京都シネマにて、鑑賞・・・・。21歳のイリスは、不思議な愛に陥る
作家小川洋子の原作本「薬指の標本」。人々が“自分から遠ざけたいもの”を標本にするため訪れる標本室での物語をフランス人監督ディアーヌ・ベルトランが映画化した。
ストーリー
イリス(オルガ・キュリレンコ)は、ある夏の日、働いている炭酸飲料水工場の事故で薬指の先端を失ってしまう。その事故がきっかけで、仕事を辞めることに・・・・。近隣の港町に引越ししたイリスは小さなホテルの一室を夜港で働く船員(スタイプ・エルツェッグ)と相部屋で借りる事になる。そして人々が「永遠に遠ざけたいと思う品々」が持ち込まれる標本室で働く事になった。標本製作士(マルク・バルベ)の絡みつくような視線を感じながら・・・・。かって女子寮だったその建物は、まるで取り壊しを待っているようなアパートのように古い。また特別な雰囲気をたたえているやがて二人の間に、特別な関係が生まれる程なく彼より、一足の靴がプレゼント「これからはその靴をはいて欲しい」「電車に乗るときも、仕事中も、休憩時間も、僕が見ていないときも、とにかくずっとだ。いいね」と・・・・。その靴が馴染むにつれて、まるで仕組まれたかのようにイリスは彼に夢中なっていった・・・・・・・・。
イリスは不思議な雰囲気を持つ標本士に惹かれ、新しい世界に足を踏み入れてしまった。密やかな愛の世界今までの生活とはかけ離れた世界この静寂の中に潜む危険を感じながらも、身を置きたいと思ってしまうイリス
以前にキノコを標本にしたいと訪れた少女がまたやって来た。二つ目の標本は頬のやけど。標本と治療は別だと話をして、地下の標本技術室へ一緒に降りて行った。イリス自身も入ったことの無い部屋に何故翌朝イリスは保管室に行くも、少女の標本は見つからず。ただ、自分と同じような靴をはいた少女の写真の標本を見つける一体何なのか前任者も靴をはいていた。と223号室の婦人、そして地下室へと消えたとも話す靴磨きの男に靴をみがいてもらうイリス。「靴を脱がないと、一生捕らわれの身に」と靴磨きに忠告を受けるが・・・・彼女の心は
事故をきっかけに、大きく変わったイリスの人生夢のような、非現実性たっぷりな世界はイリスにとっては抜けらないほど良かったのだろう。たとえ危険があっても・・・。魔法にかかったような感じ
この靴は彼女の人生を変えてしまう
不思議な標本室で彼女は・・・・・。
雨に濡れたイリスを優しく拭く、標本技術士(何かありそう・・・・)
主人公イリス役のオルガ・キュウリレンコはウクライナ出身のモデルさん一流
ブランドの広告を飾り、フィガロ・エル・マリークレールといった一流のファッション
雑誌の表紙にも登場しているスーパーモデル
薬指の標本 公式サイトです
※感想 船に誘われるように乗って、着いたところにあの標本室の建物がある
まるで、彼女を待っていたかのようなそんな感じ。ミステリアスな標本室と標
本技術士と出合い・そして靴、危ないと分かっているけど・・・・。その危
なさも、魅力なのだろう。日常の現実から離れた世界誰しも憧れるはずで
はないだろうか。それが危ないと気づいても・・・・。彼女がラスト近くで「私を
標本にして。」と言う場面、観ている私には完全にはまっているなと恐ろし
さを感じてしまった。