村上原基、滋賀県安曇川の山中20年⇒麓の町の田中に一人暮らし人生

山中で20年一人暮し後71歳から麓の田舎町で暮している、断捨離し自然な生き様と山暮らし体験に基づく人生論及び写真を紹介

41.現代への思い村上和隆

2006-08-02 20:45:47 | 人生
便利で豊かな社会で日々、生活の糧を求めつつ快楽を追い求めて動めく
どんなに便利で豊かになっても人は、薄汚い生き方を改める気配はない
それどころか、更なる便利さと豊かさを追う宿命を背負っているかのようだ

最近フリーターやニートなる者が多く出現しているが、むしろ納得できる
「作用があれば反作用がある」というのが、自然界の法則であるのだから
一般の常識的な人間は「フリーターやニートなどはあってはならぬ」と言う

長年戦争や紛争に明け暮れる国が、一向に戦争をやめないのと同様に、
足るを知る事ができない現代人達も大いに責められるべきではないのか?
グローバル化し進歩・発展してきたというのに、必しも実態はそうなってない
最近の人間を見ると、どんどん「浅いさん」「狭さん」「小さん」が増えていく

饅頭を見てきた人に「饅頭とはどんなものか?」と尋ねたら、白く丸いものと
答えるだろう、饅頭を見ただけだから、そういう答えも無理からぬことである
しかし本当の饅頭というものは、黒い練餡を白皮でくるんだ甘い食物なのだ
しかし現代の人間は「饅頭を白く丸いふわふわしたもの」と答えるのだろう

この饅頭のような錯覚をわかり易い別の例で言い変えると、「美人」でしょうか
美人というのは饅頭の皮みたいなもので、本質というのは物事の中身である
上べだけ見て美人は、美しいなんて思ってしまうのが人間の浅はかさだ
だから私は美人というような上辺を飾ったものは、特に信用しないことにしている
必死に美人になろうとする女や、そんな女を追い回す男は人間として情けない

見掛けの姿を真実と認識して固定観念に振回され嘘臭い人生に押し流される
社会・愛・平和・善悪・人生・美・・・それらを饅頭の皮のように認識している
個性的に生きているなんて言うが、日々、世間の通年・固定観念に従って
旅行者の案内人の後についてツアーするように、主体性なく生きているだけ

もっと真面目に事実や実態を疑い、自分自身の生き方も深く疑うべきなのだ
日常生活において「疑う」ことといえば、つまらない些細な身の周りのことだけ
自分を疑わず、親兄弟を疑い・友を疑い・子を疑い・先生を疑い・先輩を疑う
「疑う」というのであれば、もっと本質的なことを疑うべきではないのだろうか?

便利さや豊かさが乏しい時代には、日々の暮らしが大いなる疑いの連続だった
日夜、社会や親や夫や家族や自分に大きな疑問を抱き、その回答を探し続けた
人間は豊かになると考えなくなる、疑問を持ち、必死に考え答えを出そうとしない

現代人の恐ろしさとは、「浅いさん」「狭さん」「小さん」がどんどん増えて
いくことではないだろうか? 人間が人間ではなく、豊かさや便利さのために、
魂を抜かれた浮遊する幽霊のようなものに、なって行くというのだろうか?

現代人は社会通念から、とにかく脱出することだ、現代社会を一度捨てることだ
社会から遊離するのは良くないが、現代は自分自身から遊離してしまっている
社会もわからないが自分のこともわからない、そういう人が確実に増えている

ロシア・中国・インドが先進国の仲間入りをしつつあるのだそうだが、彼等も懲りず
西欧や日本人の失敗を懲りず、とんでもなく間違った生き方を又々していくのだろう
後発国を経済技術支援して、我々が歩んできた嘘の生き方を教えてやると言うのか

最近京都から東京まで高速バスで行くことがある。時間は8.5~10時間かかる
だが旅を楽しむという点では、時間がかかることがむしろ望ましいことに気づかされた
その上安いし、煩い子供やおばさんはいないし、景色はゆっくり眺められるのだ
時に新幹線のぞみに乗ると、いかに早過ぎるか、いかに無駄か、いかに味気ないか

やたら便利・早い・楽を追い求めるのでなく、むしろ不便や苦を味わう事が楽の近道
凡夫は苦を求めるなんて考えもしないが、苦行する修験者のほうがかえって楽だ
日々楽をしている凡夫のほうが、修験者より難行苦行をしているのかもしれない
お金・豪邸・贅沢な生活を得るために必死に仕事をするのなら止めたほうがいい

古寺や経典は沢山残っているが本物の仏法らしきものは何処に行ってしまたのか
強欲で腑抜け人間が世界を覆いつくす地球は、今後も物心ともに汚染されていく
どうしようもなく、是正不可能な時代に突入していることを自覚しているだろうか?
後戻りできない世界であれば、今、自分は人生をどう生きていくべきなのだろうか
http://www.meico.org/zayuunomei.html
コメント
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