![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/58/f7cd630720a9200629c93d0d9596e6ad.jpg)
◎2012年10月26日(金)
郡界尾根登山口駐車場(6:52)……本尾根合流(7:22)……1504m付近(7:55)……1649m付近(8:25)……前袈裟丸山(9:08~9:18)……後袈裟丸山(9:48~9:57)……(昼食)……1415.1m三角点(11:25)……駐車場(11:45)
※経過タイムは参考にしないでください。今回は紅葉見物と写真撮影にえらく時間をかけています。
金曜日に代休をとって、北東北の山に出かけるつもりでいたが、金曜日の夜にお通夜が入ってしまい、この計画はおじゃんになった。遠くにも行けないので、近場ということになるのだが、立て続けに足尾というわけにもいかず、その手前の袈裟丸山に行くことにした。紅葉見物が目的ではない。先日のハイトス氏の袈裟丸山行記がきっかけになった。山行記の最後に気になる記載があった。郡界尾根登山口からは、通常、後袈裟にストレートなのだが、前袈裟に向かうルートがあるらしい。折り返しのコメントによれば、やはり、前袈裟の南西尾根。そんなところ歩けるのかいなと思ったが、調べると、確かに、歩いている方がいらっしゃる。歩けるということは、好きな山なら歩いてみないと損だということだ。このコース以外に、みー猫さんが歩かれた折場口からのバリエーションルートにも惹かれたが、これは来年のツツジの頃としておこう。というわけで、ハイトス氏に先駆けて南西尾根を歩いてみることにした次第である。
(上に見えるのが前袈裟への南西尾根のようだ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/f2/2f86c9b00319ccc2e3d3de4b3ebb952b.jpg)
(とりあえず、沢を渡る。たいした沢ではない)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/9b/2aa79a26a88f3df2f15f6569d0d3be0b.jpg)
(小尾根に取り付き、しばらく進む)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/6a/f33bd8b15195e3fb61c7bae5896be118.jpg)
(そして本尾根。何だか別世界に入り込んでしまった感じ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/6c/06daf5599ac418b496dea16fdb0b4a4b.jpg)
この郡界尾根の登山口、ハイトス氏のようにご自宅から50分で着くというわけにはいかない。1時間20分かかった。途中、また黒保根の道の駅のトイレにやっかいになる。変なクセがついてしまったようだ。登山口には自分の車だけ。歩き出しと同時に、四駆の車が根利方面からやって来た。中からオッサンが2人。今日のハイカーは都合3名といったところか。大滝方面に少し戻り、左の林道に入る。右手の上に本尾根らしき尾根が見える。すぐ右に沢。越えるのに問題はない。取りあえず渡る。さて、ここからどうするか。目の前に手頃な小尾根があった。無理にこの小尾根に取り付かずとも斜面を登っていけるのだが、枯葉が多くて滑った。結局、小尾根に逃げた。急だった。木の根が張ったヤセ尾根。四苦八苦して小尾根を乗りきり、本尾根に辿り着いた。途中、古いピンクのリボンを2本見かけたが、何のためのものなのか、以降、前袈裟山頂まで見ることはなかった。本尾根に出ると、紅葉が待っていた。今が盛りらしい。赤が中心ではあるが乱舞している。今日は仕事を休んで山に来て正解だった。北東北の山だったら、旬も過ぎ、紅葉はもう麓になっているであろう。これはこれで残念ではあったが。
(紅葉が出てくる。ここの標高は1330m。今が盛りのようだ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/df/60f6ea1a5bd287d0ca64a95634607859.jpg)
(こちらは郡界尾根の色付きの様子)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/19/6af6337cb333f99ed41063d49e0dc9d9.jpg)
(あのピークが1504m標高点かと思う。直下のこのスポットは西側が開けて展望もすっきりする)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/08/cd59bdcf33769f69e3c122c50b101612.jpg)
(その展望地から、郡界尾根と赤城山)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/00/0d761c0950e53a898d6890806e85af9d.jpg)
尾根は至って緩やかで単調。地形図そのままで、紛らわしいところはない。一本線だ。ただ、ミズナラの木が密で、無造作に植わっているため、除けながらの歩きになる。また倒木も多い。右手に、先日、みー猫さんが荒らし回った二子山が見えてくる。この付近の山は深く、向かい側の斜面の色付きはかなり良い。こんな感じでずっと行けるのならいいなぁと思ったが、そんなに甘くはなかった(これは後の話)。紅葉を楽しみながら歩く。やや右手に前袈裟のピークが見えてくる。コンパスのセット通りだ。この尾根ではコンパスも、晴れている日なら不要だろう。錆びた鉄のワイヤーが木に結わえられたままで放置されている。これでは木がかわいそう。しかしながら、いい案配の歩きになった。左に郡界尾根が見え、その先には赤城山。郡界尾根の色付きもまたいい。心なしか、これまで気づかなかった踏み跡が筋状に見えてくる。どうも、シカ道ではないようだ。現に、ポカリの缶が目に付いたりする。踏み跡は、目の前の小ピークに向かっている。あの小ピークが地形図上の1504mらしい。展望地に出る。どこもかしこも色付いている。陽があたって最高の気分。
(1504m標高点を振り返る。紅葉は中にいると部分しか見えないものだ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/08/381d8edf5cdd3905637b1c65bb67248a.jpg)
(ササのお出まし)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/00/a023d71fd4321b554c6af68f2858855a.jpg)
(前袈裟。モミジを意識して入れてしまうから、肝心な前袈裟の存在感が薄くなる)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/98/19751687096131297c6ad01a10a72b38.jpg)
(次第にササは深くなるも、これでも、窪みは分かる)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/ca/1b3a479371abd3888cd3901d8bcb5558.jpg)
1504m標高点は、手前から見れば小ピークではあるが、一種の壁のようなもので、その先は下るわけでもなく、そのままの登りになっている(この様相は、下り時の郡界尾根からしかと確認できた)。ササが出てくる。大したものではないと高をくくった。せいぜい膝高。残念なことに、小ピークを過ぎたら、紅葉も色あせ状態になってしまった。やはり、上は終わってしまっているらしい。ただ、この山は稜線がなだらかだから、別尾根下りではあるが、帰りもまた期待できそうだ。さて、ササの間に窪みがある。この前の赤倉山と同じで、地元の方を中心に、それなりに、歩く人は多いのかもしれない。紅葉の楽しみは薄れ、目の前のササが気になってきた。かなり密になり、腰高になってくる。心なしか、尾根幅も次第に細くなり、キレかかっている部分も目にする。歩行に支障はない。ササの下にはしっかりした踏み跡がある。一時、林の中に入り、ヤブからは解放されたが、すぐに林も終わり、今度は、ササもアゴまで達した。踏み跡が消えた中、しばらく、ヤブこぎになってしまったが、よく見ると、左側に巻きがあって、踏み跡はそちらに続いていた。バカみたい。ただ、山頂も見えているし、久しぶりに、きついヤブこぎがこのまま続いてもいいかなと期待したのは確かだ。
(二子山遠望)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/48/0dfa34ba093cae03b6ed51712eed717f.jpg)
(そして、南側の景色。山は深い)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/2f/46cd0dae3c18ea5f77e450f4c44f17a6.jpg)
(前袈裟はそこまで来ているのだが…)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/a6/de917b63203216fbb87ae9209deae029.jpg)
(こんな密の味もある)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/26/2f7f165df3734b518fbdc8c4056e82d1.jpg)
(前袈裟丸山に着いた。紅葉にうつつを抜かさなければ2時間もかからないと思う)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/b3/457bc912de200ffa610f3e97f47a5075.jpg)
だが、これとて安心はできず、ヤブは巻き道まで押し寄せてきて、とうとう、ササの間の踏み跡を探しながら追う形になってしまった。胸高になる。右手には、平和な紅葉の斜面が見える。歩き出しから2時間。ヤブから逃げて、しばらく休む。この程度のササならまだ我慢できる。道筋を誤らなければしっかりとした踏み跡も下にある。歩き再開。目の前の尾根の上が切れて空になっている。ササが高くなるとともに、傾斜もきつくなっていたが、あれっといった感じで前袈裟丸山の山頂に到着。意外にあっさりだった。
(西側・利根村方面)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/b2/68ed83684f76da3506da68281b01f42a.jpg)
(後袈裟から県界尾根の北方面)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/a0/d60963d5c9ccddff6e731983f4222b0b.jpg)
(こちらは小法師尾根と男体山、半月山方面)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/22/09995a3f85e714098f5eb8a507b38ec0.jpg)
(ちょっとアップで。真ん中のこんもりが中袈裟への直登尾根だろうか。あそこは、フィニッシュにすごい壁があって難儀した)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/49/1b00b19d2aa90da8639c99dfeecbb358.jpg)
(八反張のコルと前袈裟)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/07/5dfd783f7507f0b471ccd589fbee33d6.jpg)
(後袈裟丸山。三角点は前袈裟に取られているためか、山頂もいい加減な感じ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/17/cce4e20f4fd2b208abd26072467e8aa7.jpg)
前袈裟の山頂はそれほどの展望所ではない。少し休んで後袈裟に向かう。看板がある。八反張は危険なため、通行禁止とのこと。自己責任ということだ。シャクナゲとササのヤブの中をちょっと行くと、素晴らしい展望地があった。この県境尾根のずっと先に皇海山だろうか。日光白根、男体山。そして、足尾の山々と半月山。つい、また休んでしまった。後袈裟は下って登る。この間の景色は最高だ。下の紅葉も加わり、見とれてつい時間がかかる。八反張のコルは、自己責任にするほどのガレではない。その上は鉄棒と鎖のフェンスがある。自己責任なら、何も整備せずとも、放り出したままでいいのにと思う。鞍部からはササの急斜面を登って後袈裟丸山に着いた。
(まさに「道」を下る)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/ad/46c0b6c3bed99180b5cc817244952e58.jpg)
後袈裟丸山はササの山頂だった。どうも以前のイメージと違う。もっと、くつろげる山頂ではなかったか。ここでラーメンでも作って食べるつもりでいたが、これでは落ち着かない。草地も湿気っていて、腰を下ろせない。時間はまだ10時前。早すぎたか。思うに、南西尾根は、前袈裟への最短ルートだろう。危険な箇所もなかった。そして、南西尾根を登って、前袈裟経由で後袈裟に来る方が、郡界尾根登山口から後袈裟に至るよりも早いかもしれない。ある意味、お薦め尾根だろう。さて、これからどうしよう。夕刻に用事があるとはいえ、奥袈裟方面に行く時間は十分にある。だが、そのつもりは一切ない。今後ともに、後袈裟から六林班峠の間を歩くことはまずないだろう。中袈裟までですらご免だ。自分には、陰気が十二分に立ちこめた区間なのだ。ヤブもどんどん深くなる。ことに、法師岳と六林班の間の男山付近はヤブ天国で、ササヤブを泳いで歩いた。法師の手前から小法師尾根に抜けたことも2度ある。身丈を没するヤブの中で先が見えず、果てしない暗闇を延々とさまよっている感じがした。思い出すだけでぞっとする。繰り返しはしたくもない。ただ、このままでは落ち着かない。そして、天気も、この上空だけは暗い雲が停滞していて、崩れる気配もある。もう下るしかあるまいか。郡界尾根の方から人の声が聞こえた。もしかしたら、登山口でいっしょだったオッサン達だろうか。ちょうど良かった。下りは郡界尾根の方に向かう。すぐに、オッサン2人に出会った。木の根がはびこった歩きづらい下りだが、すぐに、しっかりした、迷いようのない「道」になった。
(左手に前袈裟南西尾根を見ながら下る)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/95/944fdec2a23910f58ed2ecd738ae4004.jpg)
(気になった利根村側の尾根)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/62/88d1518a342b1201385a9046f7b3c4e7.jpg)
郡界尾根を下るにつれて、紅葉も濃くなってくる。南西尾根以上に密集した紅葉が続く。そして、併行する右手・西側の尾根の山肌も、陽があたってきれいになっている。さて、この尾根、見えるようになってからずっと気になっている。利根村側だが、なだらかで、見るからに歩きやすそうだ。地形図を広げる。林道から実線が派生し、この尾根の下の方に届いている。尾根は1841m標高点から東に向かって、この郡界尾根に合流している。果たして歩くことはないだろうが、気になる。
(足尾の山ばかり歩いていたためか、久しぶりの邂逅となった。八海山以来だ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/b1/abad7a976ccba175c4704b90f6090688.jpg)
(陽がかげってきたが、赤はきれいに映えていた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/d8/77dbc5f81bcee13c1da8a85c7e31104b.jpg)
(右から前、後、中袈裟丸)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/e8/8b89e638158ab883d2b5ce5234a7b889.jpg)
(陽が出てくると、写真も忙しくなる。その1)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/33/9f14b442795f3702e9da26d2ce8733e7.jpg)
(その2)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/ac/1af19afbbbf6bcae79248c574092adbc.jpg)
(その3)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/cb/87f84368e108825397b41299d6664c43.jpg)
(八重樺原付近は四季を通じて雰囲気のいいところだ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/0b/3ac5ee42aeca30004e855073e25a3c8c.jpg)
陽のあたるところで、紅葉を見ながらの食事にする。今日はガスを確認してきた。たまたま、家にあったチャルメラだが、あまりおいしくはない。モチとおにぎりも食べて、腹もきつくなった。名残惜しいがそろそろ下るか。この道、ササは見事に刈られて、幅広になっている。下に行けば、階段も造られ、整備され過ぎといった感も否めない。石祠があった。以前は気づかなかったというよりも、関心もなかったせいか記憶にない。刻字を見るが、ちょっと読み取りづらく、年代もよく分からない。「安政」と読めなくもない。何でこんなところに那智山青岸渡寺の御札が?修験道の山でもないだろうに。石祠とあらば無造作に納め、最近は目障りでしょうがなくなった。岩もないのに「つつじ岩」の石柱。左側の展望も開け、向かいに、歩いた南西尾根が見える。この山肌も濃くなっている。その先には前袈裟。1415.1mの三角点通過。標石の周囲もきれいに刈られている。この辺は八重樺原というらしいが、ここから臨む紅葉もまた素晴らしい。またしばらく時間をつぶす。もう紅葉も薄くなってきている。これからのところだろうか。
(あっけなくも、階段を下って)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/cf/1db7f24ef066eaf073830d0f1b9bac20.jpg)
(登山口に戻る。満足だったが物足りない)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/53/50a9688d282788447f64c984138b2987.jpg)
駐車場に到着。車は2台のまま。上から雨がポツリ。これ一粒だけ。だが、晴れたり曇ったりで、いつ雨になってもおかしくはない。今日は汗もかかず、水も一滴も飲まず、何となく物足りない歩きだったが、紅葉と、南西尾根の雰囲気の良さには癒された。明後日は雨の天気らしい。明日、また足尾にでも行くとしようか。2日続きはしんどいかなぁ。
(本日の軌跡)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/fb/fecf5b4e247d3937d511065fd50a0779.jpg)
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図メッシュ(標高)を使用した」(承認番号 平23情使、 第832号)
郡界尾根登山口駐車場(6:52)……本尾根合流(7:22)……1504m付近(7:55)……1649m付近(8:25)……前袈裟丸山(9:08~9:18)……後袈裟丸山(9:48~9:57)……(昼食)……1415.1m三角点(11:25)……駐車場(11:45)
※経過タイムは参考にしないでください。今回は紅葉見物と写真撮影にえらく時間をかけています。
金曜日に代休をとって、北東北の山に出かけるつもりでいたが、金曜日の夜にお通夜が入ってしまい、この計画はおじゃんになった。遠くにも行けないので、近場ということになるのだが、立て続けに足尾というわけにもいかず、その手前の袈裟丸山に行くことにした。紅葉見物が目的ではない。先日のハイトス氏の袈裟丸山行記がきっかけになった。山行記の最後に気になる記載があった。郡界尾根登山口からは、通常、後袈裟にストレートなのだが、前袈裟に向かうルートがあるらしい。折り返しのコメントによれば、やはり、前袈裟の南西尾根。そんなところ歩けるのかいなと思ったが、調べると、確かに、歩いている方がいらっしゃる。歩けるということは、好きな山なら歩いてみないと損だということだ。このコース以外に、みー猫さんが歩かれた折場口からのバリエーションルートにも惹かれたが、これは来年のツツジの頃としておこう。というわけで、ハイトス氏に先駆けて南西尾根を歩いてみることにした次第である。
(上に見えるのが前袈裟への南西尾根のようだ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/f2/2f86c9b00319ccc2e3d3de4b3ebb952b.jpg)
(とりあえず、沢を渡る。たいした沢ではない)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/9b/2aa79a26a88f3df2f15f6569d0d3be0b.jpg)
(小尾根に取り付き、しばらく進む)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/6a/f33bd8b15195e3fb61c7bae5896be118.jpg)
(そして本尾根。何だか別世界に入り込んでしまった感じ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/6c/06daf5599ac418b496dea16fdb0b4a4b.jpg)
この郡界尾根の登山口、ハイトス氏のようにご自宅から50分で着くというわけにはいかない。1時間20分かかった。途中、また黒保根の道の駅のトイレにやっかいになる。変なクセがついてしまったようだ。登山口には自分の車だけ。歩き出しと同時に、四駆の車が根利方面からやって来た。中からオッサンが2人。今日のハイカーは都合3名といったところか。大滝方面に少し戻り、左の林道に入る。右手の上に本尾根らしき尾根が見える。すぐ右に沢。越えるのに問題はない。取りあえず渡る。さて、ここからどうするか。目の前に手頃な小尾根があった。無理にこの小尾根に取り付かずとも斜面を登っていけるのだが、枯葉が多くて滑った。結局、小尾根に逃げた。急だった。木の根が張ったヤセ尾根。四苦八苦して小尾根を乗りきり、本尾根に辿り着いた。途中、古いピンクのリボンを2本見かけたが、何のためのものなのか、以降、前袈裟山頂まで見ることはなかった。本尾根に出ると、紅葉が待っていた。今が盛りらしい。赤が中心ではあるが乱舞している。今日は仕事を休んで山に来て正解だった。北東北の山だったら、旬も過ぎ、紅葉はもう麓になっているであろう。これはこれで残念ではあったが。
(紅葉が出てくる。ここの標高は1330m。今が盛りのようだ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/df/60f6ea1a5bd287d0ca64a95634607859.jpg)
(こちらは郡界尾根の色付きの様子)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/19/6af6337cb333f99ed41063d49e0dc9d9.jpg)
(あのピークが1504m標高点かと思う。直下のこのスポットは西側が開けて展望もすっきりする)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/08/cd59bdcf33769f69e3c122c50b101612.jpg)
(その展望地から、郡界尾根と赤城山)
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尾根は至って緩やかで単調。地形図そのままで、紛らわしいところはない。一本線だ。ただ、ミズナラの木が密で、無造作に植わっているため、除けながらの歩きになる。また倒木も多い。右手に、先日、みー猫さんが荒らし回った二子山が見えてくる。この付近の山は深く、向かい側の斜面の色付きはかなり良い。こんな感じでずっと行けるのならいいなぁと思ったが、そんなに甘くはなかった(これは後の話)。紅葉を楽しみながら歩く。やや右手に前袈裟のピークが見えてくる。コンパスのセット通りだ。この尾根ではコンパスも、晴れている日なら不要だろう。錆びた鉄のワイヤーが木に結わえられたままで放置されている。これでは木がかわいそう。しかしながら、いい案配の歩きになった。左に郡界尾根が見え、その先には赤城山。郡界尾根の色付きもまたいい。心なしか、これまで気づかなかった踏み跡が筋状に見えてくる。どうも、シカ道ではないようだ。現に、ポカリの缶が目に付いたりする。踏み跡は、目の前の小ピークに向かっている。あの小ピークが地形図上の1504mらしい。展望地に出る。どこもかしこも色付いている。陽があたって最高の気分。
(1504m標高点を振り返る。紅葉は中にいると部分しか見えないものだ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/08/381d8edf5cdd3905637b1c65bb67248a.jpg)
(ササのお出まし)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/00/a023d71fd4321b554c6af68f2858855a.jpg)
(前袈裟。モミジを意識して入れてしまうから、肝心な前袈裟の存在感が薄くなる)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/98/19751687096131297c6ad01a10a72b38.jpg)
(次第にササは深くなるも、これでも、窪みは分かる)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/ca/1b3a479371abd3888cd3901d8bcb5558.jpg)
1504m標高点は、手前から見れば小ピークではあるが、一種の壁のようなもので、その先は下るわけでもなく、そのままの登りになっている(この様相は、下り時の郡界尾根からしかと確認できた)。ササが出てくる。大したものではないと高をくくった。せいぜい膝高。残念なことに、小ピークを過ぎたら、紅葉も色あせ状態になってしまった。やはり、上は終わってしまっているらしい。ただ、この山は稜線がなだらかだから、別尾根下りではあるが、帰りもまた期待できそうだ。さて、ササの間に窪みがある。この前の赤倉山と同じで、地元の方を中心に、それなりに、歩く人は多いのかもしれない。紅葉の楽しみは薄れ、目の前のササが気になってきた。かなり密になり、腰高になってくる。心なしか、尾根幅も次第に細くなり、キレかかっている部分も目にする。歩行に支障はない。ササの下にはしっかりした踏み跡がある。一時、林の中に入り、ヤブからは解放されたが、すぐに林も終わり、今度は、ササもアゴまで達した。踏み跡が消えた中、しばらく、ヤブこぎになってしまったが、よく見ると、左側に巻きがあって、踏み跡はそちらに続いていた。バカみたい。ただ、山頂も見えているし、久しぶりに、きついヤブこぎがこのまま続いてもいいかなと期待したのは確かだ。
(二子山遠望)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/48/0dfa34ba093cae03b6ed51712eed717f.jpg)
(そして、南側の景色。山は深い)
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(前袈裟はそこまで来ているのだが…)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/a6/de917b63203216fbb87ae9209deae029.jpg)
(こんな密の味もある)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/26/2f7f165df3734b518fbdc8c4056e82d1.jpg)
(前袈裟丸山に着いた。紅葉にうつつを抜かさなければ2時間もかからないと思う)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/b3/457bc912de200ffa610f3e97f47a5075.jpg)
だが、これとて安心はできず、ヤブは巻き道まで押し寄せてきて、とうとう、ササの間の踏み跡を探しながら追う形になってしまった。胸高になる。右手には、平和な紅葉の斜面が見える。歩き出しから2時間。ヤブから逃げて、しばらく休む。この程度のササならまだ我慢できる。道筋を誤らなければしっかりとした踏み跡も下にある。歩き再開。目の前の尾根の上が切れて空になっている。ササが高くなるとともに、傾斜もきつくなっていたが、あれっといった感じで前袈裟丸山の山頂に到着。意外にあっさりだった。
(西側・利根村方面)
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(後袈裟から県界尾根の北方面)
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(こちらは小法師尾根と男体山、半月山方面)
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(ちょっとアップで。真ん中のこんもりが中袈裟への直登尾根だろうか。あそこは、フィニッシュにすごい壁があって難儀した)
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(八反張のコルと前袈裟)
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(後袈裟丸山。三角点は前袈裟に取られているためか、山頂もいい加減な感じ)
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前袈裟の山頂はそれほどの展望所ではない。少し休んで後袈裟に向かう。看板がある。八反張は危険なため、通行禁止とのこと。自己責任ということだ。シャクナゲとササのヤブの中をちょっと行くと、素晴らしい展望地があった。この県境尾根のずっと先に皇海山だろうか。日光白根、男体山。そして、足尾の山々と半月山。つい、また休んでしまった。後袈裟は下って登る。この間の景色は最高だ。下の紅葉も加わり、見とれてつい時間がかかる。八反張のコルは、自己責任にするほどのガレではない。その上は鉄棒と鎖のフェンスがある。自己責任なら、何も整備せずとも、放り出したままでいいのにと思う。鞍部からはササの急斜面を登って後袈裟丸山に着いた。
(まさに「道」を下る)
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後袈裟丸山はササの山頂だった。どうも以前のイメージと違う。もっと、くつろげる山頂ではなかったか。ここでラーメンでも作って食べるつもりでいたが、これでは落ち着かない。草地も湿気っていて、腰を下ろせない。時間はまだ10時前。早すぎたか。思うに、南西尾根は、前袈裟への最短ルートだろう。危険な箇所もなかった。そして、南西尾根を登って、前袈裟経由で後袈裟に来る方が、郡界尾根登山口から後袈裟に至るよりも早いかもしれない。ある意味、お薦め尾根だろう。さて、これからどうしよう。夕刻に用事があるとはいえ、奥袈裟方面に行く時間は十分にある。だが、そのつもりは一切ない。今後ともに、後袈裟から六林班峠の間を歩くことはまずないだろう。中袈裟までですらご免だ。自分には、陰気が十二分に立ちこめた区間なのだ。ヤブもどんどん深くなる。ことに、法師岳と六林班の間の男山付近はヤブ天国で、ササヤブを泳いで歩いた。法師の手前から小法師尾根に抜けたことも2度ある。身丈を没するヤブの中で先が見えず、果てしない暗闇を延々とさまよっている感じがした。思い出すだけでぞっとする。繰り返しはしたくもない。ただ、このままでは落ち着かない。そして、天気も、この上空だけは暗い雲が停滞していて、崩れる気配もある。もう下るしかあるまいか。郡界尾根の方から人の声が聞こえた。もしかしたら、登山口でいっしょだったオッサン達だろうか。ちょうど良かった。下りは郡界尾根の方に向かう。すぐに、オッサン2人に出会った。木の根がはびこった歩きづらい下りだが、すぐに、しっかりした、迷いようのない「道」になった。
(左手に前袈裟南西尾根を見ながら下る)
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(気になった利根村側の尾根)
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郡界尾根を下るにつれて、紅葉も濃くなってくる。南西尾根以上に密集した紅葉が続く。そして、併行する右手・西側の尾根の山肌も、陽があたってきれいになっている。さて、この尾根、見えるようになってからずっと気になっている。利根村側だが、なだらかで、見るからに歩きやすそうだ。地形図を広げる。林道から実線が派生し、この尾根の下の方に届いている。尾根は1841m標高点から東に向かって、この郡界尾根に合流している。果たして歩くことはないだろうが、気になる。
(足尾の山ばかり歩いていたためか、久しぶりの邂逅となった。八海山以来だ)
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(陽がかげってきたが、赤はきれいに映えていた)
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(右から前、後、中袈裟丸)
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(陽が出てくると、写真も忙しくなる。その1)
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(その2)
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(その3)
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(八重樺原付近は四季を通じて雰囲気のいいところだ)
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陽のあたるところで、紅葉を見ながらの食事にする。今日はガスを確認してきた。たまたま、家にあったチャルメラだが、あまりおいしくはない。モチとおにぎりも食べて、腹もきつくなった。名残惜しいがそろそろ下るか。この道、ササは見事に刈られて、幅広になっている。下に行けば、階段も造られ、整備され過ぎといった感も否めない。石祠があった。以前は気づかなかったというよりも、関心もなかったせいか記憶にない。刻字を見るが、ちょっと読み取りづらく、年代もよく分からない。「安政」と読めなくもない。何でこんなところに那智山青岸渡寺の御札が?修験道の山でもないだろうに。石祠とあらば無造作に納め、最近は目障りでしょうがなくなった。岩もないのに「つつじ岩」の石柱。左側の展望も開け、向かいに、歩いた南西尾根が見える。この山肌も濃くなっている。その先には前袈裟。1415.1mの三角点通過。標石の周囲もきれいに刈られている。この辺は八重樺原というらしいが、ここから臨む紅葉もまた素晴らしい。またしばらく時間をつぶす。もう紅葉も薄くなってきている。これからのところだろうか。
(あっけなくも、階段を下って)
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(登山口に戻る。満足だったが物足りない)
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駐車場に到着。車は2台のまま。上から雨がポツリ。これ一粒だけ。だが、晴れたり曇ったりで、いつ雨になってもおかしくはない。今日は汗もかかず、水も一滴も飲まず、何となく物足りない歩きだったが、紅葉と、南西尾根の雰囲気の良さには癒された。明後日は雨の天気らしい。明日、また足尾にでも行くとしようか。2日続きはしんどいかなぁ。
(本日の軌跡)
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「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図メッシュ(標高)を使用した」(承認番号 平23情使、 第832号)
一瞬今日かと思いました。
実は本日R122から小中の信号を林道に入り、途中で田沢奥山方面へ行ってきましたのでまたしてもニヤミスかと思ったのですが、1日違っておりました。
丁度良い綺麗な紅葉が見られて幸いです。
前袈裟の南西尾根の状況報告を有り難く頂戴しておきます。
少しは笹藪(いやにならない程度の)があるくらいなのですね。
群界尾根を対岸の尾根から眺める風景も又良しです。
次回袈裟丸行くときはここにしませう。
なんですか、今日は足尾の赤倉のとんでもない尾根に食らいついてきたのすか?
たそがれさんにとって南西尾根は余裕だったのですね。少し奥袈裟方面の様子でも見て来ていただければよかったのに残念です。実は南西尾根も春に計画はあったのですが、たそがれさんヤシオ御指摘の直後に行くに行けず後日になっておりました。(半分嘘です)・・・・最新情報、上様に同じくありがたく頂戴いたします。今日は南会津で普通に紅葉を見てまいりました。
赤倉山?ハイトスさんは早耳ですねぇ。みー猫さんコメントですか。とんでもなくはない尾根だったのですが、撤退でしたよ。後で、笑いながら読んでください。
さて、南西尾根のご紹介ありがとうございました。手頃なヤブ有り、激坂なしのいい尾根でした。先に歩いてしまい失礼いたしましたが、ぜひお薦めです。
昨日は田沢奥山方面でしたか。郡界尾根登山口に向かいながら気になったのですが、あそこも紅葉は盛りでしょうね。
南西尾根は、私ならずとも、基準以上(?)のヤブをこなしていれば、余裕ですよ。
奥袈裟の方は、そんなわけで、行きませんでしたので悪しからずです。南西尾根から歩けば、奥袈裟の先の最高標高点まで8時間もあれば往復可能かと思います。あっさりと連山クリアできますよ。
昨日は、みー猫さんエリアの南会津でしたか。拝見楽しみです。
本日後袈裟丸山の西尾根を歩いてきました。
1550m辺りから西尾根の本尾根を郡界尾根に合流するまで行ったのですが本尾根には赤テープもなく人の気配はありませんでした。
危険個所は特になかったのですが1841地点の北西、等高線が密な個所は急斜面にコメツガとシャクナゲが繁茂しており20分ほど格闘を余儀なくされました。
奥袈裟丸山の西尾根の観察をしたい以外の目的では利用価値の薄いところだと思いましたね。