原題:LA TERZA MADRE(イタリア語)
英語ではMOTHER OF TEARSだそうです。
主人公サラを演じるのは、アーシア・アルジェント 。見憶えがある?と思ったら、「トランシルヴァニア」、「マリー・アントワネット」に出演していた女優さんでした。
そして彼女の父であり、イタリアン・ホラーの帝王、ダリオ・アルジェント監督が、『サスペリア』、『インフェルノ』に続く、魔女3部作の完結編として製作されたのが本作。
そして何といっても、父の演出による母娘の初共演というのも今回の話題でしょうか。今やイタリアを代表する国際派スターとなったアーシア・アルジェント。常に難役に挑み続け、映画監督としても活躍しているそんな彼女が、邪悪の根源と戦うホラー・ヒロインを体当たりで熱演しています。またアーシアの実母、ダリア・ニコロディ も登場。ダリオ監督作品の常連女優だそうで、今回久々のスクリーン登場らしいです。
さてシリーズの完結編「サスぺリア・最後の魔女」のお話
イタリア中部、ヴィテルボの町。墓地脇の工事現場から土中深く埋葬された19世紀の柩と遺品入れが発見された。柩に刻まれた名は“オスカー・デ・ラ・バレー”。忌まわしい伝説の幕開けだった。
神父はマイケル宛てに遺品入れを送る。その後神父も病に倒れる。
ローマの古代美術館で考古学の研究を続けるサラ(アーシア・アルジェント)は恋人でもある館長のマイケル(アダム・ジェームズ)が不在の間に、副館長のジゼル(コラリーナ・カタルディ・タッソーニ)に誘われてヴィテルボから届いたオスカーの遺品入れを開けてしまう。その中には闇の彼方に葬られた邪悪な魔女、“涙の母”を復活させる不気味な彫像と古代文字を印した法衣が納められていた。
これが不気味な彫像です。
封印が解かれ、現代に甦った魔女は手始めにジゼルを惨殺。現場に駆け付けた刑事たちに事情を説明したサラは、逆に不審がられ、IZYOUSYAではないかと疑われてしまう。
一方、持ち去った法衣をまとい、完全復活を遂げた“涙の母”(モラン・アティアス)はローマに呪いを放ち、その妖力で覆われた町では次々とZISATUや殺人、暴動が起きる。遺品入れの秘密を知るサラとマイケルにも魔の手が伸び、魔女一味に誘拐された幼い息子ポールを必死で探し回るうち、マイケルは敵の手に落ちてしまう。
混沌を極めるローマを逃れ、悪魔払いの専門家ヨハネス神父(ウド・キア)の下に身を寄せたサラは、そこで衝撃的な事実を告げられる。“涙の母”は、“ため息”、“暗闇”という名の姉妹とともに千年前に魔術を生み出した三母神のひとりであり、事故死したはずの母エリザ(ダリア・ニコロディ)は、かって彼女らと戦って命を落とした有能な白魔女だったというのだ。
ヨハネス神父も魔の手にかかる・・・・。
降霊師マルタ・コルッシ(ヴァレリア・カヴァッリ)もサラに協力してくれるが。
魔女一味の手によって殺されてしまう。
協力者たちは次々と惨殺され・・・・。最後の頼みは錬金術師デ・ウィット。
オスカー・デ・ラ・バレーは教皇庁とつながりのあった貴族で、魔女復活の儀式に必要な道具を運ぶ途中で命尽きた悲運の男だった。
デ・ウィットは彼女の素情を調べる。
錬金術師デ・ウィット(フィリップ・ルロワ)の助けを借り、霊界から母の導きで白魔女として覚醒したサラは、世界を破壊し尽くそうとする“涙の母”の館に潜入。
己の超能力を武器に魔物たちとの最後の対決に立ち上がる。
館の中では、衝撃的な場面も・・・・・。グロいです。
サラを尾行してきたエンゾ・マルキ刑事(クリスチャン・ソリメノ)も捕らえられます。
日本の女優市川純 が魔女カテリーナで登場しているのも必見。
サラを追いかけますが、サラの手によってあえなく亡くなります。日本語でのセリフが何とも言えず、新鮮な感じがしました。
これが“涙の母”姿です。
さてさて結末はいかに・・・・?ちょっと肩透しを食らった感じもしますが。
血ドバッ!や肉の破片、内臓の臓物がぶらりという場面が頻繁に出てきます。そういうものが苦手な方は観ない方がいいかもです。
親子の絆を深めたキャスティング
どうも親子関係はしっくりいってなかったふたり。父と喧嘩して暫く話もしていなかったアーシア。映画のロケ中に精神的な病に陥った彼女を父ダリオが元気づけてくれた。その時にこの映画の話が出たという。父が帰った後、この脚本が送られて来たそうだ。一読してその仕上がりにほれ込んだという。サラ役はアーシアが今まで演じたどんな役とも違った。
歴史的な背景をモチーフにヨーロッパティストなホラー作品という感じですね。ただそんなに怖いというところまで感じませんでしたが・・・・。
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