暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

白露の朝茶事 (3)

2011年09月13日 | 茶事
濃茶をたっぷり点てて差し上げました。
最近は濃茶を煉るというより点てることを心がけていますが、
いかがでしょうか?
濃茶は小山園の「式部の昔」、前席の主菓子は寿々木製「庭の小菊」です。

濃茶が終わり、朝茶事では約束の続き薄茶にしました。
煙草盆と干菓子を運びだします。
干菓子は源吉兆庵の「陸の宝珠」と鶴屋吉信の「コハク栗」です。

茶会や茶事で水屋をお手伝いして頂いたYさんが次客でした。
15世市村羽左衛門に因む「うずまき茶碗」(で点てた薄茶を
最初に喫むことになりました。すると
「このお茶碗で薄茶を頂きたかったの・・・」
と嬉しそうです。
水屋で美味しい薄茶を点ててくださる、縁の下の力持ちのYさん。
Yさんの気持が伝わってきて涙がでそうになり、
あせりました(超涙もろいのです)。

              

もう一つは青磁の平茶碗(今高麗、古青窯)、
微妙なゆがみと色模様がお気に入りの茶碗です。
二つの茶碗で薄茶を賞味して頂きました。
最後に自服させて頂き、茶杓と棗を拝見に出しました。
       
ここでちょこっと道具(仕覆)自慢(?)です。
茶入は東美正札会で一目惚れした硝子茶入、岩田久利作です。
仕覆がなかったので、「なでしこジャパン」がWCで優勝した頃から
なでしこの着物裂で作り始めましたが、茶入の形に合わせるのに苦労した作品です。
朝茶事に間に合って良かった(・・・汗)。
茶杓は、藤井誠堂和尚作の「野分」、扇面蒔絵の平棗は宗水作です。

茶事後に皆様の思い出の古帛紗を見せて頂き、大いに語って頂きました。
どれも素敵で刺激的でしたが、Sさま持参の「古渡り更紗」が瞼に残っています。 

               

               

お客さまと融和した茶事タイムが忘れられず・・・
また茶事ができたら・・・困った病気です。

    静中成友  塵裏倫閑  
   (静かの中に真の友を得、世俗の繁忙の中に憩いが見つかる)

                           
 
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1 コメント

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茶事の準備 (暁庵)
2011-09-16 08:11:49
ぽちママさま
コメントを嬉しく拝読しています。ありがとう!
茶事の準備は懐石を除いてとても愉しいです。
懐石も嫌いではないのですが、茶事が近づくと席中のしつらえや点前に気持が集中したくなるのです。
懐石も最近やっと作りだしたばかりで、なかなか二兎は追えません。
慣れるまで片目ならぬ片舌でお願いします・・・。
どうぞ、懲りずにお付き合いください。
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