11月14日 おはよう日本
福井県の新しいブランド米いちほまれ。
全国での本格発売に合わせて県内や首都圏 関西圏などでCMを放送。
一方 この秋販売開始された富山県のブランド米富富富(ふふふ)のCMも。
さらに石川県も去年からブランド米ひゃくまん穀の販売を開始。
いまブランド米市場は空前の大混戦となっている。
背景には深刻な米離れがある。
国内での米の年間1人あたりの消費量はこの60年で半分にまで落ち込んでいる。
価格の下落も続くなか
県内の米農家は収穫時期が異なる複数の品種を育てることで収入の安定につなげている。
人口減少で今後も国内市場の縮小が見込まれることから
新しいブランド米をきっかけに県産米全体の底上げを図る狙いがある。
そのためにカギをにぎるのが県外へのPR。
いちほまれは今年
首都圏や関西圏など県外向けにおよそ2,000トン
県内向けのおよそ2倍の量を出荷する予定である。
しかし課題は知名度不足である。
62年前 農学博士の石墨慶一郎氏を中心にコシヒカリの開発に成功した福井県。
しかしコシヒカリ発祥の地が福井であることは県外ではあまり知られていない。
そこで今回 県とJAが力を入れたのが広告戦略。
CMだけで総額1億円以上を費やした。
(県福井米戦略課)
「基盤のない首都圏 関東方面については
『福井ってどこ』から始まって
『そこのお米なんですよ』しかも『コシヒカリじゃないんですよ』
そうとうPRには力を入れていかないと。」
知ってもらった後は実際に食べてもらうこと。
県外でのデパートやスーパーでの販売戦略も強化した。
「コンシェルジュ」と呼ばれる専門の販売員を各地の売り場に配置。
炊きたてのいちほまれをふるまい
ターゲットにしている一般家庭の主婦層に直接アピールする。
(コンシェルジュ)
「もちもちっとして
かんでいくと甘みも増しますので。
つぶつぶ感があるので。」
(客)
「これ試してみますわ。
お米買いに来たのよ。」
「デザインも良くて
金で
おいしそうに感じた。」
売場にはCMを流す小型のモニターも設置。
通りかかった客にもPRできるよう細かな工夫である。
いちほまれをきっかけに福井の米の品質の良さを知ってもらい
ハナイチゼンなど
より価格が安い多品種の販売にもつなげられるか
福井産の米全体の生き残りをかけた挑戦が始まっている。
(県福井米戦略課)
「“福井のいちほまれ”がバンと名前が出れば
『いちほまれの福井県か』なのか
『福井のコシヒカリ』なのか
『ハナイチゼン』なのか
『あきさかり』なのか
全体の評価も上げられるのではないか。
最終的には全国的なお米にしていきたい。」