暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

白露の朝茶事 (1)

2011年09月09日 | 茶事
9月6日、用事で上京されたぽちママさまを朝茶事へお招きしました。

我が家の都合でお客様3名~5名でさせて頂いてますので
ぽちママさまの承諾を得て、真MLの茶友へメールで相客をお願いしました。

   ・・前略・・・今日は朝茶事のお誘いです。
   9月に真ML会員の茶友ぽちママさまが関西からこちらへいらっしゃいます。
   せっかくの機会なので、朝茶事でおもてなしを・・・と思っておりますが、
   ぽちママさまの相客としてご一緒してくださいませんか?
   朝茶事と言っても我が家の都合で、待合8時30分の集合です。
   お出まし頂ければ大変嬉しゅうございます・・・

3名様から快諾の返信あり、真MLの茶友に感謝しています。
真MLとは、インターネットの真ML茶の湯コミュニィティ-のことで、
地域(国)、流派、茶歴、年齢を超えて、さまざまな「茶の湯」の交流が行われています。
詳しくは真ML茶の湯コミュニィティ-のHP及び
「ひよっこ茶人、茶会へまいる」(松村栄子著、朝日文庫)をご覧ください。

                    

茶事で一番心に残ったのは、「相客に心せよ」の精神でしょうか。
お正客と初対面にもかかわらず、すみやかなお約束、
お正客をたてて和やかに、自然体で融合できる精神の柔軟さと豊かさ。
そんなお客さまとの一座同心の茶事ですので、おもてなしが愉しかったです。

待合に、琴聖筆「白露」を掛けました。白の字が雫のよう・・・。
詰の佐藤さんが打つ板木の音で、白湯をお出しし、腰掛待合へご案内しました。
台風の影響で前夜に雨が降ったので、庭木や苔がしっとり濡れて、
白露を感じながら迎え付けをしました。

                       

床には、戸上明道和尚筆「白雲抱幽石」(はくうん ゆうせきをいだく)。

釜は責紐(せめひも)釜、作者は不明です。
責紐は水色と銀の水引で、蝉に見立てて紐結びで遊んでみました。
(・・蝉のつもりだったけど・・?)

初炭では風炉中拝見の後、
釜を水屋に引いて紐を切り(奥方さま方の前で刃物は無礼と思い・・・)、
濡れ釜にして持ち出し、一度釜敷へ置いてから一膝進み、釜を掛けました。
責紐釜の扱いについては自分なりに考え試みましたが、
その試行錯誤がとても面白く、また工夫してみたいと思います。

香合は、カワセミと露芝の蒔絵が描かれた黒柿の四方。
福井県鯖江市在住の女性作家、中林星山の作で、
お正客さまが福井にご縁があると伺っていましたので、嬉しい初使いです。

初炭が終わり、懐石をお出ししました。

       (白露の茶事(2)へつづく)
                           のち 




コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。