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狙われるロバ アフリカで何が?

2018-06-11 07:00:00 | 報道/ニュース

5月23日 おはよう日本


多くの野生動物が生息するアフリカで
象牙や角などを目的にゾウやサイなどの密猟が後を絶たない。
そしていま新たな危機にさらされているのが
家畜として飼われているロバである。

ケニアの農村。
ロバをは水を運んだり移動に使ったり
アフリカの人たちにとって欠かせない労働力となっている。
そんなロバにいま異変が起きている。
ロバがいまアフリカ各地で次々にいなくなっている。
ケニアではこの3年で30%以上
実に60万頭ほどのロバが姿を消した。
各地で見つかっているロバの死体。
その多くはなぜか皮をはがれた状態で見つかっている。
ロバたちにいま何が起きているのか。
ケニアの首都ナイロビ近郊にあるロバの食肉処理場。
2年前に作られたこの処理場の中にあったのは
中国語で書かれた肉の部位の対照表。
そして中国人とみられる人の姿もあった。
奥の倉庫にはロバの皮が山積みになっていた。
ロバの取引価格は3年前の3倍。
日本円で1頭約1万5,000円ほどに高騰していると言う。
工場は「扱っているのはすべて合法的に処理したロバの皮」だとしたうえで
「行先は全て中国だ」と話した。
(食肉処理場の責任者)
「モンバサ港からベトナム経由で中国へ輸出しています。」
ロバの皮が大量に送られているという中国。
見えてきたのはある生薬の存在である。
ロバの皮からゼラチンを抽出して作った“あきょう”と呼ばれる生薬。
近年 中国では女性を中心に美容や健康食品として注目されるようになっている。
そこで中国の業者が目をつけたのがアフリカだった。
中国国内のロバが半減したため新たな調達先を求めたのである。
“ロバの皮は金になる”と
ケニアではロバの盗難が相次ぐようになっている。
ロバで水や木材を運ぶ仕事を請け負うムワンギさん(24)。
飼っていた15頭のロバのうち10頭を盗まれ
収入は5分の1に落ち込んだ。
幼い娘を学校に通わせるのも難しくなっていると言う。
(ムワンギさん)
「ロバが奪われ生活は苦しくなる一方です。
 とてもつらいです。」
警察は取り締まりを強化しているが
盗難やロバを殺される事件は後を絶たない。
ロバの保護に取り組むNGOなどは
象牙やサイの角などの密輸にも関与する犯罪組織などがあると指摘する。
(ロバの保護に取り組むNGO)
「ロバの皮がどこから来ているのか特定するのは困難です。
 簡単に鞄に入れて運ぶことも可能です。
 私たちは犯罪組織が関与してロバを入手しているとみています。」



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