ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

日本経済新聞紙夕刊の「ネット通販 シニアつかむ」という記事を拝読しました

2014年03月25日 | 日記
 2014年2月24日発行の日本経済新聞紙夕刊の一面に掲載された、見出し「ネット通販 シニアつかむ」という記事を拝読しました。

 Webサイトなどを利用した通信販売の2013年の世帯支出が6万9607円と前年比14パーセント増となったと、総務省の家計消費状態調査の結果として発表されたそうです。

 この消費状態調査はWebサイトでの通信販売や大手スーパー各社が展開するいわゆる“ネットスーパー”を通じた買い物の動向調査です。



 同記事よると、その特徴は中高年層での利用が伸びていることです。伸び率は、50歳代で前年比23パーセント、60歳代で同21パーセント、70歳代で同18パーセントで、いずれも全体の伸びを上回っているとのことです。

 例えば、通信販売サイトの「ヤフー ショッピング」では、中高年齢層は家庭菜園で使う野菜の種や、運ぶのに思いフルーツ缶詰などの購入比率が高いそうです。また、セブン-イレブン・ジャパンでは栄養バランスを考えた“日替わり弁当”を宅配する「セブン・ミール」の利用が増えているそうです。高齢化社会のニーズを反映した伸びです。

 その一方で、利用金額は40歳代の11万4000円に比べて、60歳代は80パーセント強、60歳代は約50パーセント、70歳代は約20パーセントと、定期収入が減る高齢者はまだあまり購入していません。

 ただし、ネット通販での支出傾向を年収別に分析すると、200万円台は44パーセント増、300万円台は17パーセント増と増える傾向にあるそうです。Webサイトは販売価格を明示してあるので、実売価格を比較して安い方を購入する動向があるとのことです。

 さらに、高齢者は割れたセンベイなどの“訳あり商品”を購入する傾向が高まっているそうです。ある種の生活防衛術です。

 日本政策投資銀行によると、日本は小売りの中でのネット通販の比率が2011年時点で2.8パーセントと、先進国の米国や英国に比べて低く、成長の余地が大きいとの分析です。英国では、ネット通販が10パーセントを超えているネット通販大国です。

 日本の高年齢化を部分的に反映して、ネット通販依存度が高まりそうです。逆説的ですが、いわゆる“限界集落”と呼ばれる過疎地の方が、高齢者によるネット通販依存度が高まりそうです。なかなか複雑な動機を感じます。