銅版画制作の日々

ぼちぼち更新致します。宜しくお願いします!

アライブ ー生還者ー◎STRANDED

2009-07-07 | 映画:ミニシアター


I HAVE COME FROM A PLANE THAT CRASHED ON THE MOUNTAINS

7月4日、京都みなみ会館にて鑑賞。久しぶりにこのシアターへ出かけた。実は本作の前に、1993年イーサン・ホーク主演でハリウッド作品「生きてこそ」というが製作され、公開されている。未見なのでどういう感じかは分からないが。本作同様、1972年に起きた事故をピアズ=ポール・リードというイギリスの作家によって書かれたドキュメンタリー小説「生きてこそ」の映画化だったようだ。

生きてこその解説

 ドキュメンタリー「人肉で生き残った16人の若者/アンデスの聖餐」(75)でも描かれた1972年の旅客機墜落事故を、20年後にハリウッドが映画化。極限のサバイバルをセミドキュメンタリー・タッチで描く。飛行機の墜落シーンを始め、リアルな絵造りが最大のポイントで、セットではなく実際に雪山で撮影されたシーンの重みには圧倒される。当時の生存者がアドヴァイザーを務めた功績は大きい。(allcinemaより抜粋)

今回の作品「アライブー生還者ー」は「生きてこそ」のリメイク版ではありません。
監督は同じウルグアイのモンテビデオ出身で、生き残った生還者たちの友達である
ゴンサロ・アリホン。彼らと話を交わす度に必ず話題に上がるこの事件の話を聞き、今まで著作、フィクション映画では語り尽くせなかった、生還者の言葉だからこそ伝えることのできる事故の真実がまだ残っていることを発見して、新たにこの事件の背景を映画化したものです。

 


STORY

1972年10月12日、ウルグアイ空軍の軍用機がモンテビデオから45名の人々を乗せてチリのサンチアゴに向けて飛び立った。飛行機は、ウルグアイ郊外の高級住宅地カラスコから来たラグビーチーム“クリスチャン・ブラザース”によってチャーターされたものだった。若者たちは親善試合に遠征する予定で、何人かの親や友人たちとともに、太平洋の海岸で楽しい週末を過ごそうと考えていた。

しかし、アンデス山脈付近の悪天候のため、飛行機は山脈のアルゼンチン側山麓にある平凡な町メンドーサに着陸をしなければならなくなった。天候の回復を待って翌日13日、飛行機は再び飛び立った。15:30、パイロットはサンチアゴの管制塔に飛行機の位置と高度を連絡した。しかしその1分後、管制塔が再び飛行機と通信を試みたが、今度は何の返答もない・・・・チリ、アルゼンチン、ウルグアイが共同で飛行機の捜索を始めたが、その年のアンデス山脈は記録的な大雪に見舞われており、機体が白い飛行機を発見する可能性は非常に低く、45人の乗客のうち一人でも生き残っている可能性はさらに低いと思われた。惨事から10日後、捜索は打ちきられた。生き残った遭難者たちはこの事実をまだ動いていたラジオで知った・・・・そして、そこには食べるものは何も残されていなかった・・・・。

10週後、アンデス山脈の麓を流れる谷で羊の群れを追っていたチリ人の羊飼いは急流の向こう岸に二人の男の姿を発見。熱狂的に身振りを繰り返すと、膝をつき、両手を大きく広げた。羊飼いはテロリストだと思いこみ、彼らを置き去りにする。翌日同じ場所に戻るとその二人はまだそこにいた。川の水音が大きいので両岸で何を言っているのかを理解できず。そこで羊飼いは紙とペンを丸め、ハンカチにくるんで向こう岸に投げた。ぼろぼろの服に髭だらけの男たちは、紙に何か書きこむと羊飼いに向かって投げ返した。
その紙にはこう書かれていた。「我々は山腹に墜落した飛行機からやって来た。14人の仲間たちがまだ生き残っている。ここはどこだ?」


墜落事故から70日、フェルナンド・バラード(20)とロベルト・カネッサ(19)は70キロの山道を歩く。アンデス山脈の4分の3を徒歩で渡り、ラグビーブーツ以外はいかなる装備も持たず、高度4000メートル以上の頂群を乗り越えてきた。

その2日後に救出はなされたが、72日間の地獄のような日々、ある者は母を失い、ある者は妹を失い、そしてすべての者たちが親友を失っていた。
ロベルトは世界に向けて、この生還劇を“16人の世紀の生還者”、そして、彼らが救助されたのがクリスマスの2日前だったことから、“アンデスの奇跡”と語った。

35年の時を経て、16人の生還者たちは映像の中で語った。あの72日間の思いを・・・・。

 


ダニエル・フェルナンデスさん


ホセ・ルイ・インシアルテさん


アルバーノ・マンヒ―ノさん


ハビエル・メトールさん


ボビー・フランソワさん


モンチョ・サべージャさん


ロベルト・カネッサさん


アドルフォ(フィト)・ストラウチさん


ロイ・アルレーさん


パンチョ・デルガードさん


ペドロ・アルコルタさん


アントニオ・ビシンティンさん


カリートス・パエスさん


ぐスタボ・セルビーノさん


ナンド・パラードさん


エドゥアルド・ストラウチさん

救出されてから5日後、熱気に包まれた記者会見の中、生還者たちは熟慮の末、思いきって語った。
「・・・・ついに食料が尽いた日、我々は思った。最後の晩餐の時にその血と肉を捧げたように、キリストが我々にも同じようにしなければならないことを指し示しているのだと。我々の死せる友人たちの中に具現化したその血と肉を受け取らなければならない・・・これは、我々すべての間で共感されたことだ・・・・それが我々を生き延びさせてくれたのだ・・・・」
それは社会における最大のタブーの一つが破られ、公に明るみとなり、世界中が大きな衝撃を受けた事件だった。

35年後、“アンデスの聖餐”の生還者と事故で亡くなった者の子供たちが、慰霊のためにアンデス山脈の事故現場に訪れた。冬の季節が終わり、そこには真っ白な雪原もないが、亡くなった者たちの墓標として十字架が立てられている。彼らはそこで互いに肩を組み、鎮魂のために祈りを捧げる。亡くなった者たちの肉体は今も生還者の中に生き続けるのだと感じながら。


ゴンサロ・アリホン監督

映画「生きてこそ」も脚色されて大衆向けになっていたと話す監督はまだ、この事件を語る余地があると思ったという。そこで事故後30年を経て、生還者が事故を平穏に語ることが出来るようになった利点を活かして、時間だけが癒すことの出来る平常心で事故を振り返ることが出来ると思ったそうだ。そして作品が事実に基づくだけでなく、生還者たちがこの体験から達成したことを描こうと思った。

個別インタビューのシーンを撮る際もその雰囲気や精神状態にふさわしい状況作りをしたという。ともに食事をして、話に花をさかせたり、時は笑い、眠りました。そんな中で質問し続け、採録したという。

思いだすと凄い衝撃的な事故だが、こうして生き残った人たちの様々な思いが淡々と語られているのはそんな雰囲気作りがあったのだ。

自分たちがあのときどんな精神状態にあったのか?それも時間が経過すると冷静に見ることが出来るのだろうね。だからこそ亡くなった人たちのために、彼らはこれからもその人たちのために生きて行く決心をしたのではないだろうか?

センセショーナルだった事故は、時を経て、事故を通して生き残った16人の人たちがその体験を乗り越えて生きている証しを伝えたメッセージ作品なのではないかと感じた。


日本で公開されるために訪れた生還者の一人エドゥアルド・ストラウチさん

インタビュー記事はこちらです。

メディア 映画
上映時間 113分
製作国 フランス
公開情報 劇場公開(熱帯美術館=グアパ・グアポ)
初公開年月 2009/04/11
ジャンル ドキュメンタリー
映倫 PG-12

僕らは帰る!

1972年10月、南米ウルグアイの旅客機がアンデス山脈に墜落した
生きるために究極の選択をした生存者たちの真実の記録

オフィシャル・サイト
http://www.seikansha.jp/
 
 
ウルグアイ空軍機571便遭難事故 事故についての詳細です
 
追記:生きる残るために死んだ人の肉を食べたという事実は確かに衝撃的かも
しれませんが。それ以上に驚いたのは4000メートルという高地で、しかも装備
も充分ではなく、生き延びたあの16人の人たちの生命力の凄さです。
そして助けを求めて、いくつもの山を乗り越えた二人。4000メートルの山を
軽装で越えるなんて正気じゃあない。遭難しても当たり前という苛酷な状況の中、
乗り越えたことも普通では考えられない。これはまさしく物凄い精神力だと思うのです。
 
 
 

 
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夏時間の庭◇原題: L'HEURE D'ETE/SUMMER HOURS

2009-07-05 | 映画:ミニシアター

 オルセー美術館開館20周年記念作品

作品を観るまで知らなかった(汗)あのオルセー美術館開館記念で製作されたとは・・・。それにしても凄いですよね。贅沢な企画に驚き!!

残念ながら、フランスにも行ったことがありません。だからオルセー美術館もですが、ルーヴル美術館にも行ったことがない。そういえば、ただ今京都でルーヴル美術館展が開催されています。多分連日満員なんだろうし・・・・。まともに絵を鑑賞するような状況ではないだろう。そうなると、直接行くのがいいでしょうが・・・・。う~ん旅費がいるし・・・・。

一番感動したのは、素晴らしいローケション。何でもロケの舞台になったお洒落なアトリエと広大な庭の所在地は、パリ郊外のイル・ド・フランス地方、ヴァルモンドワ。センザンヌやモネなどの印象派の画家たちが愛してやまなかった場所だそうです。


まるで絵のような風景・・・・。

映画の中にさまざまな美術品が登場。バルビゾン派の代表的画家カミュー・コローの2枚の風景画。そして「独創的な幻視者」と言われたオディロン・ルドンの晩年の装飾画。


「ドメシー家の装飾画」1900-01 ルドン作 オルセー美術館蔵
※傷みが激しいため、貸出が困難となった為、急遽レプリカが使用された。

物語&レビュー 

誰にでも
思い出が輝く
場所がある。

夏の緑豊かな庭に、75歳の母エレーヌ(エディット・スコブ)の誕生日を祝い家族一同が集う。歓声をあげて走り回るこどもたちの身軽さとは対照的に、おとなたちは、エレーヌを中心に、長女、長男、次男、二人の嫁がテーブルを囲んで、あまり快活とは云えない雰囲気を醸し出している。「世界の他の全てはおおかた陽気なのに、何故、人間と犬だけは陰気なのか?」と云ったジル・ドゥルーズの言葉の真意を測りかねるわけではないが、人間にはそれなりに陰気になるべき要因が幾らでも思い浮かぶもので、この美しい庭に集うおとなたちの憂鬱にもそれ相応の理由があることが次第に明かされていく。


グローバル化の現代、長女アドリエンヌ(ジュリエット・ビノシュ)はニューヨーク在住のデザイナー、長男フレデリック(シャルル・ベルリング)は経済学者、次男ジェレミー(ジェレミー・レニエ)は、中国で企業に勤める。彼らがこどもの頃から過ごして来た瀟酒な邸宅も、それぞれの想い出が詰まったインテリアや美術品も全て処分してお金に替えなければ、新たな地で生活の基盤を築くことができない。母エレーヌはこうした事情を察し、長男を密かに呼び寄せ、母の死後、この家と財産を処分するよう諭す。コローやルドンの絵画、ブラックモンの花瓶、マジョレルがデザインした机やドガの「右足の踵を見る踊り子」といった美術品は全て(ルドンのレプリカを除く)オルセー美術館から借り出されたものだが、観客はそこに一級の美術品の威光を見るというよりは、邸宅の生活空間で一家と共に歳月を重ねた家族の記憶そのものを見る思いがするだろう。単なる美術品ではなく、精神が宿っている物を手放さざるを得ないというところが忍びない。そして、何よりも“家族”自体が離散していく。そのプロセスを情感豊かに描く、アサイヤス監督の演出は、感傷過多に陥らず澄みきった透明感を漂わせ、秀逸この上ない。


あの夏の時間に家族一同が集った邸宅では、長男フレデリックの娘が学校の友達を大勢呼んでパーティーを開いている。そこには、もはや、祖母エレーヌはもちろん、長男、次男、長女の姿はない。エレーヌの孫の世代の若者たちがプレイするヒップホップが、新春の緑生い茂る廃墟と化したかつての邸宅に鳴り響く。印象派の画家たちが愛した時代の田園風景的な緑よりも更にワイルドに繁茂した森のような緑の中で、グローバリゼーションを経たフランスの若者たちが春のひとときを過ごしている。現代社会におけるひとつの“家族”の物語を洗練された方法で描写し得た類い稀なる傑作映画のエンディングにふさわしく、フランスの映画作家としての原点回帰、ジャン・ルノワールの名を想起させながら、スクリーンいっぱいに映し出された官能的で壮観な眺めが漠とした希望の光を未来に向けて放っている。
(OUTSIDE IN TOKYOオリヴィエ・アサイヤス夏時間の庭レビューより)

カミュー・コローの作品が劇中登場します。
1作は「セーヴル街道」 1855年
2作目は、「木陰の門」 1845年

実は「セーヴル街道」もレプリカだそうです。1998年にルーヴル美術館から盗まれたまま未だ行方がわからないらしいです。

その昔、私も油絵をやってました。印象派が大好きというわけではありませんが、フランスという国で活躍した印象派の画家たちの原点がこんな素晴らしい地だったことに凄く感激しました。

こんな素晴らしいロケーションで製作することは芸術活動するには最高ですね。


ところで私事になりますが、今まで通っていた銅版画のアトリエもリニューアルされ、まさしく自然の中に溶け込んだ場所で製作出来るようになりました。

「夏時間の庭」を鑑賞して、今の自分と何処か重なるような気分になりました。
(自己満足かも・・・・・。)


オリヴィエ・アサイヤス監督(左)


そしてアドリエンヌの恋人役ジェームスにはクリント・イーストウッドの息子さん、
カイル・イーストウッド(右)が出演していたんですね。

実はもうひとつ、私がこの映画を観た目的は、ジェレミー・レニエでした。密かにファンなのでありました

メディア 映画
上映時間 102分
製作国 フランス
公開情報 劇場公開(クレストインターナショナル)
初公開年月 2009/05/16
ジャンル ドラマ
映倫

PG-12

オフィシャル・サイト
http://natsujikan.net/

 

 

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7月の注目映画は・・・・?

2009-07-03 | 映画全般

今晩は梅雨まっさかりです。京都は祇園祭りが終わらないと、本格的な夏は訪れません。こんな時期だからこそ、シアターで映画鑑賞がいいですね。
遅まきながら7月にこちらで公開される注目?作品や個人的に観たい作品の情報をお伝えしていきます。

すみません。「ナイトミュージアム2」は来月でしたお騒がせ致しました。慌てて削除致しましたです。

シネコン◎7月4日公開

▲△ウィッチマウンテン 地図から消された山
1975年に公開(日本は1977年公開された)映画『星の国から来た仲間』のリメイクだそうです。主演はドゥエイン・ジョンソン。ザ・ロックというプロレスラーのリングネームで知られる彼が主演を務め、北米で興行成績が第1位となり、俳優としての注目度や評価も上がっている話題作ということで、観たいなあと・・・・。
 あのテラビシアにかける橋に主演したアナソフィア・ロブも出演している。

シネコン◇7月10日公開

ノウイング 
ニコラス・ケイジ がカルトSF『ダーク・シティ』のアレックス・プロヤス監督とタッグを組んだ新作、“歴史上の大事件はすでに予言されていた”という有名なトンデモ話を、派手なCGを駆使して描いたものだそうで・・・・。予告編では今一つのような感じもするが?鑑賞されたブロガーさんの感想を読むと意外に面白いような。
う~ん少し迷っております。

シネコン◆7月15日公開

 

▽▲ハリー・ポッターと謎のプリンス

J・K・ローリング原作による世界的ベストセラー小説「ハリー・ポッター」シリーズの映画版第6弾。主人公ハリー・ポッターと仲間たちが、邪悪なヴォルデモート卿との最終決戦に向け、彼の弱点や過去を探る。監督は、前作に続いてデヴィッド・イェーツが続投する一方、ダンブルドアの旧友役として『アイリス』の名優ジム・ブロードベントら新キャストも登場する。最終章に向けて続々と明らかになる謎や新たな展開に注目。この後が最終作ハリー・ポッターと死の秘宝だそうです。いよいよ大詰めに近づいてきました。ヴォルデモート卿役のレイフ・ファインズが大暴れするそうですよ。楽しみ?にしています。

以上シネコンで注目する作品を紹介しました。その他はアニメ、邦画などあるようですが。特にこれを観たいというものはないかも。

続いてミニシアターでの上映作品紹介です。

ミニシアター●7月4日公開

蟹工船(2009年版)

小林多喜二の小説の映画化。
蟹工船(かにこうせん)は、1929年に全日本無産者芸術連盟の機関誌である雑誌『戦旗』で発表された小林多喜二の小説である。いわゆるプロレタリア文学の代表作とされ、国際的評価も高く、いくつかの言語に翻訳されて出版されている。

2009年に映画化が決定。おおよそ、原作とはイメージが異なるとSABU監督のコメント。 主題歌はNICO Touches the Wallsの「風人」の予定。

原作とはかなりイメージが違う蟹工船のようですね。キャストもなかなか良さそう。絶対観たい1本です。

サガンー悲しみよこんにちはー


 デビュー作「悲しみよ こんにちは」が世界的ベストセラーとなり、わずか18歳で有り余る富と名声を手に入れた作家、フランソワーズ・サガン。しかし、作品以上に注目されたのは、サガン本人の人生だった。ということで彼女の波乱万丈な生き方がちょっと気になるところ。

ウェディングベルを鳴らせ

『ライフ・イズ・ミラクル』などで知られる、エミール・クストリッツァ監督によるハッピーなラブ・コメディー。牧歌的なセルビアの山村を舞台に、花嫁を探しに都会に出て行く少年の珍道中を軽快な音楽に乗せてつづる。主人公を演じるのは、これが長編デビュー作となるウロス・ミロヴァノヴィッチ。その祖父役をベテランのアレクサンダル・ベルチェクが演じている。おとぎ話のようなストーリー展開と、管弦楽器が奏でるリズムに酔いしれる。(シネマトゥデイ) 上映回数が少ないようです。何とか時間を作って行く予定です。

ミニシアター〇7月18日公開

サンシャイン・クリーニング

『リトル・ミス・サンシャイン』のチームが贈る、笑えて泣けるヒューマンドラマ。何事もうまくいかない姉妹が、軽い気持ちではじめた“事件現場の清掃業”。しかしそれが姉妹と家族の人生を切り開く大切な手段となっていく…。
主演は「魔法にかけられて」「ダウト ~あるカトリック学校で~」のエイミー・アダムス、プラダを着た悪魔」「ジェイン・オースティンの読書会」のエミリー・ブラント、共演に「リトル・ミス・サンシャイン」のアラン・アーキン。監督は「シルヴィア」のクリスティン・ジェフズ。このところ大活躍のエイミー・アダムス、この作品での彼女も気になる。
そしてアラン・アーキンも・・・・・。絶対観たい!

6月30日~7月6日まで上映中の作品

△▼アライブ 生還者

1972年10月、南米ウルグアイの旅客機がアンデス山脈に墜落。16人の生還者の証言から再現される奇跡と衝撃の事実。この事故のことは知りませんでした。この作品もぜひ観たい!

※7月9日~15日まで上映決定作品

サスペリア・テルザ 最後の魔女

三度目の約束です。決してひとりでは見ないでください…
封印されていた魔女テルザが復活、現世と冥界を巻き込んだ戦いがはじまる。『サスペリア』『インフェルノ』に続く魔女三部作が遂に完結!
1週間限定ロードショー。といわれると、やっぱり観たい。

7月25日からロードショー

マン・オン・ワイヤー

2008年度アカデミー賞
最優秀長編ドキュメンタリー賞受賞作品

人生を賭けた綱渡り。それは、「史上、最も美しい犯罪」
1974年8月7日、NYのワールド・トレード・センター。その高さ411mのツインタワーを、命綱もなしに綱渡りで渡ろうとするフランスの大道芸人フィリップ・プティがいた。本作は、彼の驚くべき挑戦の人生を辿る感動のドキュメンタリー。
昨年米国で公開されるやいなや大ヒットとなり、アカデミー賞をはじめ、全米の映画賞のほぼ全てを受賞。チャレンジ精神を忘れないこと、友情の尊さ、夢を持つことの大切さを「綱渡り」で表現したプティの姿が、見るものの心を大きく揺さぶる。
観たブロガーさんたちの記事を読んで気になっていた作品です。これは絶対の絶対鑑賞します!

以上観たい、気になるシネコン&ミニシアターの作品をちょこっと紹介しました。

明日はジュリエット・ビノシュ主演の「夏時間の庭」を鑑賞予定です。この作品もブロガーさんたちが高い評価をしている作品のようです。

 

追記:ところで、何と今年も半分過ぎてしまいました。あと半年どれくらい観れるのでしょうか・・・・・・?

それではこの辺で

 

 

 

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それでも恋するバルセロナ♪VICKY CRISTINA BARCELONA

2009-07-01 | 映画:シネコン


Vicky Cristina Barcelona♪

スペインに行きたくなる~~!流れる音楽がまたよろしい。バルセロ~ナ
ハビエルがイケメンに見えるな


バルセロナは、私が毎年出品しているミニプリント展が開催される場所です。そんなこともあってぜひ訪ねたい場所なんだけど・・・・・。いまだにそれは実現されておりません。治安は今一つよろしくないという噂も、特に南はやばそうです。その中心都市がこのバルセロナらしいけど。

映画はそんなことは何処吹く風のような感じもする情熱あふれる街。ガウディのサクラダ・ファミリアが代表的な世界遺産で有名だし、ピカソ、ミロ、ダリというスペインが生んだ芸術家が通ったバルも残っている。

そんな素晴らしいスペインでウディ・アレンが本作を撮った。

3人の女性が取り巻く一人の男・・・・・。

その男と出会ったことで、ヴィッキー(レベッカ・ホール)とクリスティーナ(スカーレット・ヨハンソン)の人生は?

静かな男の声のナレーションで、物語は幕を開ける。

ヴィッキーとクリスティーナは親友同士だった。まったく正反対なふたりは恋愛観、考え方もまったく違っていた。

 ヴィッキー
誠意と安定を求めるタイプ。真面目な青年ダグ(クリス・メッシーナ)と婚約中。

 クリスティーナ
情熱的な恋を求める自由奔放タイプ。魅力あふれる男性を探している。

そんな2人はアメリカを離れ、ひと夏をバルセロナで過ごすことに。ヴィッキーの親戚であるナッシュ夫妻(ケヴィン・ダンパトリシア・クラークソン)の家に滞在して、バルセロナの街を観光。ガウディの建築物やミロの芸術に酔いしれ、堪能する毎日

ある晩、夫妻と訪れた画廊のパーティで画家のファン・アントニオ(ハビエル・バルデム)と出会った

 ファン・アントニオ

野性的な魅力を持つ彼は、元妻であるマリア・エレーナ(ペネロペ・クルス)と泥沼離婚をしたばかり。その噂にクリスティーナは興味を持つ。

深夜のレストランで2人はアントニオと偶然再会。「オビエドに招待したい。」「そこに何があるの?」「週末を過ごして街を案内する。食事とワインを楽しんでSETUKUSUをする」

その提案に厚かましいと憤慨するヴィッキー。クリスティーナは喜んで話に乗る。
「面白そうな男」「どこがハンサムじゃないし」「ハンサムよ。男っぽくてセクシーだわ」

結局クリスティーナを心配するヴィッキーも同行してでオビエドへ・・・・。
街を観光、写真を撮り、3人は芸術や恋を語り合った。

「愛はむなしすぎる。最高の女を愛したが、終わった・・・・」。アントニオは元妻にナイフで刺された話をする。ヴィッキーは呆れるクリスティーナはますます彼に惹かれるその日の夕食後、アントニオは2人を誘う。当然ヴィッキーは拒否。酔っぱらったクリスティーナは1人で彼の部屋に訪れる。ところがこれからというときに気分が悪くなり・・・・・。
翌日、ホテルで休むクリスティーナを残して出かけた2人。ともに1日を過ごす中で、
ヴィッキーは彼を知るにつれて、彼の魅力に取り付かれていく
彼の甘い言葉で帰り道、2人は一夜の関係を持つ・・・・・。

オビエドから戻ったヴィッキーはアントニオとの幻のよな夜を忘れられないとろが婚約者のダグが近々バルセロナに来て、結婚をしようと言う。そんな中クリスティーナがアントニオにデートに誘われた話を聞いて、心中がざわつく
旅先での失態に悔んでいたクリスティーナは彼の誘いに大喜び自宅兼アトリエに招かれ、激しくお互いを求めあう。


とうとうクリスティーナはアントニオの家でDOUSEIを始めることに。

ヴィッキーの元にはダグがNYからやって来た。ダグとは対照的なアントニオ。彼への想いを募らせ悩むヴィッキー。
4人でランチをした日、ヴィッキーは密かにアントニオに告白する。「貴方のことが忘れられない」「元妻が言っていた。“成就しない愛だけがロマンティックだ”と」。アントニオの気持ちがクリスティーナにあると知ったヴィッキーはダグとの結婚を決意。

念願の芸術家の彼女となったクリスティーナ。アントニオと街に出かけ、写真、詩、彼の仲間たちとの最高のときを過ごしていた。アメリカにはなかった憧れの生活。


しかしそんな日々はつかの間、何と彼の元妻がZISATUMISUIを起こし、2人の家に転がり込んで来る!
美しいが情緒不安定なエレーナと彼女を助けておきながら、何かと激しく口論するアントニオ。英語とスペイン語が混ざりあいのバトル。何かにつけてアントニオ、「英語で話せ!」エレーナに・・・・。

「君は壊れている!」「気まぐれな私が好きなくせに!」。元夫婦の不思議な関係に戸惑うクリスティーナ

3人の不思議な共同生活が始まった。高飛車で自分勝手だが、天才的な芸術家のエレーナはクリスティーナに写真を教える。最初は距離を置いていたクリスティーナも彼女の才能と美しさに魅了され、ついにはアントニオとエレーナがNERUことも許してしまう。さらには、クリスティーナ自身もエレーナと・・・・

オビエドの週末が忘れられず、ダグとアントニオの間で揺れるヴィッキーの想いは
アントニオとエレーナと完璧な▲関係を築きながらも、少しずつ乱れていくクリスティーナの心は

同じ男性を愛してしまった親友2人とその男とその妻。情熱の都バルセロナで絡み合う、4人のひと夏の恋の行方はーーーー


さすがスペイン人のおふたり、スペイン語でのバトルは見ものです。クレイジー?なマリアを見事に演じたぺネロぺ嬢。


慎重派だったヴィッキーもアントニオの魔力に堕ちてしまった
アントニオの魅力は何なのか

キャスト

クリスティーナ(スカーレット・ヨハンソン)


マリア・エレーナ(ぺネロぺ・クルス)


ファン・アントニオ(ハビエル・パルデム)


ヴィッキー(レベッカ・ホール)


ジュディ・ナッシュ(パトリシア・クラークソン)
エレジーでも、ぺネロぺと共演。


マーク・ナッシュ(ケヴィン・ダン)トランスフォーマーでは主人公のパパ役。

 


ダグ(クリス・メッシーナ)

そして本作監督と脚本を手がけたこの方、ウディ・アレン。


愛はすべてのものの、消す事のできない要素。
どの国の文学、映画、舞台、どれをとってもストーリーの中にはラブストーリーが見え隠れしている。どんなにそれを隠そうとしてもロマンスの要素は隠しきれない。つまりそれは人間の、毎日の生活から消すことのできない一部だからなんだ。(インタビューより)

映画製作のきっかけは? スペインから、映画を作りませんか。製作費はだしますよと言ってくれたのがスタートだったらしい。アメリカでは自分で好きなように作るという条件が通せなくなってきた。小姑がそばで立って睨んでいるって感じになってしまった。「お好きにどうぞ」と言ってくれるヨーロッパで映画を作っているそうだ。

▲関係というとドロドロしたイメージがあるが、そんなイメージは吹っ飛ばすような何か楽しくてお洒落な作品だったと思います。スペインの情熱が伝わってきます。何といっても音楽♪が良かった
さて貴方は3人の女性のどのタイプ?

 ホームタウン、ニューヨークを飛び出し、イギリスで3本の作品を手掛けたウディ・アレン監督が、今度は初めてバルセロナを舞台に撮り上げたロマンティック・コメディ。バカンスでスペインを訪れた対照的な2人のアメリカ人女性と、地元のセクシーな画家、そしてエキセントリックなその元妻、4人が織り成す複雑な恋模様が情熱的かつコミカルに綴られる。出演はハビエル・バルデム、ペネロペ・クルス、スカーレット・ヨハンソン、レベッカ・ホール。ペネロペ・クルスは本作の演技でアカデミー賞助演女優賞をはじめ数々の映画賞を受賞。(allcinemaより抜粋)

メディア 映画
上映時間 96分
製作国 スペイン/アメリカ
公開情報 劇場公開(アスミック・エース)
初公開年月 2009/06/27
ジャンル コメディ/ロマンス
この恋、想定外
オフィシャル・サイト
http://vickycristina-movie.com/ (英語)
オフィシャル・サイト
http://sore-koi.asmik-ace.co.jp/

6月29日、MOVX京都にて鑑賞。

追記:映画のテーマ曲として繰り返し流れる“バルセロナ”という曲を歌い、演奏するこのバンドは一般的には無名である。実は送られてきたテープからアレンが偶然に出会い、一発で気に入りテーマ曲に採用したラッキーなバンドだそうだ。

 

 

 

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