(我が家のしだれ桜が一分咲きです・・・さくら雨の合間に撮影)
3月末から立礼の稽古をあわてて始めました。
今年初めて立礼の茶事を4月半ばに予定しているので、自主稽古を泥縄で頑張っています。
いざ稽古を始めると、前回から半年経っているので覚えているつもりでも曖昧なことだらけでした。しかも、思い込んでいた間違いがあったりして「どうしょう!」
(植え付け前のパンジーの鉢)
これから茶事が終わるまで毎日、たとえ一点前でもよいから稽古をすることにしました。
頭で考え理解することは重要ですが、それを身体でスムースに表現できるようになるには稽古を重ねるしかありません。
それに茶事で使う茶道具で稽古してみると、道具によって個性があり、ちょっとした気遣いが必要なこともわかります。
(なかなか咲かなかったけれど今年は二輪咲きました)
久しぶりに「茶道点前の三要素」を思い出しました。
「茶道点前の三要素」とはだいぶ前にブログにも書きましたが、三要素とは、順番、位置(道具を置く位置、正面など)、所作です。
先ず点前の順番と位置の確認。
点茶盤に唐銅道安風炉を置くので少しだけ中央ラインがずれてしまいます。
炭手前をしてみると、炭斗が大きいので水指を奥へ置かないと、羽根を置くスペースが取りにくいことを思い出しました。また、釜を下ろす位置、どこまで引くか、鐶の置き場所、何より香合が取りやすいような釜の位置・・・などなど、実際にやってみて頭と身体で確認しながら進めています。
でもね!・・・この時間がとっても楽しいのです。
(元気がなかった乙女椿に花が一輪咲きました)
今日は朝からさくら雨・・・桜の時期に降る雨を「さくら雨」と呼ぶそうです。稽古がお休みの日だったので午前中から稽古に没頭していました。
障子を開け放って庭に咲く花たちや木々の新芽に見守られながら、初炭、濃茶、後炭と集中して稽古します。無意識のうちにも「茶道点前の三要素」の基本を確認していたようです。
S先生の声が聞こえてきます。
「点前を崩すことはいつでもできますが、基本に忠実な点前が一番美しいと思います」と。
(頂いたクリスマスローズが清楚な花を咲かせています)
敬愛する茶事の師匠の声が聞こえてきます。
「心を込めるのは当たり前ですが、心を込めていることを客にわかってもらえる点前を工夫することも大事です」と。
裏千家流の点前は無駄なことを全て削ぎ落したシンプルな点前なので、基本をしっかりと踏まえて、かつ緊張感のある美しい点前で御茶一服差し上げたいと思います。
とにかくやるきゃない・・・のです。普段の稽古をサボっていたことを反省しながら自主稽古に励んでいます。
そして、これがあるから茶事をするのかもしれない・・・と思いながら。