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◎2016年2月6日(土)
道の駅龍勢会館駐車場(8:00)……△309.8m(8:18)……△468.7m(9:09)……△629.3m小峰山(10:47)……札立峠(11:50)……破風山△626.5m(12:05~12:22)……札立峠(12:30)……△310.2m(13:39~13:53)……龍勢会館駐車場(14:33)
破風山と書いて「はっぷさん」と読むらしい。八風山ならともかく、この山を知ったのはごく最近のこと。先日の陣見山と同様、地元ICIの店頭にパンフレットが置いてあったのを見て知った。これもまた無知だったが、界隈は「皆野アルプス」と称されているようだ。そういえば、宝登山周辺は「長瀞アルプス」だった。低山のハイキングコースにアルプスが付くと、何やらつい歩きたくなるのは人の常で、自分もまた例外に漏れずの口だ。そういえば、40年前に鎌倉アルプスを歩いたことがある。遙か昔の思い出だ。7~8人で行ったと記憶しているが、当時の流行だったのか、カセットデッキをぶら下げ、ポップスをがなり立てながら歩いたことだけが印象に残っている。
さて、出来あいのハイキングコースを何となく歩いていたのではつまらない。車利用時定番の<満願の湯>とのセットも悪くはないだろうが、どうもしっくりこない。何かオリジナリティを付加しようと地図を眺めていると、周囲に三角点がいくつもあるのがひっかかった。これらを結んでみようか。別に三角点に強烈な思い入れを持っているわけではないが、うまい具合に結べそうなのが手前味噌ながらも気に入った。ただ、一か所、尾根乗り換え部分がある。スムーズに行けるかどうかが気になる。
ヤマレコを見ると、同じようなコースを歩かれている方がいた。この方は三角点にはこだわらず、西側から北上されているので、最初の2つは通っていない。また、最後の三角点は自分の付け足しでもあって、意識しない限りは通るはずもないコースだ。通過する三角点は破風山を含めて都合5つになる。
(道の駅・龍勢会館)
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(最初の三角点のあるピーク。寺は右側になる)
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(墓地上に出る)
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当初、白砂(山)公園に駐車するつもりでいたが、気づかないままに素通りして道の駅・龍勢会館に出てしまった。「会館」なんて付いているから、車も置きづらい感じもしたが、その辺の道の駅と同じで、駐車しっ放しでも特に問題はなさそう。ましてこの時期だ。イベントもない。目立たないように駐車場の端に車を置く。
道を少し戻ると、早速、左手に309.8m三角点のある小山が見えてくる。見るからにヤブ山だ。下には寺(天徳寺)があるはず。寺の正面から登るのも何だし、脇から入ることにする。車道を離れ、踏み跡を辿ってみたがすぐに消え、寺後ろの高台の墓地に出た。一番上段にあるのが歴代住職の墓地で、その上は、伐採はされてはいるものの野放図状態になっている。適当に登るしかない。切り株やら横倒しの木、さらに小ヤブになっていてかなりやっかいだ。歩きやすいところを探しながら登る。すぐに木や葉のクズだらけになった。始末の悪いことに、トゲ状のものがフリースにやたらとくっつく。
(小ヤブをズルズルしながら登る)
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(309.8m三角点)
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ヤブはさして濃くはない。むしろ落葉が滑って登りづらい。手がかりにする木はあっけなくポキポキと折れる。何とか我慢して登り上げると、あっさりと第一の三角点(309.8m。点名「久長」。三等)に着いた。小高い狭いピーク。感慨はない。秩父鉄道の電車の音も、車の騒音も間近だ。まだほんの序盤だが、意外に手こずったので、6分ほど休んで息を整え、トゲトゲを抜き、木クズを払う。かなりくっついていた。早々に水を一口飲む。
これから先のヤブの気配を感じ、ヤッケを着て、ストックとスズを出す。ストックを出したのは、下で、散々、ザックに結わえたストックが、ヤブのツルに引っ張られてうっとうしくなったためだが、出せば出したで、また後ろでツルに持って行かれることにもなる。持ってこなければよかったと後悔した。後悔といえば、今日の足は、雪融けのぬかるみが気になって長靴にしたが、これまでの歩きからして、地下足袋にしとけばよかったかもしれない。この先も、雪が多少は出てくるが、地下足袋でも歩き通せた。むしろ、足袋の方が歩きやすかったろう。
(植林の中を下る)
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(やがて、右手から緩やかな尾根が交わる)
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(あれが破風山かと思う)
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(振り返ると、先ほどの三角点ピーク)
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一旦下る。踏み跡のようなものが尾根に上がって来ている。わざわざ荒っぽい歩きをせずとも、楽に登れる踏み跡が先にあったのかもしれない。今さらだが。
問題のない尾根だった。最初の区間のみ植林で、後は雑木になった。樹の間隔は広く、明るい尾根だ。急斜面はなく、陽だまりハイクといった感じすらなる。踏み跡があるわけではないが、尾根を踏み外すこともない。振りかえると、秩父の街並みが広がっている。右手奥には尖がった山が見える。あれが破風山だろうか。古いテープが目に付いた。これきりのテープ。歩く人もいたのだろう。
右手から、なだらかな尾根が入り込んだ。地図を見ると、白砂公園のほうから上がる尾根のようだ。見た感じ297m標高点を経由して楽に登ってこられそうだ。
(ここを登ると)
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(2つ目の468.7m三角点)
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やがて、この右手先の尾根伝いに反射板のようなものが見え、左はヒノキの植林と接するようになる。植林はここまでのようで、カラマツまじりの尾根を急登すると、2つ目の三角点に到着した。ここは468.7m。点名「水窪」。四等。
三角点に腰をおろして菓子パンを食べる。ついでにタバコを1本。今日は上下のヒートテックを着こんでいるせいか、暑くなって汗をかいている。ヤッケは、期待したヤブもなく、途中で脱いでいた。最初の三角点ピークが樹間越しに見えている。里山エリアとはいえ、ここを歩く人は年に何人もいまい。それなりに満足している気分だ。今のところ、今日のコース取りは正解だったようだ。
この先、尾根をこのまま北上し、西からの尾根に合流し、その先は北東向きの尾根に出て、一旦、林道に出るつもりでいるが、乗り換え部分が自分にはちょっと技巧的な歩きになるだろうか。今回のネック部分だ。
(倒木が目に付くようになる)
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(西からの尾根に合流。手前から登っている)
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(西からの尾根を下る。ここを右手寄りに下るべきだった。そのまま下ってしまった)
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倒木が出てくる。老化か雷、雪によるものだろう。伐採ではない。これが少し続く。またぐか迂回して通れる。そろそろクマ糞が目に付くようになった。雪国ならともかく、里山のクマは冬眠するとは限らない。スズの音の鳴りが悪く、取り付けの位置を調整し、さらに意味なしの独り言と咳払いを連発するようになる。ふと、目の前を横切る小動物を目にした。先で待機している。リスだった。カメラを出したら、すぐに去って行った。
西から下ってくる尾根に合流。尾根型明瞭なヒノキ植林尾根だ。この先、コンパスをしきりに合わせながらの歩きになる。方向音痴であるから仕方がない。GPSも確認したが、画面は局部的で、地図の等高線とも合わず、結局、コンパス頼りに戻る。幾分、北寄りに歩いてしまったようだ。予定コースから外れている。北に下れば、どこを通っても間違いなく林道には出られるのだが、これではその場次第のいい加減な歩きになる。こだわろう。
(沢・窪みの向こうに低い尾根が見えている。あれに上がる)
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(ところどころでヤブめいている)
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(右下に下る巻き道を選ぶ)
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(林道に出た)
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急な下りになった。雪も残っている。抱きつきで下りたいところだが、樹の間隔が広すぎる。膝をガクガクさせながら地道に下るしかない。左手にはなだらかな尾根筋が見えている。それに移ろうかと思ったが、ここも我慢する。地図を見る限り、その尾根の先はややこしい等高線になっていて、沢から林道に這い上がる形になるのはどうも好みではない。
何とか下りきると、沢筋が横切っている。その先に低い尾根が見えた。あれだ。ほっとした。さっき、西からの尾根に合流したら、そのまま東側に下ればよかっただけのことで、北寄りの枝尾根を下ってしまい、余計な迷い歩きをしてしまった。地図読みがまだまだ甘い。
ここにもクマ糞が2か所にあった。何日か前に歩いた人がいるようで、雪の上に、ワカンの大きさまで広がった窪みがポツリポツリとある。目の前に小ピーク。そのまま登ってもいいが、右手に雪かぶった道型が見え、それを辿ると、すんなりと林道に出た。
林道も一か所通過くらいなら、先日の陣見山に比べてご愛嬌でもあるし、通行路に雪が溜まっているところからして、この時期は通行止めになっているのだろう。林道の向こう側は高さ2m近い石積みが続いている。これでは助走付けのジャンプもままならない。タバコをふかして様子を見る。ここからさっきの尾根の延長を北上し、3番目の三角点に到達して、その先しばらくはハイキングコース歩きになる算段でいる。
(ここから引き続き)
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(こんな石像があって)
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(神社に着いた)
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(手前には石碑、石仏が並んでいた)
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(主役はこれっぽいが、仏様なんだよね)
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林道を東側に下ると石積みが切れ、おあつらえ向きに階段付きの踏み跡というか道が続いていた。これを辿る。尾根末端が気になったが、岩があって急になっている。これは無理。そのまま踏み跡をクネクネと登ると、平地になり、先に小さな神社があった。踏み跡もここで終了。
神社には正月用に結わえたのか、新しい注連縄が巻かれ、周囲に石仏や石碑、石祠が並んでいた。大黒天碑や不動明王像がある。目に付いた石碑の年号は明治だった。これは手水鉢に彫られた寄進の年号だから、神社はそれ以前からの存在なのかもしれない。
(結構、急な尾根を登って振り返る)
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(反射板。板の部分を撮ろうとすれば危ないことになる)
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裏に回って、尾根に乗る。この先、歩く人もいるようで、植林作業用のテープとともに、ハイカーと思しき方が巻いたテープも散見するようになる。ここの尾根型も明瞭だ。左に植林が続くも、明るい尾根。さっきまで遠くに見えていた反射板のようなものが右上すぐに近づいた。地図の等高線とは違った、長い急登りが続いて反射板の下に出た。
何のための反射板なのかはわからない。施設名を記した看板は見あたらない。反射板が邪魔で展望がいいわけではないが、陽だまりに座って2個目の菓子パンを食べて一服した。後は、ちょっと歩けばハイキングコースに合流のはず。いささか気も楽になる。
(登りきると)
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(3つ目の三角点。629.3m。小峰山)
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尾根がところどころで細くなる。雑然とした踏み跡も目につく。植林の際を登る。引き続きの急登になり、登り着いたところは秩父市と皆野町境の稜線。つまりは皆野アルプスのハイキングコースに合流した。ここに3番目の三角点がある。629.3m、点名「長窪」。四等。山名板には「小峰山」とあった。皆野アルプスとはいっても、メインはやはり破風山で、この辺にまで足を延ばすハイカーは少ないのか、これまでに比べてしっかりした踏み跡が続いているといった程度のものだ。反射板で休憩をしたので、ここでは立ち休み。森林公社の杭が目に入った。これがしばらく続く。
(数日前の折り返しの足跡)
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(しっかりした道になった)
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(左から大前集落からの道)
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歩くハイカーはまばらとはいえ、安心して歩けるハイキングコースだ。尾根が細めになっても、雪が出てきても、特別な問題はない(ICIにあった登山マップには、この区間「踏跡不明瞭」と記されている)。左先には、城峯山だろうか、いずれ行かなきゃなぁと思っている山が見えている。山頂の電波塔が目印になる。あそこは一等三角点の山らしい。
倒木が横たわっていたりして、少々、歩きづらい。下って登り返してまた下ると左の植林帯からしっかりした道が上がってきた。標識には「大前集落 華厳の滝登山口」とあった。ちなみに、今、歩いている尾根伝いのコースは「如金峰コース」となっている。もしくは、ここから如金峰コースが始まるのか。踏み跡は道のようになった。健脚なハイカーは大前というところからここに上がって来て、皆野駅まで歩き通すようだ。アルプス縦走といったところだ。
(天狗山の石祠)
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(ここの下りは危うかった)
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(クサリ場が出てくる)
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すぐに石祠社殿のある「天狗山(お天狗様)」に着いた。石祠の中には、なぜか松ぼっくりが詰められている。お天狗様の本意ではないような気がするが。
ハイキングコースはここからかなり厳しくなる。ICIマップには、札立峠までの区間に「鎖、鎖、ヤセ尾根、鎖」と記されている。まずは、雪付きの斜面を急降下だが、これがなかなか厳しい。滑るまいと気をつかう。ロープがあるので助かったが、これまで出していたストックは収納した。持ったままでは、引っ掛かりはしないかと注意力も散漫になる。
さすがに道標はしっかり設置されている。鞍部には「大前近道」。登りにさしかかると「鎖は一人で使い順番を守ること」と注意書きもある。クサリを登ると、右手・南側に秩父盆地の街並みが広がっていた。頭上は青空になっているが、南側の景色は白く霞んでいて眺望は今一つだ。
(大前山下の石像)
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前に注連縄が見え出し、先に何があるのかと進むと、首欠けの石像があった。これはポーズからして大山祇命像ではあるまいか。廃仏毀釈でお地蔵さんやらの石仏の首が欠けたといった説を聞くことはあるが、これは神様だろうに。その先に標高点653mの大前山。皆野アルプス区間に入ってから上り下りの繰り返しが続いている。標高の低い稜線歩きでもいささかきつい。身体が汗ばんできた。ヒートテックの下着を脱いでしまいたいくらいだ。
(武蔵展望台からの展望だが、今日の天気では冴えない)
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また下って登る。尾根はヤセ気味になり、左右の傾斜はかなりきつく、右側は切れ案配になっている。どうも爽快な気分にはなれない。「武蔵展望台」を通過。澄み渡っていれば、ここから奥秩父の山々、富士山も見えるかもしれない。破風山が近づいてきた。やはり、あの尖がりの山だった。
(下るのに足がすくんだ)
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(こんなところもあった。あまり好みではない)
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(如金さま)
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クサリ場を下って、むき出しのヤセ尾根が続く。ハイキングコースとしてはかなり厳しい。左右ともに切れ落ちている。通過途中に「鞍掛山629.2m」の標識があった。
またクサリ場を下ると、ニョッキリした感じの4m程の岩が左に出てきた。これが「如金さま」か。金の如しということだから、金はアレのことか。もしくは、ニョッキリに如金の当て字をしただけのことなのか。「金精大明神云々…」の解説板が置かれていた。先ほどの天狗山の神社や大山祇命といい、このコースは信仰の古道でもあったのだろう。下には札所を結ぶ巡礼道も通っている。往時は賑わったのだろうが、神も仏もごちゃごちゃといった感じがする。
(札立峠)
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(こうなると迷いようもない)
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尾根がようやく落ち着いた。後は札立峠にそのまま下るだけだろう。ここで、本日初のハイカーと行き交った。2人連れが上がって来た。札立峠に到着。四方からのルートが交差する。石の道標が置かれている。古いのかなと思ったら大正のものだった。
(破風山山頂と、三角点。626.5m)
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(秩父盆地の一角)
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(中央の奥が城峯山。その手前右寄りのピークが目立つのだが)
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一服して、破風山に向かう。最後の登りになるが、さして急ではなく、気分よく歩ける。途中、右から、桜ヶ谷、野巻という地区からの道が交わる。破風山方向には「水と緑のふれあい館 満願の湯 日野沢へ」の標識がある。正午の時報が聞こえてくる。オルゴールだ。北西側の展望が開けてきた。城峯山もさることながら、その手前ピークが気になる。地図を広げるとそれらしき山名の記載はないが無名峰か。ここからでは城峯山以上の存在感があるのだが。
4つ目の三角点・破風山(626.5m。点名「破風山」。三等)に到着。山頂はさほど広くはないが、展望もよく落ち着ける。さらにだれもいないからゆったりだと思っていたら、間もなく反対側から、2人連れが登って来た。ちょっとがっくり。こういう人気の山だ。期待する方がおかしい。ポットの湯をそそぎ、カップうどんを食べる。食べている間に2人連れは別の2人連れにチェンジした。こちらも、満願の湯方面から登って来たようだ。どうもこの山はそちらからのが人気のコースのようだ。
ところで、いつも気になることだが、山頂に着くと、必ず三角点の頭を踏んづけたり、ストックやザックを石に立て掛けたり、中には腰を下ろして食事をする方の姿を目にする。三角点が好きな方には、写真の邪魔にもなるし、聖域とまではいかずとも、もっとやさしく扱えばいいのになぁと思う。クマすらそれに用を足すことはないのに。
(ここは歩いていて気分が良かった)
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離れたところでタバコをふかして下山する。先ずは札立峠に戻って、巡礼道の下りになる。下ってすぐに話し声が聞こえた。最初に出会った2人連れで、大方、如金さまでも見に行っての往復だろう。峠までの往復、往路よりも復路歩きの味わいが良かったのは気のせいか。
(巡礼道ということだが)
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(ウメが咲いている)
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(車道に出た)
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札立峠を「三十三番菊水寺」方面に下る。ここは反対側の「三十四番水潜寺」を結ぶ峠道で、巡礼道ということになっている。実はかなり期待していた。石仏やら石碑がずらっと並んでいるのではと。何ということはない。そんなものはまったく見かけなかったし、植林の作業道のような道が続き、車道に出てしまった。かなりがっかり。せめて気分がよかったのは、途中で梅の花が咲いているのを見て春の気配を感じたことぐらいか。とはいっても、自分の勝手な思い込みが先行しただけのことだ。
横道に逸れる。「巡礼」という言葉から、すぐに想起するのが『古寺巡礼』で、このイメージは、自分には一種のトラウマのようなものだ。自分らの受験の頃、現代国語の題材として、和辻哲郎やら加藤周一、小林秀雄の評論、天声人語がよく使われた。仕方なく岩波新書で『古寺巡礼』や『風土』を無理に読んだが、難解でさっぱり意味がわからないどころか、読後感はまったくなかった。日本語を何でこう難しく記すものなのかと、現国がさらに嫌になったものだ。そのためか、自分の「巡礼」といった言葉からのイメージは軽いものではなく、極めて哲学的で厳かなものなのである。ここの巡礼道はあっさり、何もない作業道のような通り道であった。ところどころに「巡礼道」の札を見かけはしたが。反対側の巡礼道はどうであったのだろう。石仏が並んだ写真をネットで見たような気がするのだが。
車道に腰かけて一服。ラストの三角点が残っている。予定では、この大分先、二股を過ぎ、車道が沢の内側に入り込んだところから三角点尾根に取り付くことにしていたが、車道歩きが長くなるのはやっかいだ。二股右の分岐の先に破線がある。そこから行けるのではないか。行けなければ、当初の予定に戻ろう。
(道端の苔むした石碑。草書で「菊水寺」と記されている)
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(ユズの樹があちこちに)
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(これは馬頭尊碑)
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(こんなのも)
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車道を下る。ミカンのようなものが道端にやたらと落ちている。巡礼道でも見かけた。ミカンを捨てたのかなと思っていたが、これはユズで、この辺はユズの産地にでもなっているのだろうか。あちこちにユズがある。
実は、巡礼道は終わったわけではなく、この車道も巡礼道で、ようやく石仏をいくつか見かけてほっとした。ネットで覚えていたのはこれだろう。
(ここを右に行き)
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(ここは直進)
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(尾根の末端部。直進は破線路)
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車道が二股になった。右手に入る。そして、左手に上がる歩道が分岐する。一旦、それに入るが、方向は直進になっている。ここにも巡礼道の標識がある。すぐに雪の上に踏み跡のある道が左手に分かれる。破線路はこれだ。石の道標のようなものが置かれている。巡礼道はここから下に分かれて行くようだ。破線の道型は続いたが、目の前には尾根の突端が見えている。念のため道型を辿ると、カーブして中途半端で終わっていた。やはり地図通りだ。引き返して、尾根に上がる。この先は踏み跡もない。
(右手に反射板)
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(別に風変わりな尾根でもない)
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(絡まってはいるが、石祠の屋根の残骸の一部とわかる)
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(こんな大きな岩が寝そべっていた)
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(恐々と左裾を巻く)
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地図では変哲のない尾根だが、これは最初のうちで、崩れた石祠も見かけたし、右手には小峰山手前で見た反射板が見えたりと、大して文句も出ないような尾根だったが、最初の高台から下りかけると、次第に怪しげな尾根になってきた。大きな岩が出てきて、越えるのに難儀する。岩そのものが一枚物で、登るのはいいが、下るのに滑る。これは、巻きで行った方がいいだろうと、次の岩場は巻きにしたが、岩がドカーンとあって、右の岩の裾はかなり下まで続いている。致し方なく、左をすれすれに巻いた。左下は急斜面だ。
(最後の三角点。310.2m。背景に破風山)
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何とか持ちこたえて最終の三角点に到着。310.2m。点名「一本栗」。四等。まぁこれで本日の課題は終了ということになり、ゆっくりとくつろぎたいところだが、当初から、この先どうやって下ればいいのか、ずっと気にしていた。尾根通しに東に下れば、どうも擁壁になっているような気がするし、場所によっては等高線が重なっている。それ以外のところもまたすんなりとは下れないかもしれない。南西側に適当に下るしかないかと思っていたが、ここまで来たら、じたばたしてもはじまらない。コーヒーを飲んで、タバコを吸った。
ここの三角点、ロケーションとしてはなかなかいい。北側の正面には破風山が望まれる。さてと腰を上げる。この時点では、南西側に下るつもりでいるが、覗き込むと、緩斜面ながらもヤブがかなりきつそうだ。フィニッシュがヤブでは今日の山行そのものが台無しの気分になってしまう。取りあえず尾根通しに下ることにする。そこで考えればいい。
(本日最後の下りとなる)
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(ここに出た)
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のどかな尾根下りだが、いまだに末端部が気にかかる。そのうちに、踏み跡らしきものも出てきた。これを追えば救われそうだ。踏み跡は消えてはあちこちから現れ、一定方向に行く気配がない。末端にさしかかり、車道を挟んで目の前に倉庫のような建物が見えた。このままでは高い。左下に沢の窪地が見え、そこに下った。何だ、擁壁が切れて階段状になっているじゃないか。拍子抜け気味に車道に下りた。
(白砂公園入口)
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(再び最初の三角点峰)
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(ここに来てようやく目にした武甲山)
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(天徳寺入口)
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フィニッシュは案ずるより産むが易しの結末で、その後の車道歩きも苦痛にはならなかった。陽は隠れ、どんよりの曇り空になった。汗ばんだ身体が寒くなってきた。それでも、遠回りして、白砂公園を確認し、最初の三角点下の天徳寺の前を通って、中を覗き見したりした。寺は禅寺だった。
(龍勢会館駐車場に到着)
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龍勢会館に到着。車も多くなっている。せっかくの道の駅だ。中に入ってみる。トイレ使用だけのつもりがつい秩父ワインの白と赤を買ってしまった。帰ってから飲むとして、おそらく、1本は空けてしまうだろう。
一応、久しぶりにまともな歩きをしたような気がする。今年に入って初めてだ。6時間半歩きか。ちょっと歩き足りない気分が残った。
(本日の軌跡)
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「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」
道の駅龍勢会館駐車場(8:00)……△309.8m(8:18)……△468.7m(9:09)……△629.3m小峰山(10:47)……札立峠(11:50)……破風山△626.5m(12:05~12:22)……札立峠(12:30)……△310.2m(13:39~13:53)……龍勢会館駐車場(14:33)
破風山と書いて「はっぷさん」と読むらしい。八風山ならともかく、この山を知ったのはごく最近のこと。先日の陣見山と同様、地元ICIの店頭にパンフレットが置いてあったのを見て知った。これもまた無知だったが、界隈は「皆野アルプス」と称されているようだ。そういえば、宝登山周辺は「長瀞アルプス」だった。低山のハイキングコースにアルプスが付くと、何やらつい歩きたくなるのは人の常で、自分もまた例外に漏れずの口だ。そういえば、40年前に鎌倉アルプスを歩いたことがある。遙か昔の思い出だ。7~8人で行ったと記憶しているが、当時の流行だったのか、カセットデッキをぶら下げ、ポップスをがなり立てながら歩いたことだけが印象に残っている。
さて、出来あいのハイキングコースを何となく歩いていたのではつまらない。車利用時定番の<満願の湯>とのセットも悪くはないだろうが、どうもしっくりこない。何かオリジナリティを付加しようと地図を眺めていると、周囲に三角点がいくつもあるのがひっかかった。これらを結んでみようか。別に三角点に強烈な思い入れを持っているわけではないが、うまい具合に結べそうなのが手前味噌ながらも気に入った。ただ、一か所、尾根乗り換え部分がある。スムーズに行けるかどうかが気になる。
ヤマレコを見ると、同じようなコースを歩かれている方がいた。この方は三角点にはこだわらず、西側から北上されているので、最初の2つは通っていない。また、最後の三角点は自分の付け足しでもあって、意識しない限りは通るはずもないコースだ。通過する三角点は破風山を含めて都合5つになる。
(道の駅・龍勢会館)
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(最初の三角点のあるピーク。寺は右側になる)
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(墓地上に出る)
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当初、白砂(山)公園に駐車するつもりでいたが、気づかないままに素通りして道の駅・龍勢会館に出てしまった。「会館」なんて付いているから、車も置きづらい感じもしたが、その辺の道の駅と同じで、駐車しっ放しでも特に問題はなさそう。ましてこの時期だ。イベントもない。目立たないように駐車場の端に車を置く。
道を少し戻ると、早速、左手に309.8m三角点のある小山が見えてくる。見るからにヤブ山だ。下には寺(天徳寺)があるはず。寺の正面から登るのも何だし、脇から入ることにする。車道を離れ、踏み跡を辿ってみたがすぐに消え、寺後ろの高台の墓地に出た。一番上段にあるのが歴代住職の墓地で、その上は、伐採はされてはいるものの野放図状態になっている。適当に登るしかない。切り株やら横倒しの木、さらに小ヤブになっていてかなりやっかいだ。歩きやすいところを探しながら登る。すぐに木や葉のクズだらけになった。始末の悪いことに、トゲ状のものがフリースにやたらとくっつく。
(小ヤブをズルズルしながら登る)
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(309.8m三角点)
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ヤブはさして濃くはない。むしろ落葉が滑って登りづらい。手がかりにする木はあっけなくポキポキと折れる。何とか我慢して登り上げると、あっさりと第一の三角点(309.8m。点名「久長」。三等)に着いた。小高い狭いピーク。感慨はない。秩父鉄道の電車の音も、車の騒音も間近だ。まだほんの序盤だが、意外に手こずったので、6分ほど休んで息を整え、トゲトゲを抜き、木クズを払う。かなりくっついていた。早々に水を一口飲む。
これから先のヤブの気配を感じ、ヤッケを着て、ストックとスズを出す。ストックを出したのは、下で、散々、ザックに結わえたストックが、ヤブのツルに引っ張られてうっとうしくなったためだが、出せば出したで、また後ろでツルに持って行かれることにもなる。持ってこなければよかったと後悔した。後悔といえば、今日の足は、雪融けのぬかるみが気になって長靴にしたが、これまでの歩きからして、地下足袋にしとけばよかったかもしれない。この先も、雪が多少は出てくるが、地下足袋でも歩き通せた。むしろ、足袋の方が歩きやすかったろう。
(植林の中を下る)
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(やがて、右手から緩やかな尾根が交わる)
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(あれが破風山かと思う)
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(振り返ると、先ほどの三角点ピーク)
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一旦下る。踏み跡のようなものが尾根に上がって来ている。わざわざ荒っぽい歩きをせずとも、楽に登れる踏み跡が先にあったのかもしれない。今さらだが。
問題のない尾根だった。最初の区間のみ植林で、後は雑木になった。樹の間隔は広く、明るい尾根だ。急斜面はなく、陽だまりハイクといった感じすらなる。踏み跡があるわけではないが、尾根を踏み外すこともない。振りかえると、秩父の街並みが広がっている。右手奥には尖がった山が見える。あれが破風山だろうか。古いテープが目に付いた。これきりのテープ。歩く人もいたのだろう。
右手から、なだらかな尾根が入り込んだ。地図を見ると、白砂公園のほうから上がる尾根のようだ。見た感じ297m標高点を経由して楽に登ってこられそうだ。
(ここを登ると)
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(2つ目の468.7m三角点)
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やがて、この右手先の尾根伝いに反射板のようなものが見え、左はヒノキの植林と接するようになる。植林はここまでのようで、カラマツまじりの尾根を急登すると、2つ目の三角点に到着した。ここは468.7m。点名「水窪」。四等。
三角点に腰をおろして菓子パンを食べる。ついでにタバコを1本。今日は上下のヒートテックを着こんでいるせいか、暑くなって汗をかいている。ヤッケは、期待したヤブもなく、途中で脱いでいた。最初の三角点ピークが樹間越しに見えている。里山エリアとはいえ、ここを歩く人は年に何人もいまい。それなりに満足している気分だ。今のところ、今日のコース取りは正解だったようだ。
この先、尾根をこのまま北上し、西からの尾根に合流し、その先は北東向きの尾根に出て、一旦、林道に出るつもりでいるが、乗り換え部分が自分にはちょっと技巧的な歩きになるだろうか。今回のネック部分だ。
(倒木が目に付くようになる)
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(西からの尾根に合流。手前から登っている)
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(西からの尾根を下る。ここを右手寄りに下るべきだった。そのまま下ってしまった)
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倒木が出てくる。老化か雷、雪によるものだろう。伐採ではない。これが少し続く。またぐか迂回して通れる。そろそろクマ糞が目に付くようになった。雪国ならともかく、里山のクマは冬眠するとは限らない。スズの音の鳴りが悪く、取り付けの位置を調整し、さらに意味なしの独り言と咳払いを連発するようになる。ふと、目の前を横切る小動物を目にした。先で待機している。リスだった。カメラを出したら、すぐに去って行った。
西から下ってくる尾根に合流。尾根型明瞭なヒノキ植林尾根だ。この先、コンパスをしきりに合わせながらの歩きになる。方向音痴であるから仕方がない。GPSも確認したが、画面は局部的で、地図の等高線とも合わず、結局、コンパス頼りに戻る。幾分、北寄りに歩いてしまったようだ。予定コースから外れている。北に下れば、どこを通っても間違いなく林道には出られるのだが、これではその場次第のいい加減な歩きになる。こだわろう。
(沢・窪みの向こうに低い尾根が見えている。あれに上がる)
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(ところどころでヤブめいている)
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(右下に下る巻き道を選ぶ)
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(林道に出た)
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急な下りになった。雪も残っている。抱きつきで下りたいところだが、樹の間隔が広すぎる。膝をガクガクさせながら地道に下るしかない。左手にはなだらかな尾根筋が見えている。それに移ろうかと思ったが、ここも我慢する。地図を見る限り、その尾根の先はややこしい等高線になっていて、沢から林道に這い上がる形になるのはどうも好みではない。
何とか下りきると、沢筋が横切っている。その先に低い尾根が見えた。あれだ。ほっとした。さっき、西からの尾根に合流したら、そのまま東側に下ればよかっただけのことで、北寄りの枝尾根を下ってしまい、余計な迷い歩きをしてしまった。地図読みがまだまだ甘い。
ここにもクマ糞が2か所にあった。何日か前に歩いた人がいるようで、雪の上に、ワカンの大きさまで広がった窪みがポツリポツリとある。目の前に小ピーク。そのまま登ってもいいが、右手に雪かぶった道型が見え、それを辿ると、すんなりと林道に出た。
林道も一か所通過くらいなら、先日の陣見山に比べてご愛嬌でもあるし、通行路に雪が溜まっているところからして、この時期は通行止めになっているのだろう。林道の向こう側は高さ2m近い石積みが続いている。これでは助走付けのジャンプもままならない。タバコをふかして様子を見る。ここからさっきの尾根の延長を北上し、3番目の三角点に到達して、その先しばらくはハイキングコース歩きになる算段でいる。
(ここから引き続き)
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(こんな石像があって)
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(神社に着いた)
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(手前には石碑、石仏が並んでいた)
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(主役はこれっぽいが、仏様なんだよね)
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林道を東側に下ると石積みが切れ、おあつらえ向きに階段付きの踏み跡というか道が続いていた。これを辿る。尾根末端が気になったが、岩があって急になっている。これは無理。そのまま踏み跡をクネクネと登ると、平地になり、先に小さな神社があった。踏み跡もここで終了。
神社には正月用に結わえたのか、新しい注連縄が巻かれ、周囲に石仏や石碑、石祠が並んでいた。大黒天碑や不動明王像がある。目に付いた石碑の年号は明治だった。これは手水鉢に彫られた寄進の年号だから、神社はそれ以前からの存在なのかもしれない。
(結構、急な尾根を登って振り返る)
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(反射板。板の部分を撮ろうとすれば危ないことになる)
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裏に回って、尾根に乗る。この先、歩く人もいるようで、植林作業用のテープとともに、ハイカーと思しき方が巻いたテープも散見するようになる。ここの尾根型も明瞭だ。左に植林が続くも、明るい尾根。さっきまで遠くに見えていた反射板のようなものが右上すぐに近づいた。地図の等高線とは違った、長い急登りが続いて反射板の下に出た。
何のための反射板なのかはわからない。施設名を記した看板は見あたらない。反射板が邪魔で展望がいいわけではないが、陽だまりに座って2個目の菓子パンを食べて一服した。後は、ちょっと歩けばハイキングコースに合流のはず。いささか気も楽になる。
(登りきると)
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(3つ目の三角点。629.3m。小峰山)
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尾根がところどころで細くなる。雑然とした踏み跡も目につく。植林の際を登る。引き続きの急登になり、登り着いたところは秩父市と皆野町境の稜線。つまりは皆野アルプスのハイキングコースに合流した。ここに3番目の三角点がある。629.3m、点名「長窪」。四等。山名板には「小峰山」とあった。皆野アルプスとはいっても、メインはやはり破風山で、この辺にまで足を延ばすハイカーは少ないのか、これまでに比べてしっかりした踏み跡が続いているといった程度のものだ。反射板で休憩をしたので、ここでは立ち休み。森林公社の杭が目に入った。これがしばらく続く。
(数日前の折り返しの足跡)
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(しっかりした道になった)
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(左から大前集落からの道)
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歩くハイカーはまばらとはいえ、安心して歩けるハイキングコースだ。尾根が細めになっても、雪が出てきても、特別な問題はない(ICIにあった登山マップには、この区間「踏跡不明瞭」と記されている)。左先には、城峯山だろうか、いずれ行かなきゃなぁと思っている山が見えている。山頂の電波塔が目印になる。あそこは一等三角点の山らしい。
倒木が横たわっていたりして、少々、歩きづらい。下って登り返してまた下ると左の植林帯からしっかりした道が上がってきた。標識には「大前集落 華厳の滝登山口」とあった。ちなみに、今、歩いている尾根伝いのコースは「如金峰コース」となっている。もしくは、ここから如金峰コースが始まるのか。踏み跡は道のようになった。健脚なハイカーは大前というところからここに上がって来て、皆野駅まで歩き通すようだ。アルプス縦走といったところだ。
(天狗山の石祠)
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(ここの下りは危うかった)
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(クサリ場が出てくる)
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すぐに石祠社殿のある「天狗山(お天狗様)」に着いた。石祠の中には、なぜか松ぼっくりが詰められている。お天狗様の本意ではないような気がするが。
ハイキングコースはここからかなり厳しくなる。ICIマップには、札立峠までの区間に「鎖、鎖、ヤセ尾根、鎖」と記されている。まずは、雪付きの斜面を急降下だが、これがなかなか厳しい。滑るまいと気をつかう。ロープがあるので助かったが、これまで出していたストックは収納した。持ったままでは、引っ掛かりはしないかと注意力も散漫になる。
さすがに道標はしっかり設置されている。鞍部には「大前近道」。登りにさしかかると「鎖は一人で使い順番を守ること」と注意書きもある。クサリを登ると、右手・南側に秩父盆地の街並みが広がっていた。頭上は青空になっているが、南側の景色は白く霞んでいて眺望は今一つだ。
(大前山下の石像)
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前に注連縄が見え出し、先に何があるのかと進むと、首欠けの石像があった。これはポーズからして大山祇命像ではあるまいか。廃仏毀釈でお地蔵さんやらの石仏の首が欠けたといった説を聞くことはあるが、これは神様だろうに。その先に標高点653mの大前山。皆野アルプス区間に入ってから上り下りの繰り返しが続いている。標高の低い稜線歩きでもいささかきつい。身体が汗ばんできた。ヒートテックの下着を脱いでしまいたいくらいだ。
(武蔵展望台からの展望だが、今日の天気では冴えない)
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また下って登る。尾根はヤセ気味になり、左右の傾斜はかなりきつく、右側は切れ案配になっている。どうも爽快な気分にはなれない。「武蔵展望台」を通過。澄み渡っていれば、ここから奥秩父の山々、富士山も見えるかもしれない。破風山が近づいてきた。やはり、あの尖がりの山だった。
(下るのに足がすくんだ)
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(こんなところもあった。あまり好みではない)
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(如金さま)
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クサリ場を下って、むき出しのヤセ尾根が続く。ハイキングコースとしてはかなり厳しい。左右ともに切れ落ちている。通過途中に「鞍掛山629.2m」の標識があった。
またクサリ場を下ると、ニョッキリした感じの4m程の岩が左に出てきた。これが「如金さま」か。金の如しということだから、金はアレのことか。もしくは、ニョッキリに如金の当て字をしただけのことなのか。「金精大明神云々…」の解説板が置かれていた。先ほどの天狗山の神社や大山祇命といい、このコースは信仰の古道でもあったのだろう。下には札所を結ぶ巡礼道も通っている。往時は賑わったのだろうが、神も仏もごちゃごちゃといった感じがする。
(札立峠)
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(こうなると迷いようもない)
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尾根がようやく落ち着いた。後は札立峠にそのまま下るだけだろう。ここで、本日初のハイカーと行き交った。2人連れが上がって来た。札立峠に到着。四方からのルートが交差する。石の道標が置かれている。古いのかなと思ったら大正のものだった。
(破風山山頂と、三角点。626.5m)
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(秩父盆地の一角)
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(中央の奥が城峯山。その手前右寄りのピークが目立つのだが)
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一服して、破風山に向かう。最後の登りになるが、さして急ではなく、気分よく歩ける。途中、右から、桜ヶ谷、野巻という地区からの道が交わる。破風山方向には「水と緑のふれあい館 満願の湯 日野沢へ」の標識がある。正午の時報が聞こえてくる。オルゴールだ。北西側の展望が開けてきた。城峯山もさることながら、その手前ピークが気になる。地図を広げるとそれらしき山名の記載はないが無名峰か。ここからでは城峯山以上の存在感があるのだが。
4つ目の三角点・破風山(626.5m。点名「破風山」。三等)に到着。山頂はさほど広くはないが、展望もよく落ち着ける。さらにだれもいないからゆったりだと思っていたら、間もなく反対側から、2人連れが登って来た。ちょっとがっくり。こういう人気の山だ。期待する方がおかしい。ポットの湯をそそぎ、カップうどんを食べる。食べている間に2人連れは別の2人連れにチェンジした。こちらも、満願の湯方面から登って来たようだ。どうもこの山はそちらからのが人気のコースのようだ。
ところで、いつも気になることだが、山頂に着くと、必ず三角点の頭を踏んづけたり、ストックやザックを石に立て掛けたり、中には腰を下ろして食事をする方の姿を目にする。三角点が好きな方には、写真の邪魔にもなるし、聖域とまではいかずとも、もっとやさしく扱えばいいのになぁと思う。クマすらそれに用を足すことはないのに。
(ここは歩いていて気分が良かった)
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離れたところでタバコをふかして下山する。先ずは札立峠に戻って、巡礼道の下りになる。下ってすぐに話し声が聞こえた。最初に出会った2人連れで、大方、如金さまでも見に行っての往復だろう。峠までの往復、往路よりも復路歩きの味わいが良かったのは気のせいか。
(巡礼道ということだが)
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(ウメが咲いている)
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(車道に出た)
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札立峠を「三十三番菊水寺」方面に下る。ここは反対側の「三十四番水潜寺」を結ぶ峠道で、巡礼道ということになっている。実はかなり期待していた。石仏やら石碑がずらっと並んでいるのではと。何ということはない。そんなものはまったく見かけなかったし、植林の作業道のような道が続き、車道に出てしまった。かなりがっかり。せめて気分がよかったのは、途中で梅の花が咲いているのを見て春の気配を感じたことぐらいか。とはいっても、自分の勝手な思い込みが先行しただけのことだ。
横道に逸れる。「巡礼」という言葉から、すぐに想起するのが『古寺巡礼』で、このイメージは、自分には一種のトラウマのようなものだ。自分らの受験の頃、現代国語の題材として、和辻哲郎やら加藤周一、小林秀雄の評論、天声人語がよく使われた。仕方なく岩波新書で『古寺巡礼』や『風土』を無理に読んだが、難解でさっぱり意味がわからないどころか、読後感はまったくなかった。日本語を何でこう難しく記すものなのかと、現国がさらに嫌になったものだ。そのためか、自分の「巡礼」といった言葉からのイメージは軽いものではなく、極めて哲学的で厳かなものなのである。ここの巡礼道はあっさり、何もない作業道のような通り道であった。ところどころに「巡礼道」の札を見かけはしたが。反対側の巡礼道はどうであったのだろう。石仏が並んだ写真をネットで見たような気がするのだが。
車道に腰かけて一服。ラストの三角点が残っている。予定では、この大分先、二股を過ぎ、車道が沢の内側に入り込んだところから三角点尾根に取り付くことにしていたが、車道歩きが長くなるのはやっかいだ。二股右の分岐の先に破線がある。そこから行けるのではないか。行けなければ、当初の予定に戻ろう。
(道端の苔むした石碑。草書で「菊水寺」と記されている)
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(ユズの樹があちこちに)
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(これは馬頭尊碑)
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(こんなのも)
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車道を下る。ミカンのようなものが道端にやたらと落ちている。巡礼道でも見かけた。ミカンを捨てたのかなと思っていたが、これはユズで、この辺はユズの産地にでもなっているのだろうか。あちこちにユズがある。
実は、巡礼道は終わったわけではなく、この車道も巡礼道で、ようやく石仏をいくつか見かけてほっとした。ネットで覚えていたのはこれだろう。
(ここを右に行き)
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(ここは直進)
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(尾根の末端部。直進は破線路)
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車道が二股になった。右手に入る。そして、左手に上がる歩道が分岐する。一旦、それに入るが、方向は直進になっている。ここにも巡礼道の標識がある。すぐに雪の上に踏み跡のある道が左手に分かれる。破線路はこれだ。石の道標のようなものが置かれている。巡礼道はここから下に分かれて行くようだ。破線の道型は続いたが、目の前には尾根の突端が見えている。念のため道型を辿ると、カーブして中途半端で終わっていた。やはり地図通りだ。引き返して、尾根に上がる。この先は踏み跡もない。
(右手に反射板)
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(別に風変わりな尾根でもない)
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(絡まってはいるが、石祠の屋根の残骸の一部とわかる)
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(こんな大きな岩が寝そべっていた)
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(恐々と左裾を巻く)
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地図では変哲のない尾根だが、これは最初のうちで、崩れた石祠も見かけたし、右手には小峰山手前で見た反射板が見えたりと、大して文句も出ないような尾根だったが、最初の高台から下りかけると、次第に怪しげな尾根になってきた。大きな岩が出てきて、越えるのに難儀する。岩そのものが一枚物で、登るのはいいが、下るのに滑る。これは、巻きで行った方がいいだろうと、次の岩場は巻きにしたが、岩がドカーンとあって、右の岩の裾はかなり下まで続いている。致し方なく、左をすれすれに巻いた。左下は急斜面だ。
(最後の三角点。310.2m。背景に破風山)
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何とか持ちこたえて最終の三角点に到着。310.2m。点名「一本栗」。四等。まぁこれで本日の課題は終了ということになり、ゆっくりとくつろぎたいところだが、当初から、この先どうやって下ればいいのか、ずっと気にしていた。尾根通しに東に下れば、どうも擁壁になっているような気がするし、場所によっては等高線が重なっている。それ以外のところもまたすんなりとは下れないかもしれない。南西側に適当に下るしかないかと思っていたが、ここまで来たら、じたばたしてもはじまらない。コーヒーを飲んで、タバコを吸った。
ここの三角点、ロケーションとしてはなかなかいい。北側の正面には破風山が望まれる。さてと腰を上げる。この時点では、南西側に下るつもりでいるが、覗き込むと、緩斜面ながらもヤブがかなりきつそうだ。フィニッシュがヤブでは今日の山行そのものが台無しの気分になってしまう。取りあえず尾根通しに下ることにする。そこで考えればいい。
(本日最後の下りとなる)
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(ここに出た)
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のどかな尾根下りだが、いまだに末端部が気にかかる。そのうちに、踏み跡らしきものも出てきた。これを追えば救われそうだ。踏み跡は消えてはあちこちから現れ、一定方向に行く気配がない。末端にさしかかり、車道を挟んで目の前に倉庫のような建物が見えた。このままでは高い。左下に沢の窪地が見え、そこに下った。何だ、擁壁が切れて階段状になっているじゃないか。拍子抜け気味に車道に下りた。
(白砂公園入口)
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(再び最初の三角点峰)
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(ここに来てようやく目にした武甲山)
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(天徳寺入口)
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フィニッシュは案ずるより産むが易しの結末で、その後の車道歩きも苦痛にはならなかった。陽は隠れ、どんよりの曇り空になった。汗ばんだ身体が寒くなってきた。それでも、遠回りして、白砂公園を確認し、最初の三角点下の天徳寺の前を通って、中を覗き見したりした。寺は禅寺だった。
(龍勢会館駐車場に到着)
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龍勢会館に到着。車も多くなっている。せっかくの道の駅だ。中に入ってみる。トイレ使用だけのつもりがつい秩父ワインの白と赤を買ってしまった。帰ってから飲むとして、おそらく、1本は空けてしまうだろう。
一応、久しぶりにまともな歩きをしたような気がする。今年に入って初めてだ。6時間半歩きか。ちょっと歩き足りない気分が残った。
(本日の軌跡)
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「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」
調子が良くなってこられたようで何よりです。場所がよく分からないのですが、穴なし熊さんが居るところなんですね。自然とプチ危険な方向に向かわれるのと、尾根を不必要に回り込むのも復調の証でしょうか。なんだかもう暖かくなってきそうで、気持ちあせっています。
スタートから林道までの人気がなくほどよく藪が現れる感じ、良いですね。私もこんな感じの所を求めて修行に出たのにろくでもない歩きになるのは場所を選択するセンスと経験の違いでしょうか。
クマ糞のほかにバリバリやられたような木の写真もありますがクマ生息に標高はあまり関係ないんですね。鹿沼で疾走するカモシカに会いましたし、標高低いからこいつらはいないだろうという偏見は捨てます。
武甲山と手前の山の斜面、北面、日陰と標高上がれば雪があるみたいですね。今週末は暖かいようなのである程度溶けそうですけれど。うっすら数cm積もった雪はスパイクシリーズで歩くのが常道なんでしょうか。
気持ちあせって…ですか。みー猫さんがあせることもないでしょう。
私なんか、みー猫さんの記事を拝見しながら、当初はあせりの気分もありましたが、今や居直りというか、ほど遠いレベルに感じすらしておりますよ。
調子は何とか上向きです。季節に応じた体調なのでしょうが、こうなると、もう老域でしょう。この点に関してはあせりますね。
今回のエリアは典型里山ですが、この辺でクマに鉢合わせして、襲撃の寸前に大声を出してかわしたといった記事を読んだことがあります。クマ糞が幾分古いものだったのでいいものの、湯気が出ていたら、おそらく退散したでしょう。
ありがとうございます。徐々にではありますが、痛みがひけて、気にせずに歩けるようになりました。
ぼちぼちと軽い修行に出向くことにいたします。
修行はどこでもできるでしょう。危うげな尾根と岩場があれば(笑)。
この時期は、冬眠しないようなクマは里に近づくのではないでしょうか。勝手な想像ですけどね。クマ注意の看板も見かけましたよ。さすがにカモシカは来ないでしょうけど。
薄ぼんやりの展望でしたが、秩父鉄道をはさんで南東側の山は結構白かったですよ。
今回は長靴でしたけど、スパイクはなしでした。うっすら程度なら、スパイクシリーズは必要はないと思いますよ。
痛みのある歩きは,辛いだけで楽しさも半減ですからネ。かくいう自分の足首も早く良くなって欲しいモノですが,いかんせん直接負担のかかる部位だけに,どうにもならなくて。。。
そうなんですよネ。この時季,長靴で歩くか地下足袋で歩くか,いつも悩ましくて・・・まぁ,この程度の雪ならば,地下足袋でも問題は無いのですが,足首までとなると流石に。。。
ところで,今回は岩礁80では無かったんですネ。スパ長なら岩場の巻きやむき出しの尾根でも楽だったでしょうに(笑)。
何の効果があったのかは知りませんが、未知のペインクリニックを試してみて、それなりのものがあったのではないかと思っています。
ペインクリニック(=麻酔科)の治療は、注射と強い薬です。人によっては、一発のようです。瀑泉さんも、一度、相談に行かれたらいかがでしょうか。と、他人様にお薦めしておいて、また痛みが復活したりしたら立場もないですが。
岩礁80、瀑泉さんにはしっかりと覚えられちゃいましたね。実は、軽い歩きはともかく、本格歩きはいまだにないのですよ。何せ、自分には高い買い物だったもので、その辺の岩場や林道歩きで、スパイクを減らしたくないのですよ。まして、泥はもってのほか。せめて雪の上ですね。
知人に、ちょっと良さげなコースを紹介してくれた方がいたものですから、そこで本番使用しようかなと思っております。
たそがれさんにおかれましては、快方に向かわれているようでなによりです。私の方は最悪状態は脱したものの、足のシビレがひどく、また感覚が希薄で階段の下りでてこずっている状態です。
荒川北岸の山々は、数えるほどしか歩いた事が無く、ほとんど未知の領域です。記事を見るに、なんとは無しに、西上州や両神山の雰囲気がかすかに感じられるような所だと思いました。私の苦手な領域です。とは言え、いずれ一般道でここらあたりも歩いてみようかと。
破風山、懐かしく拝見いたしました。私は定番の満願の湯から小峰山まで歩きましたが、変化に富んだコースで楽しかった印象的があります。小峰山では道迷いのハイカーに出会いましたが。また日本百観音の結願寺の水潜寺は石仏の宝庫で見応えがあると思います。
しかし龍勢会館から歩かれるなんて、私には思いも付かないルートです。なかなか渋いルートですね。さすがです。あの近辺も開拓の余地がいろいろとありそうですね。
違和感に似た薄い痛みは依然として消えてはくれませんが、絶えず気にせずともよくなったことだけでもほっとしております。
ぶなじろうさんの足のシビレは、おそらく、腰からのものではないでしょうか。お互い、身体の変調も季節の変化に合わせてくれるものですね。
今回の破風山は、実は知ってはいたものの、気にも留めたことはない山でしたが、こんな歩き方をすると、意外にもおもしろいものですね。
ただ、ぶなじろうさんのご趣向的には、HIDEJIさんのコメントのように、水潜寺あたりを加えた方がおもしろいかもしれませんね。
機会がありましたら。
事前にHIDEJIさんの歩かれた記事は確認しております。何せ、奥武蔵関係は、HIDEJIさんの記録が宝庫のようなものですからね。
しかし、その際、小峰山まで足を延ばすとは、大したものです。小峰山あたりを歩く方は少ないようですね。踏み跡も、その先に比べると貧弱なものでしたから。
水潜寺の石仏、HIDEJIさんが表紙にされているくらいですから、いずれは見てみたいものです。
水潜寺、奈良尾峠あたりを経由して城峯山に行くっていうのもまたおもしろいかもしれませんね。