chapter#29 倒錯状態
恐ろしく低い状態にある。
今のボクの願望に対する達成度、理想の自分に対する現状というのは、そういう風に言い表されるだろう。このままいくと、自分のなりたくな自分になってしまう、そういう恐怖は常々、ボクの頭を思い悩ます。チャンスがないのか?チャンスはあるんだと思う。
ボクは信念として、ボクがなりたい自分には必ずなれると思っている。でも、その自分になれるという保証はない、世界をgraspしていくだけでは何も変わらない。そんなことも、いたく痛感している。でも、まだ少なくとも、世界をまったくgraspしている状態からかけ離れている自分としては、まずは自分に出来る限り、世界をgraspしていきたいという欲望は大きい。
対外の身の回りにある欲望は、実につまらないことが多い。性的欲望を満たしたところでいったい何が生まれるというのだろう?食欲を満たしたところで、多少は頭脳がさえ、体が軽快になるくらいだ。睡眠欲を満たしたところで、体の疲れが取れ、頭脳が透明になるくらいだ。
テレビを見たところで、何の足しにもならないとまでは言わないが、ただの受身、成功者のくだらない宇佐話を放映し続けているだけだ。
今のボクに必要なものはそんなものではない。
ボクは思う、ボク達人間というのは、決してわれを忘れたりはしないということを、われを忘れたんだと思って、言い訳をしてしまうだけだということを。ボク達は、社会性の中で生きている。触れ合うタイプの人間によって、多かれ少なかれ引きずられてしまうということを知っている。ボク達は、日ごろ、Sであったり、Mであったりさまざまなタイプの人間と触れ合っている。
「こんな環境最悪だ」
「・・・・・今のボクらには、この現状を受け入れて生きていくしかないんだ」
「本当はこの環境はいいと思っている、でも、アイツがよくないというから、ボクはよくないというんだ」
身の回りには、およそ多くの種類の人間がいる。およそほとんどの人間が、MとSという立場を相手に応じて使い分けている。常に弱者であったり、強者であるというような人間はおよそいないのではないかと思う。
完璧に、その場その場に応じた立場を演じ分けると、僕たちは時として、八方美人になってしまうのではないかという恐怖を抱く。
でも、そんなことはないんじゃないかと思う。
時に、ボク等は、その時々の振る舞いを失敗と気づかずに失敗を犯してしまう。ボク等は、もっと失敗を積み重ねるべきなんだと思う。
ボクは今日も失敗を犯してしまった。
われを忘れたということは決してない。理想の自分と対置している存在に対して、かけ離れた言動を犯してしまったというのが正しいんだろう。ボクはおそらく明日も、多かれ、少なかれ、失敗をしてしまう。でも、その失敗をかさね、独自のハイエナとしてのHという立場を確立しなければならない。
そうしないと、ボクが恐れている、くだらない人生を送ってしまうということは目に見えている。まずは今すぐに出来る、世界をgraspできるための勉学をしよう。
遠くに輝く星をけちらせろ。
恐ろしく低い状態にある。
今のボクの願望に対する達成度、理想の自分に対する現状というのは、そういう風に言い表されるだろう。このままいくと、自分のなりたくな自分になってしまう、そういう恐怖は常々、ボクの頭を思い悩ます。チャンスがないのか?チャンスはあるんだと思う。
ボクは信念として、ボクがなりたい自分には必ずなれると思っている。でも、その自分になれるという保証はない、世界をgraspしていくだけでは何も変わらない。そんなことも、いたく痛感している。でも、まだ少なくとも、世界をまったくgraspしている状態からかけ離れている自分としては、まずは自分に出来る限り、世界をgraspしていきたいという欲望は大きい。
対外の身の回りにある欲望は、実につまらないことが多い。性的欲望を満たしたところでいったい何が生まれるというのだろう?食欲を満たしたところで、多少は頭脳がさえ、体が軽快になるくらいだ。睡眠欲を満たしたところで、体の疲れが取れ、頭脳が透明になるくらいだ。
テレビを見たところで、何の足しにもならないとまでは言わないが、ただの受身、成功者のくだらない宇佐話を放映し続けているだけだ。
今のボクに必要なものはそんなものではない。
ボクは思う、ボク達人間というのは、決してわれを忘れたりはしないということを、われを忘れたんだと思って、言い訳をしてしまうだけだということを。ボク達は、社会性の中で生きている。触れ合うタイプの人間によって、多かれ少なかれ引きずられてしまうということを知っている。ボク達は、日ごろ、Sであったり、Mであったりさまざまなタイプの人間と触れ合っている。
「こんな環境最悪だ」
「・・・・・今のボクらには、この現状を受け入れて生きていくしかないんだ」
「本当はこの環境はいいと思っている、でも、アイツがよくないというから、ボクはよくないというんだ」
身の回りには、およそ多くの種類の人間がいる。およそほとんどの人間が、MとSという立場を相手に応じて使い分けている。常に弱者であったり、強者であるというような人間はおよそいないのではないかと思う。
完璧に、その場その場に応じた立場を演じ分けると、僕たちは時として、八方美人になってしまうのではないかという恐怖を抱く。
でも、そんなことはないんじゃないかと思う。
時に、ボク等は、その時々の振る舞いを失敗と気づかずに失敗を犯してしまう。ボク等は、もっと失敗を積み重ねるべきなんだと思う。
ボクは今日も失敗を犯してしまった。
われを忘れたということは決してない。理想の自分と対置している存在に対して、かけ離れた言動を犯してしまったというのが正しいんだろう。ボクはおそらく明日も、多かれ、少なかれ、失敗をしてしまう。でも、その失敗をかさね、独自のハイエナとしてのHという立場を確立しなければならない。
そうしないと、ボクが恐れている、くだらない人生を送ってしまうということは目に見えている。まずは今すぐに出来る、世界をgraspできるための勉学をしよう。
遠くに輝く星をけちらせろ。