![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/43/d1b6da88030b3051ad9e5ab8173c5c6c.jpg)
◎2012年6月24日(日)
歌ヶ浜駐車場(6:35)……阿世潟(7:20)……大日崎(8:05~8:15)……1557m(9:20)……1633m(9:45)……南岸尾根コース合流(10:15~10:25)……社山(10:45~11:00)……阿世潟峠(11:30)……阿世潟(11:40)……歌ヶ浜(12:30)
ぶなじろうさんのブログ記事を拝見して以来、大日崎から社山に登ってみたいと思っていた。ネット記事を検索していても、「大日尾根」の名称は定着しているようだ。ポピュラーなコースとは言い難いが、皆さんが掲載する写真を拝見する限り、気持ちのいい尾根歩きが楽しめそうだ。ちなみに、ぶなじろうさんは大日崎、松ヶ崎、上野島、阿世潟先からと、ほとんどの尾根を歩かれているようで、しかも、黒檜岳にぬけていらっしゃる。自分にはそんな真似はできないので、その先はつましく、社山から阿世潟に出るコースをとることにする。半月山まで回るときつそうなのでカット。その代わり、大日尾根はショートカットせずに、大日崎からの尾根突端からのこだわり歩きとしよう。
(左の三角山が社山。手前は八丁出島。その先の張り出しが大日尾根だろうか)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/fc/30ce4e0840186c1911c6a2fd1c0b2730.jpg)
歌ヶ浜の駐車場には車が数台。いずれも車の近くでうろうろしているので、ハイカーの姿は目に付かない。オッサンが山支度をしていたが、登山靴を履いたまま車を運転し、どこかに消えてしまった。ここで寝ていたのか。先をだれも歩いていない。今のところ天気はいい。男体山も社山もすべてが見える。多少、霞んではいるが青空。途中、逆さ男体を見たりしながら阿世潟に到着。ここで鈴を2個付ける。先日の赤城山で鈴の効果はしっかりと確認した。
(この鹿に惑わされて道をロスト)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/70/c643cf1c1cb884337329220e853e4fa0.jpg)
(大日尾根へのショートカットルートはここから)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/ea/0ec513aa3ca5aa944a049d8f91a23f9b.jpg)
(大日崎&大日尾根)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/a3/58d3760022141dcedcbb0c313168fdd0.jpg)
阿世潟の先でちょっとしたトラブルがあった。道は一気に荒れて狭くなったものの、迷うような感じではない。鹿が一頭前をゆっくりと横切った。写真を撮ろうとして鹿を追った。逃げて行ったので、目の前の道をずっと歩いて行くと、どうも湖からどんどん離れていく。コンパスで確認すると、南に向かっていた。明らかにルートミス。戻ると、また例の鹿と鉢合わせ。何だかバカにされた感じだ。「鹿を追う者、山を見ず」とはこのことか。間違って入り込んだ道は、阿世潟峠へのルートに合流するのであろうか。しっかりした道だった。さて、この先にある、大日尾根へのショートカットだが、ぶなじろうさんの記事によれば、「2つ目の橋の目の前の尾根」とあったような気がする。後学のために観察させていただいた。尾根の先端は奥まったところにあった。見た目は急ではないが、地形図の等高線は賑やかになっている。ここを避けてこだわりルートを選んだのも、何を隠そう、こだわりルートの等高線が緩やかだったからである。この「こだわり」が、大きな間違いであったことをすぐに知ることになる。
(湖面に逆さ男体)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/a5/1f763176b7a284b08a1cf1bae9ddeff6.jpg)
(大日峠。看板の後ろに取り付きがある)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/0c/707aca241a52c8713b5ea98f0a814f65.jpg)
(倒木が多い。荒れた尾根だなと思ってはいたが)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/1a/137efc9d481f1addce7fb041cbae1ab2.jpg)
(やがてこうなる。こだわりルートの記事は見たことがないので予定外だった)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/18/8f04da65b48bf0136ec467f9c8af6839.jpg)
(ショートカットルートの尾根が見える)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/1c/7e4b3aa2a345a51042203105b80a5c0e.jpg)
(ようやくシャクナゲ地獄から解放され、やがてショートカットルートの尾根とも合流する)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/11/0676797b90eaa3339ca630265a9f719b.jpg)
大日崎までは遠かった。ペースダウンもし、標準タイムで到着。「朝バナナ」を含み、一服。尾根突端は正面にある。最初の印象は、緩やかながらも、大石がごろごろし、倒木が多い、荒れた尾根といった程度のものであった。ところがどっこい、5分も歩いたら、シャクナゲのヤブに突入した。まったくの予定外。すぐに終わるだろうと高をくくったが、これがまた長い。かき分けて進む。ズボンの裾がひっかかり、帽子をさらわれ、果てまたメガネを取られた。いずれも回収はしたが、これはやっかいだ。花もまったく咲いていないので、無性に腹が立つ。花が咲いていたとしても、笑われている感じだろうか。ちっとも先に進まない。この辺は鹿も避けるのか、脇にシカ道すらない。左の隙間にショートカットルートの尾根の張り出しが見えるも、全然近づかない。こんな状態が30分続いた。こだわりを悔やんでも今さら遅い。仕切り直しで戻っても、同じルートを戻ることになって繰り返しの苦痛だ。ようやく抜けた時はほっとした。しかし、それも束の間、また新たなシャクナゲ。だが、ショートカット尾根が近づくと、シカ道も入り込み、うまく迂回したり、踏んづけてくれていたりして、さほどの苦痛ではない。完全に解放された時は安堵したが、背中に立木の枝や葉のクズが大量に入り、手の甲もキズだらけになっていた。
(1557mピーク周辺)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/5f/a8323a91ebcb8f8d3414bf74a6c5b689.jpg)
(社山が見えた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/45/a38379fd0a889e022da2fd71e4644ad9.jpg)
(日光白根も遠望)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/ef/5f7c73ee513767e3710a3ebc33f81fa1.jpg)
(あの八丁出島、八丁というからには800mもあるのだろうか)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/30/2e322f402f3c6030bd70d66dfc30f8da.jpg)
(1663mへの登り)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/05/7578519e78c62dae1e52c3308addbdeb.jpg)
(1663mピーク付近)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/bd/b4fedffba89cf03848dc4e71d2a57448.jpg)
尾根幅が広がり、ショートカット尾根と合流。むしろ、こちらがゆったりとしている気配だ。こだわりルートは絶対にお薦めはすまい。尾根を外してしまう可能性はないが、立ち往生が連続する。下って登って1557mピーク。この辺に来ると、足尾の塔ノ峰や赤倉山の日光寄りを歩いているような雰囲気で実にいい。社山が見えてくる。そして、右には白根山。下には中禅寺湖。正面にピークが見える。1633mピークのようだ。1557mピークからは、一旦、下り案配になるため、1633mへの登りはかなりつらい。もうシャクナゲはなく、膝高のササが続いている。尾根に沿って、ずっと踏み跡も続いているが、踏み跡ができるくらい入る人はいないから、シカ道であろう。これは重宝する。寄り道もせず、ずっと尾根伝いに通っている。
(良い眺めが続く)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/16/36a5e47176fde86657fab1c2f930d7ab.jpg)
(この感じがいい)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/f6/8af1dc2581287fcee6874f74ff526442.jpg)
(さらにまたこれ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/43/c5d49a372fcf3e702fbf408caf9de294.jpg)
(確かなシカ道が先に続いている)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/8e/1fa984069dd94546f39b3cef5a1e4bed.jpg)
1633mピークを過ぎると、まさに地上の楽園のような風情だ。つい、セルフで写真に収めてしまった。この雰囲気をずっと味わいたければ、確かに、社山に行くよりも黒檜岳に行くに限る。実は、社山の帰りは、松ヶ崎に下ることも選択肢にはあったが、あのシャクナゲ状態は同じだろうと、すでに放棄していた。さて、木が根元だけ残して白くなっているのは、立ち枯れだろうか、雷だろうか。これがまたこの辺の風景に興趣を添える。
(南岸尾根コースに合流)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/a1/fd17bdcb14aa3bdc95f6166f4b98a6e5.jpg)
(社山はもうすぐそこ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/21/2391a42052f80e466e86aeeb48dc8947.jpg)
(途中から足尾方面)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/5e/c32b5ea27c2e2dd07970d78f603f0c64.jpg)
(振り向いて黒檜岳方面)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/8a/3f8c47735edd332f9d2a67bd1fdbb236.jpg)
(そして、社山山頂)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/25/c87af634ae46ed9aeaf90459d1012643.jpg)
南岸尾根コースに合流。足尾の山は霞んでいる。しばらく寝そべって休んだ。おもしろいものだ。ここまで、まったくテープ類を見なかった。こういう歩きも珍しい。そこに雨がポツリ。一粒だけだったが、黒い雲が多くなっていた。仕方ない。先に進むか。また、下って登る。林の中を通過して、社山の西側に到着。4人、休んでいた。2人組と単独氏2人。一方の単独氏が「黒檜岳からですか?」と聞いてきたので、「大日崎から」と答えたが、どうやらぴんとこなかったみたいだ。話の感じでは黒檜岳に行くみたいだ。もう一方の単独氏はラーメンをつくっていた。茶のロン毛に帽子といったスタイルだ。いずれも若い。素通りして山頂に行くと、だれもいなかった。山頂でしばらく休む。その間、阿世潟峠の方から3人上がってきた。写真を撮ってやる。さっきの単独氏がやって来た。「あれっ、黒檜に行かなかったの?」と聞くと、黒檜まで3時間かかりそうだから、時間的に無理とのこと。半月山に車を置き、あそこは17時でシャットアウトだそうだ。そういえば、朝の開門も7時からだった。往復3時間で行けるよと言ったが、やはり、今日は午後から雨降り予報で、そのこともあってやめたらしい。足尾の山に興味がありそうだったので、軽く、コースの案内をしてやった。時に、ハイトス氏は昨日、黒檜岳に行かれたようだが、どんな成果だったのか…(後で知ったが、これは私の勘違いで、ハイトス隊は、その日、当日に黒檜山辺りを歩かれていたらしい)。
(改めて、大日尾根。先から左右に分かれ、大日崎は左、ショートカット尾根は右になる)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/dc/bd3d430a3ff1916489b2891297f5e890.jpg)
先行した単独氏に追いつき、話をしながら下った。茨城の筑西市からいらしたようで、もっぱら筑波山専門で、裏ルートもかなりご存じらしい。そんな話の中で、おかしな話を聞いた。さっき、ラーメンをつくっていた単独氏と話をしたら、「足尾から竿を持って、沢伝いに歩いて社山に登った」「足尾の山を専門に歩いている」とおっしゃっていたそうだ。もしやと思い、「ロックンローラーといった感じはなかったか?」と聞くと、「そう言われると…」の返事。ロン毛のラーメンマンは、おそらく、噂の足尾のRR氏ではあるまいか。
(遅ればせのツツジ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/97/4e43414b491b80d2a664e3591270c982.jpg)
(阿世潟峠。彼氏は直進。本人の了解はとっていない。こんなブログを目にすることもないだろう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/1d/163b8f18b735858e272450d30da0bd02.jpg)
筑西市の彼に、今日の尾根を指さしで教えてやった。あまりヤブには興味はなさそうだが、ここから大日尾根を見る限り、薄暗い尾根の感じはする。シャクナゲ天国エリアを除けば、明るいいい尾根だ。ハイカーが三々五々にやって来た。団体さんもいた。30人はいた。待つのも嫌で、ヤブを下る。出遅れのツツジがいくつか咲いている。阿世潟峠で、半月山に向かう彼と別れる。ここから350mの登りはつらかろう。同情する。すぐに阿世潟峠に降り立つ。沢で顔を洗い、元イタリア大使館別荘でベンチに座って休憩。探索者も多い。自転車進入禁止なのに、なぜか自転車もある。
(社山も間もなく雲がかかりそう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/89/c910306f1f5235074eb98c9858c730d3.jpg)
歌ヶ浜に到着。混んでいる。男体山は上が見えなくなり、社山の上空にも雲がかかっていた。まっ、何とか天気が持ってくれてよかった。今日のコース、7~8時間を見込んでいたが、6時間。意外とあっさりものだった。矛盾した話だが、久しぶりのヤブを体験したせいか、至って満足な気分であった。
(本日の軌跡)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/26/d2c3cec5a39467d365c4b4f9e9d17d4f.jpg)
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図メッシュ(標高)を使用した」(承認番号 平23情使、 第832号)
※帰ってから、ぶなじろうさんブログを改めて拝見したが、他尾根歩きの記事中に、「大日崎からのルートではシャクナゲに悩まされた」と、一文添えられていた。松ヶ崎ルートは熊の気配はあるものの、ヤブルートではないようだ。なお、今回は、残念ながら、大日如来に遭遇する機会はなかった。普段の行いだろうか。
歌ヶ浜駐車場(6:35)……阿世潟(7:20)……大日崎(8:05~8:15)……1557m(9:20)……1633m(9:45)……南岸尾根コース合流(10:15~10:25)……社山(10:45~11:00)……阿世潟峠(11:30)……阿世潟(11:40)……歌ヶ浜(12:30)
ぶなじろうさんのブログ記事を拝見して以来、大日崎から社山に登ってみたいと思っていた。ネット記事を検索していても、「大日尾根」の名称は定着しているようだ。ポピュラーなコースとは言い難いが、皆さんが掲載する写真を拝見する限り、気持ちのいい尾根歩きが楽しめそうだ。ちなみに、ぶなじろうさんは大日崎、松ヶ崎、上野島、阿世潟先からと、ほとんどの尾根を歩かれているようで、しかも、黒檜岳にぬけていらっしゃる。自分にはそんな真似はできないので、その先はつましく、社山から阿世潟に出るコースをとることにする。半月山まで回るときつそうなのでカット。その代わり、大日尾根はショートカットせずに、大日崎からの尾根突端からのこだわり歩きとしよう。
(左の三角山が社山。手前は八丁出島。その先の張り出しが大日尾根だろうか)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/fc/30ce4e0840186c1911c6a2fd1c0b2730.jpg)
歌ヶ浜の駐車場には車が数台。いずれも車の近くでうろうろしているので、ハイカーの姿は目に付かない。オッサンが山支度をしていたが、登山靴を履いたまま車を運転し、どこかに消えてしまった。ここで寝ていたのか。先をだれも歩いていない。今のところ天気はいい。男体山も社山もすべてが見える。多少、霞んではいるが青空。途中、逆さ男体を見たりしながら阿世潟に到着。ここで鈴を2個付ける。先日の赤城山で鈴の効果はしっかりと確認した。
(この鹿に惑わされて道をロスト)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/70/c643cf1c1cb884337329220e853e4fa0.jpg)
(大日尾根へのショートカットルートはここから)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/ea/0ec513aa3ca5aa944a049d8f91a23f9b.jpg)
(大日崎&大日尾根)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/a3/58d3760022141dcedcbb0c313168fdd0.jpg)
阿世潟の先でちょっとしたトラブルがあった。道は一気に荒れて狭くなったものの、迷うような感じではない。鹿が一頭前をゆっくりと横切った。写真を撮ろうとして鹿を追った。逃げて行ったので、目の前の道をずっと歩いて行くと、どうも湖からどんどん離れていく。コンパスで確認すると、南に向かっていた。明らかにルートミス。戻ると、また例の鹿と鉢合わせ。何だかバカにされた感じだ。「鹿を追う者、山を見ず」とはこのことか。間違って入り込んだ道は、阿世潟峠へのルートに合流するのであろうか。しっかりした道だった。さて、この先にある、大日尾根へのショートカットだが、ぶなじろうさんの記事によれば、「2つ目の橋の目の前の尾根」とあったような気がする。後学のために観察させていただいた。尾根の先端は奥まったところにあった。見た目は急ではないが、地形図の等高線は賑やかになっている。ここを避けてこだわりルートを選んだのも、何を隠そう、こだわりルートの等高線が緩やかだったからである。この「こだわり」が、大きな間違いであったことをすぐに知ることになる。
(湖面に逆さ男体)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/a5/1f763176b7a284b08a1cf1bae9ddeff6.jpg)
(大日峠。看板の後ろに取り付きがある)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/0c/707aca241a52c8713b5ea98f0a814f65.jpg)
(倒木が多い。荒れた尾根だなと思ってはいたが)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/1a/137efc9d481f1addce7fb041cbae1ab2.jpg)
(やがてこうなる。こだわりルートの記事は見たことがないので予定外だった)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/18/8f04da65b48bf0136ec467f9c8af6839.jpg)
(ショートカットルートの尾根が見える)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/1c/7e4b3aa2a345a51042203105b80a5c0e.jpg)
(ようやくシャクナゲ地獄から解放され、やがてショートカットルートの尾根とも合流する)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/11/0676797b90eaa3339ca630265a9f719b.jpg)
大日崎までは遠かった。ペースダウンもし、標準タイムで到着。「朝バナナ」を含み、一服。尾根突端は正面にある。最初の印象は、緩やかながらも、大石がごろごろし、倒木が多い、荒れた尾根といった程度のものであった。ところがどっこい、5分も歩いたら、シャクナゲのヤブに突入した。まったくの予定外。すぐに終わるだろうと高をくくったが、これがまた長い。かき分けて進む。ズボンの裾がひっかかり、帽子をさらわれ、果てまたメガネを取られた。いずれも回収はしたが、これはやっかいだ。花もまったく咲いていないので、無性に腹が立つ。花が咲いていたとしても、笑われている感じだろうか。ちっとも先に進まない。この辺は鹿も避けるのか、脇にシカ道すらない。左の隙間にショートカットルートの尾根の張り出しが見えるも、全然近づかない。こんな状態が30分続いた。こだわりを悔やんでも今さら遅い。仕切り直しで戻っても、同じルートを戻ることになって繰り返しの苦痛だ。ようやく抜けた時はほっとした。しかし、それも束の間、また新たなシャクナゲ。だが、ショートカット尾根が近づくと、シカ道も入り込み、うまく迂回したり、踏んづけてくれていたりして、さほどの苦痛ではない。完全に解放された時は安堵したが、背中に立木の枝や葉のクズが大量に入り、手の甲もキズだらけになっていた。
(1557mピーク周辺)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/5f/a8323a91ebcb8f8d3414bf74a6c5b689.jpg)
(社山が見えた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/45/a38379fd0a889e022da2fd71e4644ad9.jpg)
(日光白根も遠望)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/ef/5f7c73ee513767e3710a3ebc33f81fa1.jpg)
(あの八丁出島、八丁というからには800mもあるのだろうか)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/30/2e322f402f3c6030bd70d66dfc30f8da.jpg)
(1663mへの登り)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/05/7578519e78c62dae1e52c3308addbdeb.jpg)
(1663mピーク付近)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/bd/b4fedffba89cf03848dc4e71d2a57448.jpg)
尾根幅が広がり、ショートカット尾根と合流。むしろ、こちらがゆったりとしている気配だ。こだわりルートは絶対にお薦めはすまい。尾根を外してしまう可能性はないが、立ち往生が連続する。下って登って1557mピーク。この辺に来ると、足尾の塔ノ峰や赤倉山の日光寄りを歩いているような雰囲気で実にいい。社山が見えてくる。そして、右には白根山。下には中禅寺湖。正面にピークが見える。1633mピークのようだ。1557mピークからは、一旦、下り案配になるため、1633mへの登りはかなりつらい。もうシャクナゲはなく、膝高のササが続いている。尾根に沿って、ずっと踏み跡も続いているが、踏み跡ができるくらい入る人はいないから、シカ道であろう。これは重宝する。寄り道もせず、ずっと尾根伝いに通っている。
(良い眺めが続く)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/16/36a5e47176fde86657fab1c2f930d7ab.jpg)
(この感じがいい)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/f6/8af1dc2581287fcee6874f74ff526442.jpg)
(さらにまたこれ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/43/c5d49a372fcf3e702fbf408caf9de294.jpg)
(確かなシカ道が先に続いている)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/8e/1fa984069dd94546f39b3cef5a1e4bed.jpg)
1633mピークを過ぎると、まさに地上の楽園のような風情だ。つい、セルフで写真に収めてしまった。この雰囲気をずっと味わいたければ、確かに、社山に行くよりも黒檜岳に行くに限る。実は、社山の帰りは、松ヶ崎に下ることも選択肢にはあったが、あのシャクナゲ状態は同じだろうと、すでに放棄していた。さて、木が根元だけ残して白くなっているのは、立ち枯れだろうか、雷だろうか。これがまたこの辺の風景に興趣を添える。
(南岸尾根コースに合流)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/a1/fd17bdcb14aa3bdc95f6166f4b98a6e5.jpg)
(社山はもうすぐそこ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/21/2391a42052f80e466e86aeeb48dc8947.jpg)
(途中から足尾方面)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/5e/c32b5ea27c2e2dd07970d78f603f0c64.jpg)
(振り向いて黒檜岳方面)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/8a/3f8c47735edd332f9d2a67bd1fdbb236.jpg)
(そして、社山山頂)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/25/c87af634ae46ed9aeaf90459d1012643.jpg)
南岸尾根コースに合流。足尾の山は霞んでいる。しばらく寝そべって休んだ。おもしろいものだ。ここまで、まったくテープ類を見なかった。こういう歩きも珍しい。そこに雨がポツリ。一粒だけだったが、黒い雲が多くなっていた。仕方ない。先に進むか。また、下って登る。林の中を通過して、社山の西側に到着。4人、休んでいた。2人組と単独氏2人。一方の単独氏が「黒檜岳からですか?」と聞いてきたので、「大日崎から」と答えたが、どうやらぴんとこなかったみたいだ。話の感じでは黒檜岳に行くみたいだ。もう一方の単独氏はラーメンをつくっていた。茶のロン毛に帽子といったスタイルだ。いずれも若い。素通りして山頂に行くと、だれもいなかった。山頂でしばらく休む。その間、阿世潟峠の方から3人上がってきた。写真を撮ってやる。さっきの単独氏がやって来た。「あれっ、黒檜に行かなかったの?」と聞くと、黒檜まで3時間かかりそうだから、時間的に無理とのこと。半月山に車を置き、あそこは17時でシャットアウトだそうだ。そういえば、朝の開門も7時からだった。往復3時間で行けるよと言ったが、やはり、今日は午後から雨降り予報で、そのこともあってやめたらしい。足尾の山に興味がありそうだったので、軽く、コースの案内をしてやった。時に、ハイトス氏は昨日、黒檜岳に行かれたようだが、どんな成果だったのか…(後で知ったが、これは私の勘違いで、ハイトス隊は、その日、当日に黒檜山辺りを歩かれていたらしい)。
(改めて、大日尾根。先から左右に分かれ、大日崎は左、ショートカット尾根は右になる)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/dc/bd3d430a3ff1916489b2891297f5e890.jpg)
先行した単独氏に追いつき、話をしながら下った。茨城の筑西市からいらしたようで、もっぱら筑波山専門で、裏ルートもかなりご存じらしい。そんな話の中で、おかしな話を聞いた。さっき、ラーメンをつくっていた単独氏と話をしたら、「足尾から竿を持って、沢伝いに歩いて社山に登った」「足尾の山を専門に歩いている」とおっしゃっていたそうだ。もしやと思い、「ロックンローラーといった感じはなかったか?」と聞くと、「そう言われると…」の返事。ロン毛のラーメンマンは、おそらく、噂の足尾のRR氏ではあるまいか。
(遅ればせのツツジ)
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(阿世潟峠。彼氏は直進。本人の了解はとっていない。こんなブログを目にすることもないだろう)
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筑西市の彼に、今日の尾根を指さしで教えてやった。あまりヤブには興味はなさそうだが、ここから大日尾根を見る限り、薄暗い尾根の感じはする。シャクナゲ天国エリアを除けば、明るいいい尾根だ。ハイカーが三々五々にやって来た。団体さんもいた。30人はいた。待つのも嫌で、ヤブを下る。出遅れのツツジがいくつか咲いている。阿世潟峠で、半月山に向かう彼と別れる。ここから350mの登りはつらかろう。同情する。すぐに阿世潟峠に降り立つ。沢で顔を洗い、元イタリア大使館別荘でベンチに座って休憩。探索者も多い。自転車進入禁止なのに、なぜか自転車もある。
(社山も間もなく雲がかかりそう)
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歌ヶ浜に到着。混んでいる。男体山は上が見えなくなり、社山の上空にも雲がかかっていた。まっ、何とか天気が持ってくれてよかった。今日のコース、7~8時間を見込んでいたが、6時間。意外とあっさりものだった。矛盾した話だが、久しぶりのヤブを体験したせいか、至って満足な気分であった。
(本日の軌跡)
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「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図メッシュ(標高)を使用した」(承認番号 平23情使、 第832号)
※帰ってから、ぶなじろうさんブログを改めて拝見したが、他尾根歩きの記事中に、「大日崎からのルートではシャクナゲに悩まされた」と、一文添えられていた。松ヶ崎ルートは熊の気配はあるものの、ヤブルートではないようだ。なお、今回は、残念ながら、大日如来に遭遇する機会はなかった。普段の行いだろうか。
自分らの黒檜から社山縦走は今日でした。
大日崎から大日尾根を見ながら相方に説明しての社山下りでした。
そうですか、こだわりの尾根先端は止めておいた方が無難そうですね。
絶対にショートカット入り口にしよう。(笑)
シャクナゲの藪は結構嫌いです。(すきな人は居ないでしょうが。)
RR氏だとするとどちらの沢を登って社山まで来たのでしょうかね。
気がついたならば色々話を聞けたのでしょうが、少々残念。
ご本人ならコメントをくれるかもしれませんね。
あれっ、黒檜は昨日でしたか。記事はこの後で拝見いたします。
ハイトスさんも大日尾根には興味をお持ちでしたか。ハイトスさんの場合、お一人なら、ぜひ、大日崎からのルートをお薦めいたします。ショートカットルートとの合流からの雰囲気の良さをしみじみと堪能できますよ。落差あっての良さです。
さてRR氏、もし、RR氏なら、気づくのが遅かった。いろいろとコースをお尋ねしたかったのに残念です。安蘇沢か久蔵沢を竿を振りながら上がっていらしたのでしょう。やはり、タダ者ではないようです。
さて自分は当日、小足沢左岸尾根から大平山に行こうと思いましたが(実はこの尾根の抜けた所からシゲト山までは未訪)天気が思わしくなかったので社山に変更しました。ルートは長平沢から登り、南東尾根を下りました。ちなみに釣果は0匹でした。自分は何時もあの様な格好で足尾の山をうろついておりますので今度見かけたら声でもかけて下さい。ちなみに山での昼食は一年中サッポロ一番塩味に餅入りです。
実はブログに書きはしなかったのですが、筑西の彼に大日尾根の件のことを話した際、もう一方がご存知の顔をされているのが気にかかっていたのです。あの尾根のことを知る人はあまりいないですからね。彼から話を聞き、ほぼ、RR氏だと確信しておりました。
小足沢左岸尾根から大平山ですか。私にとってみれば、「行けなくはないだろうが…」といったところでしょうか。
まっ、RRさんの印象はなかなか強烈なものがありましたから、二度目にお会いしても見逃すことはないでしょう。その際は、根掘り葉掘りよろしく願います。
お疲れ様でした。この付近で集中登山の趣だったようなんですね。レポを見させていただいてると、行ったような気になってしまいますが、この尾根、気持ち良さそうで覚えておくことにします。ただ、武者返しのように登りを妨げるシャクナゲだけは勘弁です。以前巻機山で笹の斜面にシャクナゲフェンスの波状攻撃でかなりまいりましたので・・・・今は鹿がトレンドらしいのも覚えておきますネ。
ハイトスさん同様、みー猫さんにもお薦めしたいこだわりルートです。
取り付きのシャクナゲヤブは武者返しほどの趣はありません。せいぜい、跳ねっ返り娘程度です。
鹿がトレンドですか。偶然にもハイトス隊も鹿のワンショットですね。これは、クマさんを撮れなかった立場での、ささやかな抵抗ですよ。
なぜか、少彦名命を思い出してしまいました。
大日尾根、気に入って頂けたようで嬉しいです。
大日崎下部の石楠花藪は確かに面倒ですね。その他のルートはかなりアッサリ登れます。
上野島ルートは取り付きがグズグスです。それを過ぎると石楠花ですが、ヒラリヒラリとかわせます。松ヶ崎の石楠花は知れたものです。
橋2本目は、全く障害物無しです。
イタリア大使館別邸に上がり込むと、お茶など用意されています。高級椅子に座り、足など組んで、余韻に浸れます。(チト柄に合わない事を申しあげました。)
お陰様で、気持ちの良い尾根歩きを楽しませてていただきました。ぶなじろうさんの記事を拝見することがなかったら、おそらくは、一目も置くこともない尾根の眺めで終わっていたでしょう。
今度は、紅葉の時期にでも、松ヶ崎ルートを楽しませていただきますよ。
大日尾根ですが、足尾の見どころのある尾根の延長といった感じがして、お気に入りになってしまいましたよ。
私の歩きなんか、まったく、オリジナリティはありません。先人さん方のネット記事を拝見し、後追いしているだけのことですから。
ななころびさんは、高薙山とか金田峠にもいらっしゃったのですか。いずれもスムーズには行けずに苦戦しましたけど。今回の大日尾根に比べると、あまり、気持ちの良い歩きではありませでしたね。同じ日光の山でも、こう、様相がいろいろとあるのがおもしろいところです。
さて、大日尾根ですが、社山から見下ろすと、うっそうとした樹林の、薄暗い尾根といった感じに見えますが、さもあらん、明るく、快適な尾根です。橋2つ目の尾根から歩いた方が、最初から印象を悪くせずに歩けるようです。ぜひお薦めいたします。
ブログ思案中とのこと。普通じゃない歩きをされている方のネット記事は意外に少ないものです。ななころびさんも、そんなマニアックなコースの歩きを紹介してくださいよ。