銅版画制作の日々

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フランス映画鑑賞パート1★キングス&クイーン

2006-11-25 | 映画:ミニシアター


京都みなみ会館で一週間だけの上映ということなので、観てきた。どうもフランス映画というと、暗いし、難しいとイメージがあるのだが・・・・。

お話はというと二人の主人公の話からこの映画は成り立っている。まずはノラのパートだノラ(エマニュエル・エルドゥヴォス)という35歳の画廊のオーナーの女性で、3度目の再婚を控えている。その彼女にはエリアスという10歳の男の子がいる。(最初の夫ピエールとの間にできた息子)3度目の夫となる男性は実業家だ。息子のエリアスは、グルノーブルでノラの父と暮らしていた。父の誕生日に、ノラは二人に会いにやって来る。楽しい再会だったはずが・・・思いがけない父の病気に遭遇する事になる。父の病気は末期ガンと知らされるのだショックを受けるノラ

次のパートはイスマエル(マチュー・アマルリュック)というビオラ奏者の男性。突然、彼は精神病院行きとなってしまうそして強制入院何でも第三者による措置入院らしい・・・・正常なのだ!と訴えても相手にされず。でも有名カウンセラーの名前を出した途端、病院側の態度が一変外出許可にお金まで貸してくれる悪友の弁護士とも合う事ができ、彼の協力で退院をする方向に・・・・。しかも入院という理由で、国税局から逃れられるかもしれないなんて。

同時進行でこの二つの話は続いていく。一体二人の関係は?何なの・・・・と思っていたら、ようやくこの二人がある時重なっていくのだ。実は別れた二番目のパートナーだった。しかもノラの息子が祖父同様になついていた唯一の男性なのだ。

ノラは父の危篤状態に、エリアスの今後を考える。そして思いついたのは、イスマエルの存在彼との養子縁組だ。このことで、ノラとイスマエルの再会が実現するわけだ病院に訪ねるノラ。そして養子縁組の話をきりだす。

再び父の元へ・・・・。自宅での看病、介護士も雇う。そんな中父の編集者が原稿依頼に。死と隣り合わせ状態の中、原稿を校正する父の姿を見て、飛び出すノラその時亡霊に出会い・・・・。ピエールの死の真実・父がノラにしてくれた事・イスマエルの告白等を知ることに・・・・。父の苦しみにたまりかねたノラは・・・・・ついにモルヒネの大量投薬父は亡くなる妹から責められるノラ。更に父の遺稿にはノラに対してのメッセージが、ノラは衝撃を受けるなんて酷いこと

イスマエルはだんだん病院になじんでいく。入院患者の中国女や看護士ともある日カウンセラーに、養子縁組の話をする。でも無理だとカウンセラー。ようやく退院の日を迎える姉から強制入院の真実を知らされるそしてイスマエルはこのような目にあわせたクリスチャンの元へ・・・。そのことで、楽団を解雇すべてを失う。実家に戻るイスマエル、エリアスの養子縁組も父に告げて了解を得るつもりだったが・・・・。

ノラの結婚式の日、編集者が原稿を取りにやって来た。一枚切り裂かれた原稿に不信感を持つ編集者思わずごまかすノラ。

イスマエルはと言うと・・・・入院患者だったアリエルの元へ・・・・。あんなに冷たい態度をとってきた彼だが、ついに結ばれる

イスマエルはエリアスと再会博物館を一緒に訪れる。そこで、養子縁組の話を真剣に話す。結局エリアスとは親子関係になれないと告げるイスマエル。エリアスはノラと暮すのだ。

ノラを取り巻く人間模様、そしてイスマエルを取り巻く人間模様、二人の生き方の違いがあるものの・・・・。ある時期、重なった二人の間にはエリアスというつながりができて、これからも何かのかたちでつながるのかもしれない。


イスマエルの生き方、人間性が何故か親しみを感じた映画でした。精神科医役がやっぱりカトリーヌ・ドヌーヴだった今も美しい

  キングスクイーン 公式サイト

 追記:この映画を観てどう感じるのかは人それぞれだろう。答えはないと思うのだ
        
    
ちなみにタイトルの「キングス&クイーン」の意味は、キングスは複数の男性
    のこと。ノラを取り巻く男性たちをさしている。そしてクイーンはノラのこと。
    監督はアルノー・デブレシャン、トリュフォー監督の再来といわれている。

 

Comments (2)
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