うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

天を仰げば、眩しい視線

2022年03月16日 | 日記

時々、

いや、私は頻繁に、神頼みをする。

 

おはようございます。

何かある度に、「神様~」と天を仰ぐ。

時には、「オーカイガッ!」とも言うし、

ご先祖様に救いを求める時もある。

 

だからといって、本気じゃない。

本気で、神や先祖に助けてもらおうと思っていないし、

神様がいるかどうかも、分からない。

いたとしても、

トイレに駆け込んで、ふーっと安堵したのもつかの間、

「紙が・・・かかか紙がないっ!」と気付き、

「神様ー!」と叫んでいる、愚かな人間を救ってくれるほど、

神様は、暇じゃないと思うの。

 

私にとって、

神を呼ぶ行為は、ある種の気合いのひと声なのだ。

神様ーっと叫んだ後は、心の中で、

「とりあえず、自分で頑張ります」と決意をする。

頑張るといったって、

トイレットペーパーが切れたトイレでの決意は、ひとつだけだ。

「拭かぬ」

それだけだ。

 

しかし、

我が家には、時々、

「あれ?これ神なんじゃね?」と思しき光景が見られる。

 

それは、入浴中に起こる。

白目のたれ蔵を、撫ぜている時

 

ハッと天を仰ぐと

うわっ!

 

の・・・のんちゃん?

のん太も撫ぜてあげるから、降りておいでよ。

 

あれ?

知らん顔なのね?

 

再び、たれ蔵を撫ぜていると

 

すっごく見ている。

何を思ってそこにいるのかは、神のみぞ知る・・・


春のキリギリス

2022年03月14日 | 日記

3月の朝は、まだ寒い。

こんな季節にバッタって、いるのですね?!

 

おそらく、クビキリギスだ。

成虫で越冬するキリギリスの一種だそうだ。

キリギリスといえば、『アリとキリギリス』のイメージしかない。

遊んでばかりのキリギリス。

そんな訳、あるか!

生き物は皆、頑張ってんだ!!

 

歯を食いしばって踏ん張り、

楽しく笑って生きようとするのも、簡単なことではない。

愉快で華麗な破滅だ。

 

かくありたいと思っている私は、

歯を食いしばって、踏ん張って、

こんなことを、頑張っていた。

また、やってしまった・・・。

左右差地獄だ。

1枚、2枚、と編み上げたら

グラデーション色の毛糸のせいで、色合いが一致しない。

ならばと、3枚目を編んだが、やっぱり一致しない。

一応、あっちこっちと組み合わせて履いてみた。

 

これじゃ、まるで、

寝坊したせいで、慌てて靴下を履いて出かけたもんだから、

左右、違う靴下を履いてきちゃった、あわてん坊さんみたいやないか!

 

と思った。

そもそも、グラデーション色の毛糸で、

靴下を編んだことが、間違いだったのではないか?

と、やっと気が付いた。

ばかーーーん!

 

そんな我が家、おたまも、踏ん張っている。

おたま「おら、あや姉と、並んで寛ぐだ。」

そんな真剣な面持ちで?

 

おたま「あや姉に、ぶん殴られないように歯を食いしばっているだ」

そこまでして頑張る理由は、なんなのだ?

 

おたま「あっ、静かにするだ。あや姉が睨んでるだ」

 

おたま「あや姉の側で、愉快に破滅するなら、おらは本望だ」

なんという、一途さよ!


優等生と、爆走女

2022年03月12日 | カズコさんの事

母の近況が続きまして、

恐縮です。

 

おはようございます。

昨日は、かずこさんの通院日だった。

退院して初の、巨大病院への通院だ。

 

家族内では、もうなんとなく済んだ事のような感覚だった。

一件落着した感があったのだ。

かずこさんは、元気だし、よくしゃべるし、

ボケてるのは相変わらずだし。

「わしは、不思議とどっこも病気したことがない」と

豪語しているくらいボケているから、相変わらずなのだ。

 

ところが、

巨大病院の駐車場から歩き出すと、

かずこさんは電池が切れたみたいに無言になり動きが止まった。

「息苦しいのか?」と聞くと、

声も出せない様子で、コクリと頷いた。

この時、私は改めて、かずこさんを襲った病を実感した。

「そっか・・・やっぱり、病気なんだな・・・」

と、少しがっかりした。

私は急いで病院へ走り、車いすを借りた。

 

かずこ、初めての車椅子!

 

「わし、こんな大げさなもんに乗るんか?」

と戸惑うかずこさんを座らせ歩き出すと、

「おぉぉぉ、こりゃええ!なんと気持ちのええ乗り心地やろか!」

と、さっきまでとは大違いで、大はしゃぎだ。

私のがっかりも、その様子に些か慰められた気がした。

 

「さてと・・・」

まずは一安心した私は、前もって手渡された院内地図を見た。

巨大病院は広大な敷地内に3つの建物がある。

同じような建物、3つ。

その一棟を選び抜き、見事正解が得られれば、

さらに棟内の循環器内科受付へたどり着くための地図を読み解かなければならない。

だから私は、この日のため、

家で何度も地図を見てはイメージトレーニングをした。

こうして満を持して、ここへ来たわけだが、

「わからん!」

今、私達がどこにいるかも、分からん。

「何が分からんのや?」とかずこに問われても、

「なんもかんも、分からん!」とだけ答えて、

今度は、私の電池が切れた。

地図が分からん過ぎて、思考が止まった。目が点だ。

 

そこから、私達は爆走に次ぐ爆走を繰り広げた。

受付にたどり着いても、そこがゴールじゃない。

そこからがスタートなわけで、数種類の検査のため、

1階へ行き、2階へ戻り、別棟へと移動し、

もうこうなると、振出し(受付窓口)は、どこ?どこなの?と

トリップだらけだ。

当のかずこさんは、足早に車椅子を押す速度に、大興奮だ。

「ほっほー、風が気持ちええぞ~」

こうなると、私もなんだか、楽しくなって来ちゃって、

心の中では、「いえーーーい!」と叫びながら

かずこを乗せた車椅子を走らせた。

実際には、時々、壁の角っこにぶつけながら、

その都度、通りすがる人々に、

「すみません、すみません」と謝っていた訳だが、

傍から見れば、

「この人たち、何が面白いのだろうか?」

と思われていただろうくらい、はしゃいでいた。

 

検査を終え、ついに主治医に会えることとなった。

「かずこさん、血液検査は悪くないですね。」

主治医も相変わらずで、恥かしいくらい、こっちを見つめながら

穏やかに話し始めた。

「ただ、心臓に水が溜まっています。結構、溜まってる。

心不全の状態は、まだ続いていますね。

本来は入院してもらいたいけれど・・・。

うん、でも、かずこさんのお顔、とても落ち着いておられるし、

このまま、通院のほうがいいでしょうね。

かずこさん、また来週、来てくださいね。」

私は、ここでまた、ちょっとがっかりしたが、

かずこさんは、どこ吹く風で、

「あの若い先生、けっこう男前やったな」

と、若い娘みたいなことを言う。

 

9時に出発して、病院を出たのは午後2時だった。

「母さん、疲れた?」

そう問うと、

「ん?全然疲れとらんぞ」

と即答した。

「そりゃ、そうだ!」

車椅子でスイスイだった訳だから

私の疲れとは反比例であるべきなのだ。

疲れていないなら、遅めの昼ご飯も食べられるだろうと思い、

「母さん、何食べたい?」

と聞くと、

「わし、なんてもいい!」

と、また若い娘みたいに弾んだ声で答えた。

 

ということで、

大きなエビフライを、2本と半分、しっかり食べた。

 

私は、エビフライに苦戦しながらもかぶり付く、

元気なように見えるかずこさんを眺めながら、

車椅子で風を切った感覚を思い出していた。

 

実に楽しかった。

けれど、時は止まらず、この人は変わりゆく。

今だ。

通過点でしかない、一瞬の今を、余すところなく感じていこう。

 

そう思った。

 

そんな、たれ蔵も見逃さない。

あや「はいどうもぉ。あやが来たわよ~。」

 

あや「おばちゃん、カキカキして~」

 

あや「あぁぁ、そこそこ」

たれ蔵は、あやをしっかり観察して、学び取ろうとしている。

 

いざ、構ってアピール実践練習だ!

たれ蔵「こ・・・こうしたらいいですか?」

かたいな~、表情がかたいわ~。


我が家の愉快な狂犬たち

2022年03月10日 | カズコさんの事

この度は、

皆様に、温かいコメントをいただき、

まことにありがとうございます。

 

おはようございます。

返信なんてしなくていいよ~っというお言葉に甘えて、

この場にて、お礼申し上げます。

 

当のかずこさんは、

心筋梗塞を起こしてから今日で6日目、

思いのほか、お元気で、とってもご機嫌な様子だ。

ほぼ通常の生活を、自力でしております。

 

そもそも、心臓は丈夫ではなく、心肥大や不整脈持ちがゆえ、

後遺症リスクは、高いそうで、

実際、退院時も心不全の兆候はまだ見られる状態であると説明を受けた。

私は、ヒヤヒヤしながらも、本人に任せて見守っておりますが、

この医師からの説明は、父には伝えていない。

 

もうね、あの人、パニックだったから。

かずこさんの救急搬送から退院するまでの3日間、

パニック状態だったのは、母のみならず、父もだった。

 

「だめだ、救急車呼ぶよ」と声を掛けた時、

父は、なぜか台所でコップを洗い始めて、

「父さん、119番するよ」と顔を覗き込んだが、

こりゃ、あかん。この人、使いもんにならん!と悟った。

 

次の日には、電話を掛けてきて、

「あいつが可哀想で可哀想で」と号泣したかと思えば、

その次の日、看護師からの呼び出し電話には、

「おらぁ、今、晩酌してるから行けん。」と面会を完全拒否だ。

私の運転で行くから大丈夫だと伝えても、来なかった。

今思えば、父は行かなくて正解だった。

パニック状態で暴れる母を見たら、

父も、さらにパニックになっちゃうだろうからね。

そんなワニワニパニック状態になったら、

もはや点滴の棒かなんかで、あっちもこっちもぶっ叩くしかなくなる。

 

どちらかというと、

気丈で強気でワンマンで短気で頑固でケチで神経質で短足で

眼なんて鶴瓶師匠くらい細い、父が、

あんなに狼狽えた姿を見せたのは、娘の私でも驚いた。

 

かずこさんを家に連れて帰った時、

父は3日ぶりの笑顔を見せた。

しかし、

「これでまた、具合が悪くなったら、どうするんや?」

と、そこは不安がったから、私はこう答えた。

 

もし、ここで死んだら、かずこ天晴な死に方だと思ってやろう。

けれど、死なない程度に苦しんだ時には、

私はまた、かずこを病院に放り込んでやる。

暴れたら、苦しいのだけでも取ってもらって、

あとは謝り倒して連れて帰ってこりゃ、いいだけだ。

私は、何度でもやる。

大丈夫!

 

猫の具合いが悪い時の、私のやり方だ。

猫には大きく分けて、病院が苦手なのと、めっぽう苦手なのと、

まったく無理なのが居る。

かずこさんは、我が家比較でみれば、やっぱり、きくさんだ。

 

かずこときくは、本当にそっくりだ。

色白の美人で、だからって気軽に触ると怪我をする。

純度100パーセントの原石みたいで、一切の研磨を受け付けない。

少しでも磨いてやろうとすれば、一瞬で粉々にくだけてしまう。

私は、すっごく苦手で、全然好きじゃないんだけど、

彼女らは、あまりに美しくて魅了されてしまう。

 

狂犬きく(猫だけど)に続き、

狂犬かずこ、次はどこの病院に送り込んでやるのやら?

 

この地域の病院の皆様、

どうぞ、よろしくお願い致します!

前もって、謝罪申しておきます・・・

 

きく「ご覚悟を!」

 

きく「なぁんてな、ふふふふふ」

そういえば、きくは片牙だったが、

かずこも、脱臼により、

片方の鎖骨がトッキントッキンに尖ってるという・・・。


カズコ、救急車に乗るの巻 訂正あり

2022年03月08日 | カズコさんの事

3月5日、

カズコさんが心筋梗塞で救急搬送された。

 

おはようございます。

「胸が痛い」と訴えるが、それほど酷い様子には見えなかったが、

その顔に冷や汗が湧いているのを見て、救急を要請をした。

 

午前9時に119番に電話かけ、

11時半には、病院でカテーテル手術を終えていた。

救急隊員さん達と病院の迅速な対応のおかげで、

カズコさんは、無事命を取り留め、とても元気に過ごしている。

 

なんと・・・実家で!!

 

本来ならば、当然、まだ入院中だ。

最低2週間は入院が必要な状態だ。

そこを、大幅に短縮して、入院は二泊三日と相成った。

(怒涛の数日間だったので、一泊二日と勘違いしておりました。)

去年の硬膜下血腫の時と、同じだ。

 

カズコさんが、大いに暴れたからだ。

日曜日の夜、病院から電話を受けた。

「ご家族が側にいると落ち着いてくださるかもしれないから

来ていただけますか?」

とのことだった。

このご時世、面会禁止なわけだが、

それ以上に、カズコさんは絶対安静の必要があった。

看護師の苦渋の決断により、私は面会を許された。

というより、カズコを抑え込む人間の増員といった様相を呈した。

 

「何で帰れんのや!帰る!放して!触らないで!」

鎮静剤のせいか、ろれつは回っていないまま、

腕に繋がる管を引きちぎろうとする力は凄まじい。

「カズコさんは、鎮静剤を使っても全く効かないんです。」

私は、その看護師さんの言葉にハッとした。

 

カズコさんの認知症の主治医は、

「アルツハイマーとアスペルガーは投薬の種類が全く逆。

認知症患者を鎮静させる時に使う薬は、

アスペルガー患者に使うと、逆に脳の興奮を誘発させるんです。」

と言っていた。

 

「あの・・・うちの母、

認知症の診断を受けた時、同時にアスペルガーだと言われたんです。」

私は、看護師にそう伝えた。

カズコは、自閉症スペクトラム障害である。

それを診断された時、私はまったく驚かなかった。

カズコは、ボケるうんと前から、とっくに規格外だった。

産まれてこの方、カズコはずっとカズコなのだ。

それを聞いた看護師は、

「それで腑に落ちました。そういうことなんですね。

うちの病院にも専門の科がありますから、

今後は、そこと相談をしながら、カズコさんになんとか

このまま治療をさせてもらえるように頑張ります!」

と言ってくれた。

私は即座に倒れ込む勢いで土下座をしたくなったが、

カズコの腕を離せないから、そのままの姿勢で

「ご面倒をお掛けして、本当にすみません。

どうしても難しい場合は、いつでも迎えに来ます。

これで落ち着くなら、いつでも来ます。どうぞ、お願い致します。」

と伝えた。

泣くな!ここで泣いたらダメだ!

そう思ったが、私はとっくに泣いていた。

泣きながら、暴れるカズコを抑え込んでいた。

 

救急救命病棟は、殺人的に忙しいだろう。

それでも、この暴れる老人に、懸命に医療を施そうと奮闘している。

家族の私にも、嫌味を言うどころか、

「夜に来ていただいちゃって、すみません」と謝ってくださる。

そして、当のカズコだって、真剣だ。

カズコの正義を貫くために、弱まった心臓を抱えたまま、

管だらけで闘っている。

「どうして?どうして帰してくれんのや?わしは何も悪い事しとらんのに」

と何度も叫ぶ。

魂の叫びだ。

私は、土曜日の朝、あのままカズコさんをそっとしておいてやろうかと、

一瞬過った時のことを思い出した。

カズコがカズコである事を貫くには、

そのほうがいいのではないかと、過ったのだ。

けれど、私はそれが出来なかった。

私は、

「こうなる事は予想できたのに、カズコさん苦しめてごめんね。

皆様にもご面倒をおかけして、すみません。」

と頭を下げた時、汗と涙が飛び散った。

 

この日は、睡眠薬でどうにか眠った。

しかし、どうあっても太陽は昇る。

月曜日はやってきた。

そして、医師の決断は、

「自宅療養に切り替えましょう。

このまま病室でストレスをかけることのほうが、

カズコさんの命を脅かしてしまう気がします。

カズコさん、通院してね、

大丈夫、もう入院はしないからね。」

ということだった。

私は深々と頭を下げて、カズコを受け取った。

体は硬いほうだが、こういう時の最敬礼は、

なんと180度に達するくらい腰を屈曲できるんだから、

まったく不思議なものだ。

 

帰り道の太陽は、いつになく柔らかな光を放っていた。

「カズコさん、今日は気持ちいい日だね~。」

そう話し掛けると、カズコはまだ鎮静剤が効いているせいか、

ろれつが回らないまま、

「ほうやな~。ええ天気やな~。」

と、呑気な声で言った。

こんな日のくせに、優しい日射しは、本当に気持ち良かった。

 

そんなわけで、

カズコさんは、通院にて療養続行となりました。

ご心配おかけして、大変申し訳ありませんが、

きっと、おそらく、カズコは大丈夫です。

だって、カズコはカズコだから。

 

のん太?

きみは大丈夫?

 

のん太「なにがら?」

炬燵が熱くて、のぼせてない?

 

のん太「のんは熱いくらいのほうが、気持ちいいんら!」

我慢して熱い湯に入る人の思考みたいだね・・・