村上原基、滋賀県安曇川の山中20年⇒麓の町の田中に一人暮らし人生

山中で20年一人暮し後71歳から麓の田舎町で暮している、断捨離し自然な生き様と山暮らし体験に基づく人生論及び写真を紹介

28.日本文化は、日本語の文化、その日本語が絶滅の危機に、残念です

2006-05-28 12:15:44 | 言葉
東京から大阪、大阪から京都に移り住んで長いことになりますが、東京生まれの私が日本語のとてつもない特殊さ・すごさを実感したのは、京都に住んで否応なしに下手な京言葉で会話し始めてからでしょう。日本語は、本来難しいのですが、京言葉はその何十倍も何百倍も難しく奥深いように思います。おこらないで欲しいのですが、標準語の東京弁は最悪・最低で、あんな言葉使っていると、東京人は、日本人ではなくなってしまいますよ。
フランス語というのは世界一きれいな言葉ですが、それと同等またはそれ以上に京言葉は繊細で素晴らしく、優美なものであることを実感します。そしてそこから更に日本語・日本文化のすごさを改めてつくづく実感したものです。
日本語というものは、そんじょそこらの国の言葉とはわけが違うのです、多くの類まれな特徴があるのです。「日本語は英語と比較して世界語になっていない」と言う人がいますが、それは「京言葉が日本語になっていない」などと暴言をはくのと似ています。日本語というのは、日本人でさえも往生しているというのに、そんじょそこらの記号語を話す外人がしゃべれるようなそんな生易しいものではないのです。外人が日本語話すなんてのは、凄いことなんです。

①言葉自体が記号でなく、言葉一つづつ、それぞれ独自の意味を持つ
②言葉の数が非常に多い(多分世界一では?)
③同じ意味でも何十種類の言葉がある
④更に抑揚や言い回し、語尾、状況によってもかなり意味が変わる
⑤尊敬語・丁寧語・謙譲語がある、しかも種類も多い
⑥文法や表現の仕方は、バライテイーがあり、自由度も大きい
⑦話すことはできても、読み書きは更に相当複雑である
⑧間違って伝わる場合も多いが、どちらとも取れるような曖昧な表現が多い
⑨反対の表現をすることがある(例:つまらんものですが)
⑩謝る表現や一見無意味・無駄に思える会話が多い
⑪女と男の言葉が違う、年齢毎の言葉も違う
⑫擬音語や情を表す微妙な表現も豊富
※日本語は争うため、交渉のため、取引のため、相手を服従させるための言葉ではなく、互いに融和する心を通わせるための言葉と言うことができるように思います。そういう日本語を是非取り戻す必要があります。現代は日本語も西欧化しています。

漢字・ひらがな・カタカナがあり、日本人は欲張りで本来の日本語以外に更に外来語もあり、読み書きも大変なんです。日本人は世界一難しい日本語を話すということで他所の国の人より頭の働きが良くなっているはずなんです。日本語を読み・話し・書くのは、当り前ではないのです。すごいことなんです。
30歳40歳になって日本語がきちんと流暢に話せ・書け・読める人は、すごく頭の働きが良い人のはずなんです。歳とらないためにも生涯、きちんとした日本語を話し・書くことを是非お勧めします。
『日本語というのは、かけがえのない最重要な世界文化遺産』なんです。そういうことが日本人自身に理解されていないことが残念です。日本語に比較したら、日本の建造物や寺や美術品なんかどうでもいいんです。そんなものは、写真でも模造品でも保存できますし、壊れてもそれらしい物はいつでも作ることが可能なんです。ところが日本語は生ものですから、一度廃れていくと、どうやっても回復や保存が不可能であり、やがて本当に絶滅してしまうのです。
テレビで出鱈目かつ下品かつ安易な日本語を話すタレントや放送関係者は、彼等はそうは意識していないでしょうが、日本語の破壊者であり、「自分が儲かりさえすれば、日本語なんかどうなってもいい」という彼等の罪は相当に深いものなんです。

周囲を海で囲まれ、島国で長いこと平和で一民族的の国であったせいか、言葉は、どんどん複雑になり、洗練されていったようです。
したがって日本語には、非常に優れた面を持つと同時に、大きな弊害が共存しています。
ちょうど和服は素晴らしいのですが、和服を着る面倒臭さが表面に出てきたのです。最近の若者の衣服のように、ジーパンにTシャツのほうが着やすく、洗濯も簡単だし、安いので良いとなってしまいがちです。アメリカ式は多民族国家(寄り合い所帯)ですからあらゆることが、単純化・記号化されています。

企業などで標準化ということをやっています。標準化すると能率が上がるのです。
標準化には、
①単純化 ②統一化 ③規格化 が行われます。多くの人がばらばらなことをやると非常に手間がかかるのはご存じのとおりです。だからまず単純なものにし、統一し、規格化してしまうのです。アメリカ語や標準日本語は単純化・統一化・規格化されていますよね。しかし方言(地方言葉)はその地方で同じ年代の人にしか正確に通じません。私など東京人が関西に移り住んでも、最初のうちは関西人の言うことは1/10くらいしか理解できていませんし、喋るなんてことは、なかなかできません。私のように関西に35年も住んで下手でも関西弁を使い関西の人と付き合って、それでもやっと半人前以下なんです。京言葉や方言は生まれて何十年かその地でその土地の言葉で生活をしないと、とても身につくものではないのです。

まさに口伝えの文化なんです。

最近、京言葉や難波言葉だけでなく日本語そのものが崩壊しています。若者が和服を着ないのと同じように、若者が本物の日本語を好まなくなっているからという理由です。
残念なことではありますが、こういうことを阻止することは、ほとんど不可能なんです。地球環境問題で種の絶滅ということがあり、コウノトリのように本当に絶滅寸前の状況ですが、古来の日本語も絶滅・崩壊に近いんです。ある程度のものは残るでしょうが、まあ本来の日本語や京言葉、難波言葉とは似ても似つかないお粗末な言葉に変化してしまっており、そういうことは誰も止められないのです。
地方の方が京都に来ると京都の人が話すのを聞いて、「京都の言葉はいいですね」なんておしゃっていますが、京都に住んでいる者にとっては、京言葉なんか、もうほとんどなくなっていると同然と認識しています。大人達自身が話す京言葉でさえ、かなり無茶苦茶なんですから。

◎日本語は最重要な世界文化遺産です。残念ですか絶滅の危機にあるのです

1)日本人は日本語だけ使えればそれで十分過ぎる
2)日本語はそれほど優れている
3)日本語はそれほど奥が深い
4)日本語は、世界の宝
5)英語なんかしゃべるよりもっと日本語の能力を高めよ
6)英語化は益々日本を喪失していく
7)日本人は英語的ではない、苦手で当然だ
8)日本語をきちんと使えるには生涯かかる(50年必要だ)
9)日本語は標準語しゃべれるだけでは日本人ではない
10)日本語のルーツ京言葉・難波言葉が使えないのは日本人とは言えない
11)本語は複雑で面倒だから、どんどん捨てられていく
12)日本語をきちんと読み・書き・喋れない人は日本人とは言えない

子供だけでなく大人も、きちんと京言葉や難波言葉を話す人はいなくなった。和服や和家具や和建築などはともかく、日本語は一度絶滅したら元に戻すことは200%不可能なんです。
残念です。少なくとも英語みたいなものを勉強するのは従来のように、学校で6年やっても多くの日本人が満足に話せなくてそれで十分なんです。むしろ本来の日本語教育や京言葉教育をきちんとやるべきなんです。NOVAも日本語会話スクールや京言葉会話スクールを全国に作って欲しいですね。英語みたいな記号語ではなく、意味語・手作り語・情語・心の伝達語である日本語をもっと大切にして欲しいですね。

遅ればせながら東京生まれの私も京言葉をもう少しきちんと喋れる努力をしようと思っています。非常に難しいことではありますが、35年もまがりなりに京都で生活してきたのですから、60の手習いでも不可能ということはないと思っています。少なくとも、ご飯のように、ゆっくり味わいながら京言葉をしみじみと話すようにしていこうと思っています。

時々年配の関西の女性が本物の京言葉や難波言葉を話すのを耳にすることがあります。それを聞いていると、どんな音楽や芸術より何倍も素晴らしさを感じ、うっとり聞き惚れてしまいます。いつまでもそういう方の話を聞いていたいと思ってしまうほどです。相当の高齢の方でもそういう人と一緒に暮らしたいなーなんて思ってしまうほど、一流の文学作品をはるかに超えるほど素晴らしいものです。

まあひょんなことから、私は、東京から京都に移り住んで、そういう素晴らしい京言葉や難波言葉を日常耳にする幸せを味わえる時期に生きていただけ幸せなんでしょうがね。そう思って自分を慰めるしかないのでしょうね。
日本人には、貴方ご自身のために「きちんとした日本語を話しなさいよ、できれば京言葉に触れ、勉強しなさいよ、心が豊かになりますよ」と言いたいですね。
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27.「松井選手が謝った」ことがアメリカで話題になったとか?

2006-05-21 06:12:51 | 文化
ヤンキースの松井選手が試合中骨折して「チームに申し訳けない」と心から侘びたそうな。アメリカ人は「あんな偉大な松井選手が素直に謝ったことにびっくりもし、いたく感激もしたそうな。
日本では、全然当たり前のことでニュースにするほどのことでもないのです。そこでよくよく考えてみますとアメリカや西欧の国は、「謝らない文化」「謝れない文化」「心の狭い文化」「喧嘩ごしの文化」だということを改めて認識させられたのです。
そうか自分が悪くても他人のせいにする文化なんだ、そうしないと生きていけない文化なんだ、謝ったら損害賠償を請求される文化なんだ。
アメリカで、普通の人は、安易に謝らないのだ。謝ったら損害賠償を請求されるからなんだ。口が避けても謝らないんだ。そう言えば、アメリカ人は、アイムソリーは言いますが、あれは、謝っているんじゃないんだ。本当に謝る場合や状況では、絶対にアイムソイリーは使わないんだ。
 
一方日本では、「すみません」「申し訳ございませんでした」「お詫び申し上げます」「お許し下さい」「深く反省しております」・・・・まあとりあえず手当たり次第、謝ってしまう。謝ったほう勝ちの世界なんだ。なんたる違いでしょう。
私も日本人、「結構毎日、気軽に謝っている」もしアメリカに行ったらアイムソリーを使わないようにしないといけないなー。これ真面目な話ですよ。
それほど今回の大松井選手の謝罪には、アメリカ人もびっくりしたらしいのです。「えー、松井が謝ったって、嘘だろ、アンビリーバブル」とか言ったようですね。
そしてアメリカ人がどう思ったかは、よくわかりません。
想像すると、多分賛否両論だったことでしょうね。

①松井選手は、偉い
②松井選手は、すごい謙虚だ
③松井選手は、素晴らしいますます尊敬する
④松井選手は、びっくりした・自分のことを考え直した
⑤松井選手は、偉大な人間だ
⑥松井選手は、神様かもしれない
⑦松井選手は、やっはり日本人だ
⑧松井選手は、安易に謝るべきではない、馬鹿か
⑨松井選手は、まだアメリカ人になりきってない
⑩松井選手は、謝ったんだからヤンキースにその損害賠償をすべきだ
⑪松井選手は、訴えらるはずだ
⑫松井選手は、悪くないのだから謝るべきではない

松井選手の発言を、日本人としては多分当然であると感じたことでしょうが、アメリカ人の場合は10人10色だったんではないかと思うのです。
更に想像しますと、アメリカでは、ここ何十年のベトナムやイランの戦争体験からアメリカ人も「謝ることの必要性というか効用を少しは認識してきたんではないか」と思うのです。ちょうどタイミングよく松井選手の謝罪があって「おいブッシユ大統領よ、少しは松井選手に見習えよ」「日本人って案外凄いな・謙虚だな」と思ったかもしれません。
またアメリカのマスコミ、日本の「謝る文化」「謝れる文化」「謝って人間関係をスムーズにやっていく文化」をここぞとばかしに紹介したのかもしれません。
日本は、最近外国で認識を改められているのをご存じですか?例えば食べ物・技術・管理・改善・漫画・芸術・音楽・小説・詩・俳句・考え方・人間関係・・・・・
日本では謝る文化以外に、世界にはない特徴的な文化が沢山あるのです。
①謝る文化
②曖昧文化
③横並び文化
④お風呂につかる文化
⑤軽薄短小文化
⑥お弁当文化(美味しさと見た目の美しさ)
⑦おじぎ文化
⑧接待・贈答文化
⑨飲み会文化
⑩お座敷文化
⑪仲間意識文化
⑫片付ける文化(布団等)

しかしこういう類まれな日本特有の精神文化を世界の非常識などと言う、とんでもないトンチンカンな有識者がいて、「日本は駄目だもっとアメリカや西欧を見習え」「日本の古い文化を捨てろ」とやっているのです。私は以前からこういう愚かな評論家が日曜日に堂々とテレビで日本をけなす言動をしていることを残念に思っています。その結果どんどん日本の良い文化が消失していくことになったのです。
でもまだ間に合います。日本の文化をこのあたりで世界に広め
「日本以外の世界の常識は、非常識です」
を広めたいですね。
少なくとも私はそういう考えをあちこちで宣伝して「日本人よ自信を持て、むしろ外国人に教えてやって下さい」と申し上げています。
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26.会社の受付の大切さ、一度自社の受付を見直しませんか?

2006-05-15 10:42:21 | 経営管理
会社様にお伺いすると、たいていの場合、受付があります。
まあ、受付がない会社さんもあって、どこから入ってどこで挨拶したら良いのかわからないことも結構あるのです。
正直言って、受付をきちんとやっておられる会社は皆無で、30点以下ですかね。大事なお客様が来られるというのに、受付がどこか、受付でどうしたら良いかがわからない場合が案外多いので、日本も気配りが欠けてきたなーと実感させられます。
少なくとも「受付してやっている」「そほど歓迎していない」というようなイメージはすぐにも是正すべきですね。中国ではありませんが「熱烈歓迎」のイメージを与えることが大切です。
ところが中には少ないのですが、きちんとした受付をされる会社さんもあります。しかし意外にも少ないのです。受付こそ企業にとってもっとも大事な場所の一つであるという認識を持つべきでしょうね。

①会社の入り口付近に、受付がどちらか、はっきり明示する
②受付場所はお客様を迎える場所にふさわしいものにリフォームする(構造・色彩・明るさ)
③受付では誰に声をかけるのかを明示する。
④会社の門をくぐられた時点で受付でアラームが鳴るようにする
⑤即座に担当の人が応対する
⑥明るく、大きな声で挨拶をする(ツーンとすましたりぶきらぼうの人は、むしろマイナスです)
⑦事務所と一体でもかまいませんが、その場合、お客様に不快感のないようなレイアウトや作りにする
⑧感じのいい絵画やお花、緑を置く(表彰状の額なんかは受付や応接には掲示しない)
⑨不要な物を置かず、あまりにゴテゴテせず、温かみや癒される空間にする
⑩お客様をお待たせすることがある場合は椅子を設ける
⑪応接室や会議室へは靴を脱がなくても入れるようにする
⑫予約のあるお客様の場合は、社名とお名前だけ確認し、すぐに処置対応する(予約してあるのにお客様にいろいろな手続きをさせる会社が多い)
⑬受付でお客様に、あれこれ書かす手間をなくす(パソコンさえあれば簡単にできる)
⑭受付は予約の内容(何時にどこのどういう役職のどなたが誰をどういう用件で訪れる)を完全に掌握しておく
⑮応接に入られたら飲み物の種類を確認する(お茶・コーヒー・ホットか冷たいのか)飲み物は2時間に一度お出しする
⑯エアコンは来客予定時刻10分前に入れておく
⑰最寄のバスや電車の時刻表を掲示しておく
⑱大事なお客様の場合は、幹部(部長以上)が挨拶に出る
⑲帰りには玄関の外までお見送りする
⑳応接や会議室にはパソコンとプロジェクター、TV、DVDなどを設置しておく。トイレも専用か近くに設置し場所も明示する(デパートなんかに、ありますね)
こういうお客様に対する気配りは、昔の日本では常識だったんですがね。社内では社員からお客様に「こんにちは」などの挨拶をすることも大事なことなんですが、できている会社・できてない会社・中途半端な会社がありますね。

まあ以上が昔私が勤めていた会社での受付のルールです。まだ10や20はあるのですが、細かいことはそれぞれ工夫して下さい。大事なことはお客様に対するまごころ、誠意、心配りです。
私の勤めていたその会社では、遠方からのお客様の場合は帰り際に、3000~5000円くらいの弁当と飲み物をお客様に差し上げていましたね。効果は絶大で安い販売促進費なんですよ。
なにも無駄に金かけると言っているのではありません。大理石で豪華でゴテゴテするなんてのは、かえって良くありません。
まあ以上やるかやらないかは、社長様次第ですが、「顧客重視」などと言っているわりに、社長様が意にかえさずの会社さんが多いですね。例は良いかどうかわかりませんが、廃棄物業者さんにお伺いして、汚れた会社のイメージを持っていざ訪問すると、受付が清潔で上記のようなきちんとした対応して戴く会社さんがこれまた意外に多いのです。たったそれだけのことですが、訪問者にとっては気分は良いですし、お客様からの評価やイメージはぐーんと上がるのです。
逆に、普通の企業さんやメーカーさんが意外に無頓着なのですが、会社にとっても社員教育の面でもすごい損だと思いませんか?
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25.石油よ・資源よ上がれというか、放っておいても確実にあがる

2006-05-13 09:33:06 | 暮らし
石油や天然ガス、金があがっています。背景は幾つかあるようです。
①原油産出国の政情不安
②イランの核開発問題と経済制裁
③アメリカの収支悪化などによるドル暴落のシナリオ(1ドル=100円~95円?)ドルが世界に過剰に余っている
④もし1ドル=100~95円くらいまでに止まれば、むしろ幸いですが?
⑤中国などの石油消費の増大
⑥石油産出量の減少
⑦石油埋蔵量の減少、枯渇へ着実に移行
⑧投機マネーというか行き場の無い金
⑨アメリカの失政、戦争や災害による膨大な出費
⑩中国元の為替自由化、切り上げの方向

しかし一方で世界の経済管理体制は、バブル崩壊後、安定そのものです。例えば石油が短期間にこんなに上がっているのに、株式やドルの暴落や景気失速がおきていません。最近、癌になってもあわてなくなったのと、どこか似ていますね。これはバブルの時に比較して世界各国の経済面の体制強化や協力体制ができあがっていることで、狼狽しなくなったことを意味しています。でも、いかに狼狽しなくなったと言っても手遅れは駄目ですよ。今ドルは手遅れの感じですかね。だって少し前までドルが値上がりした時がありましたが「嘘だろ」と思いましたから。でも金利上昇でドルが上がったらしいのです。しかし今や紙切れ同然のドルを持っているのは、なんとも怖いですよね。
病的ではあり、安心できる状態ではありませんが、管理が良くなったので、どうにかこうにか、持ちこたえているというギリギリの状態なんでしょうね。
しかしそうだからと安心していると、虎の子のドル資産によって、身ぐるみは剥がされることにもなりかねません。
今一番こわいシナリオはドルの暴落です(そろそろ確実にやって来るはずです)。石油や金が上がるということは、それなりに対応可能ですが、ドルはアメリカの通貨というだけでなく、世界の通貨になっているから、価値の下るドルに過剰に頼っているという異常さに注意しないと「突如ドル暴落の黒船来航」のような事態になる可能性があります。
ドルが世界中にあふれている。すなわちアメリカのために、さんざ各国や世界中の人々が貢献してきたということになるのです。ドルはアメリカ株式会社の株券なんです。アメリカの体力がなくなれば、アメリカにいくら物を売ってドルでお金をもらっても紙切れ同然のドル紙幣では意味がないということになるのです。そこでドルを多量に持つ国・会社・個人はドルをユーロや豪州ドルなどに振替えるでしょう。駄目株を売って優良株に乗り換えるようなものです。ドルは一時的に紙切れに近い状況ですから、もうひと頃のように日本もドルの買い支えなんか馬鹿なことはしませんよ。むしろさっさとユーロや金に逃げ出すことを画策しているはずです。アメリカの信頼がなくなり、ドルを買い支える意味がなくなりつつあるからです。
石油価格が上がっているということは、相対的にドルの価値の低下を意味しています。現実に円高になっていますから、日本はそれほど高い石油を買うことにはならないはずです。また日本は、世界一の省エネ大国であり、エネルギーの使用効率は最高水準です。日本人にとっては自動車なんか、その気になれば本来不要なものですから、あまり打撃にはなりません。むしろ日本企業は、省エネ技術の輸出で利益をあげることが可能なんです。
また石油価格高騰は、環境上からも地球温暖化の防止に貢献できます。化石燃料の大幅な消費削減につながるからです。日本の得意な省エネ省資源・徹底した無駄取りの技術が活きるし、環境関連製品の売り上げもアップするのです。
ですから私にとっては、むしろ石油は確実に上がって欲しいですし、私は、多分90ドルくらいまで行く可能性もあると考えています。脱石油依存の時代の幕開けなんです。石油依存国家以外特に日本は、想像するほど、混乱はしないのではないかと考えています。鍵を握るのはアメリカでしょうがアメリカは、今や疲弊し、もう自然治癒力がなくなっているのでしょう?
近々のドル暴落のシナリオは一時的にしろ十分注意すべきでしょうね。この影響によって世界は、それほど、とんでもないことにはならないかもしれませんが、個人的には大損害を蒙る危険は大いにあります。
日本は輸出大国ですが、企業はドル決済を減らさないといけないのですが、そうすると対米の売り上げが減るという副作用が伴うのです。だから否応なくドルの売り上げをするのですが、アメリカへの輸出依存企業は、相当に厳しくなることを想定しないといけません。ということは価格を石油のように20~30%上げていくか、ドル依存を減らすことが急務です。トヨタのような昨年まで好決算の輸出依存企業が一転して採算悪化になることが考えられます。昔1946年にドルショックというのがありましたが、近々起きるドルショックは、一時的にしろ、そんな生易しいものではないはずです。単純に考えてもアメリカは、いよいよ貧乏になり、輸入さえできなくなるのです。投資資金も、アメリカからどんどん逃げるでしょうね?

世界同時バブル崩壊の体験以降、マクロ的にも中長期的にもどうにかなると思いますが、ミクロ(個々人)はそうはいかないと思います。マクロ的には、いよいよ本格的な改革がなされ中長期的には良くなっていくでしょうが、問題は個人です。個人はいつも改革の犠牲者になる運命にあるのです。この1年は要注意・早めの資産運用の見直し・慎重さが必要です。日本株価も今年H18年も4月初めの高値から下る傾向を見せ、11日12日も急速な下げ足です。ニューヨークダウも何故か5月に上がってきた株価は、いよいよ下降し始めています。近々世界中の株価は「秋の陽はつるべ落とし」のような状況が来ることでしょう。もっとも秋が過ぎれば冬が来てその先には春が来るのではありますが。

①ドルからユーロ・金などへのシフト
②ドル預金・ドル投資の引き上げ
③企業業績への懸念
④株式暴落(日経平均で一時的に14000円くらいは覚悟でしょうか?)
 数値は私めがエイヤー的に考えたものです
⑤保有ドル資産のめべり(ドル大量保有国はつらくなります)
⑥ある種のドル・バブル崩壊(ドルショック)
⑦アメリカでの物価上昇・景気失速
⑧一方で、やや遅れて、アメリカの輸入減少・輸出増加
⑨中国の高度成長・バブル崩壊
⑩世界通貨のドルの紙くず化

こういうことは一時的でしょうが、ドルに頼ってそのまま放置してきた、各国の政治家の責任なのでしょう。一方で、ユーロはいち早くユーロ圏を確立し、ユーロという共通通貨を持ったのです。ということは、当面やむおえず、ドルからユーロへのシフトがあるのでしょうか?金もますます高くなるでしょうか?当面お金や株式(紙切れ)の価値は下がりますから、どういう紙切れを持つかまたは紙切れを一時的に金や資源や預金に資産にシフトするかなんでしょうか?
お金は円もドルもユーロも一種の株券(紙切れ)であり、いざとなれば、何の保証もありません、お金は、金にしておかないと、単なる紙切れであるということを忘れてはいけないようです。
日本株でこの1年、期待できるのは素人的な発想では、省エネ関連、省資源関連、くらいのもんでしょうか?輸出関連を筆頭にほとんどの業種の株式は、当面早めに損切りし、様子見でしょうか?
アメリカ自身は、思い切った改革さえすれば数年かなりつらい状況ではありますが、むしろ問題が多いなりに、なんとかやって行くのでしょうが、とばっちりは日本や中国が蒙ることになるかもしれません。
多額の借金があった人が自己破産を宣言し、貸し手はまるまる損したという状況にならなければいいのですが、借り手のほうが膨大ですから貸し手のほうの痛手も甚大にならなければ良いのですが?株式や投資信託や債券は金貸し行為ですが、日本は小泉さんの改革によって、やっと明るい兆しが出てきたというのに、更にアメリカさんの放漫経営のおかげで、再度つらい延長戦があったとならなければ良いのですが?


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24.森林がギブアップ、山の木々の悲痛な悲鳴に耳を貸さんと危ない

2006-05-07 11:13:24 | 森の暮らし
時は35年ぶりの全国的な大雪のあとのゴールデンウィーク新緑を遠めで見て「きれいね」なんて言って喜んでいますが、山の実態はそれとは全く逆で、木々が悲壮な悲鳴をあげているということがおわかりでしょうか?「山のことなんか知るもんか」「山に行く暇も金もないさ」多分ほとんどの国民は、有識者、政治家や役人を含めてそうなんでしょうね。

今の時代の日本の最重要課題は何でしょう?貴方のお答えは?

私でしたら、即座に「地球環境の崩壊です。特に山です」と答えます。

一般の人は、地球環境問題をその影響で評価する傾向があります。
どういう影響を及ぼしているか?人間はどう困っているか?という具合です。しかしこういう考え方は大きな間違いです。
今日は皆様がゾーとするようなことをお話するつもりです。地球環境問題以外のもろもろの課題も、末期的ではありますが、そういう問題は崩壊しても将来建て直しが可能ですが、地球環境問題がトコトン行き着くところまで崩壊するということは、人類の全滅をも意味するのです。
地球環境の状況を10点評価で1が一番環境が良い10点が最悪の状況とすると、現在の状況は、8点くらいのところまで来ていると言えます。
癌に例えると、末期癌が検査で見つかったが、もう手の施しようがない、効果は期待できないが、一応気休めに治療だけするというステージにいるんです。現代人の私達は、こういう認識がなく、「まだ大したことはない」と思っている救いがたい患者なんです。

地球環境の末期的な兆候はあちこちにあり、テレビなどで沢山報じられていますから、「これは大変だ」「自分のエゴを辞めよう」と思うはずなんですが、どうもそうはなっていないのです。「自分は、今のところ何も環境の影響を受けちゃいない」というわけなんです。こういうことは、「癌が増えているが、俺だけは癌にはならん」みたいな甘くかつ危険な考えなんです。
私は山に住んでいます。庭には大きな木がど真ん中に威風堂々と枝を張っています。夏はさわやかな緑と日陰を作り涼しさを提供してくれます。裏庭の木も同様に威風堂々と茂っています。こういう元気な木の状況は本来当り前の姿なんです。

ところが、木が鬱蒼と茂る家の前の林に目を転じると、
①木の背が皆高い
②枯れている木が目立つ
③木に元気がない
④栗のような実のなる木は、年々実が小さく、収穫が少ない
⑤道路際の木はそれでも多く葉を繁らせている
⑥道路際の木は陽を求めて、道路側に木の姿勢が大きく曲がり、大きくせり出してくる
⑦現代日本では、山のふもとに山の木を必要とする人が全くいない
⑧山のふもとには腰の曲がった高齢者しかいない
⑨山は来る人もなく、全体が当然管理されていない
⑩別荘地で土地を買った人も家をたてず管理もしない
⑪山は増えすぎた木々の悲鳴で充満している「助けてくれ・なんとかしてくれ」
⑫でも日本の山を全部管理するのは物理的・経済的に不可能となっている
⑬山は生き物も増え過ぎ、木々の目や皮や畑の作物を食い荒らす
⑭弱った木々に害虫や病原菌は大喜びで蔓延る
⑮また蔓性植物や外来種など強い植物が勢力を伸ばす
⑯地面にはミミズが増え、モグラが繁殖する
⑰木の根っこは空洞になり、ただでも弱い木は雪や台風で突然倒れる
⑱国も地方にも金がない、里山や森林の管理は後回し
⑲やがて数年で日本の山は、とんでもなく崩壊する
⑳洪水や崖崩れが起きる、村や町の住民や漁村にも被害が及ぶ
21災害などによる被害が個人や市町村の財政を更に圧迫する
22山だけでなく流域の都会の環境は根本的に益々悪化する

都会の人が時々山に来て、大気汚染や水質汚染やごみを落としていくだけなんですが、せっかく山に入ったら、是非そういう山の木の悲惨な状況を観察し、木々の悲鳴を真摯に聞いてやって欲しいのです。木々の悲鳴は明日には人間(子孫)の悲鳴に変わっていくはずです。人間は、工業中心社会の理念というものを、そろそろ根本から捨てる時期に来ているのかもしれない。今森林の管理に手間と金をかけないと国が危ない。日本は緑豊かな国ではないのです。車窓から遠めに山を見る人は、緑の木を見て、「日本は緑豊かな国だ」と思うがとんでもない誤解・認識違いなんです。がん患者や高齢者であふれる病院を外から見ているようなものなんです。病院の中に踏み込んでご覧なさい。顕在的な病人だけでなく潜在的な病人が異常に増えているのです。

第二次戦争ではないですが、今日本の山は、国家非常事態になっているのです。金も人手もないのであれば、例えば、高校生以上参加できる人は全員、平和学徒出陣し、山の木を計画的に間引きし手入れすることが必要だと思います。今は、高校野球やサッカーなんかにうつつを抜かしている場合ではないのです。「欲しがりません、山が健康になるまでは」日本の山の木は、もうそろそろ手遅れになる一歩手前なんです。

地球温暖化・氷河融解・森林伐採・砂漠化・大洪水や自然災害多発などにより
①気候変動②生態系変動③地形変動④生活変動⑤収穫変動⑥管理変動など色々な変化・変動を来しています。
そういう状況の変動は大戦争が起きたのと全く同じこと、否もっと危険な事態になっているんだと思いませんか?

地球環境問題は、
①広い視野で
②合理性をもって
③国民全員参加で
④根本的な対策の実施
⑤自然の環境の抜本的回復を優先
⑥もう待てないぎりぎりの状況の認識
⑦真面目に愚直に謙虚にやる
⑧環境悪化の根本は山と都市が鍵握る
⑨末期癌だから仕事止めても病気を治す
⑩一人一人の個人的な問題や痛みは各自が耐える
⑪個人の一人一人我がままを満たすべきか、地球環境を回復すべきか?
⑫地球環境が人間を生かしてくれていること(大恩人)を思い出せ

贅沢な話ですが、日本人にとって日本の山は価値がなくなり、地主も自治体も国家も見放し、ほとんどが管理されていませんから、急速に廃墟になりかけているのです。

要するに、日本の山は、誰からも見捨てられたのです。

ぎゅうぎゅう詰めの超満員のラッシュ時間の通勤電車と同じ状況なんです。違うことは山の場合は、ぎゅうぎゅう詰めの状況を誰も重要問題視していないことなんです。また山の場合は、少しづつ木が枯れるのではなく、ある時に一斉に木が枯れたり、崖崩れ山崩れになる心配があるんです。そういう兆候は山の中に住んでいる私のような者にはあちこちに見受けられます。
今の時代は、地元の人も年金や自分の健康には感心があっても、山のことなんか見ちゃいません。山の木については、現実にあまり困っている人がいないのです。最近、猿や猪や熊で少しは困っていますが、それは木に対してではありません。しかし獣が町に出没するのも山の木の荒廃に関係があるのですが。
山は、重病の患者の木ばかりということなんです。人と自然の共生というのは、人が山に入って管理してやるということであり、お互いの弱点を補い合う関係なんです。ところが今は人も山もお互いに弱ってしまい、助け合うこともままならず、互いに更に弱り続け崩壊を待つだけとなっているように思います。問題が山積していて、いろいろ社会的な政策を手当たり次第やるのは良いのですが、本来やるべきことを間違っていませんか?

環境が悪化する⇒生き物が弱る⇒更に環境が悪化する⇒生き物が更に弱る⇒・・・・・・・・
弱るということはそういうことなんでしょうね。「弱り目に祟り目」ですかね
どちらにしろ森林をこのまま放置しておくのでしょうか?大事なことは、町の環境より山の環境なんですよ。豊かで便利な暮らしに慣れた環境省の素人役人や政治家は、本質が理解できていないし、私腹を肥やすことを考えているだけなんです。日本が滅んでも、世界が滅んでも、地球が滅んでも、子孫がどうなろうと、お構いなしなんですかね?
いいですか、こんなことでは、子供を生んでも子供達が可哀想です。だって山が枯れ、浄化作用がなくなり汚染された川も湖も海もクラゲやハリセンボンや漂着ゴミばかりが増え、珊瑚は死に、魚介の収穫は減る一方の暗い未来しかないのですから。
環境汚染・環境崩壊問題は日本だけでなく、急速な経済発展している中国や東南アジアでは、むしろ日本より早く環境問題によって日本より大きく崩壊するはずです。こういう国の政治家・役人・国民は日本以上に地球環境問題なんか真剣に考えていません。
そういう面で日本は地球環境問題に思い切った施策とお金の使い方をして世界にお手本を見せてあげて欲しいですね。でもいくら言っても指導者達は誰も何もしない、「地球環境問題より重要なことが沢山ある」とでも言うのですかね?
誠に残念ですが「もう何も知らない」と言っている場合ではないのですがね?

専門家の皆様のご教示をお願いします。「日本の山は、このままで大丈夫なんですか?」
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