浦安市の湾岸地域にやって来ました。
平成2年にJR京葉線が東京駅~蘇我駅間全線が開通しました。
ちょうど日本が前代未聞のバブル経済に湧いていましたがちょっとに翳りがでてきたころです。
総武本線のバイパス的存在ですがラッシュ時はけっこう混雑しているみたいですよ。
新浦安駅前
駅前のダイエー新浦安店はダイエーの店舗でも繁昌していましたが今はイオンの店になってしまいました。
歴史の浅い京葉線の沿線ですが変化しています。
駅前からホテルやマンションが立ち並び東京メトロの浦安駅前とはまた違った趣です。
駅前から一直線の道路が海まで続いています。
もちろんこの辺は海を埋め立てられた地域です。
東日本大震災の時は液状化でかなりひどかったようです。が時がたち記憶がうすれるとやっぱり便利な場所がいいということで賑わっています。
この道路の先端の総合公園です。
海の向こうに千葉市の臨海部である幕張地区が見えます。
この辺に来ると海も深そうでかなりの水深を埋め立てたのでしょうか?
さて9月中旬には毎年「浦安フェスティバル」という市民のお祭りがあります。
湾岸部ばかりでなく市全体のお祭りです。
総合公園の会場
明海大学キャンパス会場
まず子供たちのパレードがあり、その前に神様に安全を祈願しています。
そして子供たちお待ちかねのディズニーのパレードです。
ディズニーリゾートは浦安市にあるというのでパレードに2台の車を出しました。
ぬいぐるみの中にはどんな人が入っているのか・・・でも子供たちは大喜びです。
このお姉さんのダンスしながらの笑顔がすごく良かった。
園内では素敵なコスチュームで踊っているのでしょうか。自分でも楽しい職業だと思えるんでしょうね。
まだクリスマスには早いけれど。恋人同士で行く予定の人は楽しみですね。
おまけ
山本周五郎の「青べか物語」を読んでみたくなりました。
本棚の隅に昔買った(昭和54年 24刷 280円)のがありました。
ご隠居はネピア色になった古本は好きなのですが濃い茶色になって字も小さくて読む気になれなかったので新しく購入しました。
文庫本やすぐ手に入る本は大事にしないで読んだらすぐに捨てた方がいいなと思いました。
週刊誌なんかと区別する必要はありません。反省してかなりある蔵書を思い切って捨てる準備をしました。
平成27年 80刷 590円 新潮文庫
昭和4年ごろ
浦粕町(浦安市のこと)は根戸川(江戸川のこと)のもっとも下流にある漁師町で、貝と海苔と釣り場で知られていた。
町はさして大きくはないが、貝の缶詰工場と、貝殻を焼いて石灰を作る工場とか、冬から春にかけて無数にできる海苔干し場と、そして、魚釣りに来る客のための釣舟屋と、ごったくやといわれる小料理屋の多いのが他の町とは違った性格をみせていた。
町は孤立していた。北は田畑、東は海、西は根戸川、そして南は「沖の百万坪」と呼ばれる広大な荒地が広がり、その先も海になっていた。
交通は乗合バスと蒸気船があるが、多くは蒸気船を利用して「通船」と呼ばれる二つの船会社が運行していて、片方の船は船体をを白く塗り、片方は青く塗ってあった。
これらの発着するところを「蒸気河岸(じょうきかし)」と呼び、隣りあった両桟橋にの前にそれぞれの切符売り場があった。
山本周五郎が30年後(昭和34年ごろ)再び浦安を訪れています。
これが広い荒地の中に、澄んだ水をたたえていたあの一ついりだろうか。
藻草が静かに揺れている水の中を覗くと、ひらたという軀の透明な小さい川蝦がい、やなぎ鮠だの、金鮒などがついついと泳ぎ回っていた。
私が青べかを繋いで鮒を釣った川やなぎの繁みはどの辺になるのだろうか。
いまでは底が浅くなり、灰色に濁って異臭を放ちそうな水が、流れるでもなくどろっと淀んでいる。
日本人は自分の手で国土をぶち壊し、汚濁させ廃滅させているのだ。
さらに50年以上が経ちました。山本周五郎が生きていたらこのマンション群をみてどう思うのでしょうか。