのだが…)
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林道に出る。舗装林道をそのまま下るつもりでいる。橋の先でしばらく立ち止まって迷った。沢に出られそうだ。観音滝を正面下から見てみたい。ただ、距離がある。登り返しがきつそうだ。やはりもういいか。後悔じみたものはまだある。日月滝を見られなかったこと。こんなことを思っていてはきりがないし、そんな技量もまたない。
(女峰山に向かう歩道)
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しばらく行くと、左上から山道が下ってきた。標識が置かれている。これが女峰山への破線路入口だった。すぐ林道をはさんだ向かいに「日光」と書かれた標識。舗装道を歩くよりは山道の方がいいに決まっている。
(「日光」方面に下っている)
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歩きながら、何か変な感じになった。南に向かうべきところを、一旦は南に向かいながら、いきなり北に方向転換した。途中に分岐はなかったはず。ここでふと、標識の「日光」は日光駅のことを指しているのではないのか。だとすれば、駐車場を避けるかもしれない。やれやれ、戻るのかと思ったところで、道の向きは南方向になった。何でこんなややこしい道にしたのだろう。林道をそのまま行けばよかったのか。地図を見ると、林道はさらに大回りになっていた。
(駐車場に到着)
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(付録)
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駐車場には自分の車がぽつんと一台。石に腰かけておにぎりを食べた。二時間半歩きだった。本気で歩けば一時間半程度のものだ。タバコを吸っていると、一台の車がやって来て、中から出てきた二人連れが空身のスニーカー履きで裏見の滝の方に向かって行ったが、女の方が早々に音を上げている様子だった。
期待し、今季最後と思っていた氷瀑見物は叶わなかったが、春が近づいていると感じるとまたうれしくもなる。そのうちにウグイスの鳴き声を聞きながら、この辺を歩くのが楽しみになるのではないだろうか。きっと。
荒沢川の滝の詳細な情報、ありがとうございます。まぁ、きりんこさんのコメントで決定的ですね。豪快な滝を見たくとも、自分には命がけじゃないですか。
9年前の古いロープが9年経ったら今は存在しないか、つかんだだけで千切れるかの状態でしょう。
ただ、きりんこさんのコメントを拝見すると、ますます行って見たくなるのが不思議なもので、その雲隠滝の上の石畳も魅力を感じますよ。
地図を見る限り、荒沢川にしろ薬研堀にせよ、かなり上流まで堰堤が続いていますが、これを見ると、工事関係者が入ったのだから、それなりの踏み跡があるんじゃないのかと思えてなりません。そういうのは自然に帰ったのでしょうが、どうも気になります。
裏見の滝を見た時点で、観音滝の氷瀑は望み薄になり、結局、ただの滝見になってしまいましたが、まぁ、せっかくの早々の滝見でしたから、追々、この辺の滝見でもするつもりでいますよ。
足の異物は、手術後に日光の医師がこのままのようなことをちらりと言ったので、半分あきらめていましたが、金属が抜けるということでほっとしています。ただ、今までのように自在な歩きはしばらくはできないでしょう。どうしても気持ちが足に向いてしまいますから。これがクセになって骨折続きにならなきゃいいのですけど。
いろいろと荒沢の滝情報ありがとうございます。結論としては、自分にはやっかいな滝が多いようですね。裏見の滝が遊歩道で行けたものですから、その前後の滝も、つい楽観的に考えていました。確かに、地図を見る限りは、荒沢川そのものの両岸はずっとゲジゲジマークになっていますから、ど素人が入り込む分野ではないでしょう。
まして、アキ爺さんが「降り立つ」くらいですから、半端なところでないこともわかりました。さりとて、遠望して見ているのもあまり意味もないし、あっさりと真正面から見られないようでは、酷なことをしてまでもといった感じになります。
せめて、裏見の滝の下の魚止めの滝でもついでの折りにでも見に行くことにいたします。
観音滝、自分が訪れた昨年2月3日にはまずまず凍っていましたけど、さすがに2月も後半になると凍っていませんでしたか。
初音滝は、瀑泉さんも仰ってますが、堰堤奥のゴルジュ越えはかなり厳しいです。残置ハーケンがあって、自分はそれに掴まってA0で越えましたが、ケガをする前の話なので、今なら絶対やりません。その後、右岸側から安全に初音滝のすぐ下に降りられるところを見つけましたが、ピンポイントなのですぐに見つけるのは難しいかもです。
慈観滝は、周囲に手厚い護岸工事が施されてしまい、正直景観を損ねていますから、あまり期待しないほうがいいかもしれません。
雲隠滝は涸滝とはいえ、節理状の岩壁と手前の伏流水との対比がおもしろく、自分は気に入ってます。
自分は雲隠滝の上に行っていないのですが、@宇都宮氏の話によると石畳のような川床(「日光四十八滝」に岩壁を張り巡らしたような滝と紹介のある滝)があって、すごく見ごたえがあったというので、いつか行ってみたいと思っています。
日月滝へのルートですが、荒沢川右岸の破線路(慈観滝や志津へ至る古道)から薄い踏み跡があります。斜面をトラバースする部分はズルズル滑って結構危うく(フェルトの靴なので余計でした)、9年前に訪れたときは古いロープがありました。あそここそ、スパ長が最適だと思います。滝自体は、落差と幅があり、豪快ないい滝だと思いますよ。
ちなみに,日月滝は,アキ爺様が滝前に降りたってますが,いずれにしても厳しい地形ですから,ロープが必要そうです。
多分,きりんこさんならルートをご存じかと思いますヨ。
それはさておき,丹勢山,愉しんでいただいてますか。まだ,雪山の駆け出しの頃ですからネ。慣れた今なら,そこまで苦戦しないでしょうが,あの時は,必死だったのを懐かしく思いますヨ。
コメントありがとうございます。今回の記事はだれからもコメントなしかなと気になっていましたよ(笑)。
荒沢の情況、よくわかりました。魚止めの滝はやはり駐車場の真下もしくはさらに下流のようですね。そうじゃないかなとは思っていました。そういうところはやはりスパ長ですか。私も履き慣れていないせいか、ついスパイクのひっかけばかりやらかしていましたが、歩きこなせれば、場所によってはむしろ快適なのでしょうね。
どこかの滝か忘れましたが、ゴミだらけの滝だったというのをよく聞きます。一の滝、二の滝の左岸側がゴミだらけというのも、おそらくは裏見の滝の見物客が投げ捨てたりするのではないでしょうか。日光見物ついでに気軽に見に行ける滝ですからね。
私は裏見の滝と観音滝の間は林道歩きをしましたが、いずれはその間、その先を沢沿いに歩いてみたいと思っています。せめて日月滝は見ておきたいです。
足の金具を取ればどうなるのか。ネット記事を見ていると、あまり、快適になったといった記事はなく、感染症を恐れて一年は温泉にも行かなかったというような記事も目にしました。雪田爺さんの「足がとても楽になった」といったようなことを聞くと、期待もまた生まれます。確かにそこまでならなきゃ手術の意味もないですからね。部分麻酔のようですが、市民病院の医師は全身麻酔のようなことを言っていましたよ。私の勘違いならいいのですが。またカテーテルを看護師に入れられることを想像しただけでも気が遠くなりますよ。
男体山登ったり、滝見したり ほぼ復活ですね.後は金具を取って完治というところでしょう.中々早い“復活”です.金具が足に入っていると冷たい・・という感覚は、その人でないと判りませんね.私はたそがれさんより時間が掛かりましたが、取れてから足がとても楽になったことを、今でも覚えています(自慢できた事ではありませんけど(笑) ) 因みに金具を取る手術の時は部分麻酔でした.
荒沢の「魚止め滝」は、たそがれさんが入渓した場所から下流にあります.滑が多く普通の靴や長靴では滑って大変です.スパ長がベストでしょう.一及び二は水の多い季節は立派な滝になりますが、左岸はゴミだらけでこれが日光か、、と思う程.
又、観音滝の下流には名前の無い二つの滝があって、この辺りの景色も中々ですよ.更にその下が日月滝でその下流に裏見滝という訳です.そう言えば、この辺りしばらく見てません.