5月16日 おはよう日本
電池を使わない手巻きの一眼レフカメラ。
今はほとんど見られない二眼レフのカメラ。
去年オープンした都内にある中古のフィルムカメラの専門店は
来店客の8割は中高生や20代の若者である。
デジタルカメラに比べ撮影に手間がかかるが
かえって“レトロでかっこいい”と人気を集めている。
(来店客)
「金属が重くて
わあ機械だみたいな。」
「形が好きで
フィルムだということを知って買ったんですけど
はまっちゃいました。」
(カメラ店)
「巻き上げの感覚とかシャッター音とか
デジタルカメラにはないところもありますから
レトロなものが人気があります。」
高校3年生の藤巻さん(17)はフィルムカメラに興味を持ったのは2年前。
物置で祖父のカメラを見つけたのがきっかけである。
写真好きの祖父を先生役に腕を磨いている。
お小遣いをやりくりして1万2千円で中古のカメラを購入した。
1970年代に作られたカメラ。
銀色のボディーと皮のデザインに一目ぼれした。
(藤巻さん)
「買った時ずーっと眺めていて
かわいいなって。」
写真を撮る楽しみにも目覚めた藤巻さん。
どこへでもカメラを持ち歩き何気ない日常をおさめている。
自宅前の桜
妹の笑顔
デジタルカメラとは違う柔らかな風合いを出せるところも気に入っていると言う。
(藤巻さん)
「スマホとかデジタルは何度でも押せたり
後から画像を消したり出来るんですけど
フィルムは1枚1枚ていねいに撮る分1枚1枚が大切に思える。
記憶に残ると思う。」
この日 現像に出していた写真ができ上がった。
どんなふうに撮れているのか
藤巻さんが一番楽しみにしている瞬間である。
1枚1枚から撮影した時の気持ちが鮮やかによみがえる。
(藤巻さん)
「現像に出すまで中身がわからないので
私はタイムカプセルみたいだなと思ってて
現像に出して戻ってきて
誕生日プレゼントを開けるみたいなわくわく感とか
こんなの写ってたなというのが楽しい。」
最近ではフィルムカメラに限定して風景などを捕る撮影会も開かれていて
若い人たちの参加が多いということである。
便利なデジタル製品に囲まれて育った若い人たちには
レコードやラジカセも人気で
昔の製品が持つデザインや温かみが新鮮にうつっているようである。