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茶籠に入れる茶碗(豊楽焼)の仕覆がやっと出来上がりました。
東北関東大震災の前日のことでした。
仕覆を三つ作ってみたところで(初めての仕覆づくり、茶入の仕覆)
仕覆づくりは裂(きれ)との出会いが重要だとわかりました。
これといった裂の持ち合わせがないので、古布屋さんで購入した
白と緑の絣が入っている着物の裂(つむぎ)で作りました。
裏地は絹で滑りの良いものが好いそうで、
最初に使った裏地は針が通りにくい堅いものでした。
「その裏地は縫うのが大変なので、これを使ってみてください」
先生が奥から取り出してきた裂は、江戸時代の武士が着用していた
裃の下に着る着物の、さらに下に着る着物(二枚重ね?)でした。
表地と同じ色合いですが、時代を経てとても薄い裂です。
すいすいと縫えて(・・といっても縫うところは少ないのですが)
最初の布とは進み具合が違います。
紐の色は絣模様の緑に合わせて、組紐で編みました。
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つがりに紐を通して仕上げた頃に、お客さんが見えました。
以前、仕覆教室へ習いに来てらしたというF氏です。
骨董が趣味で、今は酒杯に夢中なご様子で、
先生に注文した仕覆を取りにみえたのでした。
傍らから拝見していると、中身の酒杯は見えませんが、
それぞれの酒杯に合せて素敵な仕覆をまとっています。
趣味で集めた裂を持込みで依頼されたそうです
一つはインド更紗で、とても手に入らないような更紗とのことでした。
もう一つは苺緞子のような裂地でした。
F氏は月に一回、地方の出張先から東京へ出ていらして
好きな骨董と裂地を骨董市で探すのを楽しみにしているようです。
さて、私は次の仕覆に取り掛かっています。
豊楽焼の振り出しは編み袋の仕覆にしようと、
そのための糸を二十本、ミツクリという道具を使って撚っています。
一つ、また、一つ、茶籠の茶道具の仕覆が完成するのを愉しみに
少しずつ前へ進んでいます・・・たぶん。
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東北関東大震災の前日のことでした。
仕覆を三つ作ってみたところで(初めての仕覆づくり、茶入の仕覆)
仕覆づくりは裂(きれ)との出会いが重要だとわかりました。
これといった裂の持ち合わせがないので、古布屋さんで購入した
白と緑の絣が入っている着物の裂(つむぎ)で作りました。
裏地は絹で滑りの良いものが好いそうで、
最初に使った裏地は針が通りにくい堅いものでした。
「その裏地は縫うのが大変なので、これを使ってみてください」
先生が奥から取り出してきた裂は、江戸時代の武士が着用していた
裃の下に着る着物の、さらに下に着る着物(二枚重ね?)でした。
表地と同じ色合いですが、時代を経てとても薄い裂です。
すいすいと縫えて(・・といっても縫うところは少ないのですが)
最初の布とは進み具合が違います。
紐の色は絣模様の緑に合わせて、組紐で編みました。
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つがりに紐を通して仕上げた頃に、お客さんが見えました。
以前、仕覆教室へ習いに来てらしたというF氏です。
骨董が趣味で、今は酒杯に夢中なご様子で、
先生に注文した仕覆を取りにみえたのでした。
傍らから拝見していると、中身の酒杯は見えませんが、
それぞれの酒杯に合せて素敵な仕覆をまとっています。
趣味で集めた裂を持込みで依頼されたそうです
一つはインド更紗で、とても手に入らないような更紗とのことでした。
もう一つは苺緞子のような裂地でした。
F氏は月に一回、地方の出張先から東京へ出ていらして
好きな骨董と裂地を骨董市で探すのを楽しみにしているようです。
さて、私は次の仕覆に取り掛かっています。
豊楽焼の振り出しは編み袋の仕覆にしようと、
そのための糸を二十本、ミツクリという道具を使って撚っています。
一つ、また、一つ、茶籠の茶道具の仕覆が完成するのを愉しみに
少しずつ前へ進んでいます・・・たぶん。
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