たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

野峰から丸岩、熊鷹山

2009年03月22日 | 桐生市周辺の山
◎2009年3月21日(土)―1人

 4年前、青少年野外活動センターから野峰に登り、そこから先、丸岩山方面は雪が深くて断念した経緯がある。別に完璧主義とか几帳面というのとは違うが、両サイドは歩いていながら、この部分が空白なのは、あまり気持ちがいいものではないし、ずっと気にかかっていた。いずれは埋めるつもりでいた。しかしながら、活動センターからの往復では何だかあっけないし、しばらく、ネット情報を探してみた。当初、東側・田沼の黒沢から入る人は多く、こちら側からの幾多のコースの紹介は多いが、すべて自分には向いていないようだ。先ず等高線が入り乱れて迷いそう。さらにきつそうで、暗そう。そのうち、梅田の石鴨から入ったレポートを数件、見つけた。ここなら出来そうだと、実行に移そうということにはなったのだが、取り付きの林道が平成14年版の1/25000の「沢入」には記されていない。本屋に行き、新版を見たら、林道が記されている。新しい林道なのだろうか。取りあえず新版地形図を購入して検討。何とか、尾根に取り付けば行けそうだ。踏跡なんかは無いだろうな。

 石鴨天満宮前のトイレ脇に車を駐める。車をバックさせながら、以前にも、ここに駐めたことがあったのを思い出した。三境山に行った時。野峰に行った1か月後だった。出発は7時50分。ちょっと下り、橋を渡って林道。これが以前の地形図には記されていなかった林道。大分、古くからあるような林道で、ここ数年で出来た林道とは思えない。100mも行かないうちに、右手に苔むした3本の木を渡した橋がかかっていた。これが取り付きだろう。ネット情報で写真付きで紹介されていた橋。グラグラして恐い。落ちたとしても、別に怪我をしそうな高さではない。石伝いにジャンプしても渡れる。その先は林の中に入った。明瞭な道があるが、これは樵道。途中ですぐに消えた。上を見上げる。空がかなり狭くなっている。どこを歩いても、やがては尾根に出られそうだが、右手がまだ空の明るさが広がっているので、そっちの方が早く尾根に着くだろうと判断。ジグザグに登る。かなりきつい。尾根に到着。ヤセ尾根。踏跡は無い。ここから、頻繁に地形図とコンパスを頼りに歩く。急だが、ヤブこぎは必要としない尾根だ。歩きやすい。テープ類は一切無し。人も希にしか通わないのだろう。

 右側・南西の方角に鳴神山が見えてくる。今日は天気が良くて正解だった。やがて北西からの尾根と合流し、方向は南に変わる。しばらくは、県境を通る形になり、杭が目立つようになった。今のところ、予定コースからは外れていない。相変わらずの急登。左・栃木県側は杉の植林。群馬県側は雑木。鳥のさえずりがうるさい程聞こえる。春だなあ。県境杭が見えなくなり、栃木県に入ったようだ。間もなく地形図にある784mポイントなのだが、結局、気づかないままで通り過ぎてしまった。もっとも、そんな気分ではない。ゼーゼーやっている。歩いては止まりの連続だ。杉は檜の植林に変わった。右手は相変わらずの雑木。次第に尾根の形状が分からなくなり、ただの斜面になるが、左右から尾根が合流している様子は分かる。そして、ようやく緩やかになった。しばらく林の中を進むと、野峰到着。9時8分。天満宮から1時間20分。野外活動センターからは2時間以上かかったような気がしたが、それよりも早い。正直のところ、あっけなかったといったところ。

 男体山がよく見える。山頂には5分もいただろうか、北側しか展望が開けていないここにじっとしていても仕方がないので、すぐに丸岩山に向かう。未踏区間。しばらくは下る。例の林道の終点近くまで行き、適当な尾根に上がるコースも考慮していたが、それでは、野峰から下りきったところに出るため、往復がつらいだろうなと思っていた。やはり、こうやって下ってみると、疲れた状態ではつらかったろう。今回のルートを選んで良かった。野峰から丸岩山、熊鷹山までのルートは、その先の十二山から氷室山に至るルートに似ているところがあり、気持ちのいい稜線歩きなのだが、かなりのアップダウンがあって、足腰への負担は大きい。展望はいいが、木がじゃまになって、どうもすっきりしない。左手に袈裟丸、皇海山を見ながら歩く。だれもいない。もう、道ははっきりしている。

 石鴨林道に合流10時6分。体調次第ではこの林道を下るつもりでもいたが、変調もないので、そのまま丸岩山に進む。以前、熊鷹山から丸岩山に出て、この林道を下ったことがある。4月の下旬だ。林道沿いにタラの芽を随分と見かけた。丸岩山10時18分。しばらく休憩。おにぎり1個とコーヒー。熊鷹山はまだ遠い。風が心地よく、フリースを脱いだ。ちょっと肌寒く感じたが、大量に汗をかいているわけでもないので、歩けば、ちょうどいいくらいだろう。下ってまた上り。林道が下を通っているせいか、所々の展望が良くなった。根本山も見えだした。ここで、初めて人と出会う。熊鷹山の方から下りて来る。離れて歩いてはいるが2人連れ。先を歩くオヤジさんの方が疲れているみたい。汗びっしょり。1人かなと思ったら、連れのオバサンが続いてきた。道を譲ったら、「スミマセン。有り難うございます」と、バカ丁寧なお返しがあった。2人ともにメタボ調。ようやく熊鷹山の鳥居が見えてきた。以前、作原から入った時、この鳥居から山頂まで、やたら長く感じたものだが、相当に疲労困憊していたのだろう。今日はあっけない上りだった。11時ちょうど着。

 熊鷹山には男女2人が食事中。居場所もないので、さっさとヤグラに登った。ここからの展望は、この山塊では最高だ。四方八方。富士山は残念ながら見えない。この熊鷹山も、もう6回目になる。四季を通じて、いつ来てもいい山だ。アベックがいるんじゃ気も遣う。ゆっくりも出来ないし、ヤグラを下りて、そのまま根本山方面に向かう。先の十二山11時25分。ここで休憩。前回来たのは、ほんのこの間の日曜日。一週間も経っていない。何も変わってはいない。カップラーメンを食べる。箸が無いので、枝1本ですする。下の道を、親子みたいな2人が熊鷹山に向かって行った。

 根本山神社11時39分。週に2回も参拝する信仰心の深さか。オヤジ2人が食事中。それぞれ単独で来ているようだが、1人が、しきりに、八方尾根から唐松岳に行った話をしている。でしたら、わざわざこんな安蘇の山に来なくてもよろしいんじゃないですかと言いたくなる。その彼がいきなり、オレに声をかけ、「十二山というのは、どんな山ですか?何かありますか?」と聞いてきた。「何もない、ただの丘みたいなところですよ」「ここからどれぐらいですか?」「せいぜい5~6分ですけど。」「景色はどうですか?」「たいして良くもないですよ。でしたら、熊鷹山まで行かれたらどうですか?」「そうすると、林道歩きをしなきゃならないので、どうもね」。その後、どうしたのかは知らない。あの様子では、そのまま帰っただろう。別に林道歩きが嫌なら、ここに戻ればいいだけのことだと思うが。

 根本山は今回パス。迂回路を行く。この迂回路を歩くのは初めてだが、斜面に取って付けたような小径だから、ちょっと危ない。やはり、そのまま尾根伝いに根本山山頂経由にすれば良かった。向かいから男女の若いカップル。スニーカー。「これを行けば、神社に行きますよね?」と聞かれたが、しばらくきょとんとしてしまった。普通、山で道を尋ねられたら、「●●山はこっちですよね?」と聞くものだが、神社を問われたので、あの根本山神社のことを言っているとは気づかなかった。まさか、根本山まで来て、目的は神社ということはないだろう。分岐着11時57分。ここから中尾根コースを下る。退屈な下り。展望はあまりよろしくはないが、左手に熊鷹山が見える。その先に見えるのは丸岩山か。

 間もなく林道に出るあたりで、単独が登って来る。かなり疲れた感じの歩きだが、もう12時30分。本気だろうか。不死熊橋12時50分。大分暑くなった。15度くらいある。駐車スペースには7台の車。群馬ナンバーに交じって、多摩、大宮、会津。どこで、根本山や熊鷹山を調べてくるのだろう。今日は11人に出会った。この陽気、3連休で、野峰以外は随分と入っているかなと思ったが、ちょっと拍子抜け。舗装道を天満宮まで下る。13時9分。本日の山物語はこれで終了か。今日は靴がやたらと滑った。それもそのはずで、大分底が減ってきている。もう、張り替えするしかない。そのまま、登山グッズの店に行き、張り替えを依頼。7,800円もとられてしまった。さらに、汚れがひどい場合は、クリーニング代別途だそうだ。17,000円の靴にこれだけの修理代をかけるのもバカ臭い話だが、履きやすい靴だから仕方がない。これ1回が限度だな。

※写真は、熊鷹山のヤグラから撮った丸岩山と野峰に続く尾根。

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