ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

美人歌手の後姿に見とれてはいけないよ

2006年04月06日 | ネタをたずねて三千里
△それはちょうどこんな感じの赤いドレスでした。。。


 ぼくは経験がありませんが、ひと昔前のバンドマンは、ストリップ・ショーの伴奏なんかもやったことがあるそうです。
 大先輩方に聞いてみると、ショーの最中に「バンド・サービス」というものがあったという。これ、どういうことかというと、ふつうは客席に向かって演技している踊り子さんが、時折りバンドさんの方を向いて「見せてくれる」ことなんだそうです。
 ぼくなんかがその場にいたら鼻血とヨダレでたいへんなことになったと思いますが・・・。


 まだまだぼくが純情だった20歳台前半の頃。
 中央町というところで、あるジャズ・シンガーの伴奏をしたことがありました。
 神戸を中心に活動していたそのシンガー、いわゆる「美人」と言っても差し支えのない方でした。小さめの顔にパッチリした目、くっきりした鼻筋、色っぽい唇。
 そして本番には、真っ赤な、背中の大きくあいたセクシーな衣装で登場。
 体のラインがはっきりわかるそのドレスを着て、テンポのある曲ではカワイらしくイロッぽくおシリを振りながら歌うもんだから、ついついぼくはその後姿に見とれてしまったんです。


 「な、なんて せくし~・・・


 演奏中にボンヤリしていて、どこを演奏しているのか一瞬見失うことは、まあ誰にでもあることなんですけれど、音を出さない部分(つまり休みの部分)のあるほかのパートとは違い、ベースはコード進行とビートを他のメンバーにわかるように常に音を出していなければならない立場なので、止まるワケにはいかないのです。それなのにぼくは美人歌手の後姿に見とれたあげく、今どこを演奏しているのかも見失ってしまった。
 ハッとわれに返り、大慌てで側にいたピアノの人に小声で
 「今どこ? 今どこ?」って聞いたんですが、そのピアニストがこれまたスットボケたお方でして、小声で
 「今、中央町。今、中央町」 



 そして、「あいつには歌い手の背中とおシリを見せるな」と、当分言われ続けるハメになったわけです。トホホ・・・


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コメント (14)
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