毎日外で仕事をしていると、一日があっという間に過ぎていきます。
やることはいくらでもあるので、私には退屈という言葉を感じることもなく、
まあまあ健康的な生活をおくっているのだと思います。
しかし、時々は違う景色や音や空気を感じるために、自分に旅を課すことにしていて、
今週は北海道の稚内に行って来ました。
飛行機なら三島を8時のこだまに乗って稚内には13時に着きますが、私は飛行機が苦手、
どうしてもという時以外は、乗りません。
今回は三島を6:57のこだまで出発し、特急電車を乗り継いで旭川に17:55着。
翌朝旭川発9:00の宗谷に乗り、稚内に12:50頃着きました。
毎度のお気楽一人旅なので、行きは歩いて納沙布岬まで行くことにしました。
不思議な建物があるなあと見に行くと、それが北防波堤ドーム、
途中昆布を干してあったり、面白い経験をしたりして、岬に到着。
うっすらと利尻富士らしき姿が見えたような気がします。
帰りに稚内公園に行くと、終戦時の樺太からの引揚者を偲ぶ「氷雪の門」や」「九人の乙女の碑」
「南極観測樺太犬の訓練記念碑」等々、知らなかったことばかりに遭遇しました。
宿泊地は宗谷岬、稚内の駅からバスで50分くらいかかります。
宗谷岬公園にも多くのモニュメントがあり、順番に見て回りましたが、
風が強くなってきたのでペンションに向かいました。
夕食の前に散歩に行くと、港にはたくさんのタコ取り漁船が並んでいて、
色鮮やかな大漁旗がなびいていました。
この日は町のお祭りだったそうで、家々のガラス戸には紙で作った桜花が飾られていました。
7時半頃が日没ということでしたが、私は食べるのが遅いので夕日はあきらめました。
食事が終わってもまだ少し明るかったので、日本最北端の地の碑を見に行ったら、
ライトアップされていて幻想的な風景でした。
19:51
左の像は、樺太を探検した間宮林蔵、旅に出たのは29歳だったそうです。
北緯45度31分22秒と刻まれた碑、ここから43キロの彼方に樺太があるのです。
樺太、サハリン、今まで言葉でしか知らなかったことを、現実の物として初めて考えました。
翌朝の日の出は3時45分頃と聞き、見るつもりはなかったのですが、早く目が覚めました。
カーテンを開けると雲間から太陽、この時間でもうこんなに高いんだと驚きました。
4:47
稚内二日目、8時半のバスに乗って駅近くで降り、樺太記念館に行きました。
ビデオもあり、3時間じっくりと見学して来ましたが、知らなかったことばかり。
樺太が元々はアイヌをはじめとした先住民族の土地だったこと、日露戦争後の発展、
そして8月15日の戦争終結後のソ連軍侵攻、前日見た多くの碑とつながりました。
横綱大鵬も引揚者で、母親の具合が悪くなったおかげで一命をとりとめたという事実に、
数えきれないドラマがあったのだなと思いました。
13:01発の特急は、少し遅れて出発し、途中鹿が出てきて急停止、
次は緊急ブレーキが作動して急停止、結局34分遅れで旭川に着きました。
電車は時間通りに来て当然のように考えていましたが、今回の経験で、
やはり余裕を持った計画が大事なんだと気づかされました。
3日目は岩見沢のホテルに宿泊、札幌とは違って人が少なく、静かでした。