世界の情勢は一筋縄ではいかないように思えるが:
昨日、アメリカのバイデン大統領が横田に降り立たれて、初の正式な岸田文雄内閣総理大臣との会談も行われる。良きことだと思う。それ以外にもIPEF(インド太平洋経済枠組み)の設立も宣言されるとかだ。このように我が国とアメリカとの同盟関係は益々強固なものになるのは大変結構なことだと思う。また、バイデン大統領は既に韓国を訪問され、日米韓の結束も強化されていくことも明らかになっている。
しかしながら、現在の世界の情勢には容易ならざるものがあると思う。そのような状態に持って行かれた最大の原因に「ロシアによるウクライナ侵攻問題」があると思う。それと言うのは、我が国の中にいてマスコミ報道だけに接していれば「如何にも世界は一丸となってロシアという悪に対して結束して立ち向かっているので、何時かはPutin政権が倒されるか自壊してしまい、平和で美しい時代がやってくる」かのようなのだ。
ところが、現実はそれほど生易しいものではなく、UN加盟の国々の多くが必ずしも「反ロシア(乃至は反中国)で固まっている訳ではない」のである。現に中国は親ロシア派の巨頭であるし、10数億の人口を擁するインドは反ロシアの立ち位置にはないのである。それ以外にも、中国の一帯一路政策に巻き込まれてしまった国はアフリカ以外にも多々あるのだ。ロシアという悪に立ち向かっている方が数の上では足りないかも知れないと見ていた方が無難かも知れない気さえするのだ。
確かにQUADもあればAUKUSも存在して、中国とロシアに立ち向かっていないまでも、世界が分化しているのが現状だろう。だが、そこに、こちら側の一員であるはずのオーストラリアには労働党内閣が間もなく発足するのである。この労働党を率いるAnthony Albanese新首相は「親中国派」と疑われてきた存在だし、労働党内には親中派が多いと報じられている。オーストラリアはつい先頃まで中国に思うが儘に翻弄されていたが、漸くその危険さに目覚めて脱中国を図っていたばかりだった。そこに親中国と濃厚に疑われる内閣が発足するのだ。
ここから先は、私如きが解ったような顔をして論じるべきことではないとは思うが、「中国とロシア」に従っていくだろう民主主義や自由主義を信奉しない諸国との対立、乃至は反目が経済的にも多くの問題を引き起こしかねないのだ。現実を直視すれば、既に小麦等の農産物や天然資源等の供給源は我が方の反対勢力側にある国が多いし、現に我が国で既に諸物価の高騰が始まってしまっているのだ。
今日も混乱と困難な事態を引き起こした反対勢力と対抗していく為には、日常生活での多少の困難に耐えて行けと言われたとしても、そうとは行かない家庭だって増えていくのではないのか。私は現状「マスクを屋外では外しても良いか否か」などと言う議論にかまけている場合ではないと思うのだ。自慢じゃないが、私は小麦の大きな供給源がウクライナだったなんて事は全く知らなかった。世界は難しい時期に入ってしまったようだ。
最後にオーストラリア新首相の名字、Albaneseを何とカタカナ表記するのかが解らないと申し上げておく。マスコミ報道は「アルバニージー」となっているが、私はそう聞こえただけで、もしかすると「オーバニージー」ではないかと思った。外務省のサイトを見るとAlbaneseとあったので「オーバニージー」と読めた。マスコミは、先ずオーストラリア大使館にでも確認してから「アルバニージー」としたのだろうな。一国の首相の名字は正確にカタカナ表記をすべきだと思うが。
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