5月16日
今月“トクホ”商品は1000種類に達し競争が激しくなっている。
“トクホ”とは特定保健用食品。
脂肪が体につきにくいなどの働きについて
メーカーが行なった実験データなどから国が確認し
表示の許可を出したものである。
21年前に制度が始まって
市場規模は5千億円を超える。
その働きは8種類。
・おなかの調子を整える食品
・血圧が高めの方の食品
・骨の健康が気になる方の食品
・血糖値が気になり始めた方の食品
・コレステロールが高めの片の食品
・ミネラルの吸収を助ける食品
・虫歯の原因になりにくい、歯を丈夫で健康にする食品
・血中中性脂肪、体脂肪が気になる方の食品
これだけの種類が出回るなかで
“トクホ”というだけでは売れる時代ではないと
新たな戦略をうちだすメーカーも増えている。
静岡県 お茶の成分を研究している大手飲料メーカーの研究所。
これまでお茶のトクホ商品を3種類つくってきた。
平成20年と21年発売のコレステロールの低下をうたった商品は
購入者は50代、60代が中心で他の世代には思うように広がらなかった。
そこでこのメーカーではより多くの人たちをひきつけるため
1つの商品で2つの働きを得られる商品が出来ないかと考えた。
伊藤園中央研究所課長 卯川裕一さん
「1つの働きだけではどうしても間口が狭くなり
限界もありますので
さらにいろんなお客様に飲んでいただこうと考えるなかで
コレステロールにさらに別な機能が付けられないかと。」
数百種類のお茶を使って実験を重ね
たどりついたのがカテキンの1種。
コレステロールの低下に加えて脂肪の吸収も抑制するという
2つの働きを確認した。
体脂肪が気になる人にも
コレステロールが気になる人にも対応する新たな商品である。
そして売り方も変えた。
さらに若い女性にも購買層を広げようと先月
女性に人気のジャスミン茶をパッケージも新たにラインナップに加えた。
これまでに3、600万本以上を売り上げている。
卯川裕一さん
「2つの働きと味のバリエーションで続けて飲んでいただく。
体脂肪が気になる女性の方
男性の方も含めて商品を手に取りやすい。
お客様が増えたのではないかなと考えている。」
このほかこのメーカーでは
将来の商品化を目指して研究されているものとして
花粉症の症状を和らげる乳製飲料、
他のメーカーでは
乾燥肌の人に適している商品などがあるということである。