3代のうさぎを見送ってきた。
亡くなったうさぎは、みな、自宅の庭に埋葬した。
できるだけ早く。
生きているうさぎは、大切な家族だった。
まぁ、あまり大切に扱ってはいなかったが、
それでも、一緒に暮らす家族だった。
暖かな体温の生き物を、
撫でたり、抱いたり、側にいたりするのが好きだった。
だけど、
死んだうさぎには、触れたくなかった。
冷たく強張った体は、抱きたくなかった。
命が抜けてしまった時点で、
それは、怖い、厭わしいだけの物になってしまう。
うさぎだけではなく、人間の、家族の遺体であっても。
私は、冷たいのかもしれない。
臆病なのかもしれない。
今でも時折り、
初代のうさぎのことを、気立てのよいうさぎだったなと思い出す。
二代目のMOGUのことを、かわいかったなと思う。
三代目のノンタンのことを、きれいな子だったと。
だけど、その中の1匹でも、剥製にして手元におきたいとは思えない。
骨にして置いておきたいとも思わない。
そして、もちろん、解剖したいとも思えない。