3月28日 Bizプラス
中国で国家主席に就任したばかりの習近平氏が
南アフリカで開かれたBRICS新興5か国の主脳会議に出席したのに続いて
アフリカ各国との友好関係の強化に力を注いだ。
習近平国家主席は27日 BRICS会議が終わると息つく暇もなく
エチオピアやセネガルなどアフリカ15か国の首脳が集う会議に出席した。
この中で習主席はアフリカ諸国との関係を一段と強化したい考えを示した。
(中国 習近平国家主席)
「中国はアフリカ各国の頼れるパートナーだ。
ともに困難を乗り越え前進したい。」
発足したばかりの習政権にとって最大の課題は安定した経済成長を続けることである。
このため石油やレアメタルなど豊富な資源を抱え
人口10億という巨大な市場でもあるアフリカの経済成長を取り込もうと
やっきになっているのである。
中国企業も現地で事業を拡大している。
BRICSサミットが開かれた南アフリカ ダーバンの一角にあるショッピングモール。
店内に並ぶ商品はすべて中国からの輸入品や
現地にある中国企業の工場で生産されたものである。
このモールを経営する中国福建省出身の李継武さんは
中国から衣料品を輸入する仕事で成功し去年このモールを開業した。
(李さん)
「中国製に品質はすごくいい。
価格も南アフリカ製より手ごろになっている。」
価格の安さにひかれて店は連日 大勢の客でにぎわっている。
中国政府はこうした企業を後押ししようと
南アフリカ政府との間で貿易を促進する協定を結んだ。
ただアフリカ側には中国企業の投資を歓迎しながらも
安い商品が中国から大量に輸入されるだけでは
国内の製造業が育たないと懸念する声も出ている。
将来の成長センターとなるアフリカで
政府と企業が一体となって確固たる足場を固めようという中国。
その戦略の成否は相手国にも利益をもたらす関係を築けるかにかかっている。