風邪を引いているのに、
病院へ行ってしまった・・・。
おはようございます。
風邪なのに、病院だ。
父さんの様子が一変した。
何がどうと言われると、説明し難い。
目が虚ろで、声にもハリが無く、ひたすら眠いと言って、
座っていても居眠りしてしまう。
朝も晩も分からない様子だ。
そんな訳で、木曜日急いで病院へ連れて行った。
昨今、風邪引きは病院へ入りづらい。
私は、問診で医師に現状を伝え、その後は病院の外で待機していた。
父は血液検査、CT、点滴を受け、医師からの診断は、
「軽い肺炎ですね。
年齢的に、軽い菌にも感染すると、重症化する時があります。
まずは、抗生物質を飲んで、頑張ってご飯食べましょう。
どうにも、口から上手く栄養が取れないようなら入院した方がいいかな。
娘さん、お父さんの介護認定を受けた方がいいと思います。」
肺炎が問題というより、食事が取れないのが問題だ。
父は、
「別に痛い所がある訳じゃないし、どこがどうってことはない。
ただ、食えんなぁ。要らんしなぁ。」
と言う。
経口が難しかったら、入院。
ただ、それをやると、父は歩いて退院できなくなるのではないだろうか。
私も医師も、そう予想するからこその、介護認定だ。
私の脳裏に浮かぶのは、老衰だ。
ついに、あの頑固ジジィのエネルギーが尽きてきたかもしれない。
そう思わざるを得ない、今の父さんだ。
私は、さすがに「頑張れ、ジジィ」とは、もう言えない。
その代わりに、「大丈夫、大丈夫」と軽口を叩いている。
なるようにしかならないのだ。
ただせめて今は、ボケたかずことの、どうしようもなく滑稽な日常を
楽しいと思ってくれたらいいなと考えている。
難しいかな。
ジジィ、頭が固いからな。
そんな今日は、父さんのカメラに残っている画像。
ジジババ保育園時代の、たれ蔵だ。
台所に登れるようになったね。
これは、
シオちゃんとのん太だ。
のん太、泣き顔だったな。
ほとんどの写真に、かずこの編んだニットが写っている。
この頃は、かずこの認知症が顕著になってきた頃だった。
私も父さんも、かずこの編んだものを、大げさに褒めた。
お願い、これ以上変わらないでと願いながらだった。
変わらない事なんて、何ひとつない。
そんなの分かっている。
父さんのカメラの最後の画像は、
これは、マイナンバーカードのための写真を撮り合ったものだ。
きっと、あーだこーだ喧嘩しながら苦戦したことだろう。
ふふふ、神妙な顔つきしちゃってさ。
少しでも、せめて少しでも長く、
この二人が、この家で、喧嘩し合えていますように。
私は、それを願いながら、のらりくらりと動いていくつもりだ。
※ちょっと忙しいので、コメント欄閉じます。