ジェフリー・ディーヴァーさんの単行本「ウォッチメイカー」を読み始めました

　米国の人気ミステリー作家のジェフリー・ディーヴァー（Jeffrey Deaver）さんが2006年に書いた単行本「ウォッチメイカー」を読み始めました。日本語版は2007年10月30日に文藝春秋が発行しました。

　多数の積ん読になっている単行本などを少し減らそうと、本の山の中から、この本を選び、読み始めました。

　この単行本は総ページ512ページもある長編です。



　話は“ウォッチメイカー”と名乗る連続殺人者が現れ、時計のように精緻な犯罪計画の基に残忍なやり方で2人を殺害すというシーンから話が始まります。殺人現場にアンティーク調の高価な置き時計を置いて、“ウォッチメイカー”の犯行であることをアピールします。

　その犯人を追うのは、お馴染みの肢体麻痺のために車イスに乗って、推理するリンカーン・ライムやニューヨーク市警の女性刑事のアメリア・サックスなどの科学捜査チームです。今回は、キャサリン・ダンスという“キネシクス”という心理学を用いた尋問名人のプロの女性ゲストメンバーが加わります。

　第一部はなんと273ページまでと、単行本の半分以上を占める長さです。“ウォッチメイカー”と名乗るダンカンが連続殺人を犯し、その犯行現場をリンカーン・ライムの科学捜査チームが残留物を調べて、犯人像を求めていきます。今回は、女性刑事のアメリア・サックスは別の事件を抱えていて、その捜査も難航します。

　第一部は、時間的には水曜日の午前0時2分から翌日水曜日の午前9時までです。犯人2人のチームが殺人を犯す準備を丹念に進めるシーンなどを描き、殺人対象者に近づくなどの犯人側の動きを伝える倒述型のシーンが多くを占めます。この犯人を捕まえるために、収集した手がかり群から犯人のプロフィールを探ります。

　第一部の273ページは長いです。この単行本の帯には「どんでん返しの連続の果てに……」とあり、先に待っているどんでん返しを期待して、長いプロローグを我慢して読み進みます。第二部から第四部までの結末部分は、第一部のどこかに何かが仕込んであります。後半の読後感はその内にお伝えします。

　実は、ジェフリー・ディーヴァーさんは好きな作家なので、単行本「スリーピング・ドール」「石の猿」なども積ん読のままです。