3月13日 Bizプラス
日々の生活や経済活動の中で生み出される膨大な情報ビッグデータ。
今 企業の間ではこのビッグデータを有効に活用し
業績の向上につなげようという動きが活発になっている。
大手コンビニのローソンでは
発売から20日足らずで100万食を完売した大ヒット商品がある。
幅広の麺を使ったラザニア風のパスタである。
この商品の販売促進に使われたのがポイントカードの会員51万人分の購入履歴データ。
この商品の発売初日のデータを分析したところ
同じ人が1日に2度購入している割合が他のパスタと比べわずかに多いことが分かった。
コンビニではこれをヒットの兆しととらえ
各店舗に仕入れ量を増やすように指示し
新たな顧客の獲得につなげることが出来たという。
(ローソン 坂井建夫さん)
「パスタ商品では2度買いは非常に珍しいが数値として表れてきている。
早く分析をして
結果を出して
次のアクションにつなげていくことが非常に求められていると思う。」
ビッグデータを業種を超えて活用しようという動きも始まっている。
64社が加盟するポイントの運営会社である。
加盟するビデオ店の利用客を増やすため
51万人の会員がどんな購買行動をとっているのか分析した。
その結果 ビデオ店に来店する傾向が強いのは
17歳から35歳の男性
夜9時に加盟店のコンビニに来店し
1,500円以上購買している
ということが分かった。
運営会社では条件を満たした会員に
ビデオ店の割引クーポンをメールで送る検討を始めている。
(ロイヤルマーケティング 井田貴久部長)
「いかにデータを風化価値に変えていくのか非常に重要になってくる。
今まで誰も気づかなかったようなデータベースを分析して
消費パターンを見出してくれることを期待している。」
一方 ビッグデータを活用し業務の効率化を進めている企業もある。
大阪ガスでは過去10年間約400万件に及ぶガス機器の修理データを分析。
修理に必要な部品を瞬時に見つけ出すシステムを開発した。
これまでは現場に行って初めて必要な部品がわかることも多く
修理に2日以上かかることも少なくなかった。
このシステムはすでに実用化されている。
修理の依頼者からガス機器の使用年数や故障の情報を聞き取り入力する。
修理担当者は修理確率の高い順にリストアップされた部品を用意し現場に向かう。
このシステムの導入で1日で修理を終える割合が
5割から8割にアップした。
(大阪ガスサービスショップフレックス 加藤陽平さん)
「固定概念にとらわれず
たくさんのデータの中から抽出されているのですごく参考になる。
今は無くてはならないシステムになっている。」