一緒にいれば、悲しみも洗い流せる
この際、身も心もクリーニング♪
公開2日目に鑑賞してきました。3連休ということもあってなのか?それと上映回数も1日に2度しかないのもあるのでしょう。2回の上映とも満席で立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。そういえばあの「ディア・ドクター」も相変わらず満席でしたね。
「リトル・ミス・サンシャイン」の同じ製作チームが再びタッグを組んだ、オリジナルヒューマンドラマ。だからなのか、今回も“サンシャイン”がタイトルについています。
崖ぷち姉妹が事件現場のクリーニングを始めました?なんだそれっ?ちょっと気になるところ。だけどマジで考えるとこんなアブノーマルな仕事、本当にあるの??
???
崖ぷち姉妹を演じるのは→姉ローズにエイミー・アダムス、そして妹ノラにエミリー・ブラント。最近めきめき頭角を現してきているお二人です。
エミリー・ブラント、最初誰なのか?分からなかった。よく見ると、「ジェイン・オースティンの読書会」でプルーディーを演じた女優さんだったことが分かる。キャラが違うとまったく別人のように見える。
エイミー・アダムスも、魔法にかけられてではお姫様役。チャーリー・ウィルソンズ・ウォー では秘書役と多彩な役で活躍していて、今最も旬な女優さんだ。そんな注目の二人がダメダメな女性を見事に演じていた。
そしてこの姉妹の父親ジョー・ローコウスキには、前作「ミス・リトル・サンシャイン」にも出演したアラン・アーキン。前回作「リトル・ミス・サンシャイン」にも出演し、アカデミー賞を始め多くの賞をゲットしているというベテラン俳優さん。
そしてこの作品の大きな話題はなんといっても、全米での公開がたったの4館から始まったというところ。こういう作品、結構多いですね。もちろん口コミで興行ヒットとなって、全米でトップ10に入ったのでしょう。地味なお話だけど、やはりオリジナルだというところがこの作品の大きな魅力と言えるでしょう。
さてさてお話は・・・・・。
かっては花形チアリーダーとしてハイスクールのアイドルだったローズ。その彼女も今や30代半ばのシングルマザー。ハウスクリーニングの仕事をしながら、不動産業の資格取得を夢見る一方、かっての恋人マック(スティーヴ・ザーン)とのFURIN関係を清算できず、次の一歩を踏み出せずにいる。
妹ノラも何をやっても上手くいかず。どんな仕事も長続きせず、いまだに父親ジョーと実家で同居生活。
父親は父親で、一攫千金を夢見て新種のポップコーン“ファンシー・コーン”の訪問販売に夢中になっている。
アラン・アーキン、いい味出してます。
ある日、ローズが仕事に入った家で、学生時代の女友達ポーラに再会する。当時地味だった彼女が今では幸せな家庭を築き、ローズは自分との差に愕然とする
さらに8歳になるローズの息子オスカー(ジェイソン・スペヴァック)もノラに聞いた作り話を真に受け、何でも舐める変なクセがエスカレートし、遂には小学校を退学するハメになってしまうーーーー!!
落ち込む暇もなく、ローズは私立の小学校に入れることになる。
そして転機は突如として訪れたーーー。
恋人マックから事件現場を掃除する仕事で大金が稼げるという話を聞いたローズ。
嫌がるノラを誘って生計を立て直すために“事件現場の清掃業”をスタートさせる。
犯罪・ZISATUなどのわけあり事情で散々になった現場は、思わずゾッとするようなエグい状況も少なくない。
ノラ役のエミリーブラントのダメダメ役もなかなか良い!
始めはノウハウも分からず、同業者からも冷ややかな目でみられ、四苦ハ苦するふたりだったが、掃除道具屋の店員ウィルソン(クリフトン・コリンズ・Jr)のサポートを得て、次第に仕事の要領をつかんでく。
必要な道具一式そろえ、ワゴン車を買い、そこに「サンシャイン・クリーニング」という会社のロゴを刻みこむふたりを、父親と息子も応援してくれる。
次から次へと舞い込む仕事をこなしながら、ローズとノラはようやく本来あるべき自分たちの姿を取り戻し始めていた。
そしてローズはだらだら続いていたマックとの関係に終止符を打つ決意をする。
ノラは、清掃現場で見つけた腐乱状態の遺留品を手掛かりに、その女性の娘であるリン(メアリー・リン・ライスカブ)に近づいていく。
亡くなった母の残した思いを伝えたかったのだ。
ローズとノラは、幼い頃に目撃した母の死にまつわるトラウマを拭い去ることができず生きていた。母はなぜ死を選んだのか?その事実を拒絶するように・・・・・。
しかし、知らない誰かの死の痕跡に触れるうち、ふたりはやっと自分たちの過去を正面から受け入れられるようになっていった。
ふたりが働いている間、ジョーはオスカーを引き連れ、各地に営業してまわった。セールスに思わぬ才能を発揮するオスカーの助けを借りて、今度は“エビの訪問販売”という怪しげな新規ビジネスに手を染め、一攫千金の夢をさらにふくらませていくのだった。
一風変わった新しい事業に乗り出し、順調に仕事をこなしていくローズは、自分のはちらつとした自信に満ちた姿を見せたくて、誘われたポーラの出産パーティに出席。
父にオスカーを預かってもらおうと訪ねるが、エビの事業に失敗した父は不機嫌?
急遽ウィルソンに預けることに。ところがその途中大きな仕事が入った!!パーティを選んだローズはノラひとりに任せることになってしまった。
「必ずあとで合流するから!」
ローズに頼まれ、仕事に行ったノラ。途中子猫を追いかけ始める。これが災いのきっかけとなる・・・・・。
しかし、そのことが取り返しのつかない惨事を招くことになるとは・・・・・。
ふたりはよもや考えもしていなかった。
憔悴しきったふたり・・・・・。
ローズを慰める父ジョー
人生負け組な姉妹を中心に、ファミリーの上手くいっていないようないっているような不思議な結束力もじわじわ感じられて、親近感が湧いてくる。
ローズ役のエイミーもいいけど、やっぱ今回はノラ役のエミリー・ブラントが断然光っていたよね。このキャラも凄くいいんだ。
ローズのあの一人で言い聞かせる言葉もなかなか面白い。
「私は強い!」「私はパワーがある!」
負け組な人生を送る問題だらけの美人姉妹が、一発逆転を狙って始めた事件現場のクリーニング事業を通して様々な経験を積み、人生を見つめ直していく姿をユーモアを織り交ぜ乾いたタッチで綴る切なくて心温まるヒューマン・コメディ。主演は「魔法にかけられて」「ダウト ~あるカトリック学校で~」のエイミー・アダムスと「プラダを着た悪魔」「ジェイン・オースティンの読書会」のエミリー・ブラント、共演に「リトル・ミス・サンシャイン」のアラン・アーキン。監督は「シルヴィア」のクリスティン・ジェフズ。
(allcinemaより抜粋)
クリスティン・ジェフズ監督(中央)
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サンシャインのつながり
奇妙な偶然の一致だそうです。意図的なものはないようです。
ロケ場所の決め手の面白さ
ロケ地はアルバカーキという町。ローズが過ごした高校時代のチアリーダでアイドル、生き生きした雰囲気とその反対、まるでやる気のないような雰囲気。そんな2種類の雰囲気を持つ町が必要だった。その両方を併せ持ったのが、アルバカーキだったそうです。大自然に囲まれながらも、姉妹と家族が普通の暮らしをするにふさわしい、アメリカのどこにでもあるようなファーストフードとレストランがある町だった。リアルな田舎の風景がある町だった。ロケーションにも細かくこだわったのですね。(注:アルバカーキはニューメキシコ州の町)