暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

奥の細道会  第2回は二人で・・・

2015年05月17日 | 自主稽古(京都編)&奥の細道会
5月8日は我が家で初めて行う奥の細道会(第2回)でした。
「他の方の都合が悪く5月は二人だけれど、どうしましょう?」と私。
「二人でやりましょう。なんでも一度決めたことはやっていきましょう!」
Kさんの力強い言葉に背中を押され、勇気百倍です。

久しぶりに二人っきりで、奥伝やその他の意見交換ができる・・・と楽しみでもあり、
Kさんも全く同じように考えていたみたいです。
私は真之炭と大圓之真、Kさんは行之行と早合点し、竹(行)台子を用意したのですが、
急遽真之行をして頂くことになりました
竹台子を調べだすと、台子と茶湯成立との関係が面白く、台子の項を記しておきます。

                     

台子(だいす)・・・茶道大辞典(淡交社)より
点前用の棚物の一種。書院広間で使われ、風炉釜・水指などを飾り置く。
江戸時代中期までに確立した茶の伝承では、文永4年(1267)に南浦紹明が宋より将来し、のちに室町将軍家での茶会に使われ、点茶の規矩作法の根源をなすものとされる。
ただし、室町将軍家にあった台子は小机のことで、台子の茶会があった形跡はない。
そのため茶湯所の茶湯棚が小型化されて、茶湯成立期になって点前座に置かれた日本独自のものと現在は考えられている。杓立に柄杓と火箸が差されるのもその名残りである。

台子には真塗りの真台子の他、竹(行)台子や及台子があり、高麗台子、爪紅台子と合わせて五つ台子と称する。珠光好みとされる竹台子が古く、黒塗りの台子へ発展したらしい。
利休の時代になると、茶会で台子が使われることは稀になり、台天目と唐物茶入を使う台子点前が秘伝化していくことになった。

                    
                           庭の露草を小代焼の花入へいけて

先ずは、風炉・真之炭手前。
風炉用の神折敷、諸羽が揃ったばかりで、初使いが嬉しいです。
香合は唐物がないので根来の一文字、白檀を三枚入れ、諸羽と天板に飾りました。
羽箒を始め清めの所作が多いのですが、稽古を重ね、敬虔かつ優雅な清めの所作を身に着けたい・・・と願っています。

数年前、朔日稽古へ伺った時の教えを今頃になって思い出しています。
T先生の言われた
「かねをはずしてかねにもどる」(・・・と記憶していますが?)
難しくも含蓄のある言葉が有難く、耳元に鋭く聞こえてくるようです。

続いてKさんの真之行台子点前、急だったにも関わらず、すらすらと間合い佳く優雅に点前が進み、流石Kさん!
どの奥伝を指名されても臨機応変、基本を押さえてできるようになること・・・奥の細道の目標の一つでもあります。
ふくみ帛紗の扱い方について、お互いのやり方を確認し合いました。

最後に大圓之真をさせて頂き、迷いがあった茶杓の扱いを確認です。
次回もたぶん二人ですが、ますます楽しみになりました。

                          二人で 


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