ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

日本経済新聞紙の「成熟ニッポン変えるか、東京五輪まで3年、投資10兆円」を拝読しました

2017年07月24日 | 日記
 2017年7月23日に発行された日本経済新聞紙の朝刊一面に掲載された見出し「成熟ニッポン変えるか、東京五輪まで3年、投資10兆円」を拝読しました。

 この記事は、今日7月24日から3年後には、2020年開催の東京五輪・パラリンピックの開幕まで、残り3年となると語ります。

 その競技会場やホテルの建設が急ピッチで進み、官民の投資総額は10兆円を超すとの試算もあると報じています。日本の企業は、自動運転車や次世代通信規格などの次期東京五輪に向けて新技術の開発にしのぎを削ると明るく語ります。

 日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版も見出し「成熟ニッポン変えるか、東京五輪まで3年、投資10兆円」と報じています。



 よく分からないのは、2020年開催の東京五輪・パラリンピックの開催に関係なく、日本は「成熟ニッポン変える」必要が迫っているということです。

 「成熟ニッポン」の実態は“高齢者が大幅に増え、若者が減る人口減少”社会です。2020年開催の東京五輪・パラリンピックの開催の際に、また“箱物”建設をし、その維持管理ができない事態は避けなければなりません。

 2020年に一時的に“箱物”建設によって、“土建屋国家日本”が復活し、一時的に見かけの景気がよくなっても、その後は長野五輪の二の舞です。維持管理費の捻出に悩むだけです。

 実は、2017年7月17日に発行された朝日新聞紙の朝刊一面に掲載された見出し「老朽橋・トンネル 進む撤去」の記事の中身は深刻な地方自治体の実態を物語っています。



 2014年度から始まった国と地方自治体の点検では、2017年4月までに340カ所の橋やトンネルなどが補修や撤去などの応急措置が必要と判断されました。その内の73カ所が補修や撤去される予定でしたが、財政難易あえぐ地方自治体は補修して維持することを見送るケースが目立つと報じています。そのまま放置しているのです。

 多くの自治体は、山間地などにある橋やトンネルを減らしていく可能性を示唆しています。“高齢者が増え、若者が減る”限界集落に対しては、非常時・緊急時に病院などに搬送する道の確保に悩んでいます。

 この記事では、筑波大学の都市計画学の識者の教授が「財政力の乏しい市町村は選択と集中を心掛けて保有インフラを減らさなければならない」と指摘しています。要は、これまでに提唱されている地方自治体の市街地に集中して住む“コンパクト・シティ“化を進めましょうという指摘です。

 2020年開催の東京五輪・パラリンピックの開幕の招致時には「コンパクトな東京五輪・パラリンピック」の開催経費を謳っていましたが、今の時点では、経費は約3倍に膨らんでいます。実際には、もっと経費は膨らむとの見通しです(正しい見通しの数字は公表されていません)。

 2020年開催の東京五輪・パラリンピックにどれだけ経費をかけるのか、山間地などの限界集落をつなぐ橋やトンネルの維持費をどこまで減らすのかなど、成熟社会ニッポンの本当の近未来設計図をきちんと議論する時期に来ています。

 2020年までの財政再建が絶望的になった現在(現政権ができないことを認めています)、ポスト「成熟ニッポン」の大方針を真剣に議論する時が来ています。将来の日本を少しでも良くするためです。

 このままでは、現在の高齢者は、将来の孫などに相当する若者たちから「当時の高齢者は無責任に経費を使い、食い逃げした」と恨みを買うことになります。厚生年金などの公的な行政資金は、現在働いている世代の方々が負担しているからです。