お陰様でNA/NBの入庫数は国内屈指の会社になりました。
連日のメール・電話でのお問合せ、あるいはご来店でのご相談と、NA/NBの修理案件は日々増加の一途。
どのユーザー様も大事にされたい気持ちが大きくなっている事を感じます。
ご来店 、誠にありがとうございます。
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作業相談の中で、ブレーキキャリパーのOHはとても多く、一方で軽く捉えられてるように感じる時があります。
当社の悩みと、実際の市場での整備レベルが少し食い違っているからです。
こんな質問をユーザーにします。 ”キャリパーの固着は良くありますのでOHは必ずしなくてはなりませんよ”
そうしますと、こんな風に返答を受けます。
”すでに〇〇でOHはしました。 ・・・・だから大丈夫です。”
本当にそうでしょうか?と心配になります。
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<ポイント1>
先ず、OHに必要なキャリパーシールキッとは純正部品、マルハ指定部品の様に市場で確保できます。
これは最もベースになりますし、どこもこれを使ってOHをします。
極端な話、シール交換=OHとなっているところもあります。
<ポイント2>
キャリパーを分解すると、高い確率でピストンも錆ています。
ただし、ピストン単体での純正部品設定がありません。だからMARUHAでは自力でピストン単体の設定をしています。
これが大ヒットで、定番となっています。
特にリヤ側のピストンはステンレススリーブを圧入する工法で、錆びることがありません。
MARUHAが力強い整備を目指す一つの例です。
<ポイント3>
キャリパーボディの錆はどうしますか?
これが今回の提案内容の核です。
錆びていても、少しワイヤーブラシで擦って、組み上げ。
確かにこれでもOHですが、錆が残っていては発生し易い状況が残ってしまいます。
そこで、MARUHAではウェットブラスト機を導入しました。
母材にダメージを与えずに錆を徹底的に除去できます。
細かなところまでもショットが入り込みますので、ワイヤーブラシなどの比ではありません。
この画像を見た他プロの方も、”これは良く錆がとれているなぁ”と感心されていることと思います。
やってみれば分かりますが、細かな溝にはワイヤが入りませんので、とても難儀をする場面なのです。
やっぱり設備はとても大事であり、結果的に効率的なのです。
<ポイント4>
さぁ、ここまでは良いのですが、後はキャリパーボディの塗装です。
全体を細かなにブラストを掛けた後に、塗装をしないとこれまた錆の餌食になってしまいます。
当社では基本は、耐熱用のシルバー塗装です。一般的な塗装です。
キャリパーピストンが入る淵の段差は、筆でペイントをさらに入れます。
しかし、世の中にはもっと強力な塗装があります。
ガンコート。
多くの方が初めて目にする名称だと思います。
ガンは、けん銃のガン。これを塗装するために開発された特殊塗料です。
大変固い塗膜で、ブレーキキャリパーには最適です。
ただ、塗っただけではダメなんです。
高温で1時間程度の焼き付けが大事で、オーブン設備も必要なのです。
設備投資も大変です。MARUHA社長も頑張っています!!
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少しブログが長くなりますので、ガンコートについては次回のブログで説明いたします。