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京都 猫の手借りてまちおこし

2018-06-10 10:15:00 | 報道/ニュース

5月18日 おはよう日本


京丹後市峰山町にある木島神社。
参拝客が頭をなでているのは
こま犬ならぬ“こまねこ”。
「織物と養蚕の神様」を祭る木島神社を約200年にわたって見守り続けている。
丹後ちりめん発祥の地の1つと言われる京丹後市。
原料の絹を生産するため
かつて養蚕が盛んに行われていた。
しかし天敵のネズミの被害に悩まされてきた。
そのネズミを退治し
守ってくれたのがネコ。
まさに神様のような存在だったと言われている。
(木島神社を管理する金刀比羅神社 脇坂宮司)
「昔の養蚕業者さんはネズミから大切な蚕やちりめんを守るために猫を飼われていた。
 こまねこを見るために来ました
 なんて人もおいでになりますし。」
地元ではその猫に着目した町おこしが進められている。
ホテルや飲食店で作る実行委員会が起ち上がり
毎月アイデアを出し合ってきた。
これまでに猫にちなんだ数々のオリジナル商品を開発してきた。
マカロンならぬ“ネコロン”。
饅頭は丸くなった猫である。
特産のばら寿司のパッケージにはこまねこを起用した。
(まちおこしの実行委員会 田中智子実行委員長)
「猫をモチーフにして
 猫好きな人も含めて
 丹後ってどこ?と見てもらえるきっかけになればと思って。」
さらにこの春
新たな所品開発が本格化した。
実行委員会のメンバーの廣瀬啓子さんは
大の猫好きで13匹と暮らしている。
猫と触れ合うなかで新たな商品として思いついたのが
“人も猫も一緒に食べられる缶詰”づくりである。
猫と心を通わせて特別なひとときにしてもらおうというのである。
(廣瀬啓子さん)
「観光客が丹後で買ってきたお土産を
 帰ってからお留守番させていた猫と一緒に食べられたらと。」
選んだのが地元でよく獲れるサワラの幼魚サゴシである。
猫の愛好家たちの意見を聞きながら試作を重ねてきた。
クセが少なく淡白な味わいを生かして
水煮で素材そのものの味を人も猫も楽しめるようにした。
口に広がるのは繊細な味。
猫との一体感も生まれる。
京都府の補助も得られて新たな商品として売り込んでいくことが決定。
京都市内の食品工場で始めの300缶を製造した。
(廣瀬啓子さん)
「やっとできるなと思い感慨深いです。
 キャッチコピー的なものは
 “ちりめんの里から猫に恩返し”というので。」
(まちおこしの実行委員会 田中智子実行委員長)
「私たちもこれやろう
 あれやろうということが増えてきて
 こんなに楽しいところなんだという賑わいが創出できるような
 やっていかないとという気持ち。」
かつては“ちりめんの里”として栄えた京丹後市峰山町。
あの手この手
そしてねこの手も借りて
賑わいを取り戻そうという取り組みが続いている。




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