たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

そろそろ紅葉見物もお終わりにしようかと太平山へ。

2024年12月09日 | 近所の栃木県の山
◎2024年12月6日(金)

大中寺駐車場(9:35)……清水寺(10:04)……晃石神社(10:49)……晃石山(10:53)……ぐみの木峠(11:17)……太平山(11:31)……太平山神社(11:44)……紅葉見物(11:55~12:12)……大中寺(12:28)……駐車場(12:37)

 いつまでも紅葉追いかけをしているわけにもいくまい。まして、近場の低山は終わりかけのようだし、里の紅葉も例年に比べて冴えない。紅葉目的の山歩きは、一応、これで終わりにしようと、見頃らしい太平山に行くことにした。太平山とはいっても、山全体が紅葉になっているわけではなく、スポットは謙信平の一角に過ぎないが、まばらな紅葉を見るよりはましだろうし、実は小山に用事があったので、ついでに寄るとなると太平山が手頃だった。三毳山では見どころがあるのかさえわからない。確実の方がいい。
 今日は最初に太平山に向かうよりも、一回りしてからゆっくり紅葉を楽しみたかったので、いつもと違って逆回りで晃石山の方から太平山に向かうコースにした。紅葉目的なら晃石山を経由するまでもないが、太平山だけの歩きではちょっと寂しいと、定番の晃石山も加えただけのことで、予定では林道から桜峠経由で晃石山に出るつもりでいる。

(あじさい林道というくらいだから、その季節にはきれいなアジサイに出会えるのだろう)


(いずれ歩いてみよう)


 大中寺の駐車場から路地のようなところを歩いて行くと、<あじさい林道>なる舗装道になった。初めて歩く林道ではないので目新しいところでもないが、林道沿いの紅葉に感心するものはなく、光の関係もあろうが、大方がきれいな紅葉はない。
 歩き出し15分ほどで、右手に晃石山に上がって行く分岐道が見えた。この道は地図上では破線路になっていて、歩いたことはないが、晃石神社に出るようになっている。その西側にも神社に至る破線路が清水寺から出ていて、こちらの方は9年前に下りで一部のみ歩いている。一部というのは、そのまま破線路を下ればよいものを、つい破線路伝いの南西ではなく南東の方に下ればどういうことになるのかと興味本位で破線路から外れて下ってみたが、途中から熾烈なヤブ尾根になり、滑り放題の転び放題。かなり苦労して林道に出た嫌な経験がある。この破線路は晃石山までの標高差が300m近くあり、遠回りにはなるが、桜峠経由で青入山、晃石山と歩いた方が標高差は同じながらも、むしろ楽だろう。

(林道沿いの紅葉できれいに見えたのはこれくらいだった)


(真ん中が晃石山だろうか。尾根の張り出しからすれば左か?)


(清水寺のモミジの色付きは例年に比べて悪い)


(こちらは鮮やかだが)


(本堂)


(先ほどのモミジを反対側から見ると、そこそこにきれいではあった)


(観音堂に行ってみる。右のモミジを見たかった)


(雑な色付き)


(ここもまた逆光になるときれいなんだよね)


(お気に入りということで)


(しつこいか)


 清水寺に到着。いつもきれいな赤だなと思いながら眺めている参道入口のモミジだかカエデだかよくは知らないが、今日はどす黒く煤けた感じになっていてがっかりした。裏に回ると、陽のおかげで、ある程度はきれいには見えたが、お見事までにはいかない。
 観音堂まで行ってみた。ここの紅葉もまた、遠望よりも直近で見る方がきれいだった。ただ、赤が濃過ぎて、終盤になっているのは素人目でもわかる。林道に戻るべく下ろうとしたら、左手に、しっかりした道型が見えた。以前から気にはなっていた。もしかしたら、これを行けば青入山に行けるのではなかろうか。つまりは、地図にある、林道から晃石山方面の稜線に出る3本の破線路の西端にある破線路かと思った。わざわざ下って林道に戻り、さらに先に行って桜峠に出るよりも、どうせ初めて歩くところだからここを上まで歩いてみようか。桜峠にさしてこだわりはない。

(道があったので、ここから登ってみた)


(ごつごつした道だ。トラロープも張られている)


(振り返って。やはり悪路だ)


(手前から右に行くが、正面左手からの道が合流した)


(もう青入山かいなと思った)


(ただの伐採地。展望なし。休憩場)


(意外に急だった)


 踏み跡はしっかりしていて、そのうちに左から整然とした道が交わったりする。どこから来た道だろうかと思いながらも、地図を出して調べるのも面倒で、上りになっているからにはそのままに行く。前述のように、いずれは青入山に着くとばかりに思っている。そのうちに、さほどに険しくはないながらも岩がちになり、クネクネと登ると、上に青空が覗いてきた。てっきり青入山かと思ったが、ただの伐採地で、幾分なだらかで、簡易なベンチもあった。何となく、ここに来たのは初めてではないような気がした。後で確認すると、9年前にここまでは下って来ていて、その先はヤブ尾根を歩いたということになる。

(子宝杉。周囲には同じような杉の樹がいくつもあった。これだけが子宝杉というのは訳ありなのだろう)


(鳥居が見えて)


(予想外に晃石神社に着いてしまった。解説板を読む限りは由緒のある神社のようだ)


 青入山から晃石山にかけての稜線はまだ先だった。急斜面の登りになった。登りづらい悪路。途中で「子宝杉」なる看板が置かれた樹もある。休み休み登ると、大中寺と清水寺の分岐標識が出てきて、「あれっ?」と思ったが、そのまま登ると正面に鳥居が見えた。ここでようやく地図を出すと、自分が登って来た破線路は、青入山に向かう道ではなく、晃石山に至る直通路であることをようやく知った。青入山への道はさらに西の破線路だった。後日の感想だが、今回歩いた破線路の、東西の破線路を手持無沙汰な折にでも歩いてみたい。
 神社の前には7、8人くらいの休憩の人たちがいた。こうなったら、それに従うしかなく、晃石山に到着。

(晃石山は賑わっていた)


(山頂の神社)


(日光方面)


(さっさと下る)


 10人ほどの団体さんが騒いでいた。いつも、三角点は撮影するものの、ご一行の荷物が三角点標石を隠していた。「もうそろそろ下るから、記念撮影をしましょう」なんて、老若男女を引き連れたリーダーの声が聞こえる。こんなんじゃ、ゆっくりもしていられない。何枚か写真を撮って、さっさと太平山の方に下る。「記念撮影」の言葉に反応を示したのはオレだけではなかったようで、単独歩きの方、数人も同じく下って行った。単独歩きにとって、里山でのこういう団体さんには、己が部外者のような感じを覚えてしまう。撮影を頼まれたのはお二人連れだったが、オレだったら、ニコニコ顔で断わりはしないが、内心はいい迷惑だ。

(スカイツリーが見える)


(無意識にいつも撮っている石)


(筑波山)


 特別なこともなく下る。2か所の展望地からはスカイツリーと新宿らしき高層ビル群も遠望できた。しっかり眺めれば、富士山も見えていたようだが気づかなかった。筑波山はくっきりしていて、休んでいたバアちゃん二人組が「ウチから筑波山はよく見えるけど、今朝の筑波山は怒っているように見えたわよ」なんて言っていたから、傍からいきなり口をはさんで「今の筑波山は笑った顔をしていますか?」と聞いたら、びっくりしたのか、返答はなかった。ユーモアの機転の利くバアちゃんではないようだ。

(ぐみの木峠)


(迷った末に富士浅間神社に登ることにした)


(こんなところの登りは、歩きは長くなるが、直登せずにジグザグに遠回りで登った方がよろしいでしょう)


 ぐみの木峠に出る。この辺から、太平山に登るかどうか迷っていた。予定には入れていなかった。登ったところで自己満足以外の収穫があるわけでもなく、山頂の浅間神社にお参りするだけで済んでしまうし、早いとこ紅葉を見て、用事のある小山にさっさと行きたいところもあった。たかが20分ほどの迂回と思えば、割愛せずに寄ろうか。いずれ、ここを歩く時は太平山に登ることはないだろうし、これが最後かもと思い、寄り道して登ることにした。太平山は、太平山神社側から登れば、たいした苦でもないが、反対側から登れば、短区間ながらも案外にきつい。

(浅間神社)


(その真下にある神社)


(太平山神社の奥社)


 太平山に到着。見飽きた感があり、神社に参拝して、裏の高台に登って終わり。よくわからない。ここの浅間神社には木花咲耶姫命を祀り、下の太平山神社は猿田彦命で、その奥社は途中にありながら、ここの浅間神社が奥社かと思ってしまう。それでいて同一神になっていないのには何かの理由があるのだろうか。別法人? そんなことを思ったのには訳があり、数年前に、ここに来た際、浅間神社の真下に石祠の神社があって、神前の掃除を二人の巫女さんがしていて、太平山神社の方々のようだった。両神社の関係を聞けばよかったが、その時は、何ら疑問にも思っていなかった。自分の興味の範疇外のことだからどうでもいいことだが、今日はふと気になった。掃除はただの善意だったのか、もしくは太平山神社の管理内だからの掃除だったのだろうか。

(太平山神社)


(神社からくっきり筑波)


(鳥居の紅葉)


(見上げて)


(紅葉ゾーンに入る)


 ようやく、これから紅葉見物になる。太平山神社にお参りすることはなく、すぐに謙信平に下った。ザックを背負った人の姿はまれになった。

(その1)


(その2)


(その3)


(その4)


(その5)


(その6)


(その7)


(その8)


(その9)


(その10)


(その11)


(その12)


(その13。大中寺に下るところだったが、ここで戻って厠に駆け込んだ)


(ほっとして、その14となる)


 もう終わりかけかなと思っていたが、何とか間に合った。さすがにスポットだけのことはある。平日ゆえ、観光客でごった返していることもなかった。ただ、ここで写真撮影となると、どうしても、軒を連ねる食べ物屋やその幟、そして電線が写ってしまう。きれいだなと思っても、カメラを構えると、店の看板が入り込んでは興ざめだ。苦労したが、電線だけは避けられなかった。モミジの下で玉子焼きや焼き鳥を食べながらベンチに腰かけていたのはベトナム人らしきグループだけだった。
 ぐるぐる回りながら、そろそろ切り上げようかと大中寺方面に向かった。何かを食べたわけではなく、水を飲んだだけだったのに腹の中が動き出していた。この程度なら、駐車場までもつだろうと思ったが、いきなり到来した。戻ってトイレに駆け込んだ。観光地だからこんな施設利用もできるのであって、大中寺に下る途中だったら、左右は見通しの良い平らな斜面ゆえハイキングコースからかなり離れなければならなかった。以前のことだ。晃石山に向かっていたら、いきなり気配に襲われ、電波塔に向かう歩道に入り、さらにヤブに入り込んだことがあった。自分の腹には、その方面では相性が悪い山域なのかもしれない。

(大中寺へ。ここもまた下りづらく、足先が痛くなった。やはり、軽登山靴にした方がよかった)


(大中寺で。見られる色付きはこれだけだった)


(大中寺本堂)


(正面に見える中山。9年前に登ってみたが、たいして面白い山ではなかった)


(駐車場に到着)


(付録。駐車場の西側広場で)


 今日はズック靴で来ていた。歩きづらい下り道で、足の指先が痛くなった。我慢の限界でようやく大中寺に到着した。その間、だれ一人見かけなかった。

 これで、今季の紅葉目当ての歩きは終わり。月居山も石尊山も、そして里の紅葉もまた昨年に比べたら物足りない印象が残った。季節感がおかしくなり、毎年こうなって行くのだろうか。最後の太平山だけでも、見頃のうちに見物できて満足し、物足りなさといったら、分かっていながらも広くもない一角だけだったといったところだろう。山全体が紅葉だったら最後の歩きとしてはふさわしいが。
 しかし、3時間歩きとは、ここのところずっとこうだし、歩き足りないといった感じにならないのが何とも情けないところだ。

(今回の歩き)

この地図は電子地形図25000(国土地理院)を加工して使用しています(令和元年手続改正により申請適用外)

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2 コメント

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Unknown (ぶなじろう)
2024-12-09 18:54:10
今晩は。
清水寺からの晃石山直登コースはかなりキツかったと記憶しています。青入山へのコースは歩いた事がないのですが、青入山山頂においては清水寺下るような道があるとは気づきませんでした。今度歩いてみたいですね。
私は同日に少年自然の家の方から謙信平に歩いたのですが、謙信平に着いた時、目の前のカエデが茶色くなっていたので、やらかしたと思いました。先に進んで、疲れ気味ながらソコソコの色合いが楽しめたので安心しました。
大中寺の本道の大モミジは見事ですね。ただ、うまく写真に撮れなくて。本堂左側に進むと多少まとまったカエデがあったと思うのですが。
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ぶなじろうさん (たそがれオヤジ)
2024-12-09 22:16:08
ぶなじろうさん、こんばんは。早速のコメントありがとうございます。
青入山から清水寺ですが、山頂から清水寺へ下る標識があった記憶があり、これまでの山行写真をあさってみましたが、その標識の写真は撮っていなかったようです。おそらく、さして関心もなかったので撮っていなかったのか、もしくは、今は撤去されたのか、あるいは妄想だったのか…。
気になれば気になるものです。歩いたところで自己満足でしょう。逆に、清水寺からのコースははっきりしているようで、清水寺西側の展望台だか見晴台脇から青入山への破線路は続いているようです。ただ、かなり傾斜がきついとか、落ち葉で滑りまくりだったとか。ほんの少しの雪山ですら歩くには縁遠い状態ですし、どうせ短時間だし、近いうちに確認に歩いてみたいとは思っています。
ぶなじろうさんが謙信平に着かれた時間と、私が見物した時間には2時間半の開きがあります。私の時間帯には、陽が真南から西寄りになっているし、そんな日の当たる時間帯も影響しているかと思います。私には、電線以外には文句なしに楽しめました。
大中寺の本堂左のカエデですが、私が見て、楽しめたのは、掲載写真のあのモミジだけでしたよ。
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