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ワーグナー生誕200年 歴史的評価で論争も

2013-05-26 08:09:19 | 報道/ニュース
5月23日 おはよう日本

数々のオペラの名曲で知られる19世紀のドイツの作曲家リヒャルト・ワーグナー。
5月22日に生誕200年を迎えドイツ国内では数々の記念のイベントが開かれている。
音楽市場の巨人の作品は今も世界中のファンを魅了する一方で
その歴史上の評価をめぐる議論も活発になっている。

ワーグナーの生地 ドイツのライプチヒ。
生誕200年を迎え数々の記念のイベントやコンサートが開かれた。
ワーグナーは今も世界中にワグネリアンと呼ばれる熱狂的なファンを持つ。
記念コンサートでタクトを振った指揮者のダーフィト・ティムさんも
ワーグナーの作品の魅力を広く伝えることに情熱を注いでいる。
(指揮者 ダーフィト・ティムさん)
「ワーグナーの音楽が醸し出す高揚感は他とは比較になりません。
 まさに天才と言って過言ではないでしょう。」
一方ワーグナーには今でもぬぐえない負のイメージも付きまとう。
生誕200年に合わせてライプチヒに設けられたワーグナーの等身大の銅像の背後には
巨大な影がある。
銅像の影はワーグナーが反ユダヤ主義者とされドイツの歴史に暗い影を残したことを表している。
ヒトラーはワーグナーの熱烈な支持者だった。
ナチスは音楽を積極的にプロパガンダに利用したのである。
生誕200年でライプチヒの大学で開かれた公開講座では
ワーグナーと歴史との関係について意見が交わされた。
(カリン・ベックマンさん)
「ワーグナーの反ユダヤ主義と音楽を分けて考えるのはおかしいと思う。」
講座に参加した地元の美術館に努めるカリン・ベックマンさんは
たとえワーグナーの音楽の芸術性が高くてもドイツが侵した過去の過ちとは切り離せない
と考えている。
(カリン・ベックマンさん)
「ワーグナーの生誕祭は
 彼の作品について人間性を含めて批判的に評価する機会にすることが重要だと思います。」

オペラ界に革命をもたらした天才か
ナチスのシンボルとされた差別主義者か。
音楽市場の巨人の評価をめぐってドイツでは今も論争が続いている。

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