杯が乾くまで

鈴木真弓(コピーライター/しずおか地酒研究会)の取材日記

Birthday Journey

2008-10-11 22:27:51 | しずおか地酒研究会

 阪神優勝が幻となり、不機嫌な目覚めだった誕生日の朝、旅行会社レイラインの社長小松みゆきさんから、吟醸王国しずおか映像製作委員会会報誌『杯が満ちるまで』3号の感想メールが届いていました。今号は8月30・31日のパイロット版試写会の報告&アンケート結果を紹介したもので、みゆきさんは試写会には参加されていませんでしたが、「会報誌を読んでいたら涙が出てきた、ホントによくがんばったね!」と家族のような温かいメッセージを寄せてくれました。

 

 

 みゆきさんは私より少しお姉さん。若くして旅行会社を起業し、小回りの利くサービスで顧客を増やし、旅行雑誌に載っていない穴場とか専門性の高い企画旅行など、大手とは一味違うツアーサービスを得意とされています。

 

 

 樹木医の塚本こなみさんやNPO法人活き生きネットワークの杉本彰子さんと同じように、10数年前、(社)静岡県ニュービジネス協議会で知り合いました。当時は協議会に元気な女性起業家がたくさんいて、女性会員だけで旅行したり勉強会をしたりで、一番年下だった私が、一番たくさんいろんなものを“吸収”させてもらったような気がします。

 

 年齢が近かったみゆきさんとは、協議会の外でもおつきあいをさせてもらい、しずおか地酒研究会の発足2年目に岩手県南部杜氏の故郷へツアーを組んだ時も、みゆきさんの会社にお世話になりました。参加者が思ったより少なくて、みゆきさんにはご迷惑をおかけしちゃったんですが、その後も、「社員に地酒を教えてほしい」と自ら酒の勉強会を企画されるなど、何かと気をかけてくれました。

 そんなにしょっちゅう連絡を取り合う間柄ではありませんが、何か節目の時は電話やメールをくれる人です。今日は、朝、メールをくれたと思ったら、午後、ドラえもん電報で誕生祝いメッセージが。誕生日に電報をもらうなんて初めての体験でした!!

 

 地方で旅行会社を経営していく苦労は、素人の私でもなんとなく想像がつくだけに(自分も今はほとんど宿泊先やチケットの手配をネットで済ませてます・・・)、レイラインが顧客に信頼され、地方でも順調に業績を上げているのは、みゆきさんの経営者としての地道な努力やツアコンとしての力量が奏功しているわけで、日頃のそんな、さりげない気配りからもうかがえるというもの。

 25日のしずおか地酒サロン特別トークセッションには、イの一番に申し込んでくれたので、お礼メールを送った時は、「今、旅行業界でも農業への関心がスゴイのよ」とのお返事。世の中の人が、何に関心があって、どういうところへ行きたがっているのかは、みゆきさんのようなお仕事ならば、イの一番に判るわけですね。農業関連の視察旅行や自然体験ツアーなどの人気が高まっているというのは、昨今の食の問題や環境問題とも密接に関係しているのでしょう。

 

 

 

 今日は、藤枝の松下明弘さんの稲刈り予定日で、『吟醸王国しずおか』の撮影に一日空けていたのですが、天候不順につき順延。昼間は家でダラダラ、テレビでF1なんか観たりして、夕方、誕生日らしく自分にご褒美してあげよう!と思い立って、国1バイパスでひとインター先の静岡温泉美肌湯へ行き、カイロプラティックで全身をもみほぐしました。私的には、ここのカイロプラティックの女性整体師さんが一番合うみたい。街中のクイックマッサージは、アルバイトに毛が生えたようなスタッフが多くて、当たり外れがあるんですよね・・・。

 

 美肌湯に行く途中、TSUTAYAでJOURNEYの新譜「REVELATION」3800円を買い、マッサージ代プラス入浴代7000円と合わせると、ちょっとイタい出費。帰宅したら、みゆきさんから「あと数時間、充実した誕生日を楽しんでね」と追伸メールが来てましたが、夕飯はカップラーメンと缶ビール。なんちゅう色気のないバースデーナイトかっと一人ツッコミしながら、ビール片手にCDをかけたらビックリ!

 

 

 大学生のころガンガンに聴いていたJOURNEYが、スティーブ・ペリーじゃないヴォーカリストで、こうも鮮やかに、当時のまんまのテイストで甦るとは…。新しいヴォーカリストはフィリピン人のアーネル・ピネダ。フィリピンでJOURNEYのコピーバンドをやってて、たまたまYouTubeでそれを観たニール・ショーンがその完璧さに驚愕して、御本家のヴォーカリストとして招いたという、アメリカンドリームみたいな話。スティーブ・ペリーよりちょっと低音で歌うOpen Armsなんか、骨格たしかな翼で力強く羽ばたく鷲が頭に浮かんできて、鳥肌が立ってきました。

 

 

 セーラー服を着ていた頃から愛する阪神が負けて精気が失せ、日帰り温泉でマッサージをして、夕飯にカップラーメンと缶ビール、という、はたから見たら同情を買うような?誕生日でも、ツアコンみゆきさんの祝電と、JOURNEYの新譜が花を添えてくれました。大空を飛びながら地球を旅する妄想でもしましょうか…。