村上原基、滋賀県安曇川の山中20年⇒麓の町の田中に一人暮らし人生

山中で20年一人暮し後71歳から麓の田舎町で暮している、断捨離し自然な生き様と山暮らし体験に基づく人生論及び写真を紹介

186.急速にすすむ森の荒廃/禿げ山化:自分に損にならないことは、ニュースにならなくてよいのか?

2009-04-14 07:55:56 | 森の暮らし
関西ISOシニアコンサルタントネットワーク代表村上和隆:(台東区立育英小学校⇒台東中学校⇒都立白鴎高校⇒東工大⇒大阪松下電器⇒京都エンゼル工業⇒ローム⇒テクノ経営⇒関西ISOシニアコンサルタントネットワーク代表)
※お知らせ:今後3~11月は滋賀県高島市の滋賀支所に常駐しています
滋賀支所
12~3月は京都市伏見の本部事務所に常駐しています

186.自分に損にならないことは、ニュースにならなくてよいのか?
「ミツバチ不足で野菜や果樹ができなくなる」というニュースが流れましたが、都会の人には「一体それがどうしたの?」「何か問題なの?」「ミツバチなんてどうにかなるでしょ」という浅はかな思いだけでしょう。
しかし農家にとっては死活問題なのです。山に暮らしている私のような人間にはその問題のあまりの大きさを実感できます。

そして、農家に打撃ということは、消費者である都会の人の経済にも大きくふりかかってくることを知るのには時間が必要なようです。
「自分に直接の損にならないことは関係ない、どうでもいい」現代はそういうことがあまりにも多いのです。
企業も企業の業績さえよければ社員が首切られるのも正当なこととされるのです、政治も法律もそのような方向に向いているのです。

私は10年山の中で暮らしていますが、2~3年前から山の木が急速に枯れていくことをホームページで報告してきました。
しかし昨年・今年の山は木の枯れ方が半端でなくなっているのです。
今年は冬に雪が少なかったにもかかわらず例年より倒木が増えたのです。高島市周辺の山でも、高い木の真ん中でポッキリ折れている木が山肌に目立ちます

政治家・有識者・マスコミの人、一例にすぎませんが、是非私の住む安曇川長尾にでもお出で下さい、日本中に進む山の木の枯れていくあまりの凄まじさを見て下さい。いつでも案内と説明を致します。

山は管理放棄され、間伐されないので、陽も当たらず、温暖化によってか、虫も増え、木が弱ったこともあって枯れが加速しているのでしょう。
しかし周辺に住む田舎の人もそういう光景を見ても特に問題だからと行動を起こそうとはしない
その理由は次のようなものだと思う。
① 輸入材に依存し、山の木を長い間、使用してこなかった(無用の長物になっている)
② 山の木が枯れても地元の人は直接困らない
③ 高齢化で山を管理する経済力・体力・気力がない
④ 過疎化で山の管理ができない
⑤ 政府も格別すぐに困ることはない、選挙にもあまり関係ない
⑥ 政府や役所への働きかけもない
⑦ 木が枯れても10年も経てば山は再生すると思っている
⑧ 対策しようにも、県も村の役所もお金がない
⑨ 関心が薄いのでマスコミも話題にしても価値がない
⑩ 都会の人も山の実情を知らないし、直接あまり被害者意識はない
⑪ 山へ出入りする山林がなくなっており、放置されて道路も荒れている
⑫ 限界集落など山の森や木以前の問題が解決できなり状況である

したがって多分日本中の管理放棄された森がここ数年木が大量に枯れていくまま放置され話題にもなっていないと思う。
ミツバチなんかもすでに2006年ごろから問題になっていたのですが、今年はもうどうしようもない状況に追い込まれている
昨年までマスコミでもそれほど話題になっていないことが、環境問題に追加してミツバチの問題が食料の自給に暗い影を落としている

日本は島国と言われているが、実は山国である。
その山が例え一時的にしろ全国的に木が枯れ又は立ち枯れたままの状態が続くのは相当に大きな問題ではないのだろうか?
山に長年暮らす私はとしては、大きな問題だと思うのですが、なぜマスコミでも政治でも問題にとりあげていないのだろうか?
① たち枯れた木、立ち枯れ寸前の木が山に増える
② 大量の木が一挙に枯れてしまう
③ 森は大量の枯れ木の倒木で一杯に覆われる
④ 森の保水力が急速かつ大幅に減ってしまう
⑤ 年中高いはずの山の湿度、今後急速に低下し乾燥する
⑥ 弱った木、湿度の低下、強烈な太陽の日射が直接長時間当たるようになり更に状況は悪化する
⑦ 温暖化や山の乾燥によって、更に山の温度が上がる
⑧ 虫が繁殖する
⑨ 虫が、元気な木までを加速度的に食い荒らす
⑩ 山の気温・湿度・寒暖差・暖冬・真夏の高温化などによって生態系が更に崩れる
⑪ 木が枯れると鹿や動物の食料がなくなり更に木の皮やタネなどを食い荒らす
⑫ 木が枯れ、根っこが弱り、保水力もなくなり大雨・台風で地すべりなどが多発し山肌がむき出しになる

ゆっくり進む山の木が枯れる現象も、ミツバチ以上に、そろそろ我慢の限界を超え今後加速度的に進行するように思う
山に10年も暮らしているとその気配がわかるが、地元の人も含めて山に暮らす人は激減している
山で10年暮らしているが、地元の人も役所の人も、政治家も山の見学や調査や聞き込みなんかに来られることはない
山の森の木は自分ではどうしようもない、木々(植物達)は、動物でないから動けない、座して死を待っしかないのである

本来都会の人間である私が、何故か、たまたま山に暮らしていることという理由だけで、一人孤軍奮闘して間伐や清掃をしている
しかしそんな私の努力なんかしれたもの、ご覧なさいここ3~5年日本の山の問題は大きくなりやがて麓の村や町そして都会にも大きく影を落とすことになりはしないのだろうか?
ミツバチも山の木も最初は現地の問題であるがやがて都会の人に大きな重石となって来るがそのときはすでに取り返しがつかないのである。
「大丈夫です20~30年経てば山は元通りになります」というがそれも局地的な出来事の場合はそれでもいいかもしれないが、
ミツバチ問題同様にこれが全国規模で一斉におきると、短期間であっても、自然災害や山の砂漠化みたいなものは都会の人も含めて大きな被害を覚悟しなくてはならいと私は確信するものです。

日本の国は都会だけでできているんじゃない都会の上流に山があることを忘れてはいけません
日本の国は都会だけでできているんじゃない都会の上流に農家が頑張っていることを忘れてはいけません

変わることを他人に要求する当の本人が全く変わらない、だから物事は良くならない
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東京都浅草出身/京都市伏見住人の京都雑感と会話ブログ

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