箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

繊細な心を意識して接する

2017年07月13日 21時25分50秒 | 教育・子育てあれこれ


最近、思うことがあります。

それは、コンビニのトイレなどで中からカギをかけていて、外側から見れば「使用中」の赤色マークが表示されているにもかかわらず、ガチャガチャと、とってを回したり、引き戸を引こうとする人が増えたということです。

「早く出ろ!」と急かすため、わざとガチャガチャ?

そうではないです。足音でわかります。

突然足音が近づき、いきなり、ガチャガチャです。

ノックしない人が増えたのです。

昔は、赤色マークが出ていたら、外側からコンコンとノックする。

内側から、コンコンとして、「入ってますよ」を表す。

外側の人は、じっと待つ。内側の人はできるだけ早く用をすます。

こういう気配りは、遠い昔の話になってしまったのでしょうか。

デリカシーやプライバシーに欠けると思う一場面です。


さて、親が子どものプライバシーを守ることは、とくに思春期の子どもの場合、大切です。

小さい子どもは、身支度から、身辺整理、入浴まで、親の助けがいります。

そして、成長とともに、自分でなんでもできるようになります。

徐々に自分の身体への意識が高まります。

それとともに、プライバシーが必要になってきます。

たとえ親であっても、子どものプライバシーは守るべきです。

たとえば、人の部屋に入る時にはノックして、返事があるまで待つというようなことを教えなければなりません。

また、子どもに、他人のプライバシーを守るよう教えることも大切です。

とくに思春期の子に対しては、親だけでなく、家族のみんなが気をつけないといけません。

兄弟姉妹、おばさん、おじさんが身体の変化をからかったりするのは、厳禁です。

周りの理解が求められます。


その点、三中の子は礼儀正しいことが多いです。

職員室に入って、

「失礼します。◯年◯組の◯◯です。◯◯先生を呼んでもらえますか」と、はっきりと言う生徒が多くいます。

校長室をノックする子も、私がドアを開けるまでじっと外で待っています。

学校でも、入学時のオリエンテーションで習慣づけしますが、3年生になってもちゃんとできます。

ご家庭で、幼い頃からしっかりしつけられているからだと思います。

中学生は繊細な心情でいます。

私も心がけて実践していますが、中学生の繊細な心のひだを意識して、言葉を選んで発するデリカシーがいります。

中学生にとってのデリカシーとプライバシーを大切にしたいのです。