7日(土)初詣の日の続きです。神社の拝殿内は寒かろうと、朝、重ね着をしすぎてモコモコになっちゃったので、いつものダウンコートを着ずに自転車で飛び出してきたんですが、やっぱり寒くなって、伊勢丹のバーゲンコーナーで軽めのポンチョをゲット。そのまま羽織って、静岡駅で塚本こなみさんと待ち合わせし、グランシップで開かれた『すこやか長寿祭ふれあい交流会』((財)しずおか健康長寿財団主催)に行きました。
こなみさんは、ご存知のように、1月6日付け静岡新聞朝刊一面の著名人インタビュー記事『拓く2012』に登場されました。
当ブログでも何度か紹介したこなみさん(こちらなど)とは雰囲気が変わっていて、ビックリされた方も多いと思います。樹木医というお仕事、そして数年前に経験された闘病生活等、いろいろな思いが重なって、ご自身のライフスタイルそのものが、よりシンプルにナチュラルにと変わっていかれ、いつからかまったくお化粧をされなくなり、1年ぐらい前からヘアカラーも止めてしまわれたのでした。
もともとがお美しい方ですから、メイクやカラーなんて必要ないのでしょうが、マスコミ取材や講演会活動のときにもノーメイク・ノ―カラーを貫かれていて、この方はもはや、日本初の女性樹木医とか、フジの専門家云々という肩書きは不要で、「塚本こなみ」そのものが、ひとつの生き方のモデルになっているんだと実感しました。
今は、各地のフラワーパークの指導の傍ら、浜松市の自家農園で畑作業に汗を流す毎日。朝採りの人参をお土産にいただき、次の日、さっそく皮付きのままレンジでチンして軽くバター炒めしたら、ものすごく甘みとコクがあって、これが本来の人参の味なんだ~と感激しました。年末に放送された『坂の上の雲』の秋山好古も、「単純明快であれ」と言っていたそうですが、シンプルに生きるって美しくて味わい深いなあと、こなみさんの人参に教えられた気がします。
さて、グランシップの『すこやか長寿祭ふれあい交流会』は、実行委員のお一人である活き生きネットワークの杉本彰子さんからお声掛けをいただいたもの。彰子さんは、14時30分からの講演会の講師・石原
結實先生(医学博士・石原クリニック院長)からヘルスケアの指導を受けておられて、今回も先生の招聘に尽力されました。こなみさんも彰子さんの紹介で石原先生の指導を受けられています。
石原先生ってテレビにもよく出演し、人参ジュースや生姜紅茶の効能を広めた方ですよね。講演会では、きみまろさん風の軽妙なトークで、中高年の聴衆を沸かせました。
日本人は毎年、約114万人が亡くなっていて、その原因は、①ガン、②心臓疾患、③脳卒中、④肺病、⑤事故死、⑥老衰、⑦自殺、⑧腎不全、⑨肝硬変、⑩糖尿病―という順番だそうです。
35年前と比較すると、ガン死亡者は13万人から35万人に増えました。この間、医師の数の倍増はしているんですが、ガン患者が減るどころか増える一方というのは、西洋医学は万能ではない証拠だと石原先生は強調します。
食生活の変化によって、病気のタイプも変わってきています。昭和30年頃と比較すると、米の消費量は半分に減り、代わりに肉、卵、牛乳の摂取量が増えた。病気のタイプも欧米化してきて、今は大腸がん、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病が増えています。心筋梗塞で死ぬ人なんて、戦前はほとんどいなかったそうですね。脳卒中も昔は脳出血が多かったのに今は脳梗塞。糖尿病患者も戦前は20万人ぐらいだったのが、今はなんと2220万人!・・・やっぱり急激に動物性脂肪や動物性たんぱくを摂取し出したのが要因だと、素人でも想像できます。
石原先生の長寿の秘訣は明快です。
①動物性脂肪を減らす。ラード、バター、ベーコン、マヨネーズ、肉はほどほどににして、魚や魚介類、植物性油中心の食事に切り替える。
②食物繊維を摂る。
③酒は5合ぐらいまでよし。善玉コレステロールを増やし、血栓を溶かす効果あり。
④40歳を過ぎると下半身の筋肉が衰えるので、筋肉運動を心掛ける。
私的には、そりゃ~「酒は大いに飲め!」にビンビンきましたが(笑)、やっぱりなあと思うのは筋肉運動の重要性。筋肉を動かせば体温が上がり、体温が上がれば免疫力が上がるわけです。
50年前の日本人の平均体温は36.89度だったそうで、私なら『微熱?』と思えるほどの高さです。昔の、自動車や電化製品のない時代は、そりゃあ一日中身体を動かして生活していましたよね。
暮らしが豊かになり、絶対的運動量が減ってしまって、日本人の平均体温はどんどん下がった。代謝が悪くなり、免疫力が落ちて、ガンにかかりやすくなった。なんでも体温が1度下がると、代謝力が12%落ちるそうです。・・・平均体温は、午前3~5時に最も低く、午後3~5時に最も高くなり、平均体温を測るには午前10時が適時だそうですから、みなさんもぜひ自分の平均体温をチェックしてみてください。
ガンのタイプで増えている大腸がんは、筋肉運動が何よりのケアだそうです。下半身の筋肉が増えて活発に機能すれば、食べてから便になるまでの時間が短くなり、便秘にもなりにくくなります。恥ずかしながら、私、日頃から座ったまま動かない生活をしているせいか、おならが多いのが悩みの種でした。・・・運動がなぜ大事なのか、極々シンプルな理由に、今さらながら、改めて肌身に感じました。
こなみさんの生き方も、石原先生が提唱される健康法も、ロジックは本当にシンプルです。理屈や美辞麗句を捻り出さなければならないコピーライターとしては、いささかの自己矛盾を孕みながらも、「この文章の言わんとしていることは、単純明快だ」と評価されるような仕事をしたいな、と思います。