3月25日 おはよう日本
前の歌舞伎座の閉場から3年
新しい歌舞伎座のこけら落としが8日後に迫った。
伝統を守って変わらないものと新しい工夫。
その双方を備えた新しい歌舞伎座の内部が公開された。
新しい舞台は間口も奥行きも以前の歌舞伎座と同じ。
しかし舞台の下は大きく進化している。
歌舞伎座の舞台の真下にある大奈落。
舞台を上下に動かすセリは幅約12メートルの大ゼりを新たに設置。
大きな背景などの入れ替えも素早く出来て大胆な演出が可能になった。
新しい歌舞伎座が完成するまでの3年間
歌舞伎界はその支えとなる人を次々に失った。
去年12月には十八代目中村勘三郎さん
そして前の歌舞伎座の最終日に大トリを務めた十二代目市川團十郎さんが
新しい歌舞伎座の完成を目前に先月亡くなった。
(市川海老蔵さん 先月28日)
「父ももちろん4月“新”歌舞伎座の開場公演に出演するつもりでいたので
ファンにとっても大きな存在だったのでそういったことを日に日に感じている。」
思いは若手に引き継がれた。
(尾上菊野助さん 先月6日)
「歌舞伎界は難局だと思っている。
しかし時間は前に進む。
わたしたち若手俳優 一丸となってやる気でございます。」
その俳優たちの活躍を見守る客席。
歌舞伎のファン層を広げようという思いが反映されている。
床の傾斜を強めることで後ろの席や3階席からも舞台が見やすくなった。
さらにセリフや解説が画面で確認できる字幕ガイドも導入。
初心者でも戸惑わずに楽しむことが出来る。
新しい歌舞伎座のこけら落とし公演が始まるのは来月2日。
会場目前の今月27日には銀座の大通りを歌舞伎俳優たちが練り歩く「お練り」が行われる。