この冬はちょっとした“異変”に見舞われています。自他共に“日本酒党”を自認していた私が、立て続けにワインを外呑みしています。ワインしか置いていない店をはしごしてるってことですが
昨日(10日)は親友の誕生日祝いに、両替町のフレンチビストロ・PEPINに行きました。カジュアルな雰囲気で、料理はどれも素材を活かした軽く食べやすい味付け。お値段も手ごろで、気負わずに行きつけに出来るなあと思いました。シャルドネを一本軽々と空けてしまいました。
7日(水)は、NB協議会茶道研究会が終わった後、会員さんに鷹匠のVENTI DUEに連れていってもらいました。本場ナポリで修業したピザ職人さんが2年前に開いたお店で、某グルメランキングサイトでは静岡一美味しいピザの店とか(鷹匠3丁目21‐20 TEL054-260-4522)。
ピザって(ダイエット中に付き)あまり積極的に食べに行くメニューじゃなかったんですが、久しぶりに食べて、改めてこんなに美味しい料理だったんだ~と再認識しました。生地と具材とチーズとソース・・・どれをどう組み合わせ、どう焼き上げるかって完璧な職人シゴトですね。ここでも(他のメンバーは飲めなかったので)シャルドネをほぼ一人で1本空けてしまいました。
ちなみに昨日行ったPEPINは、食通でもあるその会員さんに推薦してもらったお店です。
先月末は、いつもお世話になっている広告会社・三晃社の紺屋町ビル1階にオープンした松木一浩さんのお店 Le Comptoir de Bio-sにおじゃましました。松木さんと仕事の打ち合わせをした後で、ついでに食事とワインをいただいたんですが、シンプルな焼き野菜にワインが実によく合いました。
私はワインに関してはほとんど無知で、お店で頼む時は店主に完全にお任せです。松木さんのお店では1杯目はスパークリングで、2~3杯目はタイプの違う白、4~5杯目はタイプの違う赤を松木さんに勧めてもらいました。プライベートで飲む時は、メモったり写メしたりしない横着派なので、何を飲んだのか覚えていませんが、ワインはとにかく食事との相性がすべてだという認識を深めました。
日本酒はワインに比べて造り方が複雑ですから、呑み方もさまざまです。複雑だけど原料が日本のコメだから、日本人が口にするおかずには基本的に何でも合うと思います。コメの酒だから、酒だけでも呑める。アルコール度数がビールやワインや焼酎割りに比べて高いので、食事中グビグビ呑むというわけはいかないけど、温度が変わったり酒器の形状によっても繊細な味の違いが楽しめる。日本酒って日本人を象徴するような酒なんだなあと改めて実感します。
それに比べてワインはやはり大陸的な感じがする。ブドウという生命力の強い果実がアルコールになって、さらに長寿を得て、したたかに生きながらえています。何かの食事と一緒に飲む時、他の食材と時には対立したり融合したりと、お口の中で戦争しているみたい。実に世界史的です。だからこそ、料理とワインがどんぴしゃで合えば、本当に強い。ソムリエという“交渉役”が必要だったのもうなづけます。
比較文化論的に考えると、はたして日本酒にワインの手法が適合するのか、よくわかりませんが、とにかく静岡の街中には洋食&ワインの“強豪連合国”が続々誕生したことを思い知らされる年の瀬です。