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◎2012年6月1日(金)・2日(土)
金曜日から日曜まで、やけにヒマで、時間の融通が利き過ぎる九州出張が入った。金、土は午後から夕方にかけ、所定の場所に一定時間いればいいだけ。午前中は実質的にフリー。時間を工面して、遊びに出ない手はない。取りあえず、2月に国東半島巡りに化けてしまった由布岳を、天気が良いらしい金曜歩きにして優先し、土曜は天気次第で、九重か祖母に行ってみよう。出張先からのアクセスとしては九重が良いのだが、既に行ったこともあるし、できれば初めての祖母山に行ってみたいところ。だが、土曜日の天気は「曇り一時雨」となっている。いずれにせよ、仕事を放り出すわけにもいくまい。悠長な歩きになるようなコースは選べない。短時間コースでさっと行って戻れる形にならざるを得ないのは残念だが仕方ない。
【由布岳】
正面登山口(11:22)……合野越(11:49)……マタエ(12:48)……由布岳・西峰(13:01)……東峰(13:29~13:40)……登山口(14:44)
当日の出発であったため、空港からレンタカーで登山口に直行する。雲は多いが晴れている。やまなみハイウェイ(県道?)沿いに登山口があり、左右に広い駐車場がある。一方が閉鎖されているのは平日のためだろう。車はすでに20台くらいは置かれていた。ここの駐車場、県道をダンプが頻繁に通るため、今日のような晴れた日はほこりっぽい。20人くらい乗せたバスがやって来た。空港で見かけた、同じフライトで来た方々だ。ちょっとあせる。前を悠然と歩かれたのではたまらない。着替えてさっさと出発する。今日のリュックサックの中身は、コンビニで買った1リットルのペットボトル水、菓子パン、オニギリ1個、カッパ、軍手だけ。至って軽くて楽。団体さんが準備体操している脇を歩き出す。
(右に由布岳、左がいもりヶ城)
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正面に双耳峰の由布岳が見えている。奥が西峰で手前が東峰だろう。周囲は放牧地のようで、かすかに家畜の臭いが漂っている。気持ちのよい草原が広がっている。由布岳よりも気になる三角峰が左手前に見える。道がその山頂まで分岐して続いている。後で、案内看板を見ると、「いもりヶ城」という名前の山らしい。帰りに、寄れるものなら寄ってみたい。やはりこんな時間だ。下山して来る方も多い。放牧地は途切れ、案内看板のあるところから、自然林の中の歩きになる。ここまで、風がまったくなく、すでに汗だくになってしまった。
(合野越)
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(下にいもりヶ城)
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(ミヤマキリシマその1)
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緑と苔のきれいな自然林の中をしばらく歩いて行くと、標高1,000m付近になって、ようやく風が出てきた。林が一旦切れ、合野越に到着。北西に湯布院の街並みを臨み、西側に、いもりヶ城を見下ろす位置になる。その先に連なって見える山々はどこの山だろうか。九重だろうか。この辺の地理はからきし分からない。さて、昭文社マップによれば、そろそろ「ジグザグ 展望よい」の箇所にかかるはず。また林の中の歩きに戻り、ジグザグが始まった。林はすぐに終わり、後はずっと周囲の景色を楽しみながら歩けるようになる。ふと、こんなところにツツジが、と思ったら、これがミヤマキリシマ。ツツジの仲間らしいが、花は大きく、密である。感心しながら歩いて行くと、上に行くにしたがい、どんどん増えていく。まるで群生だ。飽きない歩きを楽しめて得した気分。数は少ないが、黄色いスミレみたいな花も目に付く。
(ミヤマキリシマその2)
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(左が西峰、右が東峰)
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(ミヤマキリシマその3)
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(これも随分と見かけた)
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(西峰への鎖場)
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(西峰山頂)
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上を見上げると、由布岳の双耳が間近に見えてくる。左の西峰はギザギザ。ちょっとガスッてきた。東西の峰の分岐・マタエでは2人休んでいた。さて、どちらを先に行くか、東峰には客が多いようだ。西峰を先行。いきなり、鎖場が出てきた。こういうのは得意な方ではないが、別に難なく西峰に到着。3人ほど、下るところだった。西峰でしばらく休んでいると、「お鉢巡りコース」と記された案内板のところから、どやどやとジイチャン、バアチャンが上がってきた。総勢20名はいる。ニイチャンのガイド付きでの歩きのようだが、これなら、自分も歩けるだろうと、お鉢巡りコースに足を踏み込んだら、「東峰から1時間35分かかった」という会話が聞こえ、やめた。そんな時間的な余裕はない。一旦、マタエに戻り、東峰に行くことにする。下りの鎖場では、山ガールがもたもたしていた。立ち止まりが多くなり、鎖のないところを下って追い抜いた。相手が団体さんでなくて良かった。
(東峰。鞍部がマタエ)
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(東峰から西峰。こうやって見ると荒船山)
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(東峰の山頂)
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(山頂の石仏)
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(東峰山頂)
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(お鉢巡りの一角)
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東峰へは鎖場はないが、山頂は石がゴロゴロしていて、西峰の風景とは対照的。石仏がさりげなく一つ。ガスが巻いてはいるが、次第に上がってきている。2月に、この山に登ろうとしたのは、この東峰の霧氷がきれいらしく、それを見たかったためである。もちろん、そんな時期ではないが、その代わり、ミヤマキリシマを満喫できた。
(ミヤマキリシマその4)
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下りは、花を改めて楽しみながら下った。出発の時の団体さんがようやく登ってきた。随分とごゆっくりな歩きだ。明日は九重だろうか。下山する方々を見ていると、圧倒的に女性が多い。グループ歩きでも、申しわけ程度にジイサンがくっついていたりするが、大方は疲れた顔になっている。女性パワーはすごいものだ。おしゃべりもすごく、後ろからの自分になかなか気づいてくれない。外人のカップルが上がってきた。空身で、登山口に置いてあった竹の杖をついて来た。女性のブルーアイと、男性の「コンニチワ」のイントネーションが印象的であった。どうして、外人さんは「ニ」にアクセントをつけてしまう人が多いのだろう。
(登山口にあった、ご自由杖。筮竹みたい)
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(改めて。登山口)
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(付録。鶴見岳にて。左の巨体は由布岳)
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寝不足、空腹で出だしはきつい歩きであったが、何とか身体が慣れてくれて、後半は気分の良い歩きを楽しめた。いもりヶ城には結局寄らず仕舞い。しかし、すごい人気の山だ。今日は金曜・平日。2団体以外に25~30人くらいのハイカーと出会った。確かに、この時期はミヤマキリシマを楽しめる山なんだ。土日はもっと混むだろう。こういう、地図なしでも歩けるハイキングもたまにはいいものだ。さて、余談だが、帰り道、由布岳隣の鶴見岳に、邪道ながらロープウェイで行ってみた。こちらのミヤマキリシマの群生は由布岳の比ではなかった。
【祖母山】
神原渓谷登山口(6:25)……五合目小屋(6:50)……国観峠(8:10)……祖母山(8:50~9:00)……九合目小屋(9:10)……国観峠(9:35)……五合目小屋(10:25~10:35)……登山口(10:55)
登山口の駐車場までは遠かった。2時間かかった。九州の夜明けは遅い。天気も、雨こそ降らないものの芳しくなく、車のライトをずっと点けて走った。今日は確実に雨が降る、そんな空模様である。駐車場には他に2台。もう出た後かなと思っていたら、そのうちの1台からハイカーが出てきた。寝ていたのか様子見だったのか。登山届けのボックスがあった。記入しようとしてやめた。書き込んだ届け出用紙が重なったままになっている。個人情報のさらけ出しには抵抗がある。もっと工夫ができないものか。埼玉県あたりは、すでにネット届け可になっている。
(ほどなく薄暗い歩きになった)
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(そして滝)
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(こんな段滝も。しかし暗い)
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(五合目小屋)
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いきなり、一般的ではない歩きをしてしまったようだ。沢沿いに踏み跡があったのでこれがコースだと思っていた。「渓谷トレッキングコース」の案内板もあった。やがて、踏み跡は不明になったが、沢沿いにずっと登った。滝をいくつも見た。「二合目の滝」、「五合目(御社)の滝」も見た。やがて、薄暗い中、沢の向こう側に案内板が見えた。沢を対岸に渡った。そこが、一般的なコースのようであった。ただ、時間を少しは短縮できたらしい。五合目小屋に到着。ここで疑問。昭文社マップによれば、駐車場には「一合目の滝」の記載がある。25分歩いただけでもう五合目か。「山頂=十合目」だと思うが。均等割りではないようだ。なお、合目標識は律儀に漏れなく置かれているわけではない。欠番だらけ。朽ちたか、なくなったか。
(最初のうちは整備もされていた)
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うっとうしく、陰気な感じの中の登りがずっと続く。天気がからっとしていないため、余計にそう感じるのだろう。とにかく重苦しい。風はなく、また、汗でべっとり。ガスが出て、瞬間的に視界が白くなる。人の気配はまったくなく、正直のところ、不安な歩きがずっと続く。駐車場で見かけた方、早く登って来ないかな、と何度も振り返るが、一向にその気配はない。登山道は決して良好ではなく、木の根ははびこり、ところどころ荒れ、粘土質はむき出しになっている。これ、雨が降ったら、滑りまくりだろう。今日は要注意だな。荷物になるのが嫌で、今回は底型が薄くなっている布靴にしてしまった。大きな岩も出てきた。下りで気づいたが、下の登山口付近にも、巨大な岩がゴロゴロしていた。
(やがてこんな)
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五合目小屋から1時間経って、ようやく、話し声を聞いた。上から下りて来る。ご夫婦のようだ。九合目の避難小屋に泊まったとのことで、しばらく話をした。自分は「今日、一番で出会った方」だそうで、「山頂は天気が良かった」そうだ。そして、「避難小屋といっても、座布団で横になった」とのこと。座布団のある避難小屋とは?気になった。会話を交え何とかほっとして元気が出てきた。現金なものだ。しかし、この天気だけはどうにもならん。国観峠まで行ければいいか。さっき見かけた標識には「山頂まで70~90分」とあった。ご夫婦は「1時間くらいだよ」とおっしゃっていたが。
(いのち水)
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(スズ竹が両サイドから迫るようになる)
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(ここを通って)
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(国観峠。祖母山が正面に)
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(国観峠の地蔵さん)
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水の枯れた「いのち水」を通過。ここまで花を見かけることはなかったが、次第にスズタケが目に付くようになった。道の両サイドに密生しているところもあるが、関東の山と同じに、勢いは今一つだ。ネット記事で、クマザサのトンネルをくぐったというのを見かけたが、そんなところはすでにない。もっとも、地元の方が登山道を整備されてもいるのだろう。小高いところに出た。ガスで展望はないが、「地籍図根三角点」と記された杭があった。三角点のようなものがあるわけでもなく、この杭だけだった。もちろん、地形図には、何も記されていない。用水路のような堀割状になっているところを歩き、国観峠に着いた。地蔵が1体。ここは、各コースの、いわばターミナルらしい。
(こんな滑りスポットが続く)
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(九合目)
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(祖母山山頂)
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(左に古祖母山か?)
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正面に祖母山が見えた。ようやくここまで来たかといった感じ。雨がぱらついてきた。やはりな。だが、ここまで来たら、行くしかないだろう。すぐに八合目。登山道をよく見ると、滑っている足跡がかなり残っている。九合目小屋の分岐を直進すると、上から単独氏が下りて来た。ラジオを付けっ放しの歩き。山頂はすぐそことのこと。ロープなしでは滑る。祖母山山頂に到着。本降り前に、何とか間に合った。いろんなものがごちゃごちゃした山頂だ。急いでマップを広げ、傾山と古祖母山を確認する。晴れてはいないが、今のところ視界はきいている。長居したいが、写真を撮って、タバコを1本吸って退散。
(九合目の避難小屋)
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(これが避難小屋?だれもいない。管理人不在の札があった。できるなら、余生はここで)
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九合目小屋に寄ってみる。なかなかの施設で、中にはコタツが2つ見えた。屋根にはソーラーパネル。あの夫婦、ここで泊まったとは、さぞ快適だったろう。自分も、こんな避難小屋なら泊まりたい。本道に合流。国観峠までの間で、2グループ10人と行き会う。どこのコースから来たのだろうか。山頂からの展望の具合をいろいろと聞かれたが、周辺の山には不案内ゆえ、「結構見えましたよ」としか答えられない。彼らの話では、11時から雨だそうだ。今、9時半だ。雨はぱらついている。例の、駐車場が一緒だった単独氏と行き会った。
(滑りまくり要注意)
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(五合目小屋の中。九合目小屋には電器があったが)
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急いで下る。滑らないように、濡れたむき出しのところでは慎重に下る。幸い、滑ることはなかった。国観峠を過ぎ、雨の音が聞こえるようになった。だが、高い木立の葉が雨を遮ってくれる。雨があたることはなかった。五合目小屋に到着。九合目小屋と違って、中の雰囲気は素っ気無い。外でしばらく雨音を聞きながら休む。とにかくほっとした。
(本来の登山道を下る)
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(こちら側も滝はきれいだ)
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(登山口。行きはここから入らなかった)
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(駐車場)
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今度は本来のコースを下る。やはり、遠回りの感があるが、こちら側からの滝の眺めも、ブナ、ミズナラがあってなかなか良い。やがて、植林の中を歩いて駐車場に着いた。これから登るカップルが支度して出かけて行った。由布岳以上に大量の汗をかいた。身体がかなり臭くなっていた。
金曜日から日曜まで、やけにヒマで、時間の融通が利き過ぎる九州出張が入った。金、土は午後から夕方にかけ、所定の場所に一定時間いればいいだけ。午前中は実質的にフリー。時間を工面して、遊びに出ない手はない。取りあえず、2月に国東半島巡りに化けてしまった由布岳を、天気が良いらしい金曜歩きにして優先し、土曜は天気次第で、九重か祖母に行ってみよう。出張先からのアクセスとしては九重が良いのだが、既に行ったこともあるし、できれば初めての祖母山に行ってみたいところ。だが、土曜日の天気は「曇り一時雨」となっている。いずれにせよ、仕事を放り出すわけにもいくまい。悠長な歩きになるようなコースは選べない。短時間コースでさっと行って戻れる形にならざるを得ないのは残念だが仕方ない。
【由布岳】
正面登山口(11:22)……合野越(11:49)……マタエ(12:48)……由布岳・西峰(13:01)……東峰(13:29~13:40)……登山口(14:44)
当日の出発であったため、空港からレンタカーで登山口に直行する。雲は多いが晴れている。やまなみハイウェイ(県道?)沿いに登山口があり、左右に広い駐車場がある。一方が閉鎖されているのは平日のためだろう。車はすでに20台くらいは置かれていた。ここの駐車場、県道をダンプが頻繁に通るため、今日のような晴れた日はほこりっぽい。20人くらい乗せたバスがやって来た。空港で見かけた、同じフライトで来た方々だ。ちょっとあせる。前を悠然と歩かれたのではたまらない。着替えてさっさと出発する。今日のリュックサックの中身は、コンビニで買った1リットルのペットボトル水、菓子パン、オニギリ1個、カッパ、軍手だけ。至って軽くて楽。団体さんが準備体操している脇を歩き出す。
(右に由布岳、左がいもりヶ城)
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正面に双耳峰の由布岳が見えている。奥が西峰で手前が東峰だろう。周囲は放牧地のようで、かすかに家畜の臭いが漂っている。気持ちのよい草原が広がっている。由布岳よりも気になる三角峰が左手前に見える。道がその山頂まで分岐して続いている。後で、案内看板を見ると、「いもりヶ城」という名前の山らしい。帰りに、寄れるものなら寄ってみたい。やはりこんな時間だ。下山して来る方も多い。放牧地は途切れ、案内看板のあるところから、自然林の中の歩きになる。ここまで、風がまったくなく、すでに汗だくになってしまった。
(合野越)
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(下にいもりヶ城)
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(ミヤマキリシマその1)
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緑と苔のきれいな自然林の中をしばらく歩いて行くと、標高1,000m付近になって、ようやく風が出てきた。林が一旦切れ、合野越に到着。北西に湯布院の街並みを臨み、西側に、いもりヶ城を見下ろす位置になる。その先に連なって見える山々はどこの山だろうか。九重だろうか。この辺の地理はからきし分からない。さて、昭文社マップによれば、そろそろ「ジグザグ 展望よい」の箇所にかかるはず。また林の中の歩きに戻り、ジグザグが始まった。林はすぐに終わり、後はずっと周囲の景色を楽しみながら歩けるようになる。ふと、こんなところにツツジが、と思ったら、これがミヤマキリシマ。ツツジの仲間らしいが、花は大きく、密である。感心しながら歩いて行くと、上に行くにしたがい、どんどん増えていく。まるで群生だ。飽きない歩きを楽しめて得した気分。数は少ないが、黄色いスミレみたいな花も目に付く。
(ミヤマキリシマその2)
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(左が西峰、右が東峰)
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(ミヤマキリシマその3)
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(これも随分と見かけた)
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(西峰への鎖場)
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(西峰山頂)
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上を見上げると、由布岳の双耳が間近に見えてくる。左の西峰はギザギザ。ちょっとガスッてきた。東西の峰の分岐・マタエでは2人休んでいた。さて、どちらを先に行くか、東峰には客が多いようだ。西峰を先行。いきなり、鎖場が出てきた。こういうのは得意な方ではないが、別に難なく西峰に到着。3人ほど、下るところだった。西峰でしばらく休んでいると、「お鉢巡りコース」と記された案内板のところから、どやどやとジイチャン、バアチャンが上がってきた。総勢20名はいる。ニイチャンのガイド付きでの歩きのようだが、これなら、自分も歩けるだろうと、お鉢巡りコースに足を踏み込んだら、「東峰から1時間35分かかった」という会話が聞こえ、やめた。そんな時間的な余裕はない。一旦、マタエに戻り、東峰に行くことにする。下りの鎖場では、山ガールがもたもたしていた。立ち止まりが多くなり、鎖のないところを下って追い抜いた。相手が団体さんでなくて良かった。
(東峰。鞍部がマタエ)
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(東峰から西峰。こうやって見ると荒船山)
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(東峰の山頂)
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(山頂の石仏)
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(東峰山頂)
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(お鉢巡りの一角)
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東峰へは鎖場はないが、山頂は石がゴロゴロしていて、西峰の風景とは対照的。石仏がさりげなく一つ。ガスが巻いてはいるが、次第に上がってきている。2月に、この山に登ろうとしたのは、この東峰の霧氷がきれいらしく、それを見たかったためである。もちろん、そんな時期ではないが、その代わり、ミヤマキリシマを満喫できた。
(ミヤマキリシマその4)
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下りは、花を改めて楽しみながら下った。出発の時の団体さんがようやく登ってきた。随分とごゆっくりな歩きだ。明日は九重だろうか。下山する方々を見ていると、圧倒的に女性が多い。グループ歩きでも、申しわけ程度にジイサンがくっついていたりするが、大方は疲れた顔になっている。女性パワーはすごいものだ。おしゃべりもすごく、後ろからの自分になかなか気づいてくれない。外人のカップルが上がってきた。空身で、登山口に置いてあった竹の杖をついて来た。女性のブルーアイと、男性の「コンニチワ」のイントネーションが印象的であった。どうして、外人さんは「ニ」にアクセントをつけてしまう人が多いのだろう。
(登山口にあった、ご自由杖。筮竹みたい)
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(改めて。登山口)
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(付録。鶴見岳にて。左の巨体は由布岳)
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寝不足、空腹で出だしはきつい歩きであったが、何とか身体が慣れてくれて、後半は気分の良い歩きを楽しめた。いもりヶ城には結局寄らず仕舞い。しかし、すごい人気の山だ。今日は金曜・平日。2団体以外に25~30人くらいのハイカーと出会った。確かに、この時期はミヤマキリシマを楽しめる山なんだ。土日はもっと混むだろう。こういう、地図なしでも歩けるハイキングもたまにはいいものだ。さて、余談だが、帰り道、由布岳隣の鶴見岳に、邪道ながらロープウェイで行ってみた。こちらのミヤマキリシマの群生は由布岳の比ではなかった。
【祖母山】
神原渓谷登山口(6:25)……五合目小屋(6:50)……国観峠(8:10)……祖母山(8:50~9:00)……九合目小屋(9:10)……国観峠(9:35)……五合目小屋(10:25~10:35)……登山口(10:55)
登山口の駐車場までは遠かった。2時間かかった。九州の夜明けは遅い。天気も、雨こそ降らないものの芳しくなく、車のライトをずっと点けて走った。今日は確実に雨が降る、そんな空模様である。駐車場には他に2台。もう出た後かなと思っていたら、そのうちの1台からハイカーが出てきた。寝ていたのか様子見だったのか。登山届けのボックスがあった。記入しようとしてやめた。書き込んだ届け出用紙が重なったままになっている。個人情報のさらけ出しには抵抗がある。もっと工夫ができないものか。埼玉県あたりは、すでにネット届け可になっている。
(ほどなく薄暗い歩きになった)
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(そして滝)
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(こんな段滝も。しかし暗い)
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(五合目小屋)
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いきなり、一般的ではない歩きをしてしまったようだ。沢沿いに踏み跡があったのでこれがコースだと思っていた。「渓谷トレッキングコース」の案内板もあった。やがて、踏み跡は不明になったが、沢沿いにずっと登った。滝をいくつも見た。「二合目の滝」、「五合目(御社)の滝」も見た。やがて、薄暗い中、沢の向こう側に案内板が見えた。沢を対岸に渡った。そこが、一般的なコースのようであった。ただ、時間を少しは短縮できたらしい。五合目小屋に到着。ここで疑問。昭文社マップによれば、駐車場には「一合目の滝」の記載がある。25分歩いただけでもう五合目か。「山頂=十合目」だと思うが。均等割りではないようだ。なお、合目標識は律儀に漏れなく置かれているわけではない。欠番だらけ。朽ちたか、なくなったか。
(最初のうちは整備もされていた)
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うっとうしく、陰気な感じの中の登りがずっと続く。天気がからっとしていないため、余計にそう感じるのだろう。とにかく重苦しい。風はなく、また、汗でべっとり。ガスが出て、瞬間的に視界が白くなる。人の気配はまったくなく、正直のところ、不安な歩きがずっと続く。駐車場で見かけた方、早く登って来ないかな、と何度も振り返るが、一向にその気配はない。登山道は決して良好ではなく、木の根ははびこり、ところどころ荒れ、粘土質はむき出しになっている。これ、雨が降ったら、滑りまくりだろう。今日は要注意だな。荷物になるのが嫌で、今回は底型が薄くなっている布靴にしてしまった。大きな岩も出てきた。下りで気づいたが、下の登山口付近にも、巨大な岩がゴロゴロしていた。
(やがてこんな)
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五合目小屋から1時間経って、ようやく、話し声を聞いた。上から下りて来る。ご夫婦のようだ。九合目の避難小屋に泊まったとのことで、しばらく話をした。自分は「今日、一番で出会った方」だそうで、「山頂は天気が良かった」そうだ。そして、「避難小屋といっても、座布団で横になった」とのこと。座布団のある避難小屋とは?気になった。会話を交え何とかほっとして元気が出てきた。現金なものだ。しかし、この天気だけはどうにもならん。国観峠まで行ければいいか。さっき見かけた標識には「山頂まで70~90分」とあった。ご夫婦は「1時間くらいだよ」とおっしゃっていたが。
(いのち水)
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(スズ竹が両サイドから迫るようになる)
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(ここを通って)
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(国観峠。祖母山が正面に)
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(国観峠の地蔵さん)
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水の枯れた「いのち水」を通過。ここまで花を見かけることはなかったが、次第にスズタケが目に付くようになった。道の両サイドに密生しているところもあるが、関東の山と同じに、勢いは今一つだ。ネット記事で、クマザサのトンネルをくぐったというのを見かけたが、そんなところはすでにない。もっとも、地元の方が登山道を整備されてもいるのだろう。小高いところに出た。ガスで展望はないが、「地籍図根三角点」と記された杭があった。三角点のようなものがあるわけでもなく、この杭だけだった。もちろん、地形図には、何も記されていない。用水路のような堀割状になっているところを歩き、国観峠に着いた。地蔵が1体。ここは、各コースの、いわばターミナルらしい。
(こんな滑りスポットが続く)
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(九合目)
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(祖母山山頂)
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(左に古祖母山か?)
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正面に祖母山が見えた。ようやくここまで来たかといった感じ。雨がぱらついてきた。やはりな。だが、ここまで来たら、行くしかないだろう。すぐに八合目。登山道をよく見ると、滑っている足跡がかなり残っている。九合目小屋の分岐を直進すると、上から単独氏が下りて来た。ラジオを付けっ放しの歩き。山頂はすぐそことのこと。ロープなしでは滑る。祖母山山頂に到着。本降り前に、何とか間に合った。いろんなものがごちゃごちゃした山頂だ。急いでマップを広げ、傾山と古祖母山を確認する。晴れてはいないが、今のところ視界はきいている。長居したいが、写真を撮って、タバコを1本吸って退散。
(九合目の避難小屋)
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(これが避難小屋?だれもいない。管理人不在の札があった。できるなら、余生はここで)
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九合目小屋に寄ってみる。なかなかの施設で、中にはコタツが2つ見えた。屋根にはソーラーパネル。あの夫婦、ここで泊まったとは、さぞ快適だったろう。自分も、こんな避難小屋なら泊まりたい。本道に合流。国観峠までの間で、2グループ10人と行き会う。どこのコースから来たのだろうか。山頂からの展望の具合をいろいろと聞かれたが、周辺の山には不案内ゆえ、「結構見えましたよ」としか答えられない。彼らの話では、11時から雨だそうだ。今、9時半だ。雨はぱらついている。例の、駐車場が一緒だった単独氏と行き会った。
(滑りまくり要注意)
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(五合目小屋の中。九合目小屋には電器があったが)
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急いで下る。滑らないように、濡れたむき出しのところでは慎重に下る。幸い、滑ることはなかった。国観峠を過ぎ、雨の音が聞こえるようになった。だが、高い木立の葉が雨を遮ってくれる。雨があたることはなかった。五合目小屋に到着。九合目小屋と違って、中の雰囲気は素っ気無い。外でしばらく雨音を聞きながら休む。とにかくほっとした。
(本来の登山道を下る)
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(こちら側も滝はきれいだ)
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(登山口。行きはここから入らなかった)
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(駐車場)
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今度は本来のコースを下る。やはり、遠回りの感があるが、こちら側からの滝の眺めも、ブナ、ミズナラがあってなかなか良い。やがて、植林の中を歩いて駐車場に着いた。これから登るカップルが支度して出かけて行った。由布岳以上に大量の汗をかいた。身体がかなり臭くなっていた。
さて、とうとう、その熊さんに久しぶりに接近しましたよ。舞台は赤城山。山奥というよりも、人間の居住区近くでした。
為す術もなく、ただ、きょとんと固まっていました。
えっ、みー猫さんは九州ご出身なんですか?そうとは知らず、お目汚しの記事でしたね。失礼しました。
大崩山ですか。名前だけは知っています。大型がいるんですか。九州には月ノ輪があまり似合わない感じがしますけど。
大崩山もさることながら、本当のところは傾山に行ってみたかったです。出張も当面は入りそうもないし、次回は時間と旅費を工面しての歩きをじっくりとこなしてみたいなと思っております。
ミヤマキリシマは、由布岳もさることながら、九重の方がきれいなようです。一方、祖母山では、花のかけらも見ることはありませんでした。
今回も出張ついででしたけど、やはり、ついではついでのレベルで、堪能、満喫の山歩きは楽しめませんし、自分で旅費を工面して出かける歩きの方が満足度も違います。
自分には、西の山の魅力よりも、北方面の山が似合っていると思っています。
やはり、ですね。ぶなじろうさんのことですから、既に歩かれた山と思っておりました。
祖母山については、アクセス的にこのコースしか思い浮かばず、選択の余地はありませんでした。しかし、大分からは遠かった。
ミヤマキリシマについては、開花時期の下調べもなく行って、ラッキーだった思いです。後でいろいろとネット記事で確認すると、もっとすごい群生のようですね。ちょっと早かったかもしれません。
そのような出張、実に羨ましい限りです。ところで祖母山の南東に大崩山という山があるのですが、そこが先輩に連れられて行った登り始めの頃の山です。林道終点で大風の中、テント宴をやって寝たのですが、夜中に目が覚めたら風もすっかり止んで静かだな・・・・と思った瞬間、テント外、背後に大きめの動物の気配・・・他の2人はすやすや寝てて・・・まいったです。その後?・・・たぶん無理やり寝たのだと・・・覚えてないです。由布岳と同じ200名山だったのをいまさらながら知りました。九州出身なので懐かしい感じがしましたヨ。
今回2山とはうらやましい事です。
ミヤマキリシマはちょうど先日TVで百名山の番組で九重山をやっておりました。
ミヤマキリシマの群生地を訪ねるとかでなかなか綺麗でしたね。
由布岳と同じ地域なので自生している状態をみることができたようですね。
自分らは西方面の山は数少ない機会を待って計画を練らないと登れません。
いっそのこと早めに引退すれば・・・等と思ったりもしますよ。
由布岳にはミヤマキリシマがあったのですねぇ~。ミヤマキリシマが咲いていると、全然別の山の印象を受けますね。
祖母山は確か反対側の尾平から登ったと思うのですが、記憶が遠のきました。ただ、今回の写真を拝見し、雰囲気は同じだったような気がしています。そう、暑苦しい登りでしたワ。