とかく突っ走ってしまいがちだった若造の頃にはあまり良さがわからなかった曲って、ありますよね。
「スロウ・ダンサー」は、ぼくにとってそんな曲のひとつです。
典型的ともいえるラブ・ソングです。
でもこれをボズに歌われると、女の人って「クラクラ」っとなるんじゃないでしょうか。
そう思ってしまうくらい大人の雰囲気がいっぱいで、やさしくてシブい歌声ですね。
こんなふうに歌えたら、もうモテるどころの騒ぎじゃないでしょうね。う~む、同性としてちょっとシットしてしまうな・・・
バックを務めるのが、J・サンプルとか、J・ジェマーソンとか、D・T・ウォーカーとか、W・W・ワトソンだとか、とにかく名手ぞろいなんだけど、彼らがまたそろいもそろって「一致団結して女性を口説きたおしにかかっているような」、ロマンチックな演奏で迫ってきます。
だいたい、少々外見がマズくとも(ものの例えです)、ちょっと楽器を鳴らすだけで女性をウットリさせるくらい朝飯前の名手ばかりですからねぇ。
ま、こういうヒガミや羨望のマナザシはちょっと横に置いておいて、
こういう雰囲気のある歌を、ギターかピアノを鳴らしながら口ずさむことができたらいいなぁ~。
気持ち良いだろうなぁ~。
モテるだろうなぁ~。
あ、やっぱりうらやましがってしまう(笑)
[歌 詞]
[大 意]
今まで女性を愛したこともなかった
肌のような滑らかな膝に触れたこともなかった
メイコン・ベイビー、きみに夢中さ
きみを愛することは、たやすいことだった
ジョージアの松林に横たわり 樹々の間からぼくにそっと囁いてくれ
いつも君だけを夢みてる いつもきみだけを見つめてる
スロウ・ダンサー、かわいい空想家 その光を投げかけてくれ
スロウ・ダンサー、きみだけが ぼくを自由にする鍵を持っている
太陽の下できみの顔を見たことはなかった
月の光がきみを運んでくれたのだから
ぼくの名前さえちゃんと覚えられない君
きみを愛することは、たやすいことだった
◆スロウ ダンサー/Slow Dancer
■歌
ボズ・スキャッグス/Boz Scaggs
■発表
1974年
■収録アルバム
スロウ・ダンサー/Slow Dancer(1974年)
■作詞・作曲
ジョージ・デイリー、ボズ・スキャッグス/George Daly, Boz Scaggs
■プロデュース
ジョニー・ブリストル/Jonny Bristol
■録音メンバー
ボズ・スキャッグス/Boz Scaggs (vocal)
ワウ・ワウ・ワトソン/Wah Wah Watson (guitar)
デニス・コーフィー/Dennis Coffee (guitar)
デヴィッド・T・ウォーカー/David T. Walker (guitar)
ジェームス・ジェマーソン/James Jamerson (bass)
ジョー・サンプル/Joe Sample (keyboards)
クラレンス・マクドナルド/Clarence McDonald (keyboards)
ジェームス・ガッドソン/James Gadson (drums)
キャロライン・ウィリス/Carolyn Willis (background-vocals)
ジュリア・ティルマン/Julia Tilman (background-vocals)
マーナ・マシューズ/Myrna Matthews (background-vocals)
ローナ・ウィリアード/Lorna Williard (background-vocals)
パット・ヘンダーソン/Pat Henderson (background-vocals)