4月21日 おはよう日本
新しいタイプの学生寮が注目を集めている。
東京都日野市 中央大学の去年オープンした学生寮。
空き家になった公団住宅をまるごと一棟改装した。
コンセプトは留学生と一緒に暮らす学生寮。
中国や韓国、アメリカなどの留学生と日本人学生が3人一組で寝起きしている。
日中 主にすごすのが共同スペースのラウンジ。
日本人の学生に海外留学にチャレンジする第一歩にしてもらいたいと
大学は考えている。
即興の英語塾でネイティブの発音を直接学べる。
「ear」と「year」。
外国人留学生にとっては生きた日本語の勉強になる。
若者言葉、「マジ」とか「ヤバい」。
食事を一緒に作ることもある。
生活に密着した文化を学び合うことが出来るのもこの学生寮の魅力である。
でも文化の違うもの同士
たまには意見が食い違うこともある。
シンガポールの学生が
歯ブラシを共同の流しに置いたままにしていたことが問題になった。
3人でじっくり話し合った結果
清潔に使っているので置いたままでいいという結論に達した。
この学生寮をきっかけに留学を決意したり
国際的な仕事につきたいと考えている学生も出始めている。
国際化とは別のコンセプトで
学生寮に地方からの学生を呼び込もうとしているのが東洋大学である。
一昨年 約50年ぶりに新設された学生寮のキーワードは“親も安心”。
寮に帰ってきた学生はICチップが入ったキーを入り口でかざす。
出入りが全てコンピューターに記録される。
一人暮らしを心配する地方にすむ親に安心してもらうのがねらい。
外泊は届出制、
48時間出入りがないと親に連絡がいくこともある。
親からの問い合わせが来ることもしばしば。
2食付で以下月の寮費は約10万円。
6割が男子学生。
大学からまっすぐ帰ってきて寮で食事を取る学生が多いという。
部屋は個室で風呂も完備されている。
学生自身が希望して入寮を決めるケースも多い。
東洋大学では地方出身の学生の割合が約2割と年々減っている。
地方の学生を獲得するにはこうした学生寮が必要だと考えている。
東洋大学学生生活課 椎名康行課長補佐
「昔の私たちの時代とはちょっと違って
お子さんにかける親御さんの気持ちは強いのかなという気は正直します。
そういうものが時代の中にある以上
そこに応えるニーズとして
大学としても応えていかなくてはいけないのかなと思います。」
いたれりつくせりの豪華な学生寮は増えてきている。
なかには
サウナやフィットネスを完備した寮を新しく設ける大学もあるということである。
早稲田大学も800人余入れる留学生と暮らせる寮を建設中である。
再来年のオープンを目指している。
慶応大学、国際基督教大学などにはすでに同じタイプの寮がある。