先日、MAZDAのセールスが新型MAZDA3試乗車で来社。早速話題のskyactiveXに乗ってみました。
正直爆発的なパワーがあるわけでもなく、顕著な突出感は感じられないのですが、私の印象は”とても良い”でした。滑らかな加速感と扱いやすさ。
そして、とっても興味のあった高圧縮型自然着火のガソリンエンジン。
面白いものを造るなぁ、と感心しました。
ボンネットを開けると大きなエンジンカバー。音対策という事だが、取り外してみると、そこに鎮座するエンジンは今まで自分が触ってきたものとは異なるデザイン。
SCを使った過給システムであっても、自分が知っている其れとは使い方が異なる訳で、パワー重視でなく、エンジン制御の一部としてのロジック的SCの使い方に魅了させられる一方で、自分自身のOut of Date感が否めない。
自分もこんな開発に携わる事が出来たら、楽しいだろうなと羨望感すら感じた。
しかしながら、このまま時代遅れにへりくだり、NA・NBを単一的にOHやレストア的復元に終始するつもりも全くない。
少しでもそこにMARUHA流を投入して、より良いものを提供する。その違いを一部のユーザーにしか伝わらなくても提案し続けたいと思うのです。
例えば、MAHLE製のOH用ピストン。 NA8の標準83.0mmに対して83.5mmのOS。
大きなパワーをもたらすチューニング向けではなく、基本OH用。
コスト重視でNB純正流用も散々やりましたが、実際MAHLEを組んでみればそのスムースな回り方に確かに感じるものがあるのです。
丁寧に一つづつアイテムを工夫する先に独自の仕上がりがあるわけで、これを追及せずに淡々と同じことを毎年繰り返すと、進化のないつまらない内容になってしまいます。
このピストンだって、ここまで来るのにとても苦労をしております。しかしそんな苦労話はコチラの話で、ユーザー側に関係ありません。
ユーザーを魅了するのは、”欲しい!!”とため息をつかせる性能と満足感。 それがステイタスとなります。
NAだって、NBだってまだまだ進化しても良いわけで、そこにMARUHAが生き残れる価値と可能性があるのだと考えているのです。
今年1年、新たに開発設定したアイテム、そして2020年もさらに加速するべく、新たな新商品の準備に余念がありません。
多くのユーザー様に支えられ、使って頂くことを生業としていますが、ここ数年は広く海外からの受注も飛躍的に増えており、Rapidに関しては世界的な視野を含んで開発が進めてられてきました。
なにか”面白い事をやってるなぁ”と思って頂ける製品作りとそのアプローチに取り組み、国籍関係なく、Mx5/Miata/Roadsterのユーザー様に隔たりなくサービスをして行きたいのです。
現場の作業や開発には、私などは年齢も考えながら、仕事を進めて行かねばならない歳となってきました。
まだまだ頑張れると体力作りにも気を使っていますが、一方で、残された時間に限りもあり、いつまでも同じペースで仕事ができるとも思っていません。
社内の設備は、国内屈指の設備を誇り、加えてさらにエンジン整備の専門工場の建設も計画に上がっております。
採算性よりも、必要性とオリジナル性。ユニークな事を追及することがとても大事な時代です。
2020年、さらに加速できる様にこれからも皆様にご愛好頂けるサービスと製品作りに尽力して参りたいと思います。
皆様、良いお年をお迎えください。
(有)マルハモータース 荻野より