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(三溪園 臨春閣)
10月16日(日)に三溪園蓮華院で名残の茶会をしました。
蓮華院で残り少なくなった茶の時季を愉しんで頂くとともに
来春、一時横浜を離れ、京都へ行く予定があり、
ご指導頂いた先生方、親しみ励んだ茶友との名残の一会でもありました。
どんよりした曇り空の下、三溪園へ着くと、
正門前には車と着物姿の女性がずらり並んでいます。
茶会シーズンで淡交会横浜支部茶会があるとか・・・。
8時30分に開門し(茶会当事者のみ)、各茶席に別れて準備を始めます。
蓮華院水屋では、スタッフ五人が運び込まれた荷物を解き、
役割に応じて支度を始めました。
半東のKさんは一番に運ばれた風炉で灰形を整えています。
Iさんは火を熾し、香席の準備をしています。
案内兼水屋のNさんは動線や蹲を確認し、茶を掃いています。
水屋のSさんは荷を解きながら湯を沸かし、
水屋を使いやすいように整えてくれています。
そして、私は本席である広間の設えです。
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(三溪園 蓮華院)
茶会は第一席が10時~12時、第二席が13時~15時、
各席八名さまです。
準備開始1時間が経ったころ、最初のお客様がいらっしゃいました。
Nさんが小間(二畳中板)の寄付へご案内し、そこから土間の待合へ。
広い土間は最も蓮華院らしい魅力的な空間で、簡素な椅子席を用意しました。
真ん中にある大きな円柱は宇治平等院翼廊の古材、
三溪翁の自筆「蓮華院」という扁額が掛かっています。
円柱の奥に半間四方の石の露台(ろだい)があります。
露台とは方(宝)形造の建物の屋根の頂きに置かれる部材だそうです。
露台を囲んでIさんに香席をお願いしました。
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(蓮華院 土間にある露台)
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( 香席 )
明かりとりの窓はありますが、扉を閉めると薄暗く、
まるで寺院にいるような荘厳な別世界となりました。
Iさんが香炉の灰を整え、お客様はIさんの手元を静かにみつめます。
茶の点前のように無駄のない所作で灰筋を入れていくのですが、
真行草があるそうで、今回は草です。
試しの香を聞いてから、香炉がお正客へ回されました。
順次手渡しで、香をゆっくり聞いて頂きました。
香の十徳(伝・一休宗純作)より
感格鬼神 清浄身心 (霊魂や神と感応をし、心や身体を清める)
香は伽羅、香銘は三夕の一つ、藤原定家の歌から「浦の苫屋」です。
見渡せば 花も紅葉もなかりけり
浦の苫屋の 秋の夕暮 藤原定家
(蓮華院の風流な蹲)
扉を開けて、半東のKさんが迎え付けです。
土間席前の蹲を使って、広間へ席入して頂きました。
(蓮華院・名残りの茶会(2)へつづく)) その日は
のち 
10月16日(日)に三溪園蓮華院で名残の茶会をしました。
蓮華院で残り少なくなった茶の時季を愉しんで頂くとともに
来春、一時横浜を離れ、京都へ行く予定があり、
ご指導頂いた先生方、親しみ励んだ茶友との名残の一会でもありました。
どんよりした曇り空の下、三溪園へ着くと、
正門前には車と着物姿の女性がずらり並んでいます。
茶会シーズンで淡交会横浜支部茶会があるとか・・・。
8時30分に開門し(茶会当事者のみ)、各茶席に別れて準備を始めます。
蓮華院水屋では、スタッフ五人が運び込まれた荷物を解き、
役割に応じて支度を始めました。
半東のKさんは一番に運ばれた風炉で灰形を整えています。
Iさんは火を熾し、香席の準備をしています。
案内兼水屋のNさんは動線や蹲を確認し、茶を掃いています。
水屋のSさんは荷を解きながら湯を沸かし、
水屋を使いやすいように整えてくれています。
そして、私は本席である広間の設えです。
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(三溪園 蓮華院)
茶会は第一席が10時~12時、第二席が13時~15時、
各席八名さまです。
準備開始1時間が経ったころ、最初のお客様がいらっしゃいました。
Nさんが小間(二畳中板)の寄付へご案内し、そこから土間の待合へ。
広い土間は最も蓮華院らしい魅力的な空間で、簡素な椅子席を用意しました。
真ん中にある大きな円柱は宇治平等院翼廊の古材、
三溪翁の自筆「蓮華院」という扁額が掛かっています。
円柱の奥に半間四方の石の露台(ろだい)があります。
露台とは方(宝)形造の建物の屋根の頂きに置かれる部材だそうです。
露台を囲んでIさんに香席をお願いしました。
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(蓮華院 土間にある露台)
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( 香席 )
明かりとりの窓はありますが、扉を閉めると薄暗く、
まるで寺院にいるような荘厳な別世界となりました。
Iさんが香炉の灰を整え、お客様はIさんの手元を静かにみつめます。
茶の点前のように無駄のない所作で灰筋を入れていくのですが、
真行草があるそうで、今回は草です。
試しの香を聞いてから、香炉がお正客へ回されました。
順次手渡しで、香をゆっくり聞いて頂きました。
香の十徳(伝・一休宗純作)より
感格鬼神 清浄身心 (霊魂や神と感応をし、心や身体を清める)
香は伽羅、香銘は三夕の一つ、藤原定家の歌から「浦の苫屋」です。
見渡せば 花も紅葉もなかりけり
浦の苫屋の 秋の夕暮 藤原定家
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(蓮華院の風流な蹲)
扉を開けて、半東のKさんが迎え付けです。
土間席前の蹲を使って、広間へ席入して頂きました。
(蓮華院・名残りの茶会(2)へつづく)) その日は
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